山下達郎さん サンデーソングブック 2017年2月26日『昼の珍盤奇盤特集』
まだまだ寒い日が続いております。
長崎市内、土日は曇りがちでしたが、外出するにはもってこいの天気でした。
今日のサンソン、珍盤奇盤で村上ポンタ秀一さんのドラムが聴けるとは・・。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
2月も最後の日曜日でございます。
えぇ・・・少しづつ春の気配といいましょうか・・・
とは申せ、今日は前倒しで録っておりますので、お天気の話は申し上げられません。
いよいよ3月でございます。
雛祭り近い、今日このごろでございますが。
私、相変わらず3月の中旬から始まります今年のツアーのリハーサルに勤しんでおります。
今日はちょっと前倒しなので、具体的なことは申せませんが(笑)
うまくいってるはずでございます(笑)
先週2月19日は、2本立てで、サンデーソングブックをお送りしました。
昼と夜ですね。
「夜のサンデーソングブック」お楽しみ頂けましたでしょうか。
いろいろなところで物議を醸していることと思います。
すいません(笑)
プロデューサーの上田くんの責任ですから(笑)
私のせいではありません(笑)
でですね、その余韻も冷めやらぬ(笑)
1週間後に(笑)
サンデーソングブック戻って参りましたが(笑)
これで何か「棚からひとつかみ」とかやったら、何かすごい嘘つきみたいに思われるので・・
ひとつ、連続で今日も珍盤奇盤いってみたいと思います。
先週の「夜の珍盤奇盤」でしたので、本日は昼間の2時ですので「昼の珍盤奇盤」。
ぐっとおとなしくなります。
何がおとなしいんだか、わかりませんが(笑)
先週の「夜の珍盤奇盤」につづいて「昼の珍盤奇盤」をやろうと思ってたんですけども。
今リハーサルやってますので、音ネタを仕込むのが、なかなかたいへんでございまして。
ですので、今日はちょっとアーカイブ気味でございます。
昔「ベスト・オブ・珍盤奇盤」なんてやりましたよね。
ま、そこまではいきませんけども。
今日も、なかなか、あの・・今までかけたことのない(笑)・・
いろいろとあります(笑)
なんだか判りませんね(笑)
えぇ、でも、まぁ、悪ノリして。
何で、しかし2月あたりなんでしょうね、いつもね。
このへんの聴取率週間のところが、珍盤奇盤のツボなのかもしれませんが。
これがまた上田プロデューサーの狙い通りというか。
フフフとニタニタと笑っておりますがですね。
そういうわけで日曜日の午後のひととき、今日も素敵なオールディーズソングかどうかわかりませんがですね、最高の選曲かもわかりませんが(笑)
「昼の珍盤奇盤」・・
ま、サンデーソングブックのリスナーの皆さんはお馴染みでございます。
今日はオールモスト 邦楽でございます。
お楽しみいただけるかと、思います。
最高の音質で・・
なんで、これを最高の音質で出さなきゃいけないのかと、いうこもともありますが。・・
お届けします。
前、飛ばして行こうと思ったんですけど、なんかやっぱり、ちょっとですね。
1曲くらい、自分のですね、まともなやつを、やんないとですね(笑)
バチが当たる。
♪ BLOW/山下達郎
~ CM ~
♪ 赤く赤くハートが/ザ・レインジャーズ
◎赤く赤くハートが/ザ・レインジャーズ
達郎氏:
あんまり、あのぉ・・毎年やりたくないんですよね。
ネタがすぐ無くなるのでですね。
3年にいっぺんくらいで、ちょうどいいんですがね。
結構、苦労してるんです(笑)
ですので、今日はアーカイブ系で、前にやったやつを久し振りに。
でも、まぁ珍盤奇盤、20年くらい、サンデーソングブックでやってますけども。
やっぱり、ベスト・オブ・ザ・ベストというと、今お聴きを頂きましたザ・レインジャーズ。
GSでございざいます。
リードボーカルの宮城ひろしさん。
今年で70才をお迎えになりますが。
何してらっしゃるんでしょうか・・。
レインジャーズは、たいへん演奏力のあるバンドでクラウンからデビューしたグループ・サウンズでございます。
1967年の作品「赤く赤くハートが」
もう鉄壁でございます。
何百回聴こうが、傑作中の傑作でございます。
◎太陽に抱かれたい/ジョニー広瀬
達郎氏:
珍盤奇盤といいましたら、ミノルフォンにとどめを刺します。
遠藤実さんのレーベルでございます。
いったい、いつ寝てるのかっていうくらい、すごい制作本数でございます。
もう、中には、どうしてこれが出来てるのかっていう。
これが発売されたということ自体がですね、奇跡に近いようなのが何枚もあります。
同じく67年。
ま、こういう時代だったんですね。
向こうでは、サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブバンドとかですね、ドアーズのデビューとかですね。
ジェファーソン・エアプレインの シュールリアリスティック・ピロー 。
67年はエポックメイキングの年なんですけども。
珍盤奇盤にとってもエポックメイキングな年です。
歌っておりますのがジョニー広瀬さん。
♪ 太陽に抱かれたい/ジョニー広瀬
これしかし、キーの設定、ほんとに、これでどうやって遠藤先生は決定したんでしょうね。
詩もすごいですね!
「涙が バッチリ 乾くまで」
この時代だって、こういうのないっすよ、これ・・・
すごいですね・・・これ。
これ、何百回聴いてますけど、これ謎に満ちた作品でございますね。
これ、オリジナル盤欲しくて探したんですけど、なかなか手に入りませんね、これ(笑)
◎Ieki吐くまで/片岡鶴太郎
達郎氏:
で、オリジナル盤を探してるんですが、ついに見つかったやつがありましてですね。
片岡鶴太郎さんの1986年の作品「Ieki吐くまで」という。
これ、あのぉ・・秋元康さん作詞、見岳章さん作曲、竜崎孝路さん編曲というですね。
私、秋元さんの初期の作品のコレクターでありまして。
昔、一緒に飲みながら、いろいろ教えてもらったんです(笑)
「僕は、いろいろとやってるんだ!」
機動戦隊ムテキングのアルバムの中の曲はですね、シンガーの許諾がおりなくてCD化されなかった(笑)
このあいだ、ついにそのアルバム手に入れてですね、秋元さんにサインもらいましてですね(笑)
それもようやく、この1枚もようやく・・
「Ieki吐くまで」(笑)
いわゆる、あの・・演歌モノでございます(笑)
まずは、どうぞ(笑)
手に入れた嬉しさでかけるだけです(笑)
♪ Ieki吐くまで/片岡鶴太郎
これ、惜しむらくはですね、これ、ほんとに上手い演歌歌手の人がですね歌ったら、もっとすごみが出るというかですね・・
氷川きよしさん、やらないですかね(笑)
これまだCD化してないんですよね。この頃は。
カラオケほしいですよね、これね(笑)
それで、B面がですね、「床上手」って曲なんですけど。
これ、歌、片岡鶴太郎&乳ナヲミっていうですね。
この乳ナヲミさんって誰かって・・
秋元さんに聞いたら、秋元さんのオフィスの事務員だったって(笑)
機会があればB面も(笑)
何だよそれ(笑)
◎ツイスト・アンド・シャウト/東京ビートルズ
達郎氏:
さて、ツイスト・アンド・シャウト、先週のリクエスト特集でお聴きをいただきましたがですね。
日本でもツイスト・アンド・シャウト演ってるひとが、たくさんいますので。
それの一番超絶なやつはですね、ご存知大瀧詠一さん監修で、有名にいきなりなりました東京ビートルズでございます。
2枚目のシングルのB面にツイスト・アンド・シャウト入っております。
1964年、ビートルズとリアルタイムで、したという、GS前期といいましょうかですね。
超絶的な「ツイスト・アンド・シャウト」
♪ ツイスト・アンド・シャウト/東京ビートルズ
バックが少しもR&Bじゃないんですよね。
♪~C’mon C’mon C’mon が、譜割りがはまりきってないというですね。
あそこが、なんとも言えないという。
訳詞はもちろん漣健児さんでございます。
えぇ・・くフフフ(笑)
よくこれ、大瀧さんCDにしましたよね4曲。
「抱きしめたい」
「プリーズ・プリーズ・ミー」
「キャント・バイ・ミー・ラヴ」
「ツイスト・アンド・シャウト」
◎You Did It To Me/The American Beetles
達郎氏:
東京ビートルズ、あの当時はですね、東京ベンチャーズとかですね、あとクレイジービートルズなんてありましたね。
そういう焼き直しと言いましょうか、その、まぁ二番煎じというか。
「みそら ひはり」そういうようなのと同じですね。
で、そういうのは日本だけかと思うでしょ?
アメリカにもあるんですね。
アメリカンビートルズっていうバンドがありましてですね。
もともとはフロリダのバンドなんですが。
アーベルスって元々は名前だったんですが、それはアメリカンビートルズにさせられちゃいまして。
シングル何枚か出しました。
もちろんヒットはしてません。
そのあとはレイザーズ・エッジという名前に変えまして、今度はサイケシーンにいくという、なかなか幸せなのか不幸なのか、判りませんがですね。
最近手に入れたんです、これ。
ルーレット版のですね、64年のシングル。
ルーレット、今、ワーナーなので出せますね、これね。
ワーナー珍盤奇盤とか(笑)
これ、普通に演奏してるんで珍盤奇盤でもないです。
アメリカンビートルズっていう名前がですね・・
ビートルズも「Bea」じゃなくて、いわゆるBeetlesですね。
カブトムシのビートルズのスペルになっております。
♪ You Did It To Me/The American Beetles
普通の演奏を聴くと、なんか物足りなく感じるようになるとですね、あなたは、危ない体になりつつありますね。
~ CM ~
◎来週
達郎氏:
来週はまたリクエスト特集に戻る予定でございます。
引き続き、おたより、リクエスト、たくさんお待ち申し上げております。
〒102-8080
東京FM『山下達郎サンデーソングブック』の係
◎アローン・アゲイン/草刈正雄
達郎氏:
私のサンソンの珍盤奇盤でですね、何度もお聴きをいただきました、九重佑三子さんの「アローン・アゲイン」を訳詞した「また一人」というですね・・・
なかにし礼さんの訳詞ですが。
「わたしとしたことが・・」というですね。
ギルバート・オサリバンの「アローン・アゲイン」というのは失恋の歌でありまして。
わりとメロディーがきれいな割にですね、内容が非常に、こう・・暗いんですよね。
それを、まあ九重佑三子さんの場合はちょっと、なかにし礼さん風に洒落のめして作りましたが。
実は「アローン・アゲイン」、もう一個作品がございます。
1976年に草刈正雄さんのサード・アルバムに収録されております「アローン・アゲイン」。
こちらは、山上路夫さんの訳詞でございます。
こっちの方が、ギルバート・オサリバンのですね原詩に、ちょっと近い形でございます。
それを日本語にしますと、非常に陰惨な内容になります。
草刈正雄さん、1976年のサード・アルバム「青春の光と影」に入っております。
♪ アローン・アゲイン/草刈正雄
編曲が東海林修さんなので、洒落たアレンジでございます。
草刈さんってのは、私と同学年なんですよね(笑)
ですから、このレコーディングのときは24才ですからね。
歌、いいですね、味があって。
上手ですね。
最近は渋い魅力で攻めておりますけれども。
若いときは、ほんとの美男子でございました。
うらやましい!
◎スター・ウォーズのテーマ~カンテナバンド/子門真人
達郎氏:
もうひとつ、訳詞もの。
訳詞オタクってのが世の中にいましてですね。
洋楽の訳詞のやつを集めるっていう。
そういう趣味の人がいますが。
そういうひとの中でも人気作ですが。
子門真人さん。
1978年にですねスター・ウォーズのテーマを録音されております。
これは日本語詩が有川正沙子さん。
♪ スター・ウォーズのテーマ~カンテナバンド/子門真人
子門真人さん、1978年のシングルです、これ。
「スター・ウォーズのテーマ~カンテナバンド」
むやみに明るくて、長くて、くどい・・
すごいですね。
これ去年かけたゴジラに似てますね。
♪ ゴジラ、ゴジラ・・・
あのムードに近いものが、ありますね。
えぇ・・すっごい(笑)
これ完全に村上ポンタさんですね、タイコ(笑)。
さっきの草刈正雄さんのもポンタですね(笑)
この頃はもう一番売れてた人ですから。
完全にポンタさんのタイコですね。
アレンジ、国吉良一さんがやっておりますので。
えぇ・・フフフ(笑)
すごいですね(笑)
◎ゆうわく(オリーブの首飾り)/ローレン中野
達郎氏:
訳詞もの、もう一個。
これも有名なやつですが。
歌っているのがローレン中野さん。
この方は、ホノルル生まれの日系3生の方ですけども。
和田弘とマヒナスターズと組みまして、出しましたシングルが「ゆうわく」という曲でございます。
これはポール・モーリアでヒットしました「オリーブの首飾り」に日本語詩をつけたもので。
こういうのは、もう日本語の詩といえば、なかにし礼さんでございます。
再び登場でございます(笑)
♪ ゆうわく(オリーブの首飾り)/ローレン中野
「ダメよ あなた」って詩がすごいですね。
この発想!
◎(Sittin’On) The Dock Of The Bay/ボルテイジ
達郎氏:
これもアーカイブもので、昔、よくかけてたヤツでございますが。
私、これ、GSものでは、家で聴いてて一番笑ったやつでございますが。
ボルテイジ、5人組のグループサウンズでございますけども。
1968年のアルバムに入っております。
オーティス・レディングの「The Dock Of The Bay」
♪ (Sittin’On) The Dock Of The Bay/ボルテイジ
◎エンディング
達郎氏:
というわけで、昼の珍盤奇盤特集でございました。
また機会があれば(笑)
来週はリクエスト特集でいってみたいと思います。
笑う門には福来る。
でも、あのぉ・・コメディアン、芸人の人が狙ってやった作品は一個もないんです。
みんな、それなりにきちっとやってる。
ですが、それがオーバーランしてしまう。
そういうようなものですね。
台東区のY.Hさん。
『その昔、珍盤奇盤の時にかけてくれた曲で、笑い袋みたいにずっと笑って、笑い声だけの曲がありましたよね。
曲名が判らないのですが、録音しておきたいので、よろしくお願いします。
誰もが幸せになる曲だと思います。』
レコードが出来た当初、ドイツで録音されたものだと推測されます。
1922年の作品だと言われておりますが。
オーケーレーベルの最初のアメリカに輸入されたものでありますが。
のちに大きなイミテーションを生みました。
やってる人は判りません。
アンノウンでございますが。
Okeh Laughing Record で知られる1枚でございます。
昼の珍盤奇盤特集、ご清聴ありがとうございました。
♪ The Okeh Laughing Record/Unknown
今日はこのへんで。
♪
今週のオンエア曲
14:04 BLOW/山下達郎
14:09 赤く赤くハートが/ザ・レインジャーズ
14:12 太陽に抱かれたい/ジョニー広瀬
14:17 Ieki吐くまで/片岡鶴太郎
14:22 ツイスト・アンド・シャウト/東京ビートルズ
14:26 You Did It To Me/The American Beetles
14:31 アローン・アゲイン/草刈正雄
14:35 スター・ウォーズのテーマ~カンテナバンド/子門真人
14:40 ゆうわく(オリーブの首飾り)/ローレン中野
14:44 (Sittin’On) The Dock Of The Bay/ボルテイジ
14:47 The Okeh Laughing Record/Unknown
コメント
移動中の車内で聴いていたのですが、子門真人さんの曲のところで「村上~」が、車の自動音声(燃費)で聞こえなかったのです!
多分、ポンタさんだよなあ~と思っていたのですが、気になってしょうがなく、ここへたどり着き、解決。
本当にありがとうございました。
宮崎のいぶこ さん
管理人の9thNUTSです。コメントありがとうございます。
疑問解決に結びついて良かったです。
また、ブログにお立ち寄りください。
> 移動中の車内で聴いていたのですが、子門真人さんの曲のところで「村上~」が、車の自動音声(燃費)で聞こえなかったのです!
> 多分、ポンタさんだよなあ~と思っていたのですが、気になってしょうがなく、ここへたどり着き、解決。
> 本当にありがとうございました。