山下達郎さん サンデーソングブック2025年6月22日『「ビッグ・ウェイヴ」アナログ盤・カセットテープ再発記念』(#1706)

山下達郎サンデーソングブック 
サンデーソングブック

福岡市内のお天気は、どんよりした曇り空、ジメジメのお天気です。
41年前のアルバム「BigWave」まったく色あせない名盤!

ということで、このブログでは毎週日曜日 午後2時からTokyo FMをキーステーションにオンエアされている山下達郎さんのサンデーソングブックの一部を文字お越ししています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

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冒頭

達郎氏:

皆さん、こんにちは。ご機嫌いかがでしょうか。山下達郎です。
毎週日曜日午後2時からの55分間は、私、山下達郎がお送りいたします、楽天カード サンデー・ソングブックの時間であります。
東京FMをキーステーションといたしまして、JFN全国38局ネットでお届けしております。

6月も後半に入りまして、梅雨入りとか東京は言ってたんですが、なんか、
全然雨が降らないというですね。
今週はどうなのかと週間予報を見ますと、他の地方がみんな雨なのに、関東地方だけなんか晴れてるっていう。
どうなってんだ!っていう感じなんでございます。

東京は今日は、都議会議員選挙でありまして。ま、色々ありますが。
あの、どうせ投票したって変わらないとか、いろんなことおっしゃる方がいらっしゃいますけれど。
たとえ、自分の投票した人が入らなくても、投票はした方がいいというですね、統計学的、科学的なですね、論拠があります。

で、説明すると15分ぐらいかかるので、あれなんですけども(笑)
投票行きましょう。
消去法でもですね、いいので、投票しましょう。
今度参議院もありますので、投票しましょう。
私もこれ、番組の前に、行ってまいりました。

で、今年入ってからずっと同じこと申し上げておりますけれども、私、今年2025年でデビュー50周年を迎えました。
ですので、今年は、旧作の再発というのを色々やっております。
数年前もですね、RCA時代の再発をしましたけれど。
今年はムーンレコード時代のですね、旧作の再発を、アナログ盤とカセットで再発するっていう。CDはすでにリリース済みでございますので。

で、5月に『MELODIES』をリリースいたしまして、おかげさまでご好評いただきました。
6月に入りまして、今週25日、水曜日にですね、
『BIG WAVE』、1984年の、私の『BIG WAVE』がアナログとカセットで再発いたします。

ですので、今日は、『BIG WAVE』の再発記念で、『BIG WAVE』のお話をですね、先月『MELODIES』の時と同じようにつらつらとですね、申し上げようと思っておりましたら、なんとブライアン・ウィルソンの訃報が入ってきまして。

なんか、こう因縁めいたと申しましょうか、ですね、私が『BIG WAVE』やろうっていう時に、そういう情報が入ってきまして、たくさんお便りをいただきました。

で、今日は『BIG WAVE』特集やりますが、来週あたりでブライアン・ウィルソンの追悼特集やってみたいと思います。

でも、もう、『BIG WAVE』のB面は、ほぼブライアン・ウィルソンのトリビュートみたいな構成ですので、そういうようなことを申し上げつつですね。
今月25日、再発されます『BIG WAVE』のアナログ盤、そしてカセット
アナログとカセット!
アナログ盤、えっと、いわゆる1枚組の仕様は、発売以来、久しぶりでございます。
私の昔からのリスナーの方は、すっかりお馴染みでございますけど、アルバム『BIG WAVE』。
今日はまた、色々と思い出話を入れながら、申し上げたいと思います。

日曜の午後のひととき、本日はアルバム『BIG WAVE』でお楽しみをいただきたいと思います。
本日も最高の選曲と、最高の音質、心がけていきたいと思います。

それでは今日もCM前はなしで、CM明けで早速行ってみたいと思います、『BIG WAVE』特集。

~ CM ~

♪ THE THEME FROM BIG WAVE / 山下達郎

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ギターは絶対にプレーン・トーンで

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしておりますサンデー・ソングブック。
というわけで本日は、6月25日に発売になります、私の1984年のアルバム『BIG WAVE』のアナログ盤とカセットの再発なので、それのプロモーションを兼ねて、『BIG WAVE』の思い出で、今日はお付き合いください。

昔からの皆様にはおなじみの1枚でございますけれども、何回もご説明しましたし、CDのライナーにも詳細に書いておりますが。

もともと映画のサントラの仕事が入ってきましてですね、それのために書き下ろした曲を集めたアルバムであります。
で、映画のサントラなんですけれども、いわゆるサーフィンの映画、それからサーフィンと、ま、いわゆるサマースポーツっていいましょうかですね、そういうような、ものを集めたドキュメンタリーなんですけれど。

全曲英語で、の曲でいくという、そういう企画であります。

で、元々サーフィン・ミュージックが好きなのでA面はそういった感じで。
で、B面をですね、当時、あの、割とカバーをしておりまして、ビーチ・ボーイズのカバーを、やっておりまして、それをじゃあ、中心に行ってみようかと。

で、かくして全曲英語のアルバムっていう、あの、当時としては割と珍しい形のアルバムができました。
しかもアルバムの、特徴が色々ありまして。

全12曲中9曲はですね、1人多重で、ドラム叩いて、ギター弾いてって、キーボードもやってて、そういうような形でやっておる、1人で大部分を仕上げたというそういうアルバムです。
1人多重と言いますと、『ON THE STREET CORNER』というアカペラのコーラスのアルバムも何枚も出しましたが、これの、ま、インスト版って言いますかですね、そういうようなものであります。

で、ま、後で申し上げますけれども、英語の詞をですね、私のパートナーであります、アラン・オデイ、に頼みまして。
当時はですね、ネットがないので、
カセットとかですね、そういうもんでアメリカとですね、やりとりをして、どんな早くても1週間ぐらいかかるんですよね。

ですので、それだと間に合わないので、アルバムの締め切りに。
で、アラン・オデイに日本に来てもらいましてですね、日本で作詞の作業をしてもらってアルバムを完成させました。

その、アルバムのA面の1曲目に入っております、『BIG WAVE』のテーマ、『The Theme From Big Wave』。

大体日本ですと、これもうちょっとですね、ハードサウンディングなですね、ハードロック的な、なんて言いますか、パワーポップ的なアレンジにするんですけど。
私サーフィン、ホットロッドのが好きなので、ギターは絶対にプレーン・トーンでという、ハードロックにしたくなかったという、そういうものでございます。
1曲目が『BIG WAVE』のテーマ。

スタジオ・ミュージシャンだとこういうグルーヴは出ない

達郎氏:

で、それまで発表してきました曲の中にもそうした傾向の曲が何曲かありますので、そういうものを使って英語バージョンでやろうと。
1枚前の『MELODIES』、1983年のアルバムのA面の1曲目にも入っております、「悲しみのJODY」。これに英語の詞をつけまして、リミックスしたバージョンが2曲目に入っております。
「JODY」。

♪ JODY / 山下達郎

悲しみのJODYの、英語バージョン「JODY」。

こうした曲を1人で全部なんで演奏するかと言いますと、先月の『MELODIES』の時も申し上げましたけど。
スタジオ・ミュージシャンだとこういうグルーヴは出ないんですね。
えっと、いわゆる流行りものの空気が入りますので。
そして、サーフィン・ホットロッドのムーブメントって50年代の終わりから60年代の頭なので、もうこの時点で四半世紀、経っております。

元々古い音楽なので、それ以上古くなんないという、そういう利点があります。
ドゥーワップなんかもそうですけど。
ですので、今聞いても84年で聞いても大して印象変わらないっていう。
それがま、あの、元々古い音楽の利点であります。

そうした古い感じを出すためにやっぱり、あの、スタジオ・ミュージシャンのそういうこう、アップトゥデートな感じはダメなので。
それで1人で全部やっているという、そういう感じでございます。

いわゆるオマージュ・ソングです

達郎氏:

で、A面の3曲目も1人で全部演奏してる曲でありまして。
「Only With You」。
この曲は今はですね、このサンデー・ソングブックのテーマソングとしてギターインストでずっとお聴きをいただいておりますが。
元々はこの歌入りのバージョンが元であります。

これを元にしてギターインストを作って、番組のテーマとして長く使っておるわけでありますけど。

60年代のに、ブルース&テリーっていまして、ブルース・ジョンストン、テリー・メルチャー、二人とも有名な人ですが。
この人たちのシングルをですね、オークションで・・・・なかなか落ちないんですよね。全然手に入らなくて。
悔しくてですね、それでじゃったらそういう曲作っちゃおうっつって。
いわゆるオマージュ・ソングです。

だからこういうのパクリという、あの、言う人もいますけども。
オマージュ・ソングです。
元のオリジナルを聴いていただければ分かりますけども、結構肉迫してます。
ので、そういうところで、単に商売じゃないということが分かっていただけると思います。
A面の3曲目、「Only With You」。

♪  ONLY WITH YOU / 山下達郎

アルバム『BIG WAVE』、A面3曲目
「Only With You」でございますが。

サーフィンと、いわゆるアウトドアスポーツのドキュメンタリー映画なので、いわゆる情景音楽としてのですね、BGMっていうそういう質が問われるので、そういうもんで書き下ろしたこの曲は、この映画のために書き下ろした1曲であります。

これステージでできない曲なんです

達郎氏:

4曲目の、これも書き下ろしであります。

初めから英語で作るという感じになると、メロディがとっても楽であります(笑)
みんなそうなんですけどですね、我々の世代
日本語で乗っけるとなかなかこう制約が多いんですが、英語だとちょっと楽になります。そうするとこういうメロディーラインが考えられます。

ただギターがちょっと、あの、ギターのパッセージがですね、歌のノリと違うので。
これも、あの、随分昔から申し上げておりますけども、これステージでできない曲なんです。歌いながら歌、できないというですね、

あれなので、ステージで一度もやったことがありません。
レコードの中だけでのお楽しみ「Magic Ways」。

♪ MAGIC WAYS / 山下達郎

私にとってこれが最後のアナログ・レコーディング

達郎氏:

この『BIG WAVE』というアルバムは1984年に発売されましたけども、私にとってこれが最後のアナログ・レコーディングになります。

この後の『POCKET MUSIC』からはデジタル・レコーディングになります。
それはもう、さんざっぱら30年以上ぼやき続けておりますけれども。
で、録音はアナログなんですけどもですね、あの、リバーブがこのアルバムからデジタル・リバーブに変わりました。
ちょっと音色が若干変わって、それまでのよりはちょっと明るめなのリバーブになっております。

そういうのも、ちょっと特徴なんですけども。
まあ、40年経って聴きますとですね、あの、そんなに別にどうでもいいやって(笑)

息の合ったプレイ、「Your Eyes」

達郎氏:

で、今の、「Magic Ways」、それから1曲前の「Only With You」書き下ろしですが。
作詞をしてくれているアラン・オデイ、アメリカのシンガーソングライター、それで作曲家としてもたくさんヒットがありますが。

アラン・オデイと縁がありまして、アラン・オデイに詞を頼んで、一番最初に、私の作品になりましたのが、アルバム『FOR YOU』に入っております、「Your Eyes」という1曲でありまして。
こっから、アランとのパートナーシップがですね、ずっと、アランが亡くなるまで続いていきました。

その一番最初の記念すべき作品もこの『BIG WAVE』にリミックスされて入っております。
でも2年後ですのでですね、テイストほとんど変わらないという。

今の「Magic Ways」と「Your Eyes」は当時の、私のレコーディング・メンバーであります、青山純、伊藤広規、難波弘之、そして私と、4人レコーディングでやっております。

息の合ったプレイ、「Your Eyes」。

♪ YOUR EYES / 山下達郎

アルバム『BIG WAVE』5曲目に入っております、『FOR YOU』からのリミックス、「Your Eyes」

それで生まれたのがこの『BIG WAVE』のテーマの歌詞の世界

達郎氏:

アラン・オデイという人は本当にロマンチストと言いましょうかですね、愛に溢れた歌詞をこう書く人であります。

この時44歳。『FOR YOU』の時42歳ですから、まだパッションというか、情熱というか、そういう歌詞であります。

で、この『BIG WAVE』をですね、あの、日本に来てもらって歌詞を書いてもらう中ですね、色々話をしました。

これもよく言ってる話ですけれども。
サーフィンの映画の曲なので、色々サーフィンのことについてですね、私もアラン・オデイもあんまりそれほど深い知識はなかったんですけども。

私にとってのサーフィンのイメージっていうのは、サーフィンて非常に孤独なスポーツだという、印象がありまして。
ですので、逆に疎外とかそういうようなもの、孤独をですね、波の上でですね、1人っきりで波を待ってると、そういうところで、満たされるという、そういうような感じかなという。

で、実際のサーファーの人の話を聞いても、1年の半年はですね働いて、それで残りの半分は波に乗るという、そういうような、やっぱり都会の生活とかには合わない、そういうようなことをですね、アラン・オデイに僕の印象を話したところ、すごく興味を持ちましてですね。
それで生まれたのがこの『BIG WAVE』のテーマの歌詞の世界であります。

それでつくったのが「I LOVE YOU Part II」

達郎氏:

まあ、彼も曲も書く、詞も書く人なので、このアルバムのちょっと前にCMでつくりました、「I LOVE YOU」という、コマーシャルの歌がありまして。

これ「I LOVE YOU」しか歌詞に入ってないというですね、とんでもない歌なんですけども。
これをアランが聞いて、これにもう1個メロディーつけたらどうだっていう、それで「I LOVE YOU Part II」っていうやつでやってみたらいいんじゃないかというアイデアが出ましてですね、それでつくったのが「I LOVE YOU Part II」。

元々のCMバージョンに新しいメロディーを乗っけましたので、この曲だけ、作詞作曲、達郎山下、アラン・オデイという共作になっております。
これがA面の最後になります。「I LOVE YOU Part II」。

♪ I LOVE YOU…Part 2 / 山下達郎

~ CM ~

来週

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしておりますサンデー・ソングブック。
6月25日、今週水曜日に、再発されます私の1984年のアルバム『BIG WAVE』。

全曲英語、A面が自分のオリジナルで、B面が、ビーチ・ボーイズを中心としたカバーソングという、変則的なアルバムですが、もうこれも出して41年経ちましたが。

おかげさまでまだ生き残っております。
それのアナログ盤とカセットでですね、よもや、2025年にアナログとカセットで再発するとはですね(笑)
『MELODIES』の時にも同じですけども、今年はもうずっと50周年なので、今年はもうずっと、まさか、まさか、まさかの感じですが。

で、冒頭にも申し上げましたみたいに、ブライアン・ウィルソンが亡くなりましたのでですね、なんか本当にもう因縁めいたものを感じますが。

神奈川県相模原市のS.Kさん、

『『BIG WAVE』再発と訃報とのあまりのタイミングに、単なる偶然ではないものを感じます』

偶然ですけどね。え・・

豊島区のK.Tさん。

『偶然とは思いますが、今回の『BIG WAVE』の特集はまるでブライアンの追悼のように思います』

このアルバムを『BIG WAVE』出した時にですね、デニス・ウィルソンが亡くなりましたので、オリジナル・アルバムには、あの、デニス・ウィルソンに捧げるというクレジットもありますが、全く・・・

これで、ブライアン3兄弟は全員亡くなってしまいましたが。
ブライアン・ウィルソンが一番長生きしたというですね。

なので、来週はですね、私の本当に、大事な、そうした方が亡くなった時にはやる企画が、ノンストップ!
ジェームス・ブラウン・ノンストップ、
アレサ・フランクリン・ノンストップ、
そういうのやりました。

ブライアン・ノンストップ。

ちょっと変則的で、極私的なノンストップ・ミュージックです。
お聴きいただきたいと思います。
来週はノンストップ・ブライアン・ウィルソン。
ブライアン・ウィルソン追悼特集、お楽しみに。

B面は全曲1人多重録音

達郎氏:

というわけで『BIG WAVE』、B面にまいります。
『BIG WAVE』のB面は、ビーチ・ボーイズのカバーを中心に構成しております。
全曲1人多重録音で一生懸命肉迫しようと努力をいたしました。

B面の1曲目は64年のアルバム『All Summer Long』に入っております、私の大好きな、ちょうど・・・ですので『All Summer Long』から20年後のカバー「Girls On The Beach」。

♪ GIRLS ON THE BEACH / 山下達郎

B面1曲目の「Girls on the Beach」でございました。

ま、遊びです

達郎氏:

この『BIG WAVE』出す数年前からですね、シングルのB面でビーチ・ボーイズのカバーを始めまして。
ちょうどその時にこの『BIG WAVE』の、映画の企画が出てきましたので。
それも一緒にという。

83年、1年前にですね、出しましたシングル「スプリンクラー」、これのB面に、入れました、ビーチ・ボーイズのアルバム『Today』、65年のアルバムに入っております、大変有名な1曲でございますが、「Please Let Me Wonder」の山下達郎版。

♪ PLEASE LET ME WONDER / 山下達郎

B面2曲目の「Please Let Me Wonder」。
オリジナルのビーチ・ボーイズのバージョンよりも若干長いんですね。
ま、遊びです。

もうちょっと長くしたいなっていうそういうような感じであります。

私の空気感に合う伊藤広規さんのベース

達郎氏:

全部1人多重と申し上げましたが、ベースだけはですね、伊藤広規さんなんですね。
このアルバム、12曲中8曲は広規にベース弾いてもらってます。

なんせ、なんでも私の空気感に合うんですよね。
この「Please Let Me Wonder」のこのジンジンジンの感じもですね、本当にあの、ぴゃーっとやって、ぱっと帰ってくんですけど、ばっちりはまっております。

それを絡めてシャレです

達郎氏:

この次もそんな感じ。

1968年のビーチ・ボーイズのアルバム『Wild Honey』に入っております、「DDARLIN’」。

シュガー・ベイブの時代から時々やっていた曲ですけれども。
これを「高気圧ガール」、83年のシングルのB面に入れました。
それのリミックス・バージョンです。

この曲もエンディングがかなりオリジナルとは違って長いんですけども。

当時の、この「DDARLIN’」が発売された当時のですね、ブライアン・ウィルソンの奥さんであります、マリリン・ウィルソンがおりましたグループ、スプリング、これのシングルで「Thinkin’ ‘Bout You, Baby」という曲があります。

これが「DDARLIN’」の元のバージョンでありまして。
それを絡めて、ま、シャレです。

♪ DARLIN’ / 山下達郎

B面3曲目は「Darlin’」でございました。

この次の曲はいわゆるレア・アイテム

達郎氏:

ここまではビーチ・ボーイズの有名なところですけれども。
この次の曲はいわゆるレア・アイテムという。

ブライアン・ウィルソンがですね、心の病でツアーに出られなくなって、その代わりにベーシストを一時期務めておりましたのがグレン・キャンベルでありまして。

そんな関係で、グレン・キャンベルに1曲、ブライアン・ウィルソンが1965年に提供してシングル・カットされた曲が「Guess I’m Dumb」というですね1曲でありまして。
これが私の、20代には、本当にレアなですねシングルで。

ようやく手に入れて、手に入れるとカバーしたくなるという、病気的な、そういうこう、なんて言いますかね・・・そういう、癖ですね。

で、海外でも何人かやっておりますけれども、別にいいんです。
自分でやりたかった。

で、アルバム『MELODIES』に入れましたもののリミックス「Guess I’m Dumb」。

♪ GUESS I’M DUMB / 山下達郎

当時、坂本龍一さんにシンセ弾いてもらったり・・・

達郎氏:

今までの4曲はブライアン・ウィルソンの作品でございますけども、5曲目の次の曲はちょっと毛色が違います。

私の1978年のアルバム『GO AHEAD!』に入れました「This Could Be The Night」。

これハリー・ニルソンの作曲なんですけれども。
元々モダン・フォーク・カルテットがですね、1964年にフィル・スペクターのプロデュースで、レコーディングしたんですけども。
結局、リリースされませんでですね。

70年代中期にイギリスで、フィル・スペクターのリーシューが行われた時に、アルバム化に入っておりまして。
これは、ブライアン・ウィルソンのオールタイム・フェイバリットだよというようなことが書いてありまして。

聴いたところ、これがまたウォール・オブ・サウンドでいいなと思いまして、78年に私カバーしまして。
それの、リミックス・バージョンです。
オリジナルは間奏がギターソロだったんですけど、これは、サックス・ソロだったり、若干の違いがあります。

で、これは全部1人多重というわけではなくて、当時、坂本龍一さんにシンセ弾いてもらったり、ミュージシャンの人、かなり手伝ってもらいまして。
ドラムが叩きたくてやってるという、そういうような感じであります(笑)
「This Could Be The Night」

♪ THIS COULD BE THE NIGHT / 山下達郎

エンディング

達郎氏:

というわけで、今週水曜日25日に再発されます、私の1985年の41年前のアルバム、(笑)『BIG WAVE』の特集させていただきました。

CDはですね、2014年に30周年記念バージョンというのが出ております。
それもまだ現役でございます。
ボーナス・トラックたくさん入っておりますのでCDはそちらの方で。

アルバムも、解説はまた書き直しておりりますので、そちらの方もご覧になって、詳しいことはお楽しみいただきたいと思います。

映画の、この当時の映画がですね、ドルビーの3.1、アナログ・ドルビーなんですよね。それで、ですので音がですね、いまいちで。

だったらリミックスすればいいじゃないかとおっしゃるかもしれませんけども。
映画の場合はですね、あの、マルチトラックのこっちの音楽をリミックスしたところでですね、ナレーションがないので。

ナレーションが原存しないので、ナレーションを被せることができないので、オリジナルのものを、こう作り直すということが不可能です。

ですので、DVDのとかそういうものの音質はですね、ごめんなさいという弁解です。

ですので、音質の点ではアナログ盤、CD、カセット、そういうところで、お楽しみいただければと思います。

よもや、しかし、本当に、2025年に『BIG WAVE』の特集をするとは思いませんでしたが。全くありがたい話でございます。

来月は『POCKET MUSIC』にいきますけれども。

今日の最後

達郎氏:

というわけで、来週は、ノンストップ・ブライアン・ウィルソン、ブライアン・ウィルソンの追悼特集でお届けします。
お楽しみに。
サンソンでしかできないノンストップ・ブライアン・ウィルソンです。

今日はもう、駆け足でやってまいりました。
6月25日発売、LPとカセットでの『BIG WAVE』、よろしくお願いします。

『BIG WAVE』アルバム特集、ご清聴ありがとうございました。

最後に、「I LOVE YOU Part I」。

♪ I LOVE YOU…Part 1 / 山下達郎

クロージング

達郎氏:

お送りいたしてまいりました山下達郎サンデー・ソングブック。
今週水曜日に再発されますアルバム『BIG WAVE』のアナログとカセットの宣伝でございました。

来週はブライアン・ウィルソン追悼『ノンストップ・ブライアン・ウィルソン』
お楽しみに。

いよいよ竹内まりやさんのライブ、今週、あさって、しあさって、24、25、神奈川Kアリーナ横浜で千秋楽を迎えることが出来ます。
よろしくお願いします。

雨の季節です。
豪雨の警戒、怠らず、皆さん十分に、ご注意ください。

山下達郎サンデー・ソングブック、来週もセイムタイム、セイムチャンネルで皆さんごきげんよう。さようなら。

今週のオンエア曲

14:05 THE THEME FROM BIG WAVE / 山下達郎
14:09 JODY / 山下達郎
14:13 ONLY WITH YOU / 山下達郎
14:16 MAGIC WAYS / 山下達郎
14:21 YOUR EYES / 山下達郎
14:24 I LOVE YOU…Part 2 / 山下達郎
14:31 GIRLS ON THE BEACH / 山下達郎
14:33 PLEASE LET ME WONDER / 山下達郎
14:37 DARLIN’ / 山下達郎
14:40 GUESS I’M DUMB / 山下達郎
14:44 THIS COULD BE THE NIGHT / 山下達郎
14:48 I LOVE YOU…Part 1 / 山下達郎

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