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山下達郎さんサンデーソングブック2022年6月12日『ニューアルバム『SOFTLY』特集 PART 1』(#1548)

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サンデーソングブック

九州北部も梅雨入りしました。
福岡市内も、すっきりしない天気です。

ニューアルバム「SOFTLY」は、既成のシングルは全部ミックスし直し、シンセなどは録音し直しという徹底ぶりに感心しました。

ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックの一部を文字お越ししています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

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冒頭

達郎氏:

6月12日でございます。

あと10日で私のニューアルバム「SOFTLY」の発売日になります。
いつもニューアルバムが出るときは、このサンデーソングブックでですねご紹介をしております。

もうすぐ30年になりますが。

通算14枚目のアルバムになりますが、今回もこのサンデーソングブックでご紹介させて頂きたいと思います。

「Ray of Hope」以来、11年ぶり・・
のご紹介になります(笑)

ツアーが始まりまして。
昨日6月11日、ツアーがスタートしました。

J:COM八王子、八王子市民会館から始まりましたが。
ここんとこ、取材とですね・・
報道取材と雑誌取材、それにリハーサルが重なりまして、三つ巴でうわぁ~っとなっておりますので。

今日の収録もですね、圧倒的な前倒しで・・
そうでもないか(笑)
ちょっとだけ前倒しで起こっております(笑)

ので、昨日うまくいってるはずでございます。
うまくいってないと困ります。

今週は6月17日、金曜日
広島は「ふくやま芸術文化ホール」リーデンローズでふくやまへお邪魔します。
ようやくツアーが始まりました。
3年ぶり。
がんばって、やってみたいと思っております。
お待ち申し上げております。

で、アルバムの紹介でございますが。
ニューアルバム「SOFTLY」
今日は、前半部分をお聴きをいただきます。
来週19日に後半部分。

それで今回は、御多分に漏れず初回盤のボーナスディスクが付いておりましたので。
それも時間があればご紹介してみたいと・・なんていうことを思いつつ、いつものように新譜紹介でございます。

日曜日の午後のひと時
いつもは、オールディーズの番組ですが、今日は山下達郎のニューアルバムをご紹介させていただきます。

「SOFTLY」
だいぶ取材でしゃべり尽しましたが、少しでもですね違うことを・・
あんまり言えませんかな(笑)
なんだそれ(笑)
えぇ・・申し上げたいと思います。

今日は、そういうわけでCM前は曲はございません。
CMの後に始めてみたいと思います。
山下達郎サンデーソングブック
ニューアルバム「SOFTLY」のご紹介です!

~CM~

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ようやく作ることができました。

達郎氏:

実に11年ぶりのアルバム。
怠けておりました。

ここの十数年、ずーっとライブ・ライブ・ライブで明け暮れておりまして。
シングルはわりとコンスタントに出しておりましたけれども。

アルバムという形にする体力的な余裕が・・
寄る年波、全部それで・・言い訳する・・
ようやく作ることができました。

いろいろな話がございますけれど、ゆっくりと申し上げていきたいと思います。

フェニックス [2021 Version]

達郎氏:

全15曲でございますが。
2021年、昨年NHKのSDG’sの番組にですね、曲を書いてくれという要望がありまして。
実は、私2003年に環境問題の番組のために、NHKの環境問題の番組のためにですけど。
それのために主題歌を書いておりまして。

それと内容がほとんど同じなので。
それの曲を使っていただけないかと。
2003年の曲ですので、ちょっと音が古いので。

じゃ、いっそのことアカペラにしよう、と。

アカペラで仕立てまして。
なんですけども、元の曲がちょっと長いので、アカペラでフルバージョン作るのが、けっこうきついので。

じゃ、まぁすっきり60秒でまとめようと。
そういうような感じでございます。

で、これを入れるか入れないか・・
あと入れるとき、どこに置くかというのが、すごく迷いまして(笑)

結局、すったもんだしたあげく、頭に持ってきました。

2003年の曲を2022年の新譜の頭にもってくるという、この根性!(笑)
でございます。

♪ フェニックス [2021 Version]/山下達郎

というわけで、1曲目は「フェニックス」アカペラ・バージョンでございます。

通残14枚目のアルバムになります。
キャリア47年・・ソロになってから46年ですけど。
それで14枚ですから、まぁ決して多いアレではありません・・が。
怠け者なので。
少しづつです。

LOVE’S ON FIRE

達郎氏:

それで2曲目になりますが。
2曲目は、先週、先々週と番組の冒頭でお聴きをいただいております「LOVE’S ON FIRE」という・・

いろいろな時代で、いろいろなスタイルというのが語られます。
「これからは、これだ」とかですね
「今一番流行ってるのは、これだ」とか。

でも音楽的に仔細に分析しますとですね、要素という意味では、それほど変わらないんですね。
特にリズム&ブルースとか、ダンス・ミュージックという点ではですね、70年代のディスコから始まって、いわゆる「躍らせる要素」という点では、そんなに変化がない。

それをアレンジとか、楽器法で変ります。
アナログがデジタルになったり
ほんとのドラムからマシーンになったり
そういう変化に、あとはサンプリングになったりとか。

そういうようなもので、楽器法とか編曲が変るんでテイストが変るんですけども。
作り方は、そんなに変わらないので(笑)

そういう編曲的なファクターみたいなものは、昔から興味があって。
どちらかというと作家的な願望が強いので・・
シンガー・ソング・ライターというよりは。

ですので、そういうようなものを、ずーっと聴いておりますと、最近のグローバル・ポップ50とかですね、世界中のそういうチャートの、そういうのを聴いておりますと、ある種の傾向が見えます。

そういうのを自分もやってみようかな、みたいな。
ちょっと仲間入れて、みたいな、そいう感じで作ってみました。

でも自分の昔からの作風というのもありますので。
そうをまぁ、いわゆる「コンバイン」と言いましょうかですね。
上手いこと、くっつけてみる(笑)
そういうようなトライでの1曲であります。

♪ LOVE’S ON FIRE/山下達郎

新しいことに挑戦すると、古くからのお客さんからは・・・

達郎氏:

(LOVE’S ON FIREは)割と、今の時代の空気感というか、そういうようなものでアレンジとかですね、考えたので。

お名前は申し上げませんけども、古くからのお客さんだと、ハガキが書いてきて「こういう新しいことはやらないでほしい」とか、そういう方もいらっしゃいますけどもね(笑)
ダメです、そういう後ろ向きのこと言っちゃ(笑)
保守的です(笑)

どちらかというと、作家的というかアレンジャーそいうか、そういうようなものからの興味なので。
そういう形で作りました。

むかーしから、私20代の時から、いつの時代もですね、そういうなんかこう、ちょっと変わったことやるとですね・・
「これは、アレだ」とかですね
そういうこと、おっしゃる方いらっしゃいますけどね・・

例えばボブディランの「ノー・ディレクション・ホーム」とかですね、ああいうの見る・・何十年もたつと、そういうのがあんまり効果がない・・
ましてや私もう古希前ですからね。
そういうこと、何を言われても、ぜんぜんびくともしませんので(笑)
好きな事やらせて頂きます。
すいません、あしからず。

ミライのテーマ

達郎氏:

3曲目なおなじみ「ミライのテーマ」
2018年の細田守さんの映画「未来のミライ」のオープニング・テーマであります。

細田監督のお話をするときに、いつも申し上げておりますけども。
割と細田監督の作品というのは、ご自分の生活から反映した素材がすごく多くてですね。

私が一番最初にご一緒させていただきました「サマー・ウォーズ」
あれの主題歌「ぼくらの夏の夢」
「サマー・ウォーズ」というアニメは、細田監督がご結婚されましてですね、奥様が信州の大家族だったという、そういうところから発想されて作られた映画で。

この「未来のミライ」は、お子さんがお生まれになって、それで子育ての奮戦から発想されたという、そういうようなっものでありまして。

このオープニング・テーマ書くときも、そうした新しい命が生まれるという・・
そういう感慨を、男性・・父親の方からですね、観察した、そういうような歌を作ろうと思って作りました。

♪ ミライのテーマ/山下達郎

既成のシングルは全部ミックスしなおしました。

達郎氏;

今回は、こうした既成のシングル、全部ミックスしなおしまして。
ミックスしなおしたと言っても、生楽器、歌とかですね・・
もちろんそうですけど、そいうのは全部オリジナルでやっておりますけれども。

シンセサイザーとか、そういうデジタル楽器に関しては全部録音しなおしました。
同じ音ですけども。録音しなおしまして・・
2022年の今のオーディオがだいぶ、デジタルがですね発展してきていますので。

なんつったって、11年ぶりですので、11年分の・・
正確に言うともうちょっと前のもありますので、12,3年分の音を全部そろえなきゃなんないので。
そういうそろえるという作業で・・聴感ほとんど変わらないんですけども。
オーディオ的にそろえるという、そういうことで、やっております。

曲はあんまり・・・
なにしろ曲は41年ワンパターンでやっておりますので。
「ミライのテーマ」このくらいのミックスの感覚になりますとシュガーベイブっぽくなるという、そういう感じでございます。

新しく生まれた命を見つめる歌でございます。
山下達郎版「こんにちは赤ちゃん」
こういう感じでございます。

RECIPE (レシピ)

達郎氏:

最新シングル・・と言っても2019年ですけども。
これもおなじみ木村拓哉さんのテレビドラマ『グランメゾン東京』の主題歌で書きました。

いわゆる調理法とか食材とかですね、フレンチのそうした素材、食材、調理法がずらっと並んで、それを仕立てたラブ・ソングという。
ちょっと、ひねったヤツです。

♪  RECIPE (レシピ)/山下達郎

これ、曲書いたときにですね、木村拓哉さんが、
「全部で何品目ありあすよね」と(笑)
さすがビストロSMAPという(笑)

そういうのをよく覚えておりますが。

~ CM ~

すてきなご夫婦からのおたより

達郎氏:

福島県白河市のK.Tさん

昨年5月に入籍されましたが、コロナで披露宴を行うことができなかったそうですけれども、一昨日の6月10日に結婚式をお挙げになりまして。

奥様のTさんからもお便りいただきまして。
ご夫婦別々にいただきまして。
この奥様のTさんから頂いたおたおりは、

『あと2週間で結婚1年。
お互い元気で笑って過ごせれば満足です。
それと日曜日にサンソンを二人で聴ければ、それ以上望まないです。』

すてきなご夫婦でございます。
お幸せに。

CHEER UP! THE SUMMER

達郎氏:

5曲目は2016年のシングル「CHEER UP! THE SUMMER」
『営業部長 吉良奈津子』という、松嶋菜々子さん主演のドラマの主題歌として書きました。

松嶋菜々子さん、デビュー作、朝ドラの「ひまわり」
今再放送しておりますが。
あれの主題歌の「ドリーミング・ガール」だったんですが・・
何回か、ご縁がございます。

「CHEER UP! THE SUMMER」は割と自分で気に入ってる曲なんですが。
ミックスをしなおしてですね、リフレッシュしましたら、なんとなくシュガーベイブ的が感じが出てきました。

わりと自分では気に入ってる一曲でございます。

おじさんになっても、まだまだ夏は終わらない!という・・
そういう「おじさんの応援歌」であります。

♪ CHEER UP! THE SUMMER/山下達郎

人力飛行機

達郎氏:

2,3,4,5となんか割りとイケイケと言いましょうか。
アップテンポと言いましょうか。
アルバム「SOFTLY」というタイトルとぜんぜん裏腹に・・

そういう感じでございます。
結果論でございます。
スイマセン・・

で、ちょっとだけ落ち着いたやつが(笑)出てきます。

6曲目の、これは純粋に新曲でございます。
「人力飛行機」というタイトルがついておりまして。

ドラムの上原 裕さん
私のシュガーベイブのメンバーでありましたけれども。
幾多のレコーディングをしましたけれども。

80年代終わりから90年代にかけて、しばらく足を洗ってた時代がありまして。
90年代に復帰しまして。
その時に復帰第一作で頼んだのが「ドーナツ・ソング」という、98年にアルバム「COZY」に入っておりますけれども。

それから25年ぶりに一緒にやることになりまして。

ドラムが上原 裕で
ベースが伊藤広規で
キーボードが難波弘之
それで僕と。

それで後から佐橋君のスライドギター入れたんですけど。

ベースは広規なんですけど、「GO AHEAD!」の頃のレコーディングのマターと言いましょうか・・
そういうのに戻って、割と「GO AHEAD!」のアルバムの音みたいな感じになっております。

「人力飛行機」というタイトルは一種のメタファーと申しましょうか、暗喩なんですけれど。

自分の若い頃の記憶をたどっても、まだ何も始まってないときに、いったい何になりたいとか、どういうことをしたいとか、そういう漠然としてイメージみたいなものがありますけれども。

今は、なかなかですね、そういうものが、
デジタル化と言いましょうか、
あとはAI化と言いましょうか、
エレクトロニクス至上主義と言いましょうか・・・
そういうようなもので、なかなか難しい時代になってきましたけれども。

そんな時代に、アナログ回帰と言いましょうか、そういうようなスピリットで、どうやって生きていこうかという、そういうな感じで作った、一種の若者応援歌であります。

自分の若かった頃の記憶も呼び戻して作った一曲であります。

♪ 人力飛行機/山下達郎

演奏がいいので、一番おしまいまでトラックを使ってしまいました。

夢がかなわなかった時にどうする?

達郎氏:

この「SOFTLY」 取材をすいぶんやりましたけれども。
この「人力飛行機」のときに、いつもラジオとか雑誌の時に申し上げましたけども・・

いわゆる夢を持つということが、若い頃は重要なんですけども。
夢は必ずかなうという歌はたくさんあります。
でも、実は夢というのは、かなわないことの方が多いんですよね

で、重要なのは、夢をかなえるという努力は確かに必要なんですけども、夢がかなわなかった時にどうするかという教育がないんですよね、日本の場合には。

ですので、そこで挫折したときに、どうメンテナンスをするか・・
そういうような事がですね、非常に立ち遅れているような気がしますので。

これから先の若い人に、そういうことを考えなきゃ、大人はいけないんじゃないかな、というような事を取材ではずいぶん申し上げました。

それの結果、夢を持つということに、非常にシニカルになってと言いますか・・
「夢なんか持っても、かないやしない」
とか、そういう発想も出てきますけど、やっぱりある程度の獲得目標とかですね、いい意味での上昇志向とかですね、そういうのがやっぱり若い人には、特に必要なんで。

そういうところのバランスとか、そういうようなものがですね、なんか「いびつ」かなって・・
そういうような事を考えつつ、作った曲でもあります。

うたのきしゃ

達郎氏:

これは、先ほどの「ミライのテーマ」
細田守監督の「未来のミライ」の、これエンディングのテーマとして作りました曲で。

これは、ちっちゃな男の子がですね、いろいろと思い悩む事をですね、大人が”よしよし”と、そうやっていうような歌であります。

いわゆるGO-GOビートいわれる、いわゆるチャック・ブラウンに代表されるワシントンDCのビートですけども。
これで一曲作ってみたかったという、ものであります。

ちっちゃな子が好きな汽車をテーマにした「うたのきしゃ」

♪うたのきしゃ/山下達郎

来週

達郎氏:

というわけで本日は、6月22日発売 
山下達郎ニューアルバム「SOFTLY」の前半 7曲をお聴きをいただきました。

来週は後半8曲を、引き続きお聴きをいただきます。

しみじみしちゃった、今・・・

達郎氏:

考えたら、今日お聴きを頂いた曲は、1曲目の「フェニックス」除いては、全部六十過ぎの曲(笑)
あたりまえか、そっか・・
しみじみしちゃった、今!

続きをお楽しみに。

パレード

達郎氏:

冒頭にも申し上げましたが。
今回のニューアルバム「SOFTLY」
初回盤はボーナス・ディスクがついております。

昨年2021年12月3日にTOKYO FM ホールで行われましたサンデーソングブック1500回記念のアコースティック・ライブでございますが。
3人ライブでございますが。

これの音源をライブ・テイクで入れております。
ここから最後に一曲お聴きを頂きます。

1974年に作った曲ですから、21歳のときの曲です。
あれから48年もたってしましました!(笑)

シュガーベイブのレパートリー 「パレード」

♪パレード (Live / ‘21.12.3 TOKYO FM ホール)/山下達郎

今週のオンエア曲

14:06 フェニックス [2021 Version]/山下達郎
14:08 LOVE’S ON FIRE/山下達郎
14:14 ミライのテーマ/山下達郎
14:20 RECIPE (レシピ)/山下達郎
14:28 CHEER UP! THE SUMMER/山下達郎
14:34 人力飛行機/山下達郎
14:40 うたのきしゃ/山下達郎
14:45 パレード (Live / ‘21.12.3 TOKYO FM ホール)/山下達郎

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