山下達郎さん サンデーソングブック 2013年06月09日『アラン・オデイ追悼特集 Part-2』
長崎は雨。
強く降ったり、弱く降ったり。
今日はバンド仲間とスタジオに籠って練習しました。
達郎さんの楽曲をひたすら皆で練習。
曲の難しさはもちろんですが、やはり楽しくてウキウキする曲ばかりで、素敵です。
今日のサンソン、最後にかかったアラン・オデイ氏が歌う「Angel Of The Light」デモバージョン。
素敵な曲です。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
もう早いもので6月中旬にさしかかって参りました。
私、今年はほんとに忙しくて。
ずーっと締め切りに追いまくられております。
6月に入りまして、新しくまた一曲、書かなきゃなんくてですね。
ほんとは、お籠りで先週から今週にかけてウンウンやってる予定だったんですが、急に、その今月中に締め切りのですね、曲書きの仕事が、飛んでしまいまして。
ですので、先週は、今年に入って初めてですね、ちょっと一息つきまして(笑)
で、これはいいやって、6月は休みかなと思って、よくスケジュールを再検討してみますと、いろいろあるんですね、これがまた。
全然、休め・・じゃなくてですね。
もし、だから、その曲書きが入っていたら、結構、ほんとに6月の末になったら、倒れてたかもしれません(笑)
仕事が飛んで、結果オーライという感じであります。
ちょっとだけですけど余裕ができましたので、少し頭を休めることができます。
そうなりますと、現金なもので・・・
表を見ますとですね、なんか空梅雨で、雨降らない!
降っても、むしむしする。
こう陽気がいいので、ちょっと一杯飲みに行こう、そういうようなことをですね、考えたり致します。
暇になるとろくな事がありません。
でも、お陰さまで次の仕事の準備をいろいろ、しつつ・・・
やっております。
映画なんかも、ほんとに観たかったやつが・・
諦めてた、溝口健二の久しぶり買った映画をですね、そういうものを、ちょっと見られたので。
心の洗濯といいましょうか・・
そういう一週間でございました。
で、今週からまた(笑)・・・
こまかいことが色々と始まります。
ので、また頑張っていきたいと思っておりますが。
番組の方は、先週はアラン・オデイの追悼特集パート1をお届けを致しました。
今週は引き続きまして、パート2。
結構、数がありましてですね。
先週一週間で終わりません。
今週も私の英語詩のパートナーでありましたアラン・オデイ、5月の17日に亡くなってしまいましたが。
亨年72歳でございます。
アランと僕とのコラボレーションの作品を先週に引き続きまして今週も、色々とお聴きを頂きたいと思います。
その間に、いろいろと原稿書きしたり、マスタリングをしたり・・・
いろいろと雑用と言いましょうか、そういうものに精を出す今週1週間でございます。
今週も日曜日の午後のひと時、山下達郎サンデーソングブック。
いつもは素敵なオールディーズソングでございますが、先週、今週とアラン・オデイ追悼特集。
え、さて7月3日、竹内まりやさんニューシングル「Dear Angie ~あなたは負けない」
両A面、カップリングで「それぞれの夜」
シングルが発売でございますが。
Dear Angie 、マスタリングが終わってお皿が出来て参りました。
ので、初オンエアさせていただきたいと思います。
毎週夜11時前後のTBS系のニュース23
これのエンディングテーマとして流れております。
「Dear Angie ~あなたは負けない」
今年のテーマでございます。
去年までは「それぞれの夜」
2曲、これをカップリング致しまして7月3日にCDリリースでございます。
今回のこのDear Angie 、杉真理さんが作詞・作曲。
演奏はボックスでございます。
私、これ・・・ですので、全く関わってございません。
竹内まりやさん、自分でプロデュース!
♪ Dear Angie ~あなたは負けない /竹内まりや
~ CM ~
♪ I LOVE YOU…Part 2 /山下達郎
◎I LOVE YOU…Part 2
達郎氏:
まずは、私とアラン・オデイのコラボレーションの一番代表的な作品、1984年のアルバム「BIG WAVE」から「I LOVE YOU」
この「I LOVE YOU」というのは、もともとコマーシャルに使われてた曲なので。
今お聴きを頂きましたのは、Part 2と題しておりますが。
Part 1はただのI LOVE YOUしか歌ってない曲なんですが。
これをアランが聴きましてですね、これにもう一つメロディ付けたら面白いんじゃないかと。
そういうアイデアが出まして、アランと僕とで考えまして。
彼が詩を書きまして「I LOVE YOU…Part 2」という・・
I LOVE YOU…Part 1にさらに歌が乗っかってるという。
従って、作詞作曲、アラン・オデイ&山下達郎という、そういうほんとのアメリカ的なコラボレーションの一曲でございます。
♪ MARMAID /山下達郎
◎ MARMAID /山下達郎
達郎氏:
コンピューター、そしてデジタルレコーディング。
おおいに悩まされた一作でありますが。
いわゆるコンピューター・ミュージックで全部打ち込みでやっております。
アラン・オデイらしいロマンチックな・・
人魚と会って、人魚に恋をしてしまう男の話でございますが。
◎リスナーからのお便り(広島県三原市のH.Tさん)
『英語の楽曲を一言一句そらんじたのはYOUR EYESが初めてでした。
歌詞カードを片手に歌ったり、ノートに書きうつしたりしたりして覚えました。
さきごろ、アランオデイ氏に達郎さんが英語の発音を教わった話がありましたが、英語の難しさはどのような点なのでしょうか。
またアラン・オデイ氏の作詞にはどのような特徴があるのでしょうか』
達郎氏:
アランはほんとにロマンチストなので・・・
女性関係でもですね、キュンとなるような歌がとっても多いです。
英語は、もうとにかく難しい。
自分の言語ではでいですのでですね。
だいたい、でも我々は・・・
我々と言いましょうかですね、私なんかは全然英語習ったわけでもなんでもないので。
耳から聴いた英語を、適当にですね。
発音が割といいとかおだてられまして、適当に歌っておりました。
それをアランにですね、徹底的に矯正されましたが。
先日、ほんの数日前ですね、私のビジネスパートナーの37年一緒にやってます小杉さんという、うちの会社の社長でございますが。
彼とそういう話をしましたらですね、彼はビッグウェーブ時代は、いわゆるA&R、レコード会社のディレクターでありました。
彼が面白いことを言っておりまして。
あんまりアランがですね、厳しく僕の発音に関してトレーニングをしてるので、そんなに厳しくやることはないじゃないかと。
彼が少し、もうちょっと抑制するような、そういうような事をお願いしたそうです。
したらですね、アランが”いや。これはタツが徹底的にやってくれと言っているから、僕だってそんなにやりたくはないんだけれど、やってるんだ”と。
そういうような答えをアランがしたということを話しまして。
私、全然そういう記憶がなくて(笑)
アランは僕にそう言われたので、それだったらって言うんで、心を鬼にして徹底してやったんだと。
そういうような話を私のビジネスパートナーにしてたという話を先週聞きましてですね(笑)
なるほど、人の記憶はあてになんないというですね。
でもそれのお陰でですね・・・
でもほんとに、初めっからそういう具合に、いろんな事を指摘されたので、だったらこの際だから徹底的に自分の発音を治そうと思って、自分がそうやってアランにお願いしたんだと。
たぶんそういう具合に思います。
♪ FRAGILE /山下達郎
FRAGILE
達郎氏:
間奏のフリューゲルホンはランディ・ブレッカーですが。
ランディ・ブレッカー、大阪まで追っかけてですね(笑)
大阪でソロ吹いてもらいました。
♪ LADY BLUE /山下達郎
~ CM ~
◎来週はライブバージョン特集
達郎氏:
来週なんですがですね。
来週6月16日。
まて例によってですね、いわゆる聴取率週間でございます。
またなんかヤレというですね。
ですので来週は私の・・・
気分を変えましてですね、ライブバージョンを特集しようと思います。
ライブで棚つか!
ほんとは、このあいだの5月の3、4の大阪フェスティバルホールのライブをお聞かせできればいいんですが、ミックスダウンしてる暇がちょっとないんです。
すいません。
ですから、いろいろと古今東西の・・・違うな(笑)
古いヤツ、新しいヤツ、いろいろと寄ってですね、PAアウトとかちゃんとしたオフィシャルなものとか。
いろいろ見つくろってですね、『山下達郎のライブで棚から一つかみ』でございます。
◎ LOVE CAN GO THE DISTANCE
達郎氏:
1999年のオン・ザ・ストリートコーナー3に入っておりますが。
それの先行シングルとしまして発売されました。
アカペラでシングルカットするという大それたものでございますけれども。
NTTコニュニケーションズのCMのタイアップでありましてですね。
遠距離恋愛がテーマだったんです。
アランにメールを書きまして、これこれ、こういうようなCMなんだけど・・・
愛は距離を超える・・とかそういうのが無いのかと、返事が来たのが「LOVE CAN GO THE DISTANCE」というタイトルの、これがいいという。
これに基づいて、私が曲を書きまして、メロディーを向こうに送りまして。
ここのあたりから、カセットで送るのをやめまして、データでやりとりするようになった時代だと記憶しております。
曲は、私すごく気に入ってる曲なんですが、アランの「LOVE CAN GO THE DISTANCE」というこのタイトルの響きと言いましょうかですね、素晴らしいなと思いまして。
あらためてアラン・オデイという人の才能あるなという事を思ったのをよく覚えております。
♪ LOVE CAN GO THE DISTANCE /山下達郎
♪ JODY /山下達郎
◎ エンディング
達郎氏:
というわけで2週間にわたってお届けを致しました。
私の英語の詩のパートナーで、アラン・オデイ、追悼特集。
アラン自身の作品もですね2週間くらい、やれるくらい、すぐれた作品たくさんあるんですけど。
僕のパートナーでありますので、2週間、山下達郎の作品を中心にお聴きを頂きました。
えぇ・・・ほんとに・・・
身内のようなものなので。
たいへん残念です。
こっから先、英語の詩をどうしようかと、ほんとに考えなきゃ、いけないんですが。
アランに代わるひと、たぶんいないので。
30年くらい一緒にやってるので・・・
さぁどうしようかと・・・
少し落ち着いたら考えようと思っております。
今日の最後なんですが。
アラン・オデイに詩を発注する時には、ほとんどが曲先です。
ですので、曲のデモをまず彼に送ってですね。
オケが出来てる場合もありますが、それを彼に送って、彼がそれに歌を入れて戻してくれます。
従いまして、アランのデモというが存在しておりまして。
アランが送ってきてくれたデモ。
今日はそれを最後にお聴きを頂きたいと思います。
昔のヤツがですね、カセットなので、ほとんどもうヨレヨレになってて(笑)
それをアナデジするとか、そういう余裕も昔ありませんでしたので。
一番最近、彼と作った曲が2008年のシングル「ずっと一緒さ」に入っております「Angel Of The Light」という一曲でございます。
この「Angel Of The Light」はまだデモテープの段階で、彼に送りましたので、彼もそれの譜面とあれを見ながらですね、自分で打ち込んでですね(笑)
打ち込んだり、弾いたりするの好きな人なので。
ピアノ上手い人なので。
自分でデモを送り返して・・
自分で歌ったデモですね、詩を作って。
それがすごく素敵なので、彼のデモはなかなか素敵なので。
今日はアラン・オデイが自ら歌う「Angel Of The Light」のデモバージョン。
これをお聴きを頂きまして、アラン・オデイの追悼特集、お開きにしたいと思います。
私のほんとにパートナーであります。
心よりご冥福をお祈り致しまして・・・
仕事一段落したら墓参り行かなくちゃならないんですが。
2008年に録音されました。
アラン・オデイの「Angel Of The Light」デモバージョン。
♪ Angel Of The Light(Demo Version) / Alan O’Day
今週のオンエア曲
14:04 Dear Angie ~あなたは負けない /竹内まりや
14:08 I LOVE YOU…Part 2 /山下達郎
14:12 MARMAID /山下達郎
14:18 FRAGILE /山下達郎
14:24 LADY BLUE /山下達郎
14:33 LOVE CAN GO THE DISTANCE /山下達郎
14:38 JODY /山下達郎
14:43 Angel Of The Light (Demo Version)/Alan O’Day
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