山下達郎さん サンデーソングブック 2014年03月09日『棚からひとつかみ』
ちょっと寒さが戻った長崎市内。
晴れたと思えば、小雨がぱらつく天気。
今日のサンソン、名曲ぞろい、それも高音質。
「メール可否」について、近々サンソンで「メール」でも意見を収集するとのこと。
※このブログの左下の方に「投票ボックス」設けてみました。
よろしければ、どうぞ。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
3月も9日でございます。
あっという間に、もう今年も、二月ちょっと経ってしまいました。
東京は、先週はとっても寒くてですね・・・
特に夜はもう、身を切るような寒さと申しましょうか。
ウォーキング再開しました。
けれども、とにかく寒くて(笑)たいへんでございますが(笑)
ま、でも、小一時間歩いてると、だんだん体が温まって参ります。
これがウォーキングの良いところでございますけれども。
いつも使ってるノートパソコンがですね、調子が悪くなりまして。
Windowsの再インストールなんてしましたら、ここ二三日ですね・・
朝でございました!
なかなか大変でございます。
ようやく直りましたて・・
これがないと番組が出来ませんので。
ここから家にアクセスして、色々とデータとか出しますので。
これが無いと、やれない・・・
そういう結局、体になってしまっておりますね。
パソコン無しには生きられない。
無駄話はともかく。
竹内まりやさんのレコーディング、シコシコとやっております。
一曲、一段落して、新しい新曲の準備に入って参りましてですね。
来週から、それの編曲と、それからレコーディングが始まります。
立てつづけに、色々なところからオファーを頂いておりますが。
それをアレンジして、一生懸命やっております。
番組の方は、従いまして、ちょっと忙しくなって参りましたので、またレギュラープログラム。
棚からひとつかみ。
山下達郎のレコード棚から、今日もアトランダムに色々とお聴きを頂きたいと思います。
今日は、ま、最近出た、いわゆるオールディーズもののCDの中・・・
随分沢山出ておりますのでですね、ちょっと新譜なんかも挟みながら、今日は、ほんとの「棚つか」です!
新着ものの中心にお届けしたいと思います。
日曜日の午後のひととき、今日も素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きます。
山下達郎サンデーソングブック、本日も最高の選曲、最高の音質でお届けを致します。
さて、本日は3月9日。
あさって3月11日は、あの東日本大震災から丁度3年経ったことになります。
私の番組、丁度震災の1年後にですね、同日同時間となりましたので、その歳に追悼番組をお送りいたしました。
今だに、死者行方不明者、2万人近く。
建物の全壊半壊、あわせて40万個近くという・・・
大災害でございました。
今年の2月の復興庁の発表によりますと、未だに故郷からですね避難されている方々、26万7千人という・・・発表でございます。
長期化の様相を呈して参りました。
それだけの大災害だという事になりますが、未だに色々な所でご不自由な生活を送られている方々・・
それからご家族が、離れ離れで暮らさなければならない、そうした方々、沢山いらっしゃいます。
心よりお見舞い申し上げます。
政治や行政の問題、色々とあります。
そういうことに対して批判するのは簡単ですけれども、それでも復興に向けて今も努力されている方々、同じように沢山いらっしゃいます。
私達もですね、一人ひとりにできること、しつつ、引き続きですね、この国がですね、少しでも明るくなるように努力して進んで・・・
いかなければならないと思う、今日このごろでございます。
今後の力強い復興を心よりお祈りしつつ
「希望という名の光」
♪ 希望という名の光 /山下達郎
~ CM ~
♪ THERE’S A KIND OF HUSH (ALL OVER THE WORLD) /HERMAN’S HERMITS
◎HERMAN’S HERMITS
達郎氏:
今日はHERMAN’S HERMITS。
いわゆるアイドルグループでございますが。
日本でも大変人気がありましたが、アメリカでとにかく人気あっグループでございます。
ピーター・ヌーンというリード・ボーカルの人がですね、いわゆるアイドルでございましたが。
沢山ヒット曲がございますが。
これは1967年、全米4位、全英7位。
大ヒットソングでございます。
「THERE’S A KIND OF HUSH」
邦題、「見つめあう恋」という。
私、中学3年の時の、いい曲だなぁと思いましたが。
ハーマンズ・ハーミッツ、初期はですね自分たちで演奏しておりましたが、この頃になりますと、もうとてもレコーディングなんかやってる暇がありません。
もう、売れに売れまくっておりましたので、だいたいスタジオ・ミュージシャンのレコーディングでございまして。
初期と比べると随分演奏が良くなっております。
アレンジはジョン・ポール・ジョーンズでありまして、ギターがジミー・ペイジ。
ドラマーはたぶんこれボビー・グラハムでしょうね。
凄い演奏でございます。
曲は、ジェフ・スティーブンスとレス・リードという、イギリスのポップシーンでは大御所でございます。
これのコンビの曲「THERE’S A KIND OF HUSH」・・・で始めました。
ほんとに、あのぉ・・・ハーマンズ・ハーミッツとかですね、あとマンフレッド・マンが出たんですが。
今日はハーマンズ・ハーミッツのサード・アルバム、その名も「THERE’S A KIND OF HUSH(ALL OVER THE WORLD) 」、これからおかけしておりますが。
ライナーを書かれております小松崎健郎さんの文章に、非常に素敵な文章があります。
只今、私が申し上げましたみたいに、これはいわゆるスタジオミュージシャンの演奏なんですが。
そういうの今ですとですね、あげつらって、「いや、実はアイツラ演奏してない」とかですね、そういう事言いたがる人が、最近沢山おるんですけれども。
「声を大にして言いたいのですが、たとえレコードでスタジオ・ミュージシャンに演奏の大半を任していたからといって、それがハーマンことピーター・ヌーン達の功績をおとしめる事なんかには、決してならないと僕は思います。
なんたって、まだアーティストの自我なんて、あって無きに等しかった1960年代のお話です。
ことハーマンズ・ハーミッツは英本国以上にアメリカで売れに売れていた訳です。
稼げる時に稼いでおけとばかりに、アメリカの発売元であるMGMからは、きっと”次の新曲は、次のアルバムは・・”といった具合に矢のような催促が来たことでしょう。
ツアー、テレビ出演、インタビュー、フォトセッションに映画の撮影。
ただでさえ多忙を極めていた彼らに実際にスタジオで時間をとってレコーディングするだなんて事、それこそ時間が許さなかったのではないでしょうか。
とわいえ、だからこそビックジム・サリバン、ジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズ達は、ハーマン達、さらにはプロデューサー、ミッキー・モストの意を汲んで、プロフェッショナルに徹したのではないでしょうか。
僕は、それによってハーマン達の音楽は見事にオリジナルなものに昇華したのだと信じて疑いません」
というですね、歴史認識をちゃんとしておりますですね。
今の目から見ると、凄く陳腐なものでも、当時は普通だったという。
ま、ビーチボーイズ然りでございますが。
この原稿、とっても良い・・・
♪ SHE’S JUST MY STYLE /GARY LEWIS & THE PLAYBOYS
♪ DOWN DON’T BOTHER ME /PAUL RODGERS
♪ DON’T GIVE UP ON ME/DAN PENN
~ CM ~
◎来週・・・
達郎氏:
てなわけで、来週も引き続き「棚つか」で、いってみたいと思います。
年度末リクエスト特集・・・何でもいいんですけど(笑)
リクエスト、お便り沢山お待ち申し上げております。
〒102-8080
東京FM 山下達郎サンデー・ソングブックの係
◎メールを・・・
達郎氏:
先週、私、消費税が上がるので52円にハガキがなるのでですね。
メールを導入しようかと。
お聞かせ下さいと申し上げましたら、とんでもない数来ましてですね(笑)
ま、ハガキで頂くので、圧倒的にハガキです。
で、ほぼ統一されたご意見なんですが、ハガキですとですね、私が直接こうやって目を通して必ず読んでると・・・
ま、21年間、必ず全部読んで、目を通して選曲なり、お便り紹介しておりますがですね。
これがメールになると、数が増える分、きっと人任せになると。
もしくは、私の負担が増えると。
色々、お気遣いを頂きましてですね。
ハガキでくださる方は52円になろうが60円になろうが、ハガキは、出す!
そういうような方が、ほぼ全員でございましたですね。
やっぱりメールもいいなという方は、当然ですがハガキではアレしますんで。
もうちょっと経ったらメールでご意見聞いてみましょうかね。
今日はちょっと時間がないので(笑)
すいません(笑)
準備が必要なので、私、メールで受けてないので・・
東京FMで準備しなきゃなんないので(笑)
すいません。
お若い方は皆さんメールなので、メールでもいいなって、そういうご意見もあってもいいかなと思いますのでですね。
で、誤解しないで頂きたいのは、メールになったからといってハガキを止めるわけではないんです。
すぐ、そういう具合にこう、突進しますのでですね、皆さん。
よしなに、ひとつ。
お願い致します。
♪ Fruity Woman Blues/Doc Pomus
◎ エンディング
達郎氏:
来週も、この調子で。
このあいだ、ジミー・ウェッブの同姓同名の質問頂きました仙台市のY.Mさん、また頂きましたが。
『前回、私の質問に答えてくださり、ありがとうございました。
気を良くして・・・同様な質問を。
ジャッキー・デシャノンのソングブックに入ってる「イン・マイ・タイム・オブ・ソロウ」の共作者にジミー・ペイジとありますが、これも同姓同名ですか?』
これは、本物のジミー・ペイジです。
マリアンヌ・フェイスフルに書いた曲ですね、これは。
それのジャッキー・デシャノンとの共作です。
島根県松江市のI.Aさん。
同様な質問ですが。
『カーペンターズがやっている「Sweet Sweet Smile」という曲は、カーペンターズの曲しか知りませんが元歌がほかにあるのでしょうか。
それともオリジナルはカーペンターズなのでしょうか。
達郎さんなら絶対知っていらっしゃると思いリクエストします』
絶対なんてありませんけど・・・
Juice Newtonの曲ですから80年代の曲ですから、カーペンターズのオリジナルだと思います。
色々調べましたが、カーペンターズのレコーディングしか出てきませんでした。
Juice Newton、自分でやってるかもしれませんが。
・・・責任持ちません。
でも、いずれにせよ80年代の曲です。
今日はこのへんで。
今日の最後の曲は、神戸市のA.Kさん、会社員という名でライブハウス勤務中。
・・・よく判んない。
『サタデーソングブック時代からのリスナーです。
今回、始めてハガキをさし上げております。
そのきっかけは、達郎さんに物申す。
先日のオンエアで槇原敬之さんが、達郎さんの「MAGIC TOUCH」をカバーそたということで、達郎さんの「この曲、MAGIC TOUCHは失敗作」という旨の発言をされて、私は軽いショックを受けました。
せめて実験作と言ってくれよ。
二十数年前の先が見えない浪人時代、毎朝このシングルを聴いて自分を奮い立たせていました。
どれだけこの曲に救われたことか。
二十年後に、まさかの発言。
でも、この曲に対する思い入れは普遍です。
最高の音質のMAGIC TOUCHをリクエストします。
今年もツアー、作品と期待しております。
昨年の12月19日のフェスティバルホールで達郎さんのタンバリンを客席でゲットしました。
家宝にしてます』
という・・・
私は「失敗作」なんて言ってません。
「私の中では、とっても地味なあまり成功しなかったシングル」
これはチャート的に成功しなかったという意味でですね。
要するに音楽的に成功しなかったという意味じゃありません。
自分では、どっちか言うたら好きな曲なんですが。
とにかく、ヒットしなかったんです、全然(笑)
曲が長いとかですね、やっぱり、ちょっと地味だというのがありまして。
あの時代のテイストには合わなかったんですけど。
結構自分じゃですね、サンプリング、いろいろとやったり、実験色の強いものなので。
自分では、ほんとに、あの・・
気には入ってる曲なんですけど。
なかなか人が評価してくれなかったので(笑)
槇原さんがカバーしてくれて、しかも1曲めですからね!
嬉しかったですね!
今日は、じゃ、おかけします(笑)
私の1993年のシングル、その後1998年のアルバム「COZY」に収録を致しました。
♪ MAGIC TOUCH/山下達郎
今週のオンエア曲
14:04 希望という名の光 /山下達郎
14:10 THERE’S A KIND OF HUSH (ALL OVER THE WORLD) /HERMAN’S HERMITS
14:17 SHE’S JUST MY STYLE /GARY LEWIS & THE PLAYBOYS
14:22 DOWN DON’T BOTHER ME /PAUL RODGERS
14:27 DON’T GIVE UP ON ME/DAN PENN
14:37 Fruity Woman Blues/Doc Pomus
14:42 MAGIC TOUCH/山下達郎
コメント
ありがとうございました!震災のお話、ハガキの件、MAJIC TOUCHにまつわる話、達郎さんの声が聴こえてくるかのようでした。読みながら、昼の2時に舞い戻ったようです。ありがとうございます!
2011年3/11、"東日本大震災"で被災&お亡くなりになられた皆様、謹んでお見舞い&お悔み申し上げます。番組で触れた竹内まりやさんの新曲ですが、公式サイトによると今夏公開の映画「わたしのハワイの歩きかた」主題歌でタイトルは「アロハ式恋愛指南(仮題)」というタイトルですが、現時点での発売日は未定との事で詳細情報が入り次第、追って改めてお知らせします。