山下達郎さん サンデーソングブック 2017年6月4日『ワーナー・ソフト・ロック・ナゲッツ Vol.1、2』
今日の長崎市、気温は27℃まで上がり、昨日今日と夏のような天気です。
でも湿度が低くて、気持ちいいです。
今日のサンソン、1曲目にオンエアされたグレン・キャンベルの声が達郎さんの若い頃の声に似てるな・・と。
それから、達郎さんがコーラスワークの勉強のために参考にしたアニタ・カーの教則本というのは、どのような本なのでしょうね・・。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
6月に入りました。
早いものでございますが。
えぇ・・なんだか知んないけど・・・暑い。
と、言いたいところですが、めちゃくちゃ前倒しで録っております。
私、サンデーソングブックもうすぐ25年になりますが、こんな前倒し、珍しいですね。
えぇ、5月の東京エレクトロンホール宮城が終わったところで、録っておりますので、相当前倒しでございます。
その後の広島の二日間、大阪フェスティバルホールの二日間・・わかりません!
上手くいってるはずでございます。
今週は、いよいよ中野サンプラザホールでございます。
6月9日、10日。
今週の、金土でございますが。
折り返し、そろそろ、なります。
おかげ様で、概ね順調に、今のとこ来ております。
ライブの感想、たくさん頂いておりますが。
あいかわらず、ネタバレが多いので(笑)
思うように、ご紹介できません(笑)
ここんとこ、皆様のリクエストカードに助けられまして「棚からひとつかみ+リクエスト」でですね、乗り切って参りましたが。
5月の31日に、私が所属しておりますワーナーミュージック・ジャパンの洋楽の方からですね、またコンピレーションが出まして。
前にも、いろいろコンピレーション、ガールグープ・ナゲッツですとかですね、ガレッジもののナレッジとか出ましたが。
今度はソフト・ロックのコンピレーション4枚、5月31日にワーナー・ソフト・ロック・ナゲッツというタイトルで、出ましてですね。
これが、なかなかよろしいんです。
よく名前を言いますが、宮治淳一さんという担当の人がですね、もう心血を注いで監修しましたやつで。
彼の趣味が輝いておりますが(笑)
私の青春といいまようか、十代の頃に聴きました洋楽のそうしたソフトサウンドの、ミドル・オブ・ザ・ミュージックが満載でございます。
よくCDにした!
初CD化!
国内初CD化!
世界初CD化!
そういうものが、たくさん入っております。
今週、来週2週間使いまして、ワーナー・ソフト・ロック・ナゲッツ、ご紹介させて頂きたいと思います。
一番、私の庭でございます。
楽しく、楽しく・・という感じで。
その間に、ツアー一所懸命やります(笑)
今週は、中野サンプラザでございます。
お待ち申し上げております。
日曜日の午後のひととき、本日はいわゆるソフト・ロックと呼ばれます、ソフト・サウンディング・ミュージック・・ミドル・オブ・ザ・ミュージック、すばらしい世界を堪能して頂きたいと思います。
山下達郎サンデーソングブック、本日も最高の選曲と、そして最高の音質でお届けを致します。
今日はもう、ものすごくかけたい曲が、たくさんありますので、頭はなしで、お知らせ挟みまして始めさせて頂きたいと思います。
~ CM ~
◎充実のプログラム
達郎氏:
山下達郎がお送りしておりますサンデーソングブック。
5月31日にワーナーミュージック・ジャパンから発売されました「ワーナー・ソフト・ロック・ナゲッツ」
いわゆるミドル・オブ・ザ・ロード・ミュージック
ソフト・ロックと呼ばれるソフト・サウンディング・ミュージックを満載で、Vol.1,2,3がアメリカン・ミュージック。
そして4がですね、UK,ブリティッシュ・ポップでございます。
なかなか充実のプログラムでございます。
こんなものがCDで聴けるような世の中になったっていう・・
ほとんどの曲は70年代中頃から80年代までは聴くことすら、叶いませんでした。
今はそういうのはですね、ソフト・ロックって言って、みんなで「あー、ベタだ」とか言って、言いますが、ほんとに聴くことができなかった(笑)
必死の思いで、みんなレコードを探してですね、そういうようなものが、今、結実して、こうしたCDとして、どなたでも聴ける体制になっております。
◎ゲス・アイム・ダム(MONO)/グレン・キャンベル
達郎氏:
さっそく行ってみたいと思います。
まずは、有名なとこっていうか・・
今ですから、有名ですけど、当時はもう、なかなか大変でございました。
グレン・キャンベルがビーチ・ボーイズのメンバーとして活動しておりましてですね。
その時にブライアン・ウィルソンが作曲・プロデュースをしまして、グレン・キャンベルのためにシングルを発売致しました。
1965年のことでございますが。
それが「ゲス・アイム・ダム」という。
私、1983年の「メロディーズ」のアルバムでカバーを致しましたが。
これが聴けるようになったのは、ほんとに70年代中期であります。
ようやくであります。
この曲、ラジオでオンエアしたのは、私が最初だと思います(笑)
グレン・キャンベル、1965年の「ゲス・アイム・ダム」
♪ ゲス・アイム・ダム (MONO)/グレン・キャンベル
今回のこの「ワーナー・ソフト・ロック・ナゲッツ」、マスタリングがとっても良いんです。
あま~い音で、丁度いい聴き頃であります。
これたぶんワーナーの菊地さんですね。
菊地功さん。
いつも、最近僕のリマスタリングやって頂いてる方ですが。
この「ゲス・アイム・ダム」のマスタリング、今までの、いろいろCDに入ってますけど、一番いいと思います。
◎心の旅路/トレイドウィンズ
達郎氏:
ザ・トレイドウィンズ・・
「ニューヨークス・ア・ロンリー・タウン」で有名ですが。
私は「トーキョー・ザ・ロンリー・タウン」でカバーやっておりますが。
1966年、全米51位、こちらもすばらしい作品「 Mind Excursion」
♪ 心の旅路/トレイドウィンズ
グレン・キャンベルの「ゲス・アイム・ダム」がカリフォルニア・サンシャインなら、こちらは、きらめくニューヨーク・サウンズ。
「Mind Excursion」邦題「心の旅路」でございました。
すばらしい!
これも80年代、CDが出た頃の、このブッダのトレイドウィンズのマスターが最低でありましてですね。
ほんとに、最近はいい音でマスターが届くようになりました。
やっぱり、CDで真面目に何十年もやってきた成果だと思います。
◎ポートレイト・オブ・マイ・ラヴ/トーケンズ
達郎氏:
続きまして、私の大好きなトーケンズ!
ニューヨークを代表する・・
トーケンズというと「ライオンは寝ている」ばっかりですけど、全然そうじゃありませんで。
すばらしいコーラス・ワークが堪能できます。
トーケンズ1967年、全米36位
僕、トーケンズで一番好きな一曲かもしれません。
このくらいのですね、36位とかですね40位とか、このくらいの当時の66,7年の、ハンドレッドは、そこに一番いい曲が埋まってたんですね(笑)
そうやって聴いております(笑)
♪ ポートレイト・オブ・マイ・ラヴ/トーケンズ
もともとはイギリスの作品でありまして。マット・モンロー が60年にヒットさせました。
あと、スティーブ・ローレンスが全米でベストテンヒットしましたが。
圧倒的にトーケンズが上です!!
◎キティ・ドイル/ディノ、デジ&ビリー
達郎氏:
ディーン・マーティンの息子、ディノ・マーティン。
ルシール・ボールの・・ルーシーさんですね・・息子デシ・アナーツ
そしてお友達のビリー・・ビバリーヒルズのご近所さんでございますですね。
この3人で作りました。
あまり有名なヒット曲はありませんけれども、作品はいいものがたくさんあります。
この「キティ・ドイル」という作品もですね、.ゲイリー・ボナーやアラン・ゴードン・・ハッピートゥギャザーのコンビですね、これの手になるいい曲なんですが、これ、B面なんですよね。
今回、佐野邦彦さんが解説書いてらっしゃいます。
佐野さん、なんか、体、お具合悪いそうで・・・
お大事に。
佐野さんが書いてある通りに、B面の方がいいんですよね(笑)
♪ キティ・ドイル/ディノ、デジ&ビリー
要するにスタジオ・ミュージシャンの演奏能力の高さが、やっぱり作品の高さにつながっているという時代でございます。
えぇ・・余談ですが、このディーン・マーティンの息子さんのディノさんはですね、のちにカリフォルニアの航空防衛局の役員になりまして。
ファントムを操縦中にカリフォルニアで吹雪でですね・・墜落してまして35才という若さで亡くなっております。
◎ハピネス/アニタ・カー&ジ・アニタ・カー・シンガーズ
達郎氏:
お次は、アニタ・カー
もう、日本のロックとか、何がロックだ、ロックじゃない時代に・・・がですね見向きもされなかったアニタ・カー。
やはり先ほど申し上げましたみたいに、スタジオ・ミュージシャンのすばらしい演奏、それから作曲能力の高さ、そういうものでですね、作品として、ちゃんと今の鑑賞に耐えるものが、たくさんございます。
宮治君はアニタ・カーを発掘しまして、いろんなものが引っ張り出してきまして。
♪ ハピネス/アニタ・カー&ジ・アニタ・カー・シンガーズ
僕は、コーラスのスタジオ・ミュージシャンやってる時に、アニタ・カーの教則本でかなり、いろいろと勉強させてもらいました。
バーバーショップの原則とかですね、そういうものが、ほんとに教えてもらいました。
カーペンターズが好きな方でしたら、喜んでいただけるサウンドだと思いますが、ほんと上手い!
山のようにセッションがありますが、ひとつ挙げろと言いましたらロイ・オービソンの「Only The Lonely」ですね。
Dum-dum-dum・・
あれがアニタ・カーですね。
◎グッド・モーニング、ニュー・デイ/コロナドス
♪グッド・モーニング、ニュー・デイ/コロナドス
達郎氏:
さきほどのアニタ・カーのコーラスの緻密さに比べますと、やっぱりちょっと素人臭いところがありますが。
でもこういうので一発あてますとですね、ま、いわゆる営業と言いましょうか、ラウンジ・ショーとか、ディナー・ショーとかそういうのも仕事が・・クラブですね、そういうのを仕事と呼んで、みんな一所懸命やったものでございます。
◎クリスタル・ブルー・パースエイジョン/トミー・ジェイムス&ザ・ションデルズ
♪ クリスタル・ブルー・パースエイジョン/トミー・ジェイムス&ザ・ションデルズ
達郎氏:
これ、今聴きますと、曲の段取り、完全にラスカルズですね(笑)、これ(笑)
なるほど!
~ CM ~
♪ ターン・ダウン・デイ/サークル
♪ オール/ジェイムス・ダーレン
♪ イッツ・ア・ハプニング・ワールド/トーケンズ
♪ アイヴ・ガット・ユー・オン・マイ・マインド (MONO)/ヴォーグス
♪ テル・サムワン・ユー・ラヴ・ゼム/ディノ、デジ&ビリー
◎エンディング
達郎氏:
今日はこのへんで。
引き続き、来週は「ワーナー・ソフト・ロック・ナゲッツ」5月31日発売でございますが。
それのパート2でVol.3,4。
特にVol.4はブリティッシュ・ポップですので、これはかなりのお勧めでございます。
今から50年前の音楽でありますが、何か今の時代にないものを聴くことができます(笑)
あまりに、自分のツボにハマりすぎたので、完全に好き嫌いで選んでおります。
レアが世界初CD化とかあるんですけども、もう、そういうのイイやっていう・・
自分の好きなヤツやってやろうという(笑)
お許しいただきたい。
板橋区のK.Tさん。23才、若い方ですが。
『達郎さん、よく曲をかける際、特に「ドラムがすごいんです」など、演奏面でコメントをなさることが多いですが、素人耳には具体的に凄さが伝わりきれない時があります。
リズム感、楽器の質など、よくチェックなさっている演奏ポイントがあれば知りたいです。』
とっても難しい(笑)
個人個人の趣味ですから。
ただ、今は映像が主体ですから。
まず映像見て音楽を聴きますから。
そういうところまで伝わらないという所がありますね。
我々の時代はラジオですので、純粋に演奏に集中してますので。
ドラムとかベースの音とか、ギターのフレーズとか細かいところまでですね、胸に刺さるという。
ハル・グレインのオカズがいいとか、そういうのも完全にラジオの聴き方でありますので。
たまには音だけで、集中するといかがかなと思います。
今日はこのへんで。
♪ タイム・トゥ・ラヴ (MONO)/アドリシ・ブラザーズ
今週のオンエア曲
14:06 ゲス・アイム・ダム (MONO)/グレン・キャンベル
14:09 心の旅路/トレイドウィンズ
14:12 ポートレイト・オブ・マイ・ラヴ/トーケンズ
14:16 キティ・ドイル/ディノ、デジ&ビリー
14:19 ハピネス/アニタ・カー&ジ・アニタ・カー・シンガーズ
14:22 グッド・モーニング、ニュー・デイ/コロナドス
14:25 クリスタル・ブルー・パースエイジョン/トミー・ジェイムス&ザ・ションデルズ
14:30 ターン・ダウン・デイ/サークル
14:33 オール/ジェイムス・ダーレン
14:36 イッツ・ア・ハプニング・ワールド/トーケンズ
14:40 アイヴ・ガット・ユー・オン・マイ・マインド (MONO)/ヴォーグス
14:43 テル・サムワン・ユー・ラヴ・ゼム/ディノ、デジ&ビリー
14:47 タイム・トゥ・ラヴ (MONO)/アドリシ・ブラザーズ
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