山下達郎さん サンデーソングブック 2018年4月22日『ラブソングで棚からひとつかみ』

山下達郎さん サンデーソングブック 2018年4月22日『ラブソングで棚からひとつかみ』

横浜市内は土曜日、日曜日と青空がひろがりました。
街中を歩くと、太陽が眩しくて汗ばんできます。

今日のサンソン「ラブソング特集」、大げさな歌詞が紹介されましたがメロディにのると、違和感なく聴こえてきます。

ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

◎ 冒頭

達郎氏:

4月も中旬過ぎてしまいまして、末でございます。

来週からゴールデンウィークでございます。
今年も大型連休。

私も盆も正月もありませんので(笑)
4月はもう・・(笑)
一所懸命やっております(笑)

おかげさまで体の調子がいいので。
スタジオ仕事に励んでいる毎日でございます。

自分のやつが一段落しまして、竹内まりやさんの新曲のほうに移っております。
えぇ・・頑張って仕事してるという・・

ですので、もう頭、パッツン・パッツンになっておりまして。

あぁ、それなのに・・ふた月にいっぺんくるですね、恐怖の聴取率週間。
だいたい聴取率週間というとですねライブ特集とかですね、珍盤奇盤・・変則技で逃げるんですけど。

逃げようがない、今回(笑)
準備期間が全くないという(笑)

でも、なんかやらなきゃいけない!

で、ふと思い出しましたのがですね、私、このサンデーソングブック25年やっておりますけれども。
90年代はですね、この日曜日のゾーン、よく聴取率週間が行われていたのが「ラブソング」
いろんなラブソング、ゾーン全体でそれをやろうという。

そういうようなものを、やりました。
今から20年位前にですね、15年前から20年くらい前にですね、盛んにラブソング特集が行われました。

私もそれでラブソング特集やってくれという・・
なかなかですね、真面目に作るとおもしろい特集ができましてですね。

それを、ふと思い出しまして。
そうか、久し振りにそういうのやってみようかと。

で、まぁ、ラブソングといいますと、ほんとに無数にございますので。
自分で選んだあれですけども。
今日はひとつですね、ラブソングにありがちな横行なやつ。

ベタで横行なやつ。

だいたいラブソングって大げさな歌が多いですね。
「空に太陽がある限り」とか日本では、そういうのがありますけどね。

そういうものの中から、オールディーズの番組ですので、古い曲の中で、古い曲でいくほど大げさなものが多いんですね。

今、最近のヒット曲は、なんかそういうの、だんだん恥ずかしくなってきた。
だんだん、チマチマしてきた(笑)
そんな事言っちゃいけない(笑)

ですので、もう、世界は私のものよとか、そういう歌をですね、今日は主に集めてきました。

大げさなラブソングで棚からひとつかみにしようとしたんですけど、全部大げさだと、疲れますのでですね。
前半は大げさで後半は、ちょっと可愛いやつ。
いってみたいと思います(笑)

いずれにせよ、ま、聴取率、聴取率って言いますけれどもですね。
重要なのは普段のコンテンツなんです、ええ!

日頃の行いがですね、身を助けるという。
何を言ってるかよくわかりませんけど(笑)
忙しいから、適当なこと言っておりますね(笑)。

でも、ほんとにあのぉ・・選曲の方はちゃんとしておりますので。
日曜日の午後のひと時、ゴールデンウィークちょっと前の日曜日の午後のひととき、今日はオールディーズのラブソングでお楽しみ頂きたいと思います。

皆様よくご存知の曲もありますし、レアなやつもございます。
いろいろ取り混ぜまして、今日も素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きます山下達郎サンデーソングブック。

本日も最高の選曲と、そして最高の音質でお届けします『ラブソングで棚からひとつかみ』

自分の曲でもラブソングはたくさんありますが。

何か何年か前に「I LOVE YOU特集」とか、そんなのも、やったことがありますけれども。
ちょうど、折よくリクエスト頂きました。
新潟県魚沼市の超常連M.Tさん。

『今年のツアーは、新潟公演は一日だけなので、ファンクラブの先行販売といえども、倍率が高くなり、第一希望が取れるかどうか心配です。

それと週末の公演が減り、平日の開催が増えたような気がします。
私は昨年定年退職しましたが、平日は孫の世話があり、なかなか自由に動けないのが現状です。

長男夫婦が休みの土日じゃないと、丸一日家をあけるのが難しくなってきました。』

歳を重ねると、重ねたなりにご苦労がありますね。

今年は、ちょっとそういう、割と変則的なスケジュールになりまして。
新潟は、なんで二日ないのかって!
生まれて初めてですよ、二日ないの。

えぇ・・一日公演でございますけれども。
スイマセン。
私が別にスケジュールとって電話してるわけじゃないのでですね・・
よろしくおねがいします。

また来年もありますしですね。
来年って、今年も始まってないのに来年かい!!(笑)
ひでー話しだな(笑)

リクエスト頂きました「I LOVE YOU」
84年のBIGWAVEに入っております。

今日はライブバージョンでお聴きをいただきます。

いつのライブか、忘れました(笑)

♪ I Love You… Part2 (Live)/山下達郎

~ CM ~

♪ グッド・ラヴィン/ザ・ラスカルズ

◎「グッド・ラヴィン」 

達郎氏:

求愛の歌っていうのは、まぁ、たくさんございましてですが。
だんだんエスカレートしてきますとですね、妄想に近い大げささが加わってきます。

その大げささが、また楽しいですね。
オールディーズソングにはそういうものが、たくさんございます。

その前に私の大好きなラブソング。
1966年、ザ・ヤング・ラスカルズ、全米ナンバーワンのグッド・ラヴィン
オリジナルはオリンピックスのバージョンでございますけれども。

ラスカルズがこれをカバーしまして。
彼らの出世作でございます。
「グッド・ラヴィン」

中学生のときに、これを聴いてノックアウトされまして、私のアイドルグループになりました。

◎慕情/ヴォーグス 

達郎氏:

ラブソングの歌詞、特に洋楽の歌詞を見ますと、ほんとにですね、こんなに言っちゃっていいのかなみたいな歌がたくさんございます。

そんな中でも大好きな一曲。
1955年の映画「慕情」、朝鮮戦争を背景にしましたメロドラマでございますけれども。
ここのテーマソング「慕情」という・・
日本題は「慕情」ですが、原題は「Love Is a Many-Splendored Thing」

愛は輝き、あふれるものという・・
そんなような話しでございますですね。

「愛 それは輝き溢れるもの
それは4月のバラが密かに咲き始める春のはじめのよう」

今頃のような歌ですね。

「愛は自然がくれた生きる理由
男を王にする黄金の冠
風の吹く高い丘の上で
朝霧の中で 二人の恋人はキスを交わす
そして世界は止まった」

今こういうの無いですね(笑)

♪ 慕情/ヴォーグス

◎大げさな表現 

達郎氏:

こうした大げさな表現ってのは、たくさんありましてですね。
例えば「スタンド・バイ・ミー」なんかそうですね。

「山が崩れたって 何したって
君がそばにいれば 僕は大丈夫だ」
という、そういうような歌ですが。

そういうようなものの、元祖といえる歌がですねエディット・ピアフ「愛の讃歌」
日本でも越路吹雪さんのヒットでも有名でございますけれども。

エディット・ピアフのもともとのフランス語のバージョンは、ほんとに・・
愛のためなら、なんにもいらない、祖国だった裏切るという、すごいもう過激な歌なんですけども。

英語に訳されまして、ちょっと柔らかくはなっていますけれども。
かなり、大げさです。

「もし太陽が 空から落ちてきても
もし海が 突然干上がっても
あなたが私のことを ほんとうに愛してくれるなら
何が起ころうと 私は構わない

もし全てが失われるように思えても
私は微笑んで 先の損得は考えない

あなたが愛してくれるなら
ほんとに愛してくれるなら
何が起ころうと 私は構わない

流れ星を捕まえてみようか
それを あなたのところに持っていきましょう
もしあなたが望むなら
そうしてあげましょう

あなたは 私にどんなことでも させることができる
私はあなたの要求なら なんでも聞ける

地球が 遂に終わりを迎えるとき
それでも私は あなたと永遠を分け合いましょう

あなたが私をほんとに愛してくれるなら・・・」

日本ではブレンダ・リーですね、あとは越路吹雪さん。
越路吹雪さんの詩は岩谷時子さんが、かなり意訳して柔らかくしてあります。

で、私の好きなバージョンはジャッキー・トレント
トニー・ハッチの奥さんでございますが。
イギリスの女性シンガー、ジャッキー・トレントが1964年にシングル・カットしました。

トニー・ハッチがプロデュース、アレンジをしました。
アップテンポに変えた素晴らしいバージョン。

♪ If You Love Me (Really Love Me)/Jackie Trent

◎リスナーからのお便り(新潟県上越市のK.Hさん) 

『花粉が飛び散り、毎日鼻水と眠気の3月がようやく終わり、新年度になりました。
テレビ、ラジオは一斉に特別番組を流し、非日常感が強くなるのですが、サンソンは年度替わりでも平常的に番組をしてくれて、落ち着いた気分に戻してくれて、ありがたいです。

達郎さんも、1年中お休みすることがなくて、なんてありがたいことだと、思います。』

達郎氏:

最後はよく分かりませんがですね(笑)
なるべく平常心で行きたいと思っております。
晴れがきらいなんです、私。
常に平常心。

♪ Love Makes The World Needs Now Is Love/Deon Jackson

◎リスナーからのお便り(京都市のI.Mさん) 

達郎氏:

えぇ・・私のリスナーの方々もですね、皆さんお子さんが旅立つ時代になってきて。
そういうようなお便りをたくさん頂きますが。
京都市のI.Mさん

『4月から我が家では看護師の長女がスキルアップのために、新しい病院へ。
長男が大学を卒業し新社会人と、それぞれが新しい環境へ飛び立ちます。

長男の就職が決まった時は肩の荷が下り、やれやれと思っていましたが、いざ入社の日を迎えると二人の子どもたちが、新しい職場でやっていけるのかと、とても不安になりました。
なかなか子育てを卒業できません。』

◎リスナーからのお便り(徳島県小松島市のN.Mさん、Sさんご夫婦) 

『去年の夏、インターハイで宮城県に行った末っ子が、京都の大学に進学することになりました。
夫婦ともども帯同しております。
新居造りも一段落し、明日徳島に帰ります。

これで子どもたち3人全てが家から巣立ち、ちょっぴり寂しい春です。』

達郎氏:

へへ(笑)

◎リスナーからのお便り(高知県福間市のK.Tさん) 

『次女が4月から社会人となって、嬉しいような寂しいような、ちょっぴり複雑な今年の春です。
日曜14時から、55分間のゴールデンタイムがずっとずっと続くように願っています。』

達郎氏:

皆さん、親御さんとしての・・
いろいろと複雑な
悲喜こもごも(笑)

♪ 世界は愛を求めている (モノラル録音をステレオ化したもの)/ジャッキー・デ・シャノン

~ CM ~

◎最近は・・ 

達郎氏:

4月のこの季節になりますと、日差しに、やっぱ少しだけ夏の香りが漂ってきますですね。

なんか、ここんとこ、すごく暑い日が続いたかと思うと、ぐっと冷えるというですね。
そういうような繰り返しでございますが。

今週は、なんかまた雨が、週の中頃・・来ますですが。
不安定な陽気でございます。

私、ずっとレコーディングやっております。
4月いっぱいまでスタジオ暮らしと思いきや、今週は広島のクラブクアトロでですね、アコースティックライブ、3人ライブをやります。

お出で下さる方、お待ち申し上げております。

それが帰りましたら、またレコーディングという感じでございますが・・

◎リスナーからのお便り(東京都福生市のY.Kさん) 

『はじめてお便りします。
サンソン宛のおたよりは超新人ですが、達郎ファンとしては45年の超常連です。

私はこの3月にサラリーマン生活を終えた、達郎さんの同世代のものです。
達郎さんを知ったのは、シュガー・ベイブのレコードデビュー前でした。

当時は毎回違ったアレンジで演奏するのが楽しみにライブハウスへ足を運んだものでした。
30歳のときには長男が生まれる直前に妻と行った中野サンプラザのライブで、メリーゴーラウンドのイントロが始まると、妻が「おなかの赤ちゃんが動いた」と言ったこともありました。

その長男は今年30代中ばになります。
20代のころから現在までに45年間、私の傍らには、いつも達郎さんの音楽がありました。
達郎さんの音楽を聴き、ライブを拝見するために同世代の達郎さんが出すパワーが、私の励みとなっていたように実感しています。

60代の半ばになった今、これからも達郎さんの音楽を聴き、ライブステージから放たれるパワーを感じながら、かっこよく歳を取っていければと考えています。

くれぐれもお体にお気をつけ頂き、ご活躍期待しています。
妻とともに、これからもずっと応援します。』

達郎氏:

ありがたいお便りです!
がんばります!

♪ ラヴ/ナット・キング・コール

♪ レット・ミー・ラブ・ユー/ジェフ・ベック・グループ

♪ Love Letters/The Lettermen

◎エンディング 

達郎氏:

というわけで「ラブソングで棚からひとつかみ」
振れ幅が大きかったですけれども(笑)
いかがでしたでしょうか。

また機会があれば。
こういう企画は何回でもできますのでですね。
また機会があれば・・

来週はリクエスト特集で。
たくさんリクエストカード溜まっておりますので。
1曲でも多く、またお応えしたいと思います。

棚つかでもリクエストでも、たいして変わらないですけどね(笑)
引き続きよろしくおねがいします。

てなわけで『ラブソングで棚からひとつかみ』
ご清聴ありがとうございました。

今日の最後は私の2002年のアルバム「レアリティ」から「LOVE GOES ON」

♪ LOVE GOES ON(その瞳は女神)/山下達郎

今週のオンエア曲

14:05 I Love You… Part2 (Live)/山下達郎
14:08 グッド・ラヴィン/ザ・ラスカルズ
14:12 慕情/ヴォーグス
14:17 If You Love Me (Really Love Me)/Jackie Trent
14:21 Love Makes The World Needs Now Is Love/Deon Jackson
14:26 世界は愛を求めている (モノラル録音をステレオ化したもの)/ジャッキー・デ・シャノン
14:34 ラヴ/ナット・キング・コール
14:37 レット・ミー・ラブ・ユー/ジェフ・ベック・グループ
14:43 Love Letters/The Lettermen
14:46 LOVE GOES ON(その瞳は女神)/山下達郎

コメント