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山下達郎さん サンデーソングブック 2012年04月29日「珍盤・奇盤特集 Part2」

サンソン『珍盤・奇盤』

山下達郎さん サンデーソングブック 2012年04月29日「珍盤・奇盤特集 Part2」

大型連休に入りました。
長崎は郊外向けの国道が混み合ってます。

長崎駅出口の「かもめ広場」に登場した「2代目アミュゴン」
4月28日(土)にお披露目式がありました。
2nd dragon

長崎アミュプラザのドラゴン、略してアミュゴン(・・・だと思います)。
初代アミュゴンの老朽化に伴いデザインを一般公募して、この姿に決定!
ちゃんぽんから色をイメージした2代目は島原市の漫画家の原画をもとに制作されたそうです。

ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

◎ 冒頭

達郎氏:

ゴールデン・ウィークでございます。
今年は9連休・・・すごいですね。

私のツアーも方も、いよいよクライマックス。
今日、明日が大宮ソニックシティでございます。
これを入れまして、残り5本!

今日、明日終わりますと、長野の5月6日。
来週の日曜日。

そして5月の11日、12日の沖縄市民会館で、ついに64本のツアーも終わりでございます。

えぇ・・・こんだけやってきますと、なんか名残惜しい気も致しますが。
59本終わりまして、残り5本になりました。

なんですが、相変わらず先週に引き続きですね、FM北海道AIR-G’のスタジオで溜録をやっております。
先週に引き続きまして、今週も珍盤・奇盤のパート2でございます。

ですので、全然、そのライブの現況報告が出来ないのが辛いとこでございますが。
帯広、函館、青森、岩手、秋田と無事に終わっていることを願いつつ、今日、明日、大宮ソニックシティ。
大宮のいらっしゃるお客様、お待ち申しあげております。

何卒、宜しくお願い申し上げます。

さて、番組の方はですね(笑)
先週に引き続きまして、珍盤・奇盤。
ゴールデンウィークの頭が珍盤・奇盤かよ!(笑)

先週も申し上げましたが、ツアーがもう、あの・・・帰れませんので、東京に。

この北海道のAIR-G’のスタジオからですね、溜録でやっております。
先週は、割と・・・とっかかりでございます。
大人しめに行きました。

今週は、もうちょっと過激に(笑)
いってみたいと(笑)
思っております(笑)

どっちにしろ、あんまり変わらない・・(笑)

先週に引き続きましてTSUTAYAさんのCM、JA共済さんのCM
誠に申し訳ございませんがですね。
企画でございますので、何とも申し上げられません。

そういう訳で、ゴールデンウィークのとっかかりでございます。

もう、行楽にお出かけの方もいらっしゃると思いますが、全国38局ネットですがですね、日本国内ですれば、だいたいの所はお聴きいただけます。

そこまでして聴くプログラムか!という感じもしますが、今日のはですね・・・

日曜日のゴールデンウィークとっかかりのひと時をですね、笑って頂きたいと思います。
今日も最高の選曲(笑)・・・と言えるかどうか判りませんが、最高の音質でお届けを致します。

山下達郎、サンデーソングブック
先週に引き続きまして「珍盤・奇盤特集Part2」でございます。

先週と同じようにCM前に真面目な曲かけても浮くだけなので、やはり私が関わった珍盤・奇盤関係のヤツで、ソースで今日はお聴きを頂きたいと思います。

王様!

一世を風靡致しました。
日本語訳のロックを歌う王様。

1996年に出しました、王様の「浜っ子伝説」
すなわち、ビーチボーイズのメドレーでですね、やった際にですね、私にコーラス手伝ってくれというオファーが参りまして。

いろんな曲のメドレーでございますが、随所に顔を出しております!
ので、お聴きを頂けたら”あっ これかな?”
そういう具合に、お聴きを頂ければ、嬉しいですが。

ただ、一個だけですね。
ビーチボーイズのそうしたコピーバージョンっていうか、そういうものは実はビッグウェーブ以外にやった事は無いんですが。

マイク・ラヴの声っていうのは、実は非常に陽性な声なんです。
私の普段の歌い方でやるとビーチボーイズの曲、全然暗くてアレなんです。

ですからヘラヘラしながらですね、歌わないと、マイク・ラヴのあの感じにならないんですね。
実にビーチボーイズって陽性な音楽だなって再確認した(笑)・・・
王様のお陰で再確認できたアレでございます。

1996年の王様のCDシングル「浜っ子伝説」

♪ 浜っ子伝説 /王様

~ CM ~

♪ ハートを狙い撃ち /有馬竜之介

山下達郎がお送りいたしておりますサンデーソングブック。
先週に引き続きまして珍盤・奇盤のパート2でございます。

ゴールデンウィークの”とっかかり”としてはですね、今脱力すると、何かその先が怖いという感じでございますが。

えぇ、お知らせを挟みまして、定番中の定番でございます。
先週、ポリドールは凄いと申し上げましたが、全然負けていないのがクラウンレコードでございまして。

特にGSの時期は、高等向けな作品が沢山ございますが、これは”一人GS”と言いましょうかですね。
同じく、先週も申し上げましたが、だいたいコメディアンのレコードとか、笑を取りに行ってるものとか今聴くと面白くない。

本人達は真面目にやってるんですけど、何故かそれがですね、今の視点で聴くとあまりにもずれているというですね。
真面目さゆえの、そういう典型的なものでございます。

有馬竜之介さんの1969年のクラウンレコードからのシングル「ハートを狙い撃ち」
演奏が素晴らしい!

グルーブ!レンジャーズですかね、これ。
スタンダードナンバーでございます。
何も言うことございません。

・・CM明けには最高でございます。

◎演歌チャンチャカチャン /平野雅昭 

さて、こうしたレコードは全くヒットしてないものが殆どなんですが、珍盤・奇盤。
中には大ヒット曲でもですね、今の鑑賞に堪えるものがちゃんとございます。

そんな一枚

1977年、サラリーマンから転身して歌手になりましてですね。
いわゆる一発屋、ワンヒットでございますが。

ジワジワとヒットしまして、これテイチクレコードです。
やはりテイチクですね!
営業力が強い!

平野雅昭さん。

どなたでもご存知の我々の世代には有名な一作。
「演歌チャンチャカチャン」

♪ 演歌チャンチャカチャン /平野雅昭

いわゆる宴会芸の中でヒットするというのが沢山ありますが、そんなものの一曲でございます。
1977年、平野雅昭さんの演歌チャンチャカチャン

この後、ちょっと続きますが、時間の関係で(笑)
ここまでです(笑)

◎ラリラリ東京 /三浦正弘とアロハ・ブラザース 

今のはテイチクレコードでございましたが、また再びポリドールに戻ります。
ポリドールは超絶作品がたくさんありますが、これも、とっても超絶なものでございます。

ムード歌謡のグループでございます。
三浦正弘とアロハ・ブラザースという5人組みの全員兄弟というグループでございますが。

ムード歌謡っていうのはボーカル・インストルメンタルで自分たちで演奏しながら歌うコーラスグループで皆さん演奏力があります。
黒沢明とロス・プリモス、鶴岡雅義と東京ロマンチカ、クールファイブ、敏いとうとハッピー&ブルー
沢山あります。

そんな中の、やっぱりグループの一つでございますが。
このグループは1968年に出しましたこのシングルはですね、当時何故か放送禁止になってしまいまして。

高度成長期ですので、放送倫理が厳しかった時代でございますが、何がこれが放送禁止なのかよく判りませんが(笑)

今では立派な珍盤・奇盤として通用する名作でございます。
それも演奏と歌のよさがあってのものでございます。

三浦正弘とアロハ・ブラザース、1968年の「ラリラリ東京」

♪ラリラリ東京 /三浦正弘とアロハ・ブラザース

しかし何度聴いても訳判りません。
何でイントロがトッカータで入り、最後に結婚行進曲が出るのか、全然判りませんがね(笑)

何でこれが放送禁止になるくらいの過激なものなのかですね(笑)
三浦正弘とアロハ・ブラザース、1986年の「ラリラリ東京」

◎ 珍盤・奇盤の重要人物 

こうやってですね私、珍盤・奇盤長いことやってましてですね、資料とかあたって行きますとですね、ある形がだんだん見えて来ます。

こうした珍盤・奇盤をですね・・・作家おたくなので、作家の面から見てみますとですね、何人かの重要人物といいましょうか(笑)、そういう方が浮かんでまいります。

今の「ラリラリ東京」を作曲した人もその一人でございましてですね。
信楽順、もしくは信楽順三とおっしゃる作曲家の方ですが。
一番有名なのは狩人の「アメリカ橋」。
1979年のヒットソングですが。

先週おかけしました「ミミの甘い生活」というのも信楽さんの作曲でございます。
この「ラリラリ東京」、作詞作曲でございましてですね。

真面目な作品も沢山あるんですが、浜蔵さんと同じように振幅の大きな人ですが、時々こういう高等向けなものを作られています。

◎ タリラリラン・ブルース(青春編) /信楽潤 

自分自身も歌を歌ってらっしゃいましてですね。
信楽潤名義で1970年に出したシングルというのがですねタリラリラン・ブルースというレコードでございまして。

A面が「青春編」という、これは大映の「タリラリラン高校生」という映画の主題歌でありましてですね。
峰岸さんとかが出ている映画であります。

監督が田中重雄さんっていうのは、このあたりの高校生番長シリーズのプログラム・ピクチャーの方でですね。
これの主題歌として出たものなんですが、これもかなりの名作でありますので、これを聴いて頂きましょう。

♪ タリラリラン・ブルース(青春編) /信楽潤

信楽潤、1970年のシングル「タリラリラン・ブルース」A面の青春編。
B面は社会編となっておりますが(笑)
ま、それは次の機会に(笑)

これは明らかにクレイジーのホンダラ行進曲のバリエーションで・・考えられますが。
70年安保の時代の鬱屈感といいましょうかね、そういうものをですね、良く出た名作だと思います。

~ CM ~

何度も申し上げますが、JA共済さん、すいません。
来週は、真面目にやります(笑)

という訳で山下達郎がお送りいたしておりますサンデーソングブック。
珍盤・奇盤特集でございます。

来週は、普通の棚つかでやれる予定でございますが。
5月に入りましたら、ツアー一段落致しますが、ちょっとまた仕事が入ってきまして(笑)
曲書き始まりそうな・・・

ま、忙しいのはいいことだという感じですね。

でもソングライターの特集はやりたいと思ってるんですが、とりあえずジミー・ウェッブ、ランバート&ポッター、そのへんで行ってみたいと思ってるんですが、なかなか思うようにまわせない。
曲が多いのでですね。相手がでかいので。

ツアー終わったら考えますが、この半年、片付けが出来ておりませんでレコードが山のようになっております(笑)
それを棚に戻す作業から始めなきゃ・・・一週間はかかります。
そんな事考えつつ。

◎ ミニミニデート(ラジオプロモーションCM)/山本リンダ 

ミノルフォン。
遠藤実さん率いるミノルフォン。
ここは沢山ありますがですね・・・

今聴いても、物凄いのばっかりでございますが。
これ一回、大瀧詠一さんと新春放談の時にかけた事がありますがですね。

90年代に突然、ポッと一枚のCDが出まして。
面白愉快で懐かし原盤という。
これは、私と赤坂さんとですね、散々かけまくった「雪子のロック」ってのが入ってましてですね。

藤健次さん「雪子のロック」せりふだけという。
これ、実は「雪子のロック」のせりふっていうのは、その後にちゃんと曲があったんですよね。

なんで、このCDに入って無いのかっていうのがありましてですね。
これミノルフォンで出たレコードなんですが、大映レコードの原盤を徳間が買いましてですね、それとミノルフォンの原盤とあわせて、そうした珍盤・奇盤のたぐいを沢山入れた・・・。

「タリラリラン・ブルース」先ほどのやつもこれに入ってるんですが。

ま、そういう突然これが出た訳なんですが、今日は、その中に入っておりいます山本リンダさんの「トンボのメガネ」、その前に「ミニミニデート」のラジオプロモーションのジングルが入ってるという、50秒のですね。

これ続けて聴くと、とんでもないという。
「トンボのメガネ」1970年の作品でございます。
ミノルフォン末期の作品でございますが、今聴いても超絶でございます。

♪ ミニミニデート(ラジオプロモーションCM)/山本リンダ
♪ トンボのメガネ /山本リンダ

作られてから42年。

いまだに脳天に突き刺さりますが。
山本リンダさんの「ミニミニデートCM」+「トンボのメガネ」

「トンボのメガネ」・・すごい!
作詞作曲、もちろん遠藤実さんでございます!
すごい・・・

◎ ローリング・ストーンズは来なかった /西郷輝彦 

クラウンレコードに戻りましょう。

そうした作家から見ますと、信楽潤さん、そして遠藤実さん。
この藤本卓也さんっていう作曲家の方もですね、いろいろな作品が残っています。
幻の名盤解放歌集では湯浅学さんがですね”夜のワーグナー”と賛辞を送っておりますが。

藤本卓也さんっていいまっすとですね、矢吹健さんが歌った「あなたのブルース」、これが大変有名であります。
私の母親が矢吹健の「あなたのブルース」、たいへん好きだったというのが記憶しておりますがですね(笑)

この藤本卓也さんがクラウンレコードで西郷輝彦に1973年に提供しました一曲「ローリング・ストーンズは来なかった 」というのがありましてですね。

これが凄い作品で。

ストーンズの来日が中止になったヤツがありまして、その時に出された、当然ヒットにはなりませんでしたけれども、今では傑作と称される。

西郷輝彦さんは大瀧詠一さんと同じ年でありますがですね。
ロックンロール感覚を十分に持った方ですので、この何とも言えない昭和歌謡の味がございます。

西郷輝彦さん、1973年のシングル「ローリング・ストーンズは来なかった」

♪ ローリング・ストーンズは来なかった /西郷輝彦

 ◎ エンディング 

作詞作曲、編曲も藤本卓也さんですね。

“ひとに出来て、俺に出来ないハズがないさ。お前もやれ”
凄いな!なんか(笑)

今日はこのへんで。
時間が半端だなぁ

なんか普通のお便り読む勇気が・・・(笑)
ないんですが(笑)

こないだ、ビートルズとかマイケルジャクソンとかストーンズで好きな曲を教えてくれというお葉書下さった川崎市のS.Rさん。

『先日の放送でビートルズとかマイケルジャクソンや世界的に有名なミュージシャンの好きな曲をご紹介されてましたが、それの第2段をやらせてください。

エルトンジョン
ビリージョエル
プリンス
エリッククラプトン
サザンオールスターズ

でお願いします。

そんな事聴いてどうするんだのコーナーでいいので宜しくお願いします。』

なんですかね・・・

エルトンジョンは「bennie and the jets」ですかね

ビリージョエルはなんつったって「An Innocent Man」でしょう。「Uptown Girl」と「For The Longest Time」

プリンス、意外と好きなのが多いですが「Sign O the Times」と「Kiss」かな・・

エリッククラプトンは僕は「There’s one in every crowd」っていう、犬のジャケットの、あのアルバムはとっても好き。
特にB面「Better Make It Through Today」あのへんが死ぬほど好きです。

サザンオールスターズは初期のバンドぜんとしたとこが好きなので「C調言葉に御用心」ってのが僕はとっても好きな一作ですが。

そんな事聴いてどうすんでしょうかね(笑)

八王子市の”ももはな”さん

『番組が実名なのは知ってますが、恥ずかしいので。
サンデーソングブックはいつも聴いていますが、ハガキを出すのは初めてです。
4月6日、恋人に誘われて中野サンプラザに行きました。
パワフルが3時間40分、ありがとうございます。

プロポーズの歌の最中、隣で口ずさむ相手についキスをしてしまったのも、歌の成せる効果でしょうか。
残りのツアーも皆さんもお体お大事に』

かわいい・・・また下さい。

今回の珍盤・奇盤特集、リクエストもそれなりに頂いているんですが、何回も申し上げますように出張で録っておりますので、即応ができません(笑)

ネタが完全に仕込んで、フィックスでオンエアしておりますのでですね。

一応ご紹介だけ。
松江市のS.Yさん。
いつも有難うございます。

“イエローサブマリン音頭” もしくは、インチキ日本語のバンドですね、あれのB面かけろ。”あえいおあ”

すいません!
あとは宮崎県西都市のK.Hさんは”マナマナ”
”マナマナ”今回かけようと思ったんですけど、すいません。
また次の機会に。

『今回はカミさんと職場の20代前半の若者二人を誘って参加しました。
楽しくて、とても素敵なコンサートで感動しましたとの感想でした』

あと、久留米市のH.Kさんは先週かけました「Yoshiko」J’s With Jamie
ご紹介するの忘れてました。すいません。

今日の最後は大瀧詠一さんの1978年名盤「レッツ・オンド・アゲイン」の中から、このあいだお亡くなりになりました布谷文夫さんの蘭越ジミー名義で「呆阿津怒哀声音頭」

今週のオンエア曲

14:04 浜っ子伝説 /王様
14:10 ハートを狙い撃ち /有馬竜之介
14:14 演歌チャンチャカチャン /平野雅昭
14:18 ラリラリ東京 /三浦正弘とアロハ・ブラザース
14:23 タリラリラン・ブルース(青春編) /信楽潤
14:29 ミニミニデート(ラジオプロモーションCM) /山本リンダ
14:30 トンボのメガネ /山本リンダ
14:34 ローリング・ストーンズは来なかった /西郷輝彦
14:41 呆阿津怒哀声音頭 (What’d I Say音頭)/ 蘭越ジミー(ジミー蘭越)



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