山下達郎さん サンデーソングブック 2013年12月1日『Mariya’s Songbook Part1』

山下達郎サンデーソングブック 

山下達郎さん サンデーソングブック 2013年12月1日『Mariya’s Songbook Part1』

長崎市内は土曜日は晴れてドライブ日和でした。
国道206号線沿いにある大銀杏。
毎年みごとな紅葉を見せてくれます。

今日のサンソン、80年代の曲を久しぶりに聴きましたが、アレンジが素晴らしい。
心地よい曲ばかり。

ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

◎ 冒頭

達郎氏:

いよいよ12月です。
早いもので、もう12月

この番組も、あと5回で新年になります。
還暦迎えた私も、新年を迎えることになりました。

年末に入りましてツアーの方も佳境に入りました。
残りが、約四分の一でございます。

前に録りましたのが、結構昔でございまして、まだ博多の前でしたね。
福岡サンパレス、11月中旬に終えまして。
福岡、最高のお客さんでした。
ありがとうございました。

その後が府中で演りまして・・・
NHKホールで演りまして。
NHKホールも、いいお客さんでございました。

で、北海道ツアーに突入中でございます。
本日は、昨日に引き続きまして、北海道ニトリ文化ホール。
旧北海道厚生年金。

さっぽろ芸術文化の館、名前が変わってもホールは同じでございます。
旭川終わって、昨日今日、札幌でございますが。

旭川、無事に終わってると思います(笑)
33年ぶりの旭川、どうだったでしょうね(笑)

また、大幅前倒しで録っておりますので、来週も申し上げられません(笑)

北海道、今日、お出でくださる皆さん、お待ち申し上げております。
札幌も久しぶりでございます。

今週は、北陸でございます。
新潟、長岡・・・長岡、初めて!
新潟いつもは2日演るんですけど、今年は新潟市内と長岡と泣き別れで演ることになりました。
12月5、6と、今週末でございます。

来週入りますと金沢、富山と北陸ツアー。
北海道から北陸、冬の寒いところであります。

いらっしゃるお客様、お待ち申し上げております。

いよいよライブもラストスパートでございます。
10本切るかという感じでございますが。
頑張ってやりたいと思います。

ツアーがですね、ラストスパートでありまして、泊まりが長いので東京に帰ってくる時間がすごく少ないので。

ですので今週、来週はですね、超前倒しでございますので(笑)
スイマセン、お天気の話とか、一切申し上げられませんが。

で、折良くと言いましょうかですね、12月4日、今週の水曜日にですね、竹内まりやコンピレーション、2枚組のCDので発売になります。
『Mariya’s Songbook』12月4日でございます。

彼女は11月25日、今を去ること25年前ですが、1978年の11月25日にデビューを致しまして、デビュー35周年を迎えることになりました。

こっから先、1年間、そんなわけで35周年の記念企画といのが、いろいろ出てまいります。
それの一番、取っ掛かりでございます。
企画盤でございます『Mariya’s Songbook』、数多くの歌手、シンガーの方で提供しました楽曲の数々をディスク2枚組で全30曲。

初回盤はボーナス・トラック付きでございますが。

今週、来週はですね、それの特集を駆け足でいってみたいと思います。
私、ずーっと横で見ておりましたので、自分にとっての印象的な曲をですね、中心に駆け足で。

それでも全部で30曲もありますから(笑)
ほんとに、舐めるくらいしかできませんが。
私が横で眺めてたエピソードなんかをですね、ご紹介しつつ、いってみたいと思っております。

竹内まりや35周年記念企画盤、それの取っ掛かり『Mariya’s Songbook』。
アイドル中心でございます。
女性アイドル中心でございますが、竹内まりやさんの作品でお楽しみ頂きたいと思います。

さて、12月に入りました。
クリスマス・イブの季節でございます(笑)

いよいよクリスマス・イブも30周年を迎えました。
11月20日に30周年記念「30th Anniversary」を中心に・・・
2013年にまたリマスタリングしましたが(笑)

今回でCDパッケージのリマスタリングはほんとに最後だと思います。
これ以上のクオリティを80年代の音源に望むことはできないで、おそらく最後のCDリマスタリングになると思います。

30年目のファイナルバージョンでございます。
11月20日発売、山下達郎「クリスマス・イブ 30th Anniversary Edition」マキシ・シングルからお馴染み「クリスマス・イブ」

♪  クリスマス・イブ /山下達郎

~ CM ~

◎リンダ /アン・ルイス

達郎氏:

もともと、竹内まりやデビューした時はシンガーでございまして、他人の曲を歌うというですね。そっからスタートしまして。

私と結婚して、しばらく休業期間がありました。
その間に、そうした作家活動というのを始めました。
主に女性アイドルに曲を書いて・・80年代でございますが・・・
出産をしましたので、そうした自分の活動ができませんでしたので、その間作家活動でございまして。

それで84年に、今度はシンガーソングライターとして再デビュー致します。
バラエティというアルバム、それも来年で30年になりますが。

そうした他人に書いた作品というのが沢山ございます。
そうした中からですね、本人のチョイスによりまして12月4日、今週の水曜日に発売になります『Mariya’s Songbook』2枚組CDでございますが。

一番最初に人に書いた曲がですね、アン・ルイスさん。
1980年に、これはシングルカットされましてスマッシュヒットになりました。
こっからいってみましょう「リンダ」

♪ リンダ /アン・ルイス

アン・ルイスさんは、竹内まりやさんが歌手活動、最初にデビューした時に、いわゆる芸能界で歌手をしてた時に仲良しでございます。

アンが結婚する時に、彼女がまりやに曲を書いてくれと頼まれて書いた、これが「リンダ」。
リンダはアンのミドル・ネーム、アン・リンダ・ルイスなので・・
これが1980年の8月のシングルでございまして、これがスマッシュヒットしまして、これが竹内まりやさんの作家活動の皮切りとなりました。

これを契機にですね、いろんなとこからオファーが来ることになります。

ちなみに「リンダ」は私、コーラスやっております(笑)
夜中までかかって、一人でコーラスやりました。

◎けんかをやめて /河合奈保子

達郎氏:

このリンダを聴いてコロンビアのディレクターの方が河合奈保子さんに曲を書いてくれという、そうしたオファーを持ってまいりまして。

折しもですね、河合奈保子さんの歌番組をみてて”けんかをやめて”というフレーズが浮かんでですね、それで作ったのが、丁度ハマりまして。

1982年の河合奈保子さんのシングルとして大ヒットいたしました。
彼女の代表曲となりました。

♪ けんかをやめて /河合奈保子

1982年9月に発売されました河合奈保子さんのシングル「けんかをやめて」

アイドルシンガーなんですけど河合奈保子さんは歌の表現がとっても上手い人で、今聴いてもいい歌でございます。

丁度、竹内まりやさん、休業しておりましてですね。
一時休業、結婚した直後でございます。
そういう時に偶然にこうした曲のオファーがですね、いろいろ来るようになりました。

◎いろいろなスタンス

達郎氏:

一口に歌手と申しましても、いろんなスタンスがございます。
一番、普通、歌手と呼ぶのは、一般的にですね作家が提供した作詞作曲の作品をですねシンガーとして歌うという。
純粋に歌だけを歌う、これを普通我々は歌手と読んでるんですが。

我々のように自作の曲を自分で歌うという、シンガーソングライターというようになって、これも40年位の歴史がありますが。

これがまあ、歌手と呼ばれている基本的な2つのスタンスなんですが。

同様に、そうしたシンガーに曲を提供する職業作詞家、職業作曲家という、こうした方でも歌う方がいらっしゃいます。

作家と呼ばれる部分でもですね、自分の名前でレコード出してる方。
じゃそれはシンガーソングライターと違うのかというと、それはちょっと違いますね。

例えばそうですね、我々の世代でしたら林哲司さんなんていうですね、ソングライターの方いますが、彼はソングライターであってシンガーソングライターじゃないんですが、彼のソロアルバムというのは何枚かあります。

そういうような方もいらっしゃいますし、例えば一切歌を歌わない作曲家という方も、たくさんいらっしゃいます。
筒美京平さんなんかは、その典型ですね。

作家でも歌うひと、歌わないひと・・
そういう、いろいろなタイプを更に細分化して行きますとですね、自作自演が中心で作家もやる・・これ竹内まりやさんのパターンですが。

作家中心で自作自演もする人。
歌のみで、作詞する人もいますしですね。
作家のみしかしない人。

いろんな細かい、細分化ができるんですが。
そういう具合に考えてきますとですね、竹内まりやという人はですね、そうした歌を歌うというスタンスで、およそ例えば全てのスタンスに立ったことがあるという、非常に稀有な例なんです(笑)

アイドルシンガーでカメラに写されてですね、ヒットスタジオとかああいう歌番組に出たこともありますし、そうやって歌番組で歌ってる歌手の人のために作品を提供したことがあるという。

そういうスタンスの人は、ほとんど日本の芸能界ではいないというですね。
非常に面白いものなので、逆にこうしたアイドルシンガーとして活動していたものなので、アイドルシンガーのメンタリティーがですね、よく理解できるというようなことを本人が言っておりました。

◎ファースト・デイト /岡田有希子

達郎氏:

80年代の初期にですね、こうした河合奈保子さんの「けんかをやめて」のヒットなんかがありましてオファーが来ましてですね、一番曲を沢山提供した人が岡田有希子さんです。

♪ファースト・デイト /岡田有希子

1984年4月の岡田有希子さんデビューシングル「ファースト・デイト」

この人は、なかなか憂いに満ちた声なんですが、だなって僕はその時思いました。
この萩田さんのアレンジがですね、歌の特徴をよくとらえた、いいアレンジだと思います。

◎元気を出して /薬師丸ひろ子

達郎氏:

さて84年は、そんな感じで、続々とオファーが来まして、その中でも出色の出来は薬師丸ひろ子さんの、これはアルバムのために書き下ろした曲であります。

後に自分でもセルフカバーしますが、その時に薬師丸さん呼んできて、一緒にコーラスやってます。
私と薬師丸さんと竹内まりやさんの3人でコーラスしましたが。

この人、いい声しておりますので、たくさんヒットがございますが、これも薬師丸ひろ子さんのために、もともとは書き下ろした曲であります。

♪ 元気を出して /薬師丸ひろ子

薬師丸さんは、コーラス部なので、とても綺麗な声ですね(笑)
いい作品でございます。

リトルプリンセス /岡田有希子

達郎氏:

さきほどの岡田有希子さんの「ファースト・デイト」に続いたセカンドヒット、これ僕一番好きな曲ですが。

同じく1984年のシングルでございます。
この「リトルプリンセス 」は大村雅朗さんの編曲でございます。
大村雅朗さんはもうお亡くなりになってしまいました。

僕は、彼と一回、岸田智史さんと、僕がまだコーラスのスタジオミュージシャンやってるときに岸田智史さんのコーラスをやったことが、一度だけあります。
その時しかお会いしてません。

♪ リトルプリンセス /岡田有希子

◎これはほんとに面白いです。

達郎氏:

私の御託よりも本人のライナーが資料の中に入っております。

あとは11月28日からですね、ニュースサイトのナタリーで、この「Mariya’s Songbook」のですね、特集をやっておりますが。

今回、クリス松村さん、また参加して頂きましてですね。
クリス松村さんとの対談ですが、これはほんとに、あの面白いです。

アイドル歌謡の、ほんとに、あの人エキスパートなので。
ほんとに面白い切り口で、いろいろな事を対談でアレしますが。
私の説明より、ぜんぜんそっちの方が面白いので、是非そちらの方をご覧頂きたいと思います(笑)

◎色・ホワイトブレンド /中山美穂

達郎氏:

1986年の中山美穂さんのシングルでございますが。
これは資生堂のキャンペーンソングでございます。

その6年前に「不思議なピーチパイ」で、資生堂のキャンペーンソングでございます。
その6年後に、今度は曲を書くというですね。
不思議なめぐり合わせでございますが。

丁度この頃、1986年は育児の真っ最中でありまして。

丁度この頃、僕はポケット・ミュージックのレコーディングかもしくはツアーをやってたんですが、家へ帰るとですね(笑)洗面所の中にですね(笑)ちっちゃなキーボードがありまして。ミニキーボードですが。

洗面所のところで曲作ってるんですね(笑)、何やってんだと(笑)
子供が起きるから、ここで曲作ってると。
丁度この時期でございますが。

それが想い出深い一曲ですが。

♪ 色・ホワイトブレンド /中山美穂

~ CM ~

◎待ちぼうけ /堀ちえみ

達郎氏:

82年の堀ちえみさんのシングルをお聴きいただきましょう。

今はケイタイがありますから、こんなオチがありませんけど、当時はケイタイも何もなかったのでそうした待ち合わせでですね、遅れると、そういうことがあって、それがドラマが作れた時代です!

おおらかな時代であります。

♪ 待ちぼうけ /堀ちえみ

これに関するですね、先ほど申し上げましたナタリーの、音楽ニュースサイトのクリスさんとのやりとりが最高に面白い、是非御覧ください。

◎OH NO,OH YES!/中森明菜

達郎氏:

1986年、中森明菜さんのアルバム『CRIMSON』(クリムゾン)、これを片面全部、担当致しまして。
これは結構、「駅」というですね傑作が出ましたが。

今日は、こっちの方が、好きなので、こっちにします。

♪ OH NO,OH YES!/中森明菜

◎終楽章 /薬師丸ひろ子

達郎氏:

お次は薬師丸ひろ子さん、1988年、もう80年代の後半になりますが。
これはシングルカットされたものですが、これ僕、結構好きな曲で、竹内まりやさんもアルバム「デニム」でカバーしております。

薬師丸さんの声が、哀愁を帯びて素晴らしい。

♪ 終楽章 /薬師丸ひろ子

◎ エンディング 

達郎氏:

というわけで「Mariya’s Songbook」Part1でございます。
この続きは、また来週。

来週は90年代、そして2000年代の作品、2010年代までいくというですね。

デビュー35周年記念企画の第一弾「Mariya’s Songbook」
作家としての竹内まりやの集大成であります。
初回限定のボーナス・トラックは80年代の彼女のデモ音源3曲と広末さんのMaji Koiの自分で歌ってる・・収録されております。

今日の最後はですね、今回の2枚組の中で、私が書いた曲が2曲入っております。

竹内まりや作詞、山下達郎作曲の作品ですが、そのうちの一曲。
自分の番組なので(笑)
最後は自分の曲でいこうという(笑)
ズルいヤツ。

1988年、鈴木雅之さんのアルバム『Radio Days』に書き下ろしました。
これ、僕、自分では非常に気にいってる編曲でございまして。

詩もですね、いい詩で。

鈴木のマーチンだったらですね、それまでラッツ、シャネルズ、割りとこうジュビナイルな感じな歌ばっかりだったので、もうちょっとですね不倫のドロドロしたヤツをしようと、そういう具合に書きました。

今は亡き、大村憲司さんのリードギターが圧巻の一曲です。

♪ Guilty /鈴木雅之

今週のオンエア曲

14:05 クリスマス・イブ /山下達郎
14:11 リンダ /アン・ルイス
14:14 けんかをやめて /河合奈保子
14:19 ファースト・デイト /岡田有希子
14:20 元気を出して /薬師丸ひろ子
14:23 リトルプリンセス /岡田有希子
14:27 色・ホワイトブレンド /中山美穂
14:35 待ちぼうけ /堀ちえみ
14:38 OH NO, OH YES! /中森明菜
14:40 終楽章 /薬師丸ひろ子
14:44 Guilty /鈴木雅之

コメント

  1. ミムー より:

    放送後の楽しみとして、いつも拝見させていただいています。

    青山純氏が亡くなられました。年末の放送でどのように語られるのでしょうか。ご冥福をお祈り申し上げます。

  2. 平“Steven”清盛 より:

    2002年5月に沖縄で観た「2002 RCA/AIR」
    まさか、あれが最後になろうとは…

    今月22日29日あたりに「2002 RCA/AIR」のライブ音源、オンエアしてくれたらなぁ・・・

    ホント残念です、青山さん。。。

  3. 9thNUTS より:

    ミムー さん、コメントありがとうございます。
    管理人の9thNUTSです。

    青山純さんの訃報をみて驚きました。
    達郎さんの楽曲には欠かせないリズム隊でした。
    きっと、サンソンで追悼番組が放送されると思います。
    ご冥福をお祈りします。

  4. 9thNUTS より:

    平“Steven”清盛さん、こんにちは。
    管理人の9thNUTSです。

    ショックです。
    初めてライブをみたのが、たしか83年のツアー。
    スパークルのイントロのドラムに圧倒されたのを覚えています。
    プロの演奏の凄さに感動しました。

    早すぎますよ。ほんとに。

  5. ようちゃん より:

    もしかしたら、録音済ってこともあるのでしょうかね
    二人だけの楽しい会話をいつも楽しみにしていました。
    大滝さんのしゃれもあり、がんこさもあり、本当に
    達郎さんと意気投合しているのだと思ってました。

    達郎さんが、どんなに悲しむか。
    2014は、大滝yearにぜひ成ることでしょう。