山下達郎さん サンデーソングブック 2011年04月10日「やや静かな棚からひとつかみ」

山下達郎さん サンデーソングブック 2011年04月10日「やや静かな棚からひとつかみ」

長崎市内の天気は、先週強い雨が降った日がありましたが、土日は良い天気でした。
入学式が終わると、桜の花びらが舞い始めました。

サンソンの内容の一部をテキスト化しました。
誤字脱字はご容赦くださいませ。

今日のサンソンでオンエアされたBaby, Be Mine / Miki Howardをきくと当時が思い出されますね。

◎ 冒頭

達郎氏:

4月の第二週でございますが。

地震からほぼ一月、経ちましたが、相変わらず余震が続いておりまして、一昨日は激しい余震がありまして、またも東北地方、鉄道が運休したり、電気が停電になったりという。

私の知り合いで、地震の知識の豊富な人間がいましてですね、その人間が地震が起こった時に話しを聴きましたところ、統計学的には余震で一番大きいものは、だいたい一ヶ月後だという統計が出ているそうなので、全く、まさにそういう感じでございます。

普段でしたらですね、一昨日の余震の規模でも、かなり大騒ぎなんですが、なにせ、最初の地震が凄すぎたといいましょうか・・・えぇ、引き続き・・。

実を申しますと、あれから一月でございますので、番組の方もですね、だいぶ、そうした静かなレパートリーから、やや静かなものにですね、変えていこうなんて、思っていたところですので。

なかなか大変でございます。

ここの一月間、テレビ・・・いろいろな報道機関のですね、文字メディア、いろいろ、そういうところから詳しい被災地の状況が届けられて参りますとですね、ほんとに、いまだに電気も通ってないし、水も通ってない、ガスも勿論無いという。

トイレの始末すら満足にできないような被災地の、避難所が沢山ある、そうした映像を見るにつけ、ほんとに、あのぉ・・・心よりお見舞いを申し上げます。

ほんとに、御不自由な生活ですけれども、それでも少しづつですね、一日でも早く平穏な生活が取り戻せることを陰ながらお祈り申し上げております。

こういう時に、ほんとに、あのぉ、ラジオというのはですね、メディアとしては結構有効なメディアでございまして、今日も、そういうところでお聴きの方もいらっしゃると思いますけれども。

こちら、番組を作る立場上ですね、そういう被災地、そうした・・・日本中が、こうした重苦しい空気に包まれている時に、どういうですね、ラジオのプログラムを発信するかというのは、結構迷います。

先週、先々週、そうした静かなレパートリーでですね、ずーっとお届けしておりますが、そろそろ変えようかなと思っている時に、大きな余震ですのでですね、今日も、比較的落ち着いたプログラムでいければなと、思っております。

「静かな棚からひとつかみ」で先週はアレしましたが、今日は「やや静かな棚からひつかみ」を。

えぇ、こういう時はほんとに、私の自分のレコード棚からロックンロールとかですね、そういうようなジャンルを超えてですね、ありとあらゆる棚から引っ張り出して、”こんなものはどうだ、こんなものはどうだ”って、

それは、それなりにですね、ほんの、ちっちゃな努力ですけれども一生懸命プログラム構成してやっております。

少しでも、心の癒し、心の慰めになればという願いを込めて今日もお届けしたいと思います。

山下達郎サンデーソングブック。
日曜日の午後のひと時、素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きます。

今日も先週に引き続きまして、山下達郎のレコード棚からアトランダムに、色々とお聴きを頂きます。

皆さまの心の癒しになれば、という。

「やや静かな棚からひとつかみ」
今日は、ちょっとアップテンポをですね、選んでみましたので、そんなようなタイトルで、行ってみたいと今日は思っております。

先週、4月6日に、NHKでですね、SONGS、割と大人のためのミュージックプログラムがございますが。

SONGSのプログラムで私の「希望という名の光」のプロモ・ビデオとともに、私のコメントを出しました。
たくさんの方からお便りを頂きました。

竹内まりやさんの「人生の扉」、それから森山直太朗さんの「さくら」。
そして最後に美輪明宏さんが「花」を歌われましたが。

美輪さんは、さすがに、あのぉ・・・どっしりた方でございますので、”日本は必ず復活する”と。
美輪さんは長崎の被爆者でも、あられますのでですね、確信に満ちたコメントを出されておりました。

えぇ・・・・素晴らしい先輩でございます。

皆でこの日本、まだまだ、始まったばっかりですけれど。
えぇ・・・まだ全然終わりじゃありません。
戦いはこれからという感じでございますが。

しっかりと、皆で復興に向けて、少しでも努力を、自分なりにやっていけば、という感じで考えております。

今日はですね、4月から始まりました日本テレビ系の、朝のZipという朝ワイドのテーマソングの「My Morning player」というですね、曲をおかけする予定だったんですけれど。

実はですね、パソコンがちょっとトラブっておりましてですね、あの、何ていいましょうか、ちょっとデータが変なんですよ。

なので今週はちょっと、ご勘弁して。
来週は必ずおかけしますので。

という訳で今週はSONGSでもおかけすることになりました、またこの曲でお届けしたいと思います。
「希望という名の光」

◎ リスナーからのお便り(世田谷区のO.Tさん) 

達郎氏:

こういう状況でも、ほんとに、あのぉ、今週あたりは、たくさんたくさん、ハガキでリクエストを頂いております。

ほんとに、ありがとうございます。

リクエスト特集やろうかなと思うくらい、沢山リクエスト頂いております。
来週あたりは皆さまのリクエストにお応えできるかな、と思っておりますが。

世田谷区のO.Tさん、いつもありがとうございます。

『地震の後、やっとハガキを出す気持ちになったので、書いています。

私は東京に住んでいるので、特に被害は無かったですが、胸が痛む日々が続き、自分が出来ることを、と思い、節電や少ない額を募金するくらいしか出来ない日々です。

その中で一番力を貰ったのは、ラジオでした。

というか、今やるべきことを、ちゃんとやったメディアはラジオだけだったような気がします。

平凡な日々に音楽が勇気をくれました。
普段こんな事、言いませんが、ほんとにそう思いました。

その中でもサンゾンは気持ち安らぐ曲ばっかりで最高です。

達郎さんもレコーディングたいへんそうですが、頑張ってください』

達郎氏:

ありがとうございます。

ラジオに出来ることを、ラジオでやっていくという、当たり前の事であります。

◎ リスナからのお便り(群馬県高崎市のF.Yさん) 

達郎氏:

この方、絵描きさんでありますが。

『3月11日の地震の時は車を運転していました。
激しい揺れを感じ、タイヤが2輪ぐらい同時にパンクしたのかと思って路肩に止めても揺れているので、地震だと気付きラジオをつけると仙台が津波だと大騒ぎでした。

震災や原子力事故を意識せずに、影響を受けずに絵画を描くのは不可能な気がします。

今まで、楽しく自由に製作してきたので、考えても良い結論が出せそうにありません。』

達郎氏:

アーティストらしい、お便りでした。
”またハガキ出します”と。

そういう時は無理して描かないほうがいいです。
気持がそういうものに向いた時に、また作品を。

表現者は、仕方がありません。
感情的なものなので。
繊細な作業なので。

私、でも、この間、主として番組のためにですね、選曲は冒頭申し上げましたようにですね、非常に苦心せざるを得ない状況で、毎週やっております。

まあ、でも被災地の御不自由に比べれば大したことないんですけど、それでもやっぱり55分どういう曲でうめるかっていうのは結構考えますとですね。

ゴスペルをかけようというので、ゴスペルを久しぶりにですね、こんなにゴスペル聴いたの何十年ぶりでありましてですね。

そうなると何か、今まで感じなかったものが感じられてきますので、こういうのが、曲書きに結構生きるんじゃないかと思いまして、そういう何がマイナスで、何がプラスかは判りませんので、表現には。

えぇ、ま、ゆっくり、良い絵を描いてください。

◎ 今年のライブ・ツアー 

達郎氏:

来週・・・どうしようかな、リクエストやろうか・・・
ゴスペルの評判がとにかく、凄く大きいので、ゴスペル特集やってみようかな、とかそういう事も思っております。

ちょっと、わかりません。

私も実は、えぇと、それで、3月にニューシングル出した直後に地震がでてきましたので、レコーディングが中断しております。

えぇ・・・ちょっと、色々考えざるを得ませんのでですね、少し発売日が遅れる事にどっちにしろなりますので、この状況ですと。

なので、ちょっと曲をまた変えようかなとか、いろんな事を考えてやっておりましてですね。

今、曲書いたりしております。
詳しいスケジュール出て来次第、ご報告申し上げますが。

日本全国こんな感じですので、ツアーは一応、あのぉ年末からツアーをやる予定しておりますので、それは予定通り行くつもりでは、今のところはおります。

が、ま、日本の状況がどういう様になるかと、いう事に併せていきますが、出来ればやれればと思っております。

◎ 素晴らしい! 

達郎氏:

ほんとに、あのぉ、ハガキをたくさん頂きまして。
北の方からもですね、久しぶりにお便りを下さる方がたくさんいらっしゃいます。

引き続きお便りお待ち申しあげております。
やっぱり郵便事業というのは、しっかりしてますね。

ちゃんと来ますのでですね。

私のファンクラブがありますが、ファンクラブで1000人弱の方が東北にいらっしゃいまして、まだ全体、御無事な方の全体像が把握できていないんですが。

会報というのを送るにあたりまして、郵便で送っておりますのでですね、とにかく先方までは一旦届けると、
ダメならそこでステイして、避難所、そういう所を廻ってダメだったらお送り帰してくれるというような、そういう手順がですね、割と郵便事業は緻密になっているなという感じが致します。

なので、今日お聴きになってからお書き頂きますと、来週ちゃんと来ますのでですね、実際来ておりますのでですね、素晴らしい!

引き続き、リクエスト・お便り沢山お待ち申しあげております。

〒102-8080
東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係

◎ リスナからのお便り(富山県のY.Yさん) 

『曲の書き換えなど、お疲れ様です。
先週に引き続き達郎さんの選曲に気持ちを落ち着ける事ができました。

娘が、この14日に結婚、入籍しました。

式と披露宴は秋なのですが、田舎の事、地元の新聞にも掲載されるので、少し気がとがめたのですが、このタイミングで御近所に御挨拶の紅白まんじゅうをお配りしました。

”こんな時だからこそ、若い二人に寄り添って幸せになって欲しい。嬉しい事”と御近所の方々にお言葉を頂きました。

4月生まれの主人と息子のバースデー代読お願いを自粛します。
読んで差し上げたい方が沢山いらっしゃいますものね。』

達郎氏:

ご遠慮なさらずに。

お嬢さん、御入籍おめでとうございます。
若い方は、これからの日本、立て直して下さることを祈っております。

◎ リスナからのお便り(愛媛県の方) 

達郎氏:

御時世がら、ほんとに、そうした地震関係のお便りが圧倒的なんですが、中には、このようなお便りがございます。

内容がアレなので、愛媛県から頂いた女性の方ですが。

『こんにちは。
普通のお便りを失礼します。
被災地の早い復旧を祈っています。

私は病気をしたため中学を出ても高校に行けず二浪しました。
今年で21歳になりますが、
そんな私も春から通信制の高校3年生になります。

他人よりも遅い春になりましたが、それなりにこれからも頑張っていこうと思います。』

お便り頂きましたが、ぜんぜん21で、まだ、大丈夫ですよ!
2年や3年、あれですから。

頑張って勉強してください。

春は割と暖かくなるとですね、ちょっとこう、物悲しいという。
秋とはまた違う物悲しさがでるもので、ございます。
よく判ります。
私もそういう事があります。

てなわけで、今日はこのへんで。

◎ リスナからのお便り(葛飾区のI.Tさん) 

『毎日寝る前に夢であってほしいと思い。朝起きると、やっぱり夢じゃないんだと溜息をつく毎日です。

被災に遭われた方々へ何もできない自分の無力さ故に、何ができるか日々考え、節約や寄付、時には東北の特産物を購入して消費することで微力ながら復興に役立ってほしいと考えてみたり、ただひたすら祈ってみたりしています。

私の祖母も山形出身で、また妻の両親の出身が秋田県で、親戚も大勢います。
幸い全員無事でしたが、2日停電で復旧するまでは日々の生活に影響があったそうです。

SONGS見ました。
久しぶりのテレビ出演おめでとうございます。

人生の扉、希望知う名の光と続いて素晴らしかったです。

そしてあらためて思いましたが、歌の力は強い。
私の好きな言葉で”勇気を失うな、唇に歌を持て、心に太陽を持て”というのがあります。

誰が言ったものかは忘れましたが、小学生の時に授業で教わりました。
やたらとインパクトが強く、勉強は苦手でしたが、これは覚えています。

達郎さん、まりやさんもライブができるといいですね。
早くそんな日が来ることを祈ります。

お互い頑張りましょう。

リクエストはまりやさんの”いのちのうた”をお願いします。』

達郎氏:

昨年12月の竹内まりやスーベニールアゲインのライブで、一番最後に彼女の弾き語りで歌いました。

今日お聴きを頂きますのは、先日の2月の夫婦放談の時におかけしました、12月22日大阪城ホールでのライブの”いのちのうた”。

今週のオンエア曲

14:06 希望という名の光 / 山下達郎
14:13 One In A Million / The Dupress
14:18 Only You Babe / Curtis Mayfield
14:24 Sunlight / The Young Bloods
14:29 My One And Only Love / Johnny Mathis
14:37 Baby, Be Mine / Miki Howard
14:44 いのちのうた(ライブ音源)/竹内まりや




不動産

コメント

  1. 若狹 郵便 より:

    もうアップされている、すごいとしか言いようがない。

  2. GOTO より:

    ラジオにできることを ラジオでやっていく ってコメントされたんですね 私も小さな自治体の職員ですが 自分の持ち場で できることをしていきます ※毎週のアップいつも心まちにしてます これからもよろしくです

  3. 9thNUTS より:

    「GOTO」さん、こんにちは。
    管理人の9thNUTSです。
    コメントありがとうございます。

    > ラジオにできることを ラジオでやっていく ってコメントされたんですね 私も小さな自治体の職員ですが 自分の持ち場で できることをしていきます ※毎週のアップいつも心まちにしてます これからもよろしくです

    「プロとしてやっていく」という達郎氏の考えが、いろんな場面で感じられるような気がします。
    このブログもいつまで続かわかりませんが、気長にお付き合い下さいませ。