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山下達郎さん サンデーソングブック2024年9月22日『ビーチ・ボーイズのかからないビーチ・ボーイズ特集』(#1667)

サンデーソングブック山下達郎サンデーソングブック 
サンデーソングブック

長崎市内の天気は曇り
少し気温も下がってすごしやすい一日でした。

日本のBBsカバーバンドの印象は「虚弱体質」!

ということで、このブログでは毎週日曜日 午後2時からTokyo FMをキーステーションにオンエアされている山下達郎さんのサンデーソングブックの一部を文字お越ししています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

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冒頭

達郎氏:

秋分の日
また三連休でございますね。
そんなに休んで、どこへ行くという・・・
でもなかなかこう物価高、色々と経費高騰で
旅費とかも、どんどんなんか高騰しておりますので
なかなか思うように出かけられない、旅行に行きたいのに!。
そういうお便りもいただきます。
お察し申し上げます。

お休みなので
のんびりして頂いて、サンデーソングブックでも聴いて
相変わらず超前倒しで録っております。
え~と9月14日の愛媛の松山市民会館終わった段階で
収録しております。

9月7,8 東京NHKホール それから12日の香川高松レクザムホール
そして14日の愛媛松山市民会館
4回分・・
お出でくださいました皆さん、ありがとうございました。

おかげさまで、だいぶ調子が出てまいりました。
先週は19、20、木、金んと大阪フェスティバルホール
うまくいっているはずでございます。
20本終わりました。

今週名古屋に参ります。
国際会議場センチュリーホール
これで22本終わります。
ちょうど半分、折り返しというところでございます。

お待ち申し上げております。

相当な前倒しでございますけれども
鬼のように、あいかわらお便りを、たくさんいただいております。
増え続けております。どうなっていくんでしょう・・・
はがきが値上がりなので、そういう駆け込みリクエストとか、そういう感じかもしれません。
なんですが、ちょっと仕事が詰まっておりましてですね
リクエストのお便りがとにかくめちゃくちゃ頂いておりまして
処理しきれない!
読みきれない!

なので、先週申し上げましたけれども、特集します
岩手県の盛岡市のT.Sさんが、くださいました
ビーチボーイズのでないビーチボーイズ特集
これいってみたい
久しぶりに特集やります!
『ビーチボーイズのかからないビーチボーイズ特集』

先日、私、風邪引いて宮治淳一さんにピンチヒッターお願いした時に
「エルヴィスプレスリーのかからないエルヴィス特集」それの真似です。
ですが結構大変(笑)
やんなきゃ、よかったって
そんなことはない(笑)
がんばっていきたいと思います。

日曜の午後の一時
本日も、すてきなオールディーズソングでお楽しみいただきます山下達郎サンデーソングブック
ビーチボーイズのかからないビーチボーイズ特集
すなわちビーチボーイズの影響を受けた人たちですね
色々と作品をお楽しみいただきたいと思います。
ビーチボーイズファンの方々には楽しんでいただけれると思います。

本日も最高の選曲と最高の音質でお届けいたします。
山下達郎サンデーソングブック

10月23日発売 竹内まりやさん ニューアルバム『Precious Days』
来月に入りましたら、もうちょっと具体的な色々アルバムの中の曲とご紹介できると思いますが
今月いっぱいは去る
8月28日発売のニューシングル「歌を贈ろう」でお楽しみをいただきます。

リクエストたくさんいただいております。
ので三郷市のHさん?Oさん?
ふりがなふって・・Kさん

『先日久しぶりでカラオケに行ったら
「歌を贈ろう」がもう入って嬉しくて何回も歌ってしまいました』

よろしくお願いします。
っへへ(笑)

京都府長岡京市はT.Nさん
熊本市O.Iさん
秋田県横手市の超常連 K.Mさん
また体の調子が・・・お大事に一つ 体質変わる時です
本日もお聴きをいただきます。
10月23日発売ニューアルバム『Precious Days』の先行シングル

♪  歌を贈ろう / 竹内まりや

~CM~

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英国ソフトロックの先駆者、トニー・リヴァースの音楽遍歴

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしておりますサンデーソングブック
というわけで、今日はですね、ビーチボーイズのかからないビーチボーイズ特集と題しまして、ビーチボーイズ、特にリーダーのブライアン・ウィルソンの音楽性に影響を受けた世界中の人たちがですね、色んな音楽を作ってビーチボーイズに迫ろうと努力をした、そういう成果でございます。

私もそういう一人でありますけれども。
イギリスの人がとても多くてですね、作品もいいのがたくさんあります。

最初は、まずはトニー・リヴァース、1940年生まれなので少し年上の人ですが。
60年代頭から活動しておりますが。
キャスタウェイズというグループで何枚かシングルを出した後に、ハーモニ・グラスというグループの名前でRCAから出しました。

このシングル1曲がチャートに入っております。
全英24位という、いわゆるブリティッシュのソフトロック系のポップミュージックでありますが、大変良い出来です。まずはこれから始めてみましょう。ハーモニ・グラス、1969年のシングル「Move In A Little Closer Baby」。

♪ Move In A Little Closer Baby / Harmony Grass

ハーモニ・グラス、1969年の「Move In A Little Closer Baby」

トニー・リヴァースは、このあとスタジオミュージシャンとして非常に名が知れる存在になります。クリフ・リチャードのバッキングをレコーディングやライブで長いことやっておりまして、イギリスではかなり名の通った人でありますが。

1940年生まれなのでビーチボーイズに傾倒しているというよりも、そのひと時代前のジャズのフォー・フレッシュメンとか、そういうような要素もありますし、それからビートルズとか、そしてブリティッシュロックの要素もたくさんありますが。
それは年齢的な問題だと思います。

ハーモニー・ポップの巨匠:エイドリアン・ベイカー

達郎氏:

イギリスには、こうしたハーモニー・ポップの人もたくさんいますが、そんな中のやはり代表的な一人、エイドリアン・ベイカー。
この人は1951年、私より二つ上のロンドン生まれの人ですけれども、たくさん作品がありますけれども。
我々にとって有名なのは「Gidea Park」という名義でです、スタジオ・ミュージシャンで作ったグループが1980年代の頭で、いわゆる45ブーム、ヒット曲のメドレーを繋いで12インチを出すという一大ブームがありました。
ディスコから何からたくさん出ましたけれども。

そんな中でフォー・シーズンズのメドレー、それからビーチボーイズのメドレーで当てました。「Gidea Park」、これのリーダーが、エイドリアン・ベイカー。
大変にコーラスのうまい人であります。

その45ものじゃなくて、その「Gidea Park」の12インチにアルバムに入っておりますオリジナル作品が素晴らしい。1981年の「Gidea Park」名義での「Summer Girls 」。

♪ Summer Girls / Gidea Park

エイドリアン・ベイカー率いる「Gidea Park」の1981年「Summer Girls 」でございました。

このエイドリアン・ベイカーは、この後、実際にビーチボーイズのツアーメンバー、それからレコーディングにも参加します。その後はフォー・シーズンズのメンバーにもなります。
コーラスのうまい人なので当然という感じでございますけれども。
一人多重コーラスであります。素晴らしい作品がたくさんあります。

裏声がきれいなウエストコーストボーイ:ジェフリー・フォスケット

達郎氏:

続きまして、この人はバリバリのウエストコースト・ボーイ
おなじみジェフリー・フォスケット。

長いことブライアン・ウィルソンのバッキングメンバー、ビーチボーイズのバッキングメンバーとして活躍をいたしましたが、惜しくも昨年ご逝去されました。
この人は1956年生まれで私より年下なんですが。
何度か会ったことがありますが、とっても穏やかな、いい人であります。
本当に裏声がきれいなウエストコーストボーイ。

でもソロアルバムが90年代に入ってからじゃないと出なかったっていう、そういう意味ではレコーディングに関しては不運な人です。

1996年に初めてのソロアルバムが出ました「Thru My Window」
このアルバムの一曲目に入っております「ダンシング・ガール」。

♪ 渚のダンシング・ガール / ジェフリー・フォスケット

ジェフリー・フォスケット、1996年の「ダンシング・ガール」でございました。

見事な一人多重コーラス:クリス・レインボウ

達郎氏:

前半はこうした形で、影響を受けたミュージシャンたちの作品。
今のなんかも、本当にビーチボーイズ・・・実際にビーチボーイズのツアーメンバーだった人ですから(笑)そういう感じですけれども。

そうした中での一つの極みと言っていいのは、イギリスのグラスゴー出身のクリス・レインボウという人でございます。
この人、20代の中頃までグラフィック・デザイナーやってたんですけども、突然音楽の道捨てきれず、デモテープを作ってミュージシャンの道を歩み始めました。

特に1978年に出ましたセカンドアルバム「Looking Over My Shoulder」っていうのは極みであります。
この人も、一人多重で、ものすごくきれいなハーモニーを聴かせる人でありますが。
その中でも白眉なやつがブライアン・ウィルソンへの思いを切々と歌った、その名も「ディア・ブライアン」。

♪ ディア・ブライアン / クリス・レインボウ

クリス・レインボウ、1978年の「ディア・ブライアン」でございますが。
一人多重コーラス、自分もやってるからよくわかりますが、相当手が混んで時間がものすごくかけたレコーディングです。見事というしかありません。

~ CM ~

来週

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしておりますサンデーソングブック
ビーチボーイズのかからないビーチボーイズ特集。
この間の宮治君の「エルヴィスのかからない・・・」あれの真似でございますが、ちょっと私は私なりのやり方で。

で、来週は調子に乗って(笑)
「ジェームス・ブラウンのかからないジェームス・ブラウン特集」
これ結構調子に乗って始めたんですけど、結構苦労していますが、まあがんばってやってみたいと思います。

その間に一生懸命ツアーを続行しておりますけれども。
引き続きお便りリクエストたくさんお待ち申し上げております。

〒102-8080
東京エフエム、山下達郎サンデーソングブック係

今年の夏は、あまりにも暑すぎて

達郎氏:

横浜市のY.Aさんからのお便りですが。

『今年の夏は、あまりにも暑すぎて、庭のキュウリもトウモロコシも枯れてしまいました。仕方ないのでモロヘイヤを植えたところ元気に育ちました。そして美味しくおひたしで食べることができました。達郎さんもモロヘイヤを食べてコンサートがんばってください。』

オチが付いております。ありがとう。
モロヘイヤね・・家庭菜園の方も多いですね。

竹内まりやさん 2025年 アリーナ・ツアー

達郎氏:

10月23日にアルバム「Precious Days」10年ぶりに発売されます竹内まりやさん。
ツアーが決まりました。
来年2025年「souvenir 2025 mariya takeuchi live 」と題しまして、来年の4月から6月まで全国8都市14公演、アリーナ・ツアーでございます。

2014年以来の11年ぶりのライブツアーになります。
10月23日に発売されますアルバム「Precious Days」、この初回プレス分に封入されますマジックカードで、このアリーナツアーの先行発売に申し込みが可能です。
詳しくは竹内まりや45周年特設サイト「https://mariya45th.jp/」をご確認ください。

また、本当は2021年にツアーを予定していたんですけれども、コロナのおかげで中止になってしまいました。その時の「souvenir2021 mariya takeuchi live 全国アリーナツアー」の際の、Blu-ray & DVDの先行受付にお申込みいただいた方への特別先行受付を御用意しております。

こちらの方は竹内まりやのオフィシャルサイトから専用サイトのリンクが貼ってありますので、そちらをご確認ください。「https://www.mariyat.co.jp/」からご覧ください。よろしくお願いします。

アリーナツアーは4月から始まりまして、6月まで続きます。
ざっと申し上げますと、名古屋、大阪、仙台、福岡、東京、広島、神奈川、北海道、神奈川とそんな感じであります。詳しくはサイトでご確認ください。

ビーチボーイズファンとしての私の視点

達郎氏:

私は、この番組のお聴きの方ならご存じだと思いますが、私はちっちゃい時からビーチボーイズの大ファンであります。
ビーチボーイズで何がどこが一番好きかと言いましたら、私は「ALL SUMMER LONG」と「Shut Down Vol.2」という・・・
ここがビーチボーイズ全盛期だと思います。

が、その当時は、日本ではビーチボーイズというものがものすごく評価が低くてですね、レコードも、こう思うようにプロモーションがされませんでして。

その80年代の終わりに「Pet Sounds」がCD化された時に、私、ライナー書きまして。
その頃から「Pet Sounds」「SMiLE」というものが妙なブームが起きましてですね。
その後のビーチボーイズの日本における印象っていうのは、欧米とは変わった・・・

ビーチボーイズだけじゃなくて、例えばモータウンとか、そうしたR&B関係
スタックス、モータウン、そういうようなものも日本でのリリースがあまり積極的じゃなかったので、欧米とかなり印象が変わっているので、それがかなりのギャップとして今も残っております。

お聴きのように、前半のこうしたビーチボーイズが好きな欧米のイギリス、アメリカのミュージシャンは本当にしっかりとしたトラック構築をしておりますけども。
どうも、特に「スマイル」や「ペット・サウンズ」の影響を受けた人たちは、歌はともかく、オケが脆弱というか、そういうような力がないと言いましょうかですね(笑)

正直申し上げて、ブライアン・ウィルソンのバックをやってるワンダーミンツのトラックもあんまり僕は、ずーっと疑問に思ってまして。

ビーチボーイズはロックンロールバンドでガレージバンドでもありますので、そうしたガレージロック、ロックンロールの強さがないといけないんだっていう、その疑問がずっとあったんですけども。

でもよく調べてみますと、ちゃんとそういう演奏を表現しているカバー・バージョンというのがたくさんありまして。
今回特集やって一番それが発見できたのが嬉しくてですね
それを後半お聴きいただきたいと思います。

すごく共感するカバー:Nazareth

達郎氏:

まずはNazareth
スコットランドのハードロックグループですけれども
1976年のアルバム「Play ‘N’ The Game」に「Wild Honey」のカバーが入っております。素晴らしいカバー!
Nazareth「Wild Honey」

♪ Wild Honey / Nazareth

Nazareth 1976年の「Wild Honey」
すごく共感があります、これ。

ビーチボーイズの本質をよく捉えたカバー:ラモーンズ

達郎氏:

続きましてはラモーンズ
ニューヨークを代表するロックンロール バンド
ラモーンズが1993年に全編カバーのアルバムを出しました。
これ僕大好きなアルバムで、趣味がすごく僕と似てるんです。

シーズとかラヴとかトロッグスにフー・・・
とても共感ができる。
このアルバムにはジャン&ディーンの「サーフ・シティ」も入っておりますけれども。

日本版だけのボーナストラックがなんと「サーフィン・サファリ」でございまして。
これがまたいい!ラモーンズらしいカバーです。
1993年の「サーフィン・サファリ」

♪ サーフィン・サファリ / ラモーンズ

ビーチボーイズの本質をよく捉えております。

日本でのビーチボーイズのカバーバンドの印象

達郎氏:

そういう中での究極がですね、2012年に発売されましたレッド・ホット・チリ・ペッパーズのデジタルEP『Rock & Roll Hall of Fame Covers』という

これになんと「I Get Around」のライブが入っておりますが。
これがまた素晴らしい!

♪ I Get Around (Live) / Red Hot Chili Peppers

おそらくPAアウトでしょうね、これはね。
2012年のレッド・ホット・チリ・ペッパーズ「I Get Around」

日本のバンドではまずこういうアプローチはできませんが、それはしょうがないですね。日本での洋楽のアレが・・・
要するに、今、日本でのビーチボーイズのカバーっていうのは、ほとんど虚弱体質みたいなやつばっかりでありますので(笑)
まあしょうがない。

今日の最後

達郎氏:

というわけで、ビーチボーイズのかからないビーチボーイズ特集、いかがでございましたでしょうか。
来週はジェームス・ブラウンのかからないジェームス・ブラウン特集。
恐ろしい!
今日は時間がなくて、お便りもご紹介できませんでしたが、来週・・・無理かな~

というわけで、ビーチボーイズのかからないビーチボーイズ特集、ご清聴ありがとうございました。
私も参加させてください。1984年のアルバム「ビッグ・ウェーブ」から「JODY」

♪ JODY / 山下達郎

クロージング

達郎氏:

お送りいたしてまいりました山下達郎サンデーソングブック
ビーチボーイズのかからないビーチボーイズ特集でございました。
来週はジェームス・ブラウンのかからないジェームス・ブラウン特集。
何でもできそうな感じがしますが、結構大変です(笑)
がんばります(笑)

三連休、のんびり過ごされてる方もいらっしゃると思います。
また英気を養って、来週に備えてください。
皆さん、お体くれぐれもお大事に。
山下達郎サンデーソングブック、来週もセイム・タイム、セイム・チャンネルで
皆さん ごきげんよう
さようなら。

今週のオンエア曲

14:04 歌を贈ろう / 竹内まりや
14:11 Move In A Little Closer Baby / Harmony Grass
14:15 Summer Girls / Gidea Park
14:19 渚のダンシング・ガール / ジェフリー・フォスケット
14:23 ディア・ブライアン / クリス・レインボウ
14:37 Wild Honey / Nazareth
14:40 サーフィン・サファリ / ラモーンズ
14:42 I Get Around (Live) / Red Hot Chili Peppers
14:46 JODY / 山下達郎

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