山下達郎さん サンデーソングブック 2016年9月18日『シングルB面で棚からひとつかみ』
長崎は朝から雨です。
台風が近づいていますが、災害が起きないようにと祈ってます。
ほんとに、台風はたいへんです。
今日のサンソン、B面特集でしたが、サイモン&ガーファンクルの名曲「エミリー・エミリー」はB面だったんですね。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
えぇ、巷はシルバーウィーク、9連休ですか・・
なんですが、台風、この9連休の間、日本を縦断しそうな感じがしますけどですね。
今日の時点の予報ですと、沖縄あたりから、あと2,3日すると本土に来るという。
台風、1本も無かったという割には、なんか続々と来ます。
中国とか台湾とか、そっちの方も何か被害が出ているようでございまして。
台風16号、くれぐれも皆さんお気をつけ下さい。
毎週同じこと申し上げているようですが。
行楽地にお出かけの方もですね、くれぐれもお気をつけ下さい。
私は相変わらず、家でコツコツと作業をしておりますが。
昼間やって、夜やって、間、お芝居みたり、映画観たり、ライブへ行ったり。
いろんな事しております。
珍しく、新派なんてものを・・新橋演舞場でございますが。
『婦系図(おんなけいず)』一回観てみたかったんですが、生を・・・
そうかと思えば「劇団☆新感線」を観に行ったり、いろいろな事やっております(笑)
その間に、いろいろとやっておりますが。
番組の方は、ちょいと余裕がありますので、今日はですね、先週も申し上げました。
シングル盤というのが、昔ありまして・・・
今は全部CDからですね、配信になってしまったので。
シングル盤なんてものは、駆逐されつつありますが。
ところがどっこい、またアナログがちょっとしたブームになっておりまして(笑)
そうなると、アナログというのは昔はA面、B面に分かれまして、A面が終わるとB面にひっくり返す。
LPという・・片面が17、8分、多いもので24,4分。
シングルは、もう5分入ればたいへんでございました。
1曲入りのA面、B面。
私達の時代はシングル盤とLP。
45回転のシングル盤と33回転のLPで、分かれておりまして。
ヒット曲というのは、ほとんどシングル盤のことを指しまして。
シングル盤でヒット曲というのが発売されておりまして。
で、このB面というのにですね、ヒット曲とは違う、もう1曲入っておりまして。
おまけでございますね。
これ、B面というのが、なかなかこう、侮れない。
昔は、どうでもよかったんですけど。
単に、なんかこう、添えモノという感じだったんですけど、60年代くらいからB面も真面目に作ろうという動きが出てきまして。
ヒット曲の陰に隠れた名曲、B面の名曲・・そういうものが語られるようになりました。
今日はそうした『シングルB面で棚からひとつかみ』
シングルのB面、いろいろ選びましたがですね。
やっぱりA面がある程度ヒットしてるものでないと、誰も知らないような曲ですと、どっちがA面でも、どっちがB面でも関係ないのでですね。
やっぱりA面がある程度の、誰でも知ってるような曲。
ですから、これ、ある意味では「裏ベタ」とも言えますね。
ちょっと、いろいろ考えまして。
ですので、ほんとに、あの・・オタクなですね誰も知らないような曲を私がかけて。
そしたら「いいなぁ」って思ってる方達と、「今日はなんだ、ベタかよ」・・
侮れませんよ、でも。
というわけで(笑)、日曜日の午後のひととき、シルバーウィークの頭でございます。
台風ものともせず、今日は『シングルB面で棚からひとつかみ』
あんまり勝てそうな感じがしませんが(笑)
何が飛び出しますか・・
いろいろ考えて参りました。
今日も最高の選曲、最高の音質でお楽しみを頂きます。
日曜日の午後のひととき、素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きます山下達郎サンデーソングブック『シングルB面で棚からひとつかみ』
張り切っていきたいと思いますが。
先週、私、ニューシングル、3年ぶりのニューシングルになります「CHEER UP! THE SUMMER」、めでたく発売になりました。
おかげ様でご好評を頂いております。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。
行楽のお供に。
ちょっと、もう・・秋、だんだん気配になってきましたが。
まだまだ「CHEER UP! THE SUMMER」
相変わらずリクエストたくさん頂いております。
埼玉県新座市のI.Sさん。大学2年、21才。
難波弘之さんの40周年ライブにいらっしゃったそうでございます。
私、シークレットゲストで出まして。
4時間半という、大長丁場の難波くんのライブでしたけれども。
素晴らしいライブでした!
ほんとに、あのぉ・・人柄がよく出たですねアットホームな、お客さんも最高でありまして。
私、15年前に彼が25周年で出ましたけども。
それの15年ぶりに。
いわゆるブリティッシュ・ロック特集でございまして。
ゲイリー・ムーアまでやってまいまして。
アンコールはなんと「ヘイ・ジュード」
ムフフフ(笑)
この歳になってヘイ・ジュード歌うとは夢にも思いませんでしたけれども。
楽しいイベントでございました。
また機会がありましたら。
♪ CHEER UP! THE SUMMER/山下達郎
~ CM ~
♪ Let Him Run Wild/The Beach Boys
◎レコード
達郎氏:
レコードというのは1920年代、30年代くらいに生まれたものですけれども。
当初はSP盤という78回転・・
片面1曲、もっと入ってるものもありますけれども。
いずれにせよ3分ちょっとくらいしか入りません。
それで終わりますと、ひっくり返してB面ていうのがありましてですね。
で、まぁ50年代になりますと、そのSPがシングル盤、45回転のですね、やはり片面が4分くらいしか入らない、そういうようなメディアに変わりました。
50年代の終わりからLPという、今のアルバムですね、それが出てきます。
そういう流れでございますが。
我々の世代は、何と言ってもレコードと言ったらシングル盤でございます。
そんなわけでシングル盤に思い入れが深いので、今日はシングル盤のB面。
もちろん、A面はヒット狙いでですね、ヒット曲がそこから生まれる訳ですけども。
そのB面というのに、いい曲がたくさんございます。
◎B面
達郎氏:
そういう具合に、私達が生きた60年代というのはですね、それまでシングル盤っていうのは、あくまで添え物で。
A面があくまで主でございますのでですね、あんまりB面にいい曲入れすぎると、A面がかすんでしまう。
ラジオプレイがヒットに重要な要素だったので、全員がラジオプレイでA面かけてくれないと困るんですね。
ですからB面、あんまり良い曲入れすぎるとですね、そっちの方に、B面が間違ってヒットするとよくないので。
・・ということが、ずっと続いていたんですけど。
60年代になりますと、やっぱりB面も、もうちょっといい曲を入れようじゃないかと、そういう動きが出てきまして。
それの、取っ掛かりがなんといってもブリティッシュ・インヴェイジョン、とりわけビートルズであります。
ビートルズ、ほんとにB面の曲というのは名曲ぞろいでありまして。
いつも、あんまりビートルズかかりませんのでですね、今日は1曲。
♪ こいつ(ジス・ボーイ) (モノーラル録音)/ザ・ビートルズ
♪ Didn’t Want To Have To Do It/The Lovin’ Spoonful
♪ エミリー・エミリー/サイモンとガーファンクル
~ CM ~
◎シングルB面
達郎氏:
『シングルB面で棚からひとつかみ』
我々世代のためのプログラムでございます(笑)
みんな同じようなリスニングライフを送られてきたと思いますが、私と同世代の方々は。
シングル盤ですので、ほとんど60年代です。
70年代に入りますと、やはり我々大人になってまいりまして(笑)、アルバムを買う余裕が出てくるんですね(笑)
シングルよりやっぱり、アルバムにシフトしますので、シングル盤のB面というのが、あまり効力があらわれなくなる。
あとはアルバム主体に音楽業界がなっていきますので、アルバムからリカットしていくとか、そういう形ですけども。
60年代は、あくまでシングルが先行なんでですね。
そういうメカニズムの違いというのがありますので、やっぱりシングルB面というと60年代に集中してしまいますので(笑)
致し方がありませんので(笑)
もう自分の青春の回想というか・・・
他の方がやったら違う選曲になると思いますが。
◎「龍が如く」
達郎氏:
先週、発表になったんですけども。
セガのゲームでですね、アクションアドベンチャーで「龍が如く」といシリーズがございます。
シリーズ累計800万本という・・
非常にハードコアなですね、ヤンキーな、すごく・・あの・・そういうアレなんですけどね。
12月8日に、それの「6」というのが出ます。
「龍が如く6 命の詩。」というんですけども。
プレステ4の専用ソフトでございますけども。
これになんとですね、私、山下達郎の楽曲が使われることになりました。
えぇ・・向こうの、たっての要望で、楽曲を提供することになりましたが。
ちょっと、ツアー中のオファーでしたので書き下ろしができませんでしたが、それでもいいという、あれなので。
主題歌がなんと「蒼氓」でございます。
「蒼氓」と、あとその他
「希望という名の光」
「片想い」
「飛遊人」
「アトムの子」
・・そういうあれでございます。
これもゲーム内で使用されるそうでございます。
私、先週コメント出しましたけれども。
私自信、ロールプレイング、わりとわっておりましたのでですね。
80年代初期の、まだカセットで、PC-8001とか8801でやりまして・・
「信長の野望」とかですね、「川中島の合戦」とか、カセット版でRPG・・20代の時に始めまして、それからず~っと、RPG一筋でございます。
ドラクエ、ファイファン、マリオ、ゼルダ、真・女神転生とかですね・・
アクトレイザー・・・あとは何ですかね・・
いろいろありますけども(笑)
でも、あのぉ、21世紀に入って「鬼武者」「バイオハザード」くらいでですね、もういいかなって・・RPG卒業しょうかなって。
そのあとに、この「龍が如く」っていうのが2005年に出たそうなので。
もう完全にすれ違いでありますのでですね。
やってみたんですけど、なかなか難しい!
なんか蹴り入れるのが△で、殴るのが☓だとかですね、それを覚えるのがちょとたいへんで、まだちょっとついて行けないですけども。
しょうがないです。だから、あの・・一からちょっとやり直してみようというアレで、今やっております。
久し振りにファミ通買ってしまいましてですね(笑)
えぇ・・・・ていへんでございますが。
アクションRPGは難しいですね。
ほんとにね。
なので、私の音楽が使用されます。
12月8日発売の「龍が如く6 命の詩。」
よろしくお願いします(笑)
詳しくはセガの公式サイトで。
◎来週
達郎氏:
来週も「シングルB面」やります!
なんか、まだまだ山のようにありますので。
かけられるだけ、かけちゃう。この際ですね。
♪ You Dig/Johnny Rivers
♪ God Is Love/Marvin Gaye
♪ Looking For Me/The Walker Brothers
◎エンディング
達郎氏:
この続きは、また来週。
来週も引き続き「シングルB面で棚からひとつかみ」
シングル「CHEER UP! THE SUMMER」のB面「Can’t Take My Eyes Off You」(笑)
今日は最後にお聴きを頂きます。
横浜市のE.Kさん。
『リクエスト曲 「Can’t Take My Eyes Off You」 山下達郎
普段は音楽に興味を示さない息子が、この曲、気分が上がるといっていたので。
達郎さん、こんにちは。
いつも楽しく聴いています。
先日我が家の近くのポストが突然撤去されてしまいました。
収集の負担の割合に、利用者が少ないからなのでしょうか。
私にとっては思い出がたくさんあるポスト。
淋しくてしかたがありません。
サンソン宛のハガキはもちろん、息子の受験願書や友人へのグリーティングカードなど、祈りを込めながら、わくわくドキドキしながら投函してきたポストです。
投函するのは、ほんの一瞬で、ほかにもポストはたくさんあります。
でもポストの前を通る度に、コンプリートで埋められた跡地を見つめてしまいます。
このハガキから職場近くのポストに投函します。
このポストとは長く付き合えますように。』
そうか、ポストが無くなっちゃうんだ。
ん~
たいへんですね。
引き続き、よろしく。
郵便局さんよろしくお願いします。
大田区のE.Mさん。
『「Can’t Take My Eyes Off You」とても良いです。
9月11日の放送を録音し、何度も繰り返し聴いています。
大好きな曲で、私が馴染みがあるのは82年のボーイズ・タウン・ギャングのものでした。
一番、いろいろな音楽を聴いていた頃なので、80年代の音楽はほとんど覚えています。
このあいだ、97年公開の「陰謀のセオリー」という映画の中でジュリア・ロバーツ扮する女性弁護士がランニングマシンで聞きながらトレーニングしてるのをメル・ギブソン扮する記憶喪失のタクシー運転手が見守っているというシーンで使われていて、私はメル・ギブソンがとても好きなので、この映画も繰り返し観たのを思い出します。
好きな曲と好きな映画に共通しているのを、達郎さんが歌って下さるので、とても嬉しかったのでお便りしてしまいました。』
しかし、やっぱりあれですね・・
ボーイズ・タウン・ギャングで「Can’t Take My Eyes Off You」という方も、とっても多いです。
負けずにフランキー・ヴァリでやっております。
♪ Can’t Take My Eyes Off You ~君の瞳に恋してる~/山下達郎
今週のオンエア曲
14:06 CHEER UP! THE SUMMER/山下達郎
14:11 Let Him Run Wild/The Beach Boys
14:16 こいつ(ジス・ボーイ) (モノーラル録音)/ザ・ビートルズ
14:21 Didn’t Want To Have To Do It/The Lovin’ Spoonful
14:25 エミリー・エミリー/サイモンとガーファンクル
14:35 You Dig/Johnny Rivers
14:39 God Is Love/Marvin Gaye
14:42 Looking For Me/The Walker Brothers
14:46 Can’t Take My Eyes Off You ~君の瞳に恋してる~/山下達郎
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