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山下達郎さん サンデーソングブック2025年11月23日『「SEASON’S GREETINGS」アナログ盤・カセットテープ再発記念』(#1728)

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サンデーソングブック

福岡市内の街路樹も紅葉がきれいになってきました。
今日のサンソン、まさに「時間の試練に耐えるということを最優先に製作したアルバム」色あせない楽曲ばかり。

ということで、このブログでは毎週日曜日 午後2時からTokyo FMをキーステーションにオンエアされている山下達郎さんのサンデーソングブックの一部を文字お越ししています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

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冒頭

達郎氏:

みなさんこんにちは。ご機嫌いかがでしょうか。山下達郎です。
毎週日曜日午後2時からの55分間は、私、山下達郎がお送りいたします、楽天カードサンデーソングブックの時間であります。
東京FMをキーステーションといたしまして、JFN全国38局ネットでお届けしております。
相変わらず前倒しが続いております。

横浜公演、福岡公演、うまくいってるはずでございます。
今週は宇都宮に参ります。水曜日、宇都宮文化会館、お待ち申し上げております。
ほぼ3分の2過ぎました。
引き続き。

で、今週、11月26日、まさにその日がですね、ムーンレコードのアナログカセット再発シリーズ第6弾。
「SEASON’S GREETINGS」

今から32年前、1993年に、発売しました私のクリスマスアルバム、クリスマス企画のアルバムであります。

89年90年あたりがですね、クリスマス・イブが、いきなり大ヒットになりましてですね、それの余波で、「じゃあ、クリスマスアルバム作っちゃおう」とそういう軽い気持ちで始めましたけれども。

なかなか今聴くとですね、色々とこう、思い入れがたくさんあります。
いわゆるオリジナルアルバムとはまた違ったですね、お話ができると思います。

アルバム「SEASON’S GREETINGS」の、今日は思い出話などを、お聴きいただきながら曲をお届けして参りたいと思います。

日曜日の午後のひと時、ちょっとひと足早いクリスマス気分でございます。まるひと月だな。ですけども、今週発売になります。
「SEASON’S GREETINGS」のご紹介でございます。本日も最高の選曲、最高の音質、心がけてお楽しみいただきたいと思います。
お知らせ挟んで早速始めます。

~ CM ~

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A CAPPELLA VARIATION ON A THEME BY GLUCK

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしております、サンデーソングブック。
今週11月26日に発売になります、ムーンレコードのカタログ、第6弾。
オリジナルアルバムではなくて、企画アルバムです。
クリスマスアルバム「SEASON’S GREETINGS」。

このアルバムは、変なアルバムでしてですね。
クリスマス・アルバム数あれど、こういうのはちょっと、他にはありません。
私の1人多重アカペラと、それからオーケストラと、そういう配分で作っております。

で、厳密な意味でのクリスマスアルバムというわけではありませんで、クリスマス全然関係ない曲も混ざっておりますので、ま、クリスマスシーズンに聴いていただける、そういうような企画アルバムという形で、作りました。

まずはアルバムの最初はアカペラで始まります。
18世紀のオーストリアの作曲家、グルックの4声体のスコアを使ったアカペラ。
その名もずばり「グルックの主題によるアカペラ」。

♪ A CAPPELLA VARIATION ON A THEME BY GLUCK / 山下達郎

達郎氏:

元々は歌詞がありまして、「愛するイエスよ、私たちはここにいる」っていうタイトルの曲なんですが。
ドイツ語が分からないので、ハミングでやっております。
ウーアーでやっております。
「グルックの主題によるアカペラ」と、大仰につけましたけれども。
このアカペラで始まりまして、この次もアカペラです。

BELLA NOTTE

達郎氏:

私が生まれて初めて見たウォルト・ディズニーの作品が「わんわん物語」というですね、1955年の、アニメですけれど。
これを私は幼稚園の時に見て、いたく感動しましてですね。
特にこの物語はですね、クリスマスに始まってクリスマスに終わるという、そういうストーリーでありますして。

2匹の犬の恋物語なんですが。
物語の途中で、この2匹が、イタリアンレストランでデートをするんですが。
この時に、炒めし屋の親父がですね、この2匹のために歌を歌ってくれる。
これが「ベラ・ノッテ」というですね、ビューティフルナイトという曲ですが。
この曲が本当に私好きで、40近くなってアカペラに仕立てて、この「SEASON’S GREETINGS」のトップに収録いたしました。「ベラ・ノッテ」。

♪ BELLA NOTTE / 山下達郎

BE MY LOVE

達郎氏:

このアルバム「SEASON’S GREETINGS」、1993年に発売されましたけども。
その時はアナログ盤はもう滅びてしまいましてですね、CDしかなくなってしまいましたので、アナログ出ませんでした。

それで2013年にですね、20周年でCDが発売、リマスタリングしてボーナストラック入れて発売した時に、アナログ盤を初めて発売しましたけど。
その時は音質重視のですね、2枚組の仕様でありました。
今回は1枚ものです。

で、ちょうど運良くですね、1枚入りました、ちゃんと。
セーフっていう。

で、今回アナログ、そしてカセットの再発になるわけですけれど。
最初に申し上げましたみたいに、このアルバムは2つの顔がありまして、1人アカペラと作品と、それからフルオーケストラによるですね、演奏の作品があります。

頭の2曲、A面の1、2ですね。これは1人アカペラですけども、3曲目から、いよいよオーケストラが入ってまいります。

このオーケストレーションを担当していただいたのが、服部克久 先生でございまして。私は若い頃からテレビを見ておりますとですね「あ、綺麗なアレンジだな」と思うのは全部服部さんのアレンジで、サウンド・イン”S”ですとか、ミュージックフェアですとかね。
いつか一緒に何かやってみたいなと思っておりましたけども。

80年代にそれが叶いまして。
色々トライをしていく中で、ちょうどこの93年にですね、服部克久先生とがっぷり四つで、仕事することができるようになりました。

A面の3曲目に入っております。
これは1950年、アメリカのマリオ・ランツァというですね、シンガーによって大ヒットした作品であります。
これ自体はクリスマスとは何の関係もないんですけど、とにかくこれやりたかったというですね、そういう衝動「ビー・マイ・ラヴ」。

♪ BE MY LOVE / 山下達郎

A面3曲目の「ビー・マイ・ラヴ」。
今はこんなに伸びません、もう(笑)。
40前ですからまだね。

えっと、このオーケストラのですね、作品を服部先生にお願いする時に、一番、あの、お願いしたのがですね、ドラム抜きのトラックでやってほしいというですね。
ドラムス入れますと、どうしても、あの、何て言いますかね、時代性が出ます。
特に録音の問題で出ますので、ドラム抜くことによってですね、クラシックの、響きに近くなりますので。
それが時の試練に耐えうる作品となると考えで、そういう具合にお願いしました。
だから全曲ドラムが入っておりません。

ですので、アカペラとオーケストラ、ドラム抜きという、そういうやつでありました。

ANGELS WE HAVE HEARD ON HIGH

達郎氏:

この後の素材はですね、賛美歌が出てきます。

私元々幼稚園がキリスト教だったので、日曜学校も行っておりまして、主の祈り、今でも言えます「天にまします我らの父よ」。
ですので、賛美歌はすごく馴染みが深くてですね、コーラスのスタジオミュージシャンやってた時代に、色々そういうものを買い込んで、ま、勉強というか、そういう具合に見ております。

先ほどのグルックのやつもそんな中からですね、探して出して来たんですけども。
A面の4曲目に入っておりますが、賛美歌の106番と呼ばれる「荒野の果てに」というですね、「グローリア」と、いう具合にも言われますけれど。
フランスの聖歌が元の曲であります。
「Angels We Have Heard on High」というアメリカのタイトル。

♪ ANGELS WE HAVE HEARD ON HIGH / 山下達郎

SMOKE GETS IN YOUR EYES

達郎氏:

これに続きまして、またオーケストラが出てきます。
1958年の黒人ボーカルグループ、プラターズ。
プラターズのナンバーワンヒット「煙が目にしみる」
「Smoke Gets in Your Eyes」というですね、私たち世代に大変有名な曲ですけども。
元々はすごく古くて、1933年のミュージカルの曲であります。

私20代の終わり頃からですね、この曲がなんか妙に耳に入ってきて、すごく好きになってきまして。
作詞オットー・ハーバック、作曲ジェローム・カーンという、もうこれは本当に楽曲としての完璧な構成を持った曲だと思います。

1回やってみたかったと、ついにこの時、念願が叶いまして。
これを服部先生にですね、フランス近代のオケで・・・
服部先生は、パリのコンセルヴァトワールの出身の方なので、そうしたフランス近代のあれでやってくださいつって。

で、スタジオ行きましたら、「達郎の好きなフランス近代でやってやったぞ」って、そういうですね(笑)。
イントロが意表を突くんです。
ヴィオラとチェロの掛け合いで始まるというですね。
もう、びっくりしましたけども。
素晴らしいスコアです。

「Smoke Gets in Your Eyes」「煙が目にしみる」。

♪ SMOKE GETS IN YOUR EYES / 山下達郎

まだ40前なので、ちょっと気負ってますね、歌が(笑)。
もうちょっと今だったら、柔らかくやれるかもしれませんが(笑)。

SILENT NIGHT

達郎氏:

お次も賛美歌であります。
賛美歌109番、「きよしこの夜」。
「Silent Night, Holy Night」でございますが。

1818年にオーストリアのですね、フランツ・グルーヴァーというオルガンの奏者の人がですね、作った曲でありますが。

1983年に「メロディーズ」のアルバムを出しまして。
クリスマス・イブが入っておりまして、季節商品なのでクリスマス・イブをシングルで出そうという時に、B面が必要になりまして。
その時に作ったのが「ホワイト・クリスマス」のアカペラであります。

それをステージ用に使ったんですけども。
それが評判良かったので、じゃあもう1個やろうっつって作ったのが、この「サイレント・ナイト」。

これは1986年の「ON THE STREET CORNER 2」に収録しております。
そっから持ってきて、この「SEASON’S GREETINGS」に入れました。
「サイレント・ナイト」。

♪ SILENT NIGHT / 山下達郎

1983年に「ホワイト・クリスマス」をアカペラでレコーディングした時は、まだコンピューターがなくて、口三味線みたいな形でですね、カウントを入れてやってたんで。
その、こうしたテンポコントロールがすごく難しかったんですけど。

この「サイレント・ナイト」を作った、85、6年になりますと、もうコンピューターミュージックの時代になってきて、コンピューターのタッピングで微妙なテンポが作れるようになってきて、よりこう縦の線が合うようになったっていう、そういう思い出があります。「サイレント・ナイト」。

MY GIFT TO YOU

達郎氏:

で、このアルバムは1993年のアルバムなので、なんか新しい曲、80年代の曲を入れたいなと思って色々探したんですけど、なっかなかですね、いいのがなくて。
結局行き着いたのがアレクサンダー・オニール。
88年のアルバムですね。クリスマスアルバム。これに入っておりました。
ジミー・ジャムとテリー・ルイスのですね、これいい曲なんで、これをアカペラ仕立てでやりました。
なかなか自分なりには、なかなか結構いい出来だといまでも思っております。
「マイ・ギフト・トゥ・ユー」。

♪ MY GIFT TO YOU / 山下達郎

7曲目に入っております「マイ・ギフト・トゥ・ユー」。
このトラックは、いわゆる跳ねてるっていうか、スイングしてるビートなので。
アカペラをやる時にはですね、こういうやつは1日で全部録りきっちゃわないと、縦の線がずれるんですよね。

で、その跳ね方を初めからきっちり決めないと、おしまいのほうになってだんだんずれてくるんで、それ合わせるのがものすごい難しくてですね。

あの、1日目やったやつが全然ダメで、2日目でオールクリアしてもう1回やったんですけどダメで、結局3回やり直した。
で、ようやくできたという、そういう思い出しました。
なかなか苦労しております。

IT’S ALL IN THE GAME

達郎氏:

で、今回の、アナログカセットでは、次がA面の最後になります。
服部先生のオーケストレーションで全部やる予定だったんですけども。
何曲かアメリカで録ろうということになりましてですね。
アメリカへ行きまして、数曲録りました。

で、アレンジしたのはトリー・ジトーっていうですね、ヘレン・メリルの旦那さんです。その人に数曲頼んだんですけども、ちょっと自分のテイストと違ったので、結局この1曲だけ採用になったという、いきさつです。

この曲は「It’s All in the Game」というですね、チャールズ・ドーズという、この人アメリカの副大統領になった人なんですけども。
その人の1912年の作品なので、100年以上前の曲ですけども。

1958年にトミー・エドワーズがですね、大ヒットさせました。
で、僕はトミー・エドワーズのバージョンじゃなくて、1972年のママス&キャス・エリオットの、アルバムの中に入ってるバージョンがとっても好きで。
この曲がすごい好きになってきてですね、アコースティックライブなんかでやっておりますけど、今でも。

それが高じて、この「SEASON’S GREETINGS」に、収録しました。
これもクリスマスとは全く関係ありませんけれども、私の好きな作品。
「It’s All in the Game」。

♪ IT’S ALL IN THE GAME / 山下達郎

この「SEASON’S GREETINGS」というアルバムは全15曲でたくさん入っております。
短い曲が多いんですけど、そのちょうど半分行った8曲目、「It’s All in the Game」、でございました。

この後お知らせを挟んでB面に参ります。
今日の山下達郎サンデーソングブックは今週11月26日に発売になります、私の1993年のアルバム「SEASON’S GREETINGS」のアナログとカセットの再発にちなみしました特集でお届けしております。
お知らせどうぞ。

~ CM ~

JUST A LONELY CHRISTMAS

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしております、サンデーソングブック。
今日は1993年の私のアルバム「SEASON’S GREETINGS」、クリスマスアルバムのアナログ盤とカセット、今週水曜日に再発されます。
「SEASON’S GREETINGS」の特集をいたしておりますが。

1人アカペラはですね、元々私、ドゥーワップ、50年代を中心としたですね、アメリカのボーカルグループのサウンドが大好きでですね、そのドゥーワップをやろうと思ったんですけども、お仲間が誰もいなかったので、じゃあ1人で自分のコーラス多重録音して、それでつくろうという、1人アカペラ。これが発祥でありまして。

ですので、この「SEASON’S GREETINGS」のアルバムにもドゥーワップ作品が入っております。
ようやく登場しました。
ドゥーワップの世界でもクリスマスソングはたくさん存在しております。
色々聴いた中で、私の好きな、最も好きな2曲。

まずはシカゴのリズムアンドブルースのグループ、ムーングロウズ。
あまりにも有名なグループですけども、このムーングロウズの53年の作品、「ジャスト・ア・ロンリー・クリスマス」を1人アカペラでやりました。

♪ JUST A LONELY CHRISTMAS / 山下達郎

この時代の私の歌、あんまり寂しそうじゃなくなってしまうっていうですね。暗い曲でも明るく聞こえるってい、因果な。
「ジャスト・ア・ロンリー・クリスマス」。

HAPPY HOLIDAY

達郎氏:

で、続きまして、こちらはニューヨークのドゥーワップグループ、シェルズ。
大変有名なグループですけども。
この人たちの、これはもう明るい、クリスマス、クリスマスっていう曲です「ハッピー・ホリデー」。

♪ HAPPY HOLIDAY / 山下達郎

「ハッピー・ホリデー」でございました。
今見るとドゥーワップ2曲しかないんだ(笑)
そういう、えいいんです、クリスマスですからね。

BLUE CHRISTMAS

達郎氏:

B面の3曲目はまた服部先生のオーケストラに戻ります。

曲は「ブルー・クリスマス」という、この曲はエルヴィス・プレスリーのヒット曲としてとても有名であります。
悲しい歌ですけども、やっぱり私が歌うとちょっと明るく聞こえてしまう「ブルー・クリスマス」。

♪ BLUE CHRISTMAS / 山下達郎

WHITE CHRISTMAS

達郎氏:

いよいよ佳境に入ってまいりますが。

先ほど申し上げましたみたいに、83年にクリスマス・イブっていう曲を作りまして、それをシングル化する際にB面として作ったのが「ホワイト・クリスマス」ですけども。

その「ホワイト・クリスマス」のファーストバージョンはですね、その、テンポ・コントロールがですね、口でやってるので、なかなかこう、縦の線がですね、きっちり揃わないんですけども。

で、あんまり気に入らなかったので、86年にですね、再録をしました。
「ON THE STREET CORNER 2」を作る時に。

それはコンピューターでテンポチェンジをしておりますので、すごくスムーズに、できまして、今でもそのテイクがOKテイクになっております。
もちろんこの「SEASON’S GREETINGS」でも、そのテイクを使っております「ホワイト・クリスマス」。

♪ WHITE CHRISTMAS / 山下達郎

CHRISTMAS EVE(English Version)

達郎氏:

「ホワイト・クリスマス」、これに続いて、クリスマス・イブが登場しますが。
英語版です。イングリッシュ・バージョン。

元々、90年代の頭にですね、ビデオを作りまして、クリスマス用の。
私が作ったというか、会社が作ったんですけど。レコード会社が(笑)
それのためにですね、イングリッシュバージョンを作ろうということで、アラン・オデイに頼みまして、私のオリジナルの詞にかなり忠実に作ってくれました。
いつもそうなんですけども

もう考えたら服部先生もアランも、もう、この世にいないというですね、時の経つのは本当に早いものだという感じですが。
作品はいつまでも残りますので。
「クリスマス・イブ」、イングリッシュ・バージョン。

♪ CHRISTMAS EVE(English Version) / 山下達郎

HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS

達郎氏:

これに続いて登場するのが、「Have Yourself a Merry Little Christmas」という。
この曲は私、色々なクリスマスソング、数ある中で一番自分が、好きな曲でありまして。

このトラックは、服部克久さんと最初にトライしたトラックでありまして。
これが、89年か90年ぐらいに作ったんですけど、それがあまりに良くってですね。
じゃあこれでクリスマスアルバムやってみようっていう。

初めはこの「SEASON’S GREETINGS」、全部アカペラでやろうかとか、そういう企画もあったんですけども、服部先生のこのオケがあんまりいいんで。
じゃあフルオケでやってみようという、そういう、ことになりました。

えっと、この「Have Yourself a Merry Little Christmas」はですね、ジュディ・ガーランドで有名な曲ですけども。
1943年の曲でありまして。
先ほどの「ホワイト・クリスマス」は1942年、すなわち太平洋戦争まっただ中で作られてる曲です。

で「ホワイト・クリスマス」もこの「Have Yourself a Merry Little Christmas」も、戦地の兵士がですね、やっぱり故郷を思って聴いたという、それがメガヒットに繋がったという、そういう背景がありますが。

43年でこういう作品が作れるっていうですね、この国力の差というか、それがもう、あの、思い知らされますね。本当に。
それは余談でありますけれども
「Have Yourself a Merry Little Christmas」。

♪ HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS / 山下達郎

O COME ALL YE FAITHFUL

達郎氏:

というわけで、1993年の私のアルバム「SEASON’S GREETINGS」。
今週の水曜日、11月26日にアナログとカセットで再発されます。

20周年記念で発売されましたCDはですね、ボーナストラック満載でございます。
そちらの方も、お楽しみいただければと思います。

で、クリスマスアルバムを作る時にですね、私クリスチャンじゃないので、そういうクリスマスアルバムを作る意味がどこにあるのかと、色々考えてみたこともありまして。

正直ですね・・だけど、アメリカの音楽、ブルース、リズム&ブルース、ジャズ、それからカントリー、いろんなものありますけれども。
そういうものを聴いていきますとですね、特に私のアイドルだったラスカルズというグループはカソリックなんで、イタリア系アメリカ人なので、そういう人たちの作品を聴いてると、そうしたものに対するシンパシーっていうのがですね、はっきりあります。

だから、精神的には、クリスチャンになれると言えばいつでもなれるような、そういうような、それだけやっぱり文化というものがですね、このアメリカの文化、それからヨーロッパの文化というものがやっぱりすごく、影響を受けておりますので。

そういうものに対する敬虔なですね、敬意と言いましょうか、そういうものがあれば、今リスペクトなんて言いますけども、敬意があれば、いいんじゃないかということで、このアルバムの1番最後はですね、賛美歌111番という、呼ばれております、「神の御子は今宵しも」。
「神の御子は」と、そういう賛美歌を最後に持ってきました。

これ非常にクリスチャニティに溢れた歌でありまして。
元々がフランスのキャロルで。
原題がですね、「信仰厚き者たち、皆来たれ」という、そういうような、あの、あれですので。

でも素晴らしいメロディー持ってる曲です。
音楽とキリスト教が、ほんとに密接な関係がありますので。
これを最後に持ってきて、アルバム「SEASON’S GREETINGS」を締めております。

LPとかカセットというアナログメディアで聴きますと、またちょっと、あの、柔らかい音ですので、お楽しみいただけると思います。

時間の試練に耐えるということを最優先して作っておりますので、いつまでも、お楽しみいただきたいと思います。

アルバム「SEASON’S GREETINGS」特集でございました。
ご清聴ありがとうございました。
最後は「神の御子は今宵しも」「O Come, All Ye Faithful」。

♪ O COME ALL YE FAITHFUL / 山下達郎

~ CM ~

クロージング

達郎氏:

お送りいたしてまいりました山下達郎サンデーソングブック。
あまりにも気が早すぎるクリスマスアルバムの特集でございました(笑)。
1月後に、どうぞ(笑)。

そんなわけで、来週はまた皆様のリクエストにお応えして、山のよう溜まっておりますので、リクエスト特集でございます。
今週の宇都宮、お待ち申し上げております。
前倒しなので言えませんけど、だいぶ寒くなってると思いますので、皆様くれぐれもご自愛ください。

山下達郎サンデーソングブック、来週もセイムタイム、セイムチャンネルで皆様ごきげんよう。さようなら。

今週のオンエア曲

14:04 A CAPPELLA VARIATION ON A THEME BY GLUCK / 山下達郎
14:06 BELLA NOTTE / 山下達郎
14:08 BE MY LOVE / 山下達郎
14:14 ANGELS WE HAVE HEARD ON HIGH / 山下達郎
14:16 SMOKE GETS IN YOUR EYES / 山下達郎
14:20 SILENT NIGHT / 山下達郎
14:21 MY GIFT TO YOU / 山下達郎
14:25 IT’S ALL IN THE GAME / 山下達郎
14:31 JUST A LONELY CHRISTMAS / 山下達郎
14:33 HAPPY HOLIDAY / 山下達郎
14:36 BLUE CHRISTMAS / 山下達郎
14:37 WHITE CHRISTMAS / 山下達郎
14:40 CHRISTMAS EVE(English Version) / 山下達郎
14:44 HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS / 山下達郎
14:49 O COME ALL YE FAITHFUL / 山下達郎

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