山下達郎さん サンデーソングブック 2016年3月6日『雛祭り、ガールシンガー・ガールグループ』
長崎県立西海橋公園の河津桜が満開を迎えています。
土曜日は気温が20℃を超えて、汗ばむ陽気でした。
今週のサンソン、達郎さん眠る時にヘッドホンつけっぱなしとは、驚き。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
3月に入りました。
あいかわらずツアーが続いておりますが、だいぶ減ってきました。
あと残り13本でございます。
えぇ・・・番組は(笑)・・・
あいかわらず、前倒しでございまして。
毎回、毎回、1週間くらい前に録ってる感じでございますので、またお天気の話も、何も申し上げられませんが。
巷は雛祭りが過ぎた頃でございますが。
丁度、2月の末の中野のサンプラザの終わったところで収録しております。
東京は大きいので、サンプラザは今回のツアーでは最終公演、6本の最終公演でございます。
残りは3月のNHKホールでございますけれども。
先週も申し上げましたが、サンプラザは、一体いつ、どうなるのか判らないので(笑)
気合を入れてやりました。
気合を入れてやったので、帰りに打ち上げでしゃべってしまいました。
ちょっとお聞き苦しいですけれども、ま、命に別状はございませんので。
サンプラザお出で頂いたお客様、ありがとうございました。
で、その後続いて、3月の2日の、先週水曜日・・・そして金曜日とですね、京都から金沢へ行きました。
無事に終わってるはずでございます。
今週は、新潟でございます。
明後日8日、水曜日9日・・・お馴染み新潟県民会館でございます。
新潟の皆さん、お待ち申し上げております。
いよいよツアーもラストスパートでございます。
本日は、1221回目のサンデーソングブック。
対象形になっております(笑)
この3月の頭はですね、この番組・・・
毎年ではございませんけれども、雛祭りにちなみましてガールシンガー・ガールグループの特集・・
いわゆるガールシンガー・ガールグループと言いますと、60年代初期のアメリカの、いわゆるアイドル歌謡でございますね。
えぇ・・それのことを指します。
昔、NHKでレギュラーをやっておりました80年代くらいですと、まだそんなに遠くないアレですけども。
もう2016年でざいまして・・・
半世紀以上、昔の音楽になりましたが。
音が残っておりますのでですね。
今でも、聴くことができます。
根強いファンがたくさんいますのでですね。
サンソンは四半世紀近くになりますが、恒例の『雛祭り、ガールシンガー・ガールグループ』・・
一体いつまで出来るでしょうか(笑)
ネタはたくさんございます。
えぇ・・頑張って選曲して参りました。
本日も、日曜の午後のひととき、素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きます。
サンソン恒例「雛祭り、ガールシンガー・ガールグループ」でお楽しみを頂きます。
本日も最高の選曲と最高の音質でお届けを致します・・サンデーソングブック。
えぇ、嵐の「復活LOVE」2月24日発売になりました。
テレビで、ダンス付きでお聴きを頂くと、また格別でございますが。
こっちはラジオなので、今日も音をお聴きを頂きたいと思います。
2月24日発売、嵐ニューシングル「復活LOVE」
作詞、竹内まりや、作編曲、山下達郎、どうぞ。
♪ 復活LOVE/嵐
~ CM ~
♪ Bobbie’s Girl/Marcie Blane
◎アメリカ60年代初期
達郎氏:
今日は、ほとんどガールシンガーでありますが。
先ほども申し上げましたが、アメリカの60年代初期、アイドルブームがありました。
それこそ、10代の女の子がたくさん出てきましてですね。
たくさんヒット曲があります。
今でもそういうのは根強くですね、ま、アメリカンポップスの全盛期でございますが。
ブリティッシュ・インベイジョンという名の下にビートルズをはじめとするですね、イギリス勢が大挙して押し寄せるまでは、そうしたミドル・オブ・ザロードのポップスの黄金期がありました。
今でも愛好者がたくさんいます。
まだレコーディングの初期ですので、音があんまり良くないものが多いんですが。
それをイギリス、アメリカのCDリマスタリング技術でですね、一生懸命いい音にして、届けてくれます。
日本もたくさんありますが。
◎マーシー・ブレイン
達郎氏:
まずは、マーシー・ブレイン。
ブルックリン生まれ。
ハイスクール卒業したときにスカウトされまして、18才でデビューしまして。
出しましたのが、この「Bobbie’s Girl」という、1962年、全米3位のヒットになりました。
当時のガールシンガーの典型的な1曲でございます。
マーシー・ブレイン・・・
あんまり、そんなにかけてないですよね(笑)
なんか、しょっちゅうかけてるような気がするんですけどね。
2005年くらいに、出ましたCDが、なんとリアルステレオバージョンでございます。
いい時代になりましたですね(笑)
日本版のすごーい音悪いレコードで聴いてたのが夢のようでございます。
◎Hey,Little Star/Ann-Margret
達郎氏:
続きましては、アン・マーグレット。
この人はスウェーデン生まれの女優、ダンサー。
一番有名なのではエルビスとの共演で「ビバ・ラスベガス」
アカデミーも何度もノミネートされております。
たいへんダンスの上手い、グラマーな女性でございますが。
この人の初期の「バイ・バイ・バーディ」とかですね、ミュージカルのヒット曲がありますけれども。
デビット・ゲイツがアン・マーグレットに書き下ろしました1963年、アン・マーグレットこの時22才でございます。
「Hey,Little Star」
♪ Hey,Little Star/Ann-Margret
しかし、デビット・ゲイツはいい曲だ!
えぇ・・すごい!
これも昔はリアルステレオなんて夢のまた夢でしたけどもですね。
今はもう、全部リアルステレオで聴けますけど。
◎リスナーからのお便り(四日市市のM.Kさん)
『40年前、友人の車で聴いてからのファンです。
育児のために、1983年を最後にライブから遠のきました。
3人の子供に恵まれ、毎日忙しく、CDのみのお付き合いでしたが、子育ても一段落し、達っぁんのライブ再開と同時に、私もライブマニアに復帰しました。
最近は孫と遊ぶことも兼ねて、長女の嫁ぎ先の福岡、ジィジと一緒に名古屋、とツアー2回を死守しております。
ここ当分は、このパターンで行きたいと思ってます。
ぜひ、いつまでも元気でライブを続けて下さい。
よろしくお願いします。』
達郎氏:
ありがとうございます。
何十年ぶりという方が、最近多いんですが。
それで、お嬢さん、息子さん連れて来て、若い方もいらっしゃいます(笑)
おもしろいパターンになって参りました。
◎Never Throw Your Dreams Away/Joanie Sommers
達郎氏:
続きましては、ジョニー・ソマーズ
「Johnny Get Angry」の大ヒットで有名な人ですが。
まぁ、ガールシンガーと言うには、ちょっと熟ですが。
ワーナーをやめましてですね、コロンビアへ移籍した時の作品にすごくいいものがあるんですが。
長らく、ボロボロのCDしか持ってなかったんですが、2013年にですね、このコロンビアで出しましたアルバム『Come Alive』というですね、アルバムがあるんですが。
アレンジがもモート・ガルソン。
これのボーナストラックにですね、その当時のシングルが全部入りましてですね、ありがたい、しかもリアルステレオ(笑)
1966年のジョニー・ソマーズのシングル「Never Throw Your Dreams Away」
♪ Never Throw Your Dreams Away/Joanie Sommers
いやぁ~いい曲だ!
曲、作ってるのはJoey Levineという人で、この人は「Ohio Express」の68年のミリオンヒット「Yummy Yummy Yummy」・・・バブルガム・ポップですが、これが一番当たり作でございます。
それとは打って違って、すばらしい曲ですが。
アレンジもいい!
モート・ガルソンですよね。
◎リスナーからのお便り(埼玉県蓮田市のO.Kさん)
『63才のお誕生日、おめでとうございます。
ご家族やスタッフの皆様からのバースデーケーキには63本のローソクが並んでいるのですか?
そうとしたら、かなり大きなケーキだと思いますが、一度で吹き消すことができるのでしょうか。
悲しいかな、僕は一度もそんな誕生日、味わったことはありません。』
達郎氏:
えぇ・・そんなわけ、ありませんよ(笑)
最近は10とか書いてあります。
あと50とか書いているのもありますね。
ま、3本ですね。
例えばバレンタインでもですね、レコード会社の女子が6人で来ますとですね、ケーキ1個です。
各々やってますと、たいへんであります。
ま、そんなようなもんです(笑)
そんな事聞いてどうすんだって(笑)
◎Gonna Make Him My Baby/April Young
達郎氏:
続きましては、典型的なアイドル歌謡でございますが。
1965年、歌っておりますのはエイプリル・ヤングというですね、フィラデルフィアの人ですが。
いわゆるモデル、美人の人ですがですね。
コロンビアで4枚シングルを出しておりますが。
この人はフィラデルフィアの大プロデューサー、ジェリー・ロスの奥さんでありまして。
奥さんなので、歌はあんまり上手くなくてもレコードが出せるという。
そういう感じでございますが。
作家陣も豪華でありまして(笑)
この1965年の作品「Gonna Make Him My Baby」
アレンジはジョーレン・ゼッティで、もちろんプロデュースはジェリー・ロス
♪ Gonna Make Him My Baby/April Young
レコーディングはニューヨークです。
私、このジェリー・ロスというプロデューサーの作る音楽に、ものすごい影響を受けておりましてですね。
このエイプリル・ヤングのシングルもですね80年代に必死で探したんですけど、とにかく高い!
無い!
やっと手に入れたのはボロボロのシングルで。
音がかろうじて聞こえるっていうようなヤツでですね(笑)
最近はCDで、こうやって手軽にですね、いい音で聴けますから、ほんとにいい時代であります。
◎He’s A Lover/Tutti Hill
達郎氏:
これはデトロイトのAROCKというレーベルから、たった1枚出されました。
歌っているのはこれ、トゥッティ・ヒルというかタッティ・ヒルというのか・・
1964年の作品でございますが。
AROCKというレーベルから1枚だけ出されているシングルですけども、これがなかなかいい曲でありまして。
ノーザン・ソウル系でですね、イギリスでもめちゃくちゃ高いんですが。
最近はこういうのもですね、CDで聴ける時代になりました。
♪ He’s A Lover/Tutti Hill
~ CM ~
◎来週
達郎氏:
来週は、またレギュラープログラム「棚からひとつかみ」でございます。
来週はちょっとワーナーの、またリイシューがどっとありますので。
また、ワーナーのまわし者で、半分行ってみたいかなと思っております。
引き続き、お便り、リクエスト、たくさんお待ち申し上げております。
〒102-8080
東京FM『山下達郎サンデーソングブック』の係
◎宮里陽太 さん
達郎氏:
さて私のコンサートツアーに付き合ってもらっておりますサックスの宮里陽太さん。
私のとこに引っ張りこみましてですね、2枚ソロアルバムを出しました。
2014年ファースト・アルバム「Pleasure」
そして昨年の10月のセカンド・アルバム「Colors」
この2枚がですね、ムーンレーベルですけれども、3月2日よりハイレゾオーディオで配信がスタートしております。
ファースト・アルバムはニューヨーク録音、セカンド・アルバムはLA録音でございます。
オーディオ的にも高い品質のレコードをハイレゾでお届けします。
通常配信はiTunes,レコチョクほか。
ハイレゾ配信はmora、e-onkyo ほかで配信中でございます。
ハイレゾは96kの24ビット、FLACで配信されております。
詳しくはワーナーミュージック、宮里陽太のページ
もしくは彼のホームページ
ここを検索して、お調べ下さい。
宜しくお願いします。
◎リスナーからのお便り(埼玉県新座市のK.Sさん)
『達郎さんは、眠る時に音楽をかけたりしますか。
私はJOYを音量を下げ、タイマーで聴きながら眠るのが楽しみですが、もっと聴きたくなって目が冴えてしまうことがあります。
達郎さんのバラードを中心にオールディーズを集め、睡眠導入ライブラリーを作りました。
すると、ほわ~っと気持ちよく、すやっと寝られます(笑)』
達郎氏:
えぇ、私はヘッドホンかけたまま、しばしば・・というかほとんど、それで寝てしまいます。
ツアーの時なんか、特にそうですね。
ヘッドホンが枕代わりというですね。
危ない世界でございます。
えぇ・・お手柔らかに、どうぞ。
◎What Am I To Do/The Paris Sisters
達郎氏:
ガールグループ、ガールシンガーなので、もう典型的なやつ。
パリス・シスターズ
フィル・スペクターのプロダクションで名高いやつですが。
「I love how you love me」というヒット曲がございますが。
パリス・シスターズ、僕大好きな曲が1曲ありましてですね。
62年のシングルの「Let me be the one」のB面の曲で「What Am I To Do」という曲があるんですが。
これもですね、長らくCD化されませんでしたが。
2007年にですね、ようやくいい音で出ました。
ので、そのCDから。
♪ What Am I To Do/The Paris Sisters
プリシラ(Priscila)、アルベス(Albeth)、シュレル(Sherrell)のパリス三姉妹でございますが。
9才の頃から芸能界で活動しておりまして。
クラブで歌っているところをフィレスのレスター・シルですが、それにスカウトされましてデビューを致しました。
「I love how you love me」という大ヒットをものにしました。
この「What Am I To Do」という62年のシングル、B面はですねドック・ポーマスとフィル・スペクターの共作でございます。
えも言われぬ雰囲気・・
◎ Don’t Laugh If I Cry At Your Party/Tamiko
達郎氏:
毎年レコード・コレクターズという雑誌でですね『私の収穫』というシリーズがですね、随分長いこと、あれしてますが。
そすと、必ずリクエスト頂きます。
去年の『私の収穫』に出しましたが、ここんとこ毎年ですけども、ジョージ・カーものでございます。
ジョージ・カーが曲を書いておりまして、歌っておりますのが、Tamiko。
うちの犬とおんなじ名前。
のちのTamiko jonesであります。
Tamiko jonesは日本人の血があるので、Tamikoという名前が付いているらしいのですが。
1964年、Atco ( アトコ ) で出しましたシングル。
この当時はジョージ・カーはですね、モータウン系のスタッフライターをやっておりました。
Tamiko jonesはデトロイト育ちの人なので、判るんですけども。
これを聴きますとですね、のちのジョージ・カーのサウンドエフェクト好きがですね、もう既にこの時代に始まっておりまして。
電話の音で始まって、いかにもジョージ・カーらしい一曲(笑)
「Don’t Laugh If I Cry At Your Party」
あなたのパーティで私が泣くのを笑わないで・・・
浮気男に対する、なんか、アレですね。
ボヤキでございますね。
♪Don’t Laugh If I Cry At Your Party/Tamiko
◎You Let Him Get Away/Liz Verdi
達郎氏:
このシングルもですね、今はもうイギリスのノーザン・ソウルから非常に高いんですが。
これ僕、随分若い頃に買ったんで。
なんか3ドルかそこらで売ってたやつなんですが。
もう不見転(みずてん)で買ったんですが、今はもう目ん玉飛び出るというか(笑)
そういう時代ですが。
歌っているのが、Liz Verdiというですね。
この人はコロンビアレーベルから、この1枚しか出しておりません。
1964年のシングルですけど、17才という。
17才にしては、ずいぶん大人びた声なんですが。
曲を書いているのは、妹のB. Verdiという、資料にはそう書いてあります。
♪ You Let Him Get Away/Liz Verdi
◎エンディング
達郎氏:
というわけで『雛祭りガールシンガー、ガールグループ』
今日はちょっと割とレアなものが、多めで喜んで頂ける方もいらっしゃいますでしょう。
来週は、普通の「棚つか」でいってみたいと思います。
ブリティッシュ・ビート中心になると思いますが。
ワーナーの再発もの中心に。
今日の最後はアン・ルイスさん1980年のヒットシングル「リンダ」
作詞作曲、竹内まりや
コーラス、私、でございます。
♪ リンダ/アン・ルイス
今週のオンエア曲
14:04 復活LOVE/嵐
14:10 Bobbie’s Girl/Marcie Blane
14:14 Hey,Little Star/Ann-Margret
14:18 Never Throw Your Dreams Away/Joanie Sommers
14:22 Gonna Make Him My Baby/April Young
14:26 He’s A Lover/Tutti Hill
14:34 What Am I To Do/The Paris Sisters
14:38 Don’t Laugh If I Cry At Your Party/Tamiko
14:42 You Let Him Get Away/Liz Verdi
14:45 リンダ/アン・ルイス
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