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山下達郎さん サンデーソングブック2025年1月26日『ヘビで棚からひとつかみ』(#1685)

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サンデーソングブック

福岡市内のお天気は晴れ
日中の気温も上がって、心地よいです。

「ヘビ」の意味が深いですね。

ということで、このブログでは毎週日曜日 午後2時からTokyo FMをキーステーションにオンエアされている山下達郎さんのサンデーソングブックの一部を文字お越ししています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

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冒頭

達郎氏:

あっという間に、1月も最後の日曜日になってしまいました。
私、1月17日にツアー千秋楽を迎えましたが。
翌日からずっと仕事でありました。
一日も休みなく(笑)レコーディングをやっておりまして。
その間に竹内まりやさんのリハーサルをやっておりまして・・
色々とですね、忙しく過ごしておりますが。
おかげさまで風邪はすっかり治りましたし、健康状態はすこぶるいいので、睡眠もよく取れております。

で、番組の方もですね、一生懸命やりたいと思っております。
1月最後のサンデーソングブックですが、今年はヘビ年でありますので、割と平凡な企画ではありますけども、「干支で棚からひとつかみ」、ずっとやっておりますが。
ヘビでやったことはありません。

で、私、今年、年男でございます。ヘビ年でございます。
「ヘビで棚からひとつかみ」。
今日はそれで始めましたけれども、たくさんありましてですね。
人それぞれ十人十色です。私の好きなあれですが。
でも、割と後でもご説明申し上げますが、いわゆる「ロッケンロールな棚からひとつかみ」になっております。
今日はそんな感じで賑やかに、行ってみたいと思います。

日曜日の午後のひととき、本日も素敵なオールディーズソングでお楽しみいただきます。山下達郎サンデーソングブック。み年にちなみまして、「ヘビで棚からひとつかみ」
何が出ますか!
本日も最高の選曲と最高の音質でお届けをいたします。

寒い季節ですので、「LOVE CAN GO THE DISTANCE」にたくさんいただいております。
福岡県北九州市のA.Kさん、24歳。
若い方が最近いただきました。
ありがとうございます。

ファンクラブに入りたいけど入会中止になっているというお便りですが。
ファンクラブがですね、今システムに変更しておりまして、一時ちょっと入会休止になっております。復帰しますので少々お待ちください。

伊達市の長常連、Y.Tさん
荒川区の超常連、T.Sさん 今年もよろしく。
新潟県上越市のS.Tさん、超常連の方 
宮城県仙台市のO.Hさん、超常連の方
他、たくさんいただきました。

1999年の私のアカペラのシングル「LOVE CAN GO THE DISTANCE」。

♪  LOVE CAN GO THE DISTANCE / 山下達郎

~ CM ~

♪  Rattlesnake Shake / Fleetwood Mac

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Fleetwood Macのファンの人には大変人気の高い曲

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしております、サンデーソングブック。
そういうわけで、今年はヘビ年でございますので、また思いつきです。
「ヘビで棚からひとつつかみ」。
ヘビにちなんだ曲を色々とご紹介したいと思って選曲を始めましたけども。
まぁとにかくたくさんありすぎますので、ほんのなめる程度で。

いわゆる洋楽、英米の音楽、ロック&ロールの世界もそうですけども
「ヘビ」というとですね、あまりいいイメージがありません。
やっぱりキリスト教のイメージで「ヘビ」というのはですね、割とこう反社的なイメージと言いましょうかですね。

あとは、あの、性的なニュアンスもとても強いです。
女性に関しても、男性に関してもですね。
なんか日陰者という、そういう感じがいたします。

ですので、曲のニュアンスも大体そういうようなものが多いです。

そんな中から、曲の良し悪しを優先ですが、結果的に割と攻撃的な歌とか、もしくはペシミスティックな歌とか、そういうようなものが多いです。
いずれにしても、ロック&ロールらしい、そういう世界になります。

まずは、Fleetwood Mac 1969年のサードアルバム『Then Play On』。
日本ではですね、日本のFleetwood Macリリースはアメリカ版に準じておりますので、このアルバム、当時はリアルタイムで聞けませんでした。
その中に入っております「Rattlesnake Shake」という、これFleetwood Macのファンの人には大変人気の高い曲なんですが。
「Rattlesnake」
いわゆるガラガラヘビのタイトルが付いておりますが。
これは多分にそうした性的なニュアンスが入っているというメンバーのインタビューが残っております。
しましても、ブルースロックとしては最高のグルーヴでございます。
Fleetwood Mac「Rattlesnake Shake」
今日は、それで始めてみました。

ほどほどに頑張ります!

達郎氏:

相変わらず、たくさんたくさんお便りいただいております。
ありがとうございます。

遅い年賀状ですが、横浜市のY.Aさん。

『明けましておめでとうございます。
今年も色々と忙しいとは思いますが、無理もほどほどに頑張ってください。』

日本語になってませんがですね。
ほどほどに頑張ります!

這いまわるキングスネーク

達郎氏:

ヘビがらみの歌はですね、ブルースの歌にたくさんあります。
もう枚挙にいとまがないという。
その中の一曲、有名なところでございますが。
ジョン・リー・フッカー
ジョン・リー・フッカー、モダンレーベルで、1949年に発表いたしました「Crawling Kingsnake」

這いまわるキングスネーク

男が女に振られたんですけども、未練がましくですね、その女の家へ這っていくというですね。

俺は お前のところに ずるずる這って行く
お前の家の扉まで クネクネ這って行く
お前の欲しいものは 何でもあげる
お前の家の床の前で とぐろを巻いて 
でも、お前の足には 俺は巻きつかない
お前は 俺の友達用になっちゃったから

というですね
そういう変な歌ですね(笑)
ジョン・リー・フッカーの今日はあれでお聞きいただきますが
元々はトニー・ホリンズというブルースシンガーが1941年に発表した歌です。
そっちも面白いんですけども、今日はやっぱり有名なところで、ジョン・リー・フッカー1949年のレコーディング「Crawling King Snake」

♪ Crawling Kingsnake / John Lee Hooker

ジョン・リー・フッカー 1949年の「Crawling King Snake」
キングスネーク
アメリカは砂漠がたくさんあるので、ヘビもたくさんいますが。
キングスネーク・・黒い褐色の北米産のヘビの種類だそうです

ピン・ピンになった時には「スネーク」という

達郎氏:

お次はアラン・パーソンズ・プロジェクト。イギリスに行きます。
アラン・パーソンズ。エンジニアからミュージシャンになった人ですけれども。

アラン・パーソンズ・プロジェクト

1980年のアルバム『The Turn of a Friendly Card』
邦題『運命の切り札』っていうやつですが。
これに入っております「Snake Eyes 」という一曲。
これは「ヘビの目」という訳ですけれども。

あのギャンブル用語で、クラップというサイコロの賭博がありますが。
二つのサイコロを使うんですが、これが二つのサイコロがピン・ゾロになる。
ピンピンになった時には「スネーク」という。
ここから出てるそうです。
一緒に勉強しております(笑)

アラン・パーソンズ・プロジェクト。
1980年、81年にシングルカットもされました「Snake Eyes」

♪ Snake Eyes / The Alan Parsons Project

ヘビさん、立場がないという

達郎氏:

今度はR&B行ってみましょう。
ミッドナイトスター
ケンタッキー大学で結成されました大所帯バンド。
私の大好きなグループでしたけども。

ミッドナイトスターの1988年のアルバム『Midnight Star』というアルバムがありますが。キャロウェイ兄弟が脱退した後のアルバムですが
それでもそれなりにですね、ちゃんと作られております。

ここからシングルカットされまして、1989年の春に全米ソウルチャート10位まで上がりました。「Snake In The Grass」という曲ですが
「Snake In The Grass」というのは、
信用できないやつとかですね、
見えない危機とか、
それから、味方の振りして裏切るやつという。
もうヘビさん、もう立場がないという、
草むらの中のヘビという、そういう歌でございます。

これも同名曲が死ぬほどありますが。
今日はミッドナイトスターの歌う「スネイク・イン・ザ・グラス」。

♪ Snake In The Grass / Midnight Star

ミッドナイトスター、1988年の「スネイク・イン・ザ・グラス」でございました。

生きた心地がしなかった渋谷のライブハウス

達郎氏:

ミッドナイトスターといえば、90年代にですね、渋谷のライブをやったんですけど。いわゆるライブハウスでのライブで。
行きましたら、もう冬の今頃の、もう冬の真っ最中だったんですが。
観客が若い人で私よりもあの一回りぐらい下のお客さんばっかりで、みんなTシャツ一丁でですね、要するに踊りに来てるんですけど。

それがもうすし詰めの、あれなんですけど
切符を入れるだけ売っちゃってるっていうですね。
それもとんでもない! こっちは音楽を聴きに来てるのに、全く見えないんですよね。
平たいライブハウスなので。
全然ステージも見えなければ何も見えない。
生きた心地がしないという。
それがミッドナイトスターを聞くと、それを思い出します。

非常に難解な歌

達郎氏:

お知らせの前に・・・
私の世代で「スネーク」「ヘビ」の歌と言ったらもうこれです。

アル・ウィルソン

後に「Show and Tell」の大ヒット曲を出しますが。
アル・ウィルソンが、ジョニー・リバースに見出されまして、彼のレーベル「ソウル・シティ」で出したシングル「ザ・スネイク」というですね。

ブルースシンガー、作曲家でもあるオスカー・ブラウン・ジュニアの作品ですけども、非常に難解な歌でですね。
当時聞いた時には何言ってるか全然分かんなかったんですけど。
高校1年ですけれども。

で、ミュージックライフに訳詞が載ってたりするんですけど。
それを見ても何言ってるか全然分からないという。

で、その後色々調べましたらですね
女の人がヘビを、寒さで凍りかけたヘビを救うんですよね。
で、家へ連れてって世話して可愛がるんですけども、
そのヘビがですね、その女性を噛んで毒で殺すというですね、
そういう歌詞なんですが

それをオスカー・ブラウン・ジュニアはですね、イソップの寓話から取ったというインタビューになっております。

で、要するに邪悪な人々とか、実態に無謀に親切にすることは危険である可能性があるという、そういうようなですね、善意があだになって帰ってくるという、そういうようなことを歌った歌であります。

非常に含蓄の深い歌なんですけど、英語ですのでなかなか分かりませんが
そういうニュアンスでお聞きいただければと思います。

なんといっても、ダン・ヒル・リズムセクション、ハル・ブレインの8セットのドラムと、それからジョー・オズボーンのベース。
もうこれを聴いてるだけで私はもう至福の気分でございます。

アル・ウィルソン、1968年全米27位「ザ・スネイク」。

♪ The Snake / Al Wilson

アル・ウィルソン1968年の「ザ・スネイク」

当時のやっぱり公民権運動からベトナム戦争へ行く時の、やっぱりあのアメリカの政治不安というか、そういうものの、反映の歌ですが
ここで聞いていただきますと、ヘビという存在がですね、メタファーとしてはですね、こう、裏切りとか欺きとか、そういうようなものを象徴しているという、そういう感じがいたします。

~ CM ~

来週

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしておりますサンデーソングブック。
み年に因みまして「ヘビで棚からひとつつかみ」。

ちょっとあまり明るくない特集となりました(笑)

来週は2月2日。
私、2月4日の誕生日でございますので、誕生日が近いんですけれども
節分・立春なので、ひとつ、「鬼で棚つか」とかやってみようかなと思うんですけ
、あんまり集まらないんですよね。

で、「鬼」だと向こうだとデーモンとかそういうの、あれだとちょっとニュアンス違うので
日本の「鬼さん」のあれだと方角で行かなきゃならないのでですね、
そうするとあんまり頭数が集まんないかなという、あれですので
予定です。

前半だけでもそれで。
で、余ったら、まだヘビたくさんあるので。
「ヘビと鬼」
すごいな(笑)

リクエスト、お便りたくさんお待ち申し上げております。

〒102-8080
東京FM「山下達郎サンデーソングブック」まで。

♪ Tube Snake Boogie / ZZ Top

メタファーに満ちた歌詞

達郎氏:

これもブルースでは有名な曲ですが
ルイジアナのブルースシンガーというか、ブルースを超えてますが、いわゆる「ザディコ」というジャンルの創始者と言われておりますブルース・アコーディオン奏者、
クリフトン・シェニエの「ブラック・スネーク・ブルース」という曲がありますけれども

今日は、これが大好きだと言ってレコーディングをしましたジョン・セバスチャン。
1971年のアルバム『The Four of Us』に入っております。
これ、素晴らしい出来なので
今日はこれでお聴きいただきます。

で、非常に、あの、メタファーに満ちた歌詞で

女に振られた男が嘆いてる、ぼやいてるという、そういうような解釈でいいんだと思います。
ジョン・セバスチャン、1971年のアルバム『The Four of Us』から「Black Snake Blues」

♪ Black Snake Blues / John Sebastian

ジョン・セバスチャン、1971年の「Black Snake Blues」
Dallas Taylorのドラム、
Kenny Altmanのベース、
Paul Harrisのキーボードで、
John Sebastianのギター
素晴らしいプレイ、いい声をしています。

今日の最後

達郎氏:

というわけで、今日はこの辺で。
「ヘビで棚からひとつつかみ」。
お時間までお便り。

横浜市のH.Iさんは

1月17日のNHK千秋楽、いらっしゃいましたが、お母さんがご病気でですね、行けるかどうかわからなかったんですけども、回復されて来ることができたというですね。
お母様、お大事になさってください。

今日の最後は私の一存
でもちょうどお便りいただきました
福島県郡山市、K.Eさん。長常連の方ですが。

『先日、喜多方市にある老舗味噌村に味噌作り体験に行ってきました。
茹で上げた大豆を手で潰して麹塩と混ぜて、あとは半年後の楽しみです。
私の手の成分が旨味になるといいのですが。
1月22日に62歳になります

リクエスト「ネバー・グロー・オールド」

生まれた昭和38年1月は、アニメ『鉄腕アトム』が開始された月なので』

なるほど。
私の2011年のアルバム『Ray of Hope』に入っております
「NEVER GROW OLD」

♪ NEVER GROW OLD / 山下達郎

クロージング

達郎氏:

お送りいたしてまいりました山下達郎サンデーソングブック
「ヘビで棚からひとつつかみ」でございました。

来週は節分なので「鬼で棚つか」
やれたら!
予定。

仙台市のN.Mさん

『我が家は昨年末、薪ストーブを設置しました。
火事には気をつけないといけませんが、ストーブの窓から火がチロチロ見えるのは良いですね。ストーブに木をくべながら、サンソンを聴く日曜が最高です。
えへへ。』

和やかなお便りありがとうございます。
でも、相変わらず寒いです。
北海道・東北・北陸は雪の予報が、相変わらず1週間あります。
寒さ、くれぐれも皆さん、お気をつけください。

山下達郎サンデーソングブック
来週もセイムタイム、セイムチャンネルでみなさん ごきげんよう
さよなら

今週のオンエア曲

14:03 LOVE CAN GO THE DISTANCE / 山下達郎
14:08 Rattlesnake Shake / Fleetwood Mac
14:14 Crawling Kingsnake / John Lee Hooker
14:18 Snake Eyes / The Alan Parsons Project
14:22 Snake In The Grass / Midnight Star
14:29 The Snake / Al Wilson
14:38 Tube Snake Boogie / ZZ Top
14:42 Black Snake Blues / John Sebastian
14:45 NEVER GROW OLD / 山下達郎

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