山下達郎さん サンデーソングブック 2019年5月12日『最近亡くなったミュージシャンを偲んで棚からひとつかみ』(#1387)
長崎市内は、初夏を思わせるまぶしい日差しです。
今日のサンソン、達郎さんが一番好きなギタリストのひとりで「無駄のないギター!」と言っていたレジー・ヤング、初めて聴きましたが、きれいなサウンドですね。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
えぇ、私のこのサンデーソングブック、もうすぐ27年に迫りますけれども。
始めたころの放送ですとですね、声がまだ若いというか、高いというか・・・
最近ちょっと、少しボトムに・・
苦み走った感じ・・自分で言っちゃしゃぁない感じがしますがですね(笑)
なんか、単に年取っただけだという、そういう感じもあります(笑)
少し、昔よりは少々落ち着きが出てきたような・・
自分では、感じがしておりますけれども。
令和に入りまして、2回目の日曜日でございます。
1387回目の山下達郎サンデーソングブック。
だいぶ、私もですね、年を重ねて参りまして。
昔から音楽が好きでですね、60年代からずっとリアルタイムで、ロックンロール聴き続けて参りましたけれども。
やはり、自分が年を重ねてくるにつれてですね、あのぉ・・・
私が愛聴していた、そうしたミュージシャン、そういう方々がですね、次々と・・
やっぱり鬼籍に入っていくという・・
そういう、ま、しみじみした気分になってしまいますが。
特に今年入ってからですね、相次いでいろいろな方の訃報が飛び込んでまいりまして。
それぞれがですね、1週間くらい、もしくは1週間、2週間、簡単に特集ができるくらいの、方々なんですけども。
ちょっと、そういうプログラムをですね、綿密に構築する、今、時間的な余裕がございませんので。
今年に入ってから、亡くなられた方を中心に。
最近亡くなったミュージシャンを偲んで、今日は「棚からひとつかみ」でございます。
でも音楽はとっても明るい曲ばっかりですのでですね。
明るく音楽的に偲べるかなと・・
感じでございます。
今日は、そういうわけで『最近亡くなったミュージシャンを偲んで棚からひとつかみ』
日曜日の午後のひととき、本日も最高の選曲と最高の音質で、お楽しみを頂きたいと思います山下達郎サンデーソングブック。
富山市の超常連Y.Yさん、この方、毎週いただきますが。
今日は珍しい質問であります。
『3月17日の放送で「パレード」が流れました。
達郎さんの公式サイトでは、”山下達郎1976年”となっていましたが、ネットのWikで調べたところ、もともとはシュガーベイブ時代のレパートリーとして1974年ごろに作られた作品、とありました。
アルバム「ソングス」にも収録されてたと思います。
記事読んだのですが、よくわかりませんでした。
素人でもわかりやすく、達郎さん本人の解説でよろしくお願いします。
シュガーベイブなのか達郎さんのソロ名義なのか。
ピアノは坂本龍一さんでしょうか。』
この方、お若いんですね。
30代なんですよね。
毎週頂くんです。
40、50代と思ってましたけれども。
「パレード」
もともとはシュガーベイブの時に作った曲で、ライブでもやっておりましたが。
アルバム「ソングス」には、収録できなかたんです。
で、現在、「ソングス」に入っているのはボーナストラックで、シュガーベイブのデモの「パレード」です。
で、1976年にですね、ソロになる前に作りました、大瀧詠一さんと、伊藤銀次さんと、山下達郎、3人で作りました「ナイアガラトライアングル」というアルバムに私のソロ名義でレコーディングしました。
これが公式のテイクでございます。
そらが、その後ですね「ポンキッキーズ」そういうものに使われた「パレード」として認知されています。
上原裕のドラムで、
寺尾次郎 ベース
坂本龍一 ピアノで
私のギター
4リズムでレコーディングしたものに、ブラスとコーラスを足したものでございます。
♪ パレード/山下達郎
~ CM ~
♪ マジック・ガーデン/フィフス・ディメンション
◎ ハル・ブレイン
達郎氏:
まずは、ハル・ブレイン
3月11日に亡くなりました。
享年90歳、大往生ですね。
私の最も敬愛するドラマー。
自分もドラムやっておりましたので。
ドラマーというのを始めて意識した人のひとりであります。
今は「レッキング・クルー」なんて、誰でも口にしますけどですね。
僕が昔ハル・ブレインとか言ったとき、だれそれって、さんざん言われましたけどね(笑)
時の経つのは早いものですけど。
でも、普通にハル・ブレインという名前が、いろんなメディアで挙がるようになって、いい時代だと思います。
ほとんは、特集してもいいんですけど。
先日も申し上げましたみたいに、90年代に1回やってますのでですね。
もうちょっと、それよりも突っ込んだプログラムにしなきゃ、なんないと。
そうすると時間と手間がかかるんで(笑)
ちょっと今できませんで、すいません(笑)
ひと段落しましたら、心の余裕が出ましたらハル・ブレインは、またやってみたいと思っています。
◎ ディック・デール
達郎氏:
大物が亡くなりました。
3月16日でございますけれども。
ディック・デール
サーフィン・ミュージックのですね草分けの人であります。
享年81歳。
今、もう誰でも「ミザルー」知ってる時代でありますけれども。
「ミザルー」はチャートに入ってないですよね。
ヒットしてないんですから(笑)
ですので、その時のヒットというものがですね、歴史に残るか、残らないかという・・
そういうのとは別問題であります。
例えばこのディック・デールの作品が好きな人が、そうやって口にしてですね、そうやって、継がれていくという・・・
そういうものであります。
もう、どこいっても「ミザルー」なので。
僕が一番好きなのはキング・オブ・ザ・サーフ・ギターというですね歌入りの曲なんですけど。
今日はちょっと嗜好を変えて「ミザルー」に勝るとも劣らないグルーヴの演奏。
1963年のレコーディング
♪ Hava Nagila/Dick Dale & His Del-Tones
◎ マイケル・ワイコフ
達郎氏:
マイケル・ワイコフ
3月13日に亡くなりました。
67歳だそうで、私よりちょっと上でありますが。
同世代ですね・・
キーボード・プレイヤーでシンガーでもあります。
スティービー・ワンダーのレコーディングに参加したあたりからですね、名前が知られるようになりました。
一番有名なのが、RCAでのセカンドアルバム
1982年にシングルカットされまして、ソウル・チャート47位
♪ Looking Up To You/Michael Wycoff
マイケル・ワイコフは、しゃれた音楽やってた人なんですけど。
80年代以後ですね、ありきたりですけど・・ドラッグとアルコール中毒に悩まされまして。
最後はゴスペルに救いを求めたという・・・
ちなみに息子がDJ.マイケル・ワイコフという、DJで活躍してるそうであります。
◎ Sydney Joe Qualls
達郎氏:
R&Bのシンガーであります。
享年65歳。
53年生まれですから、私と同じ年でありますが。
南部からシカゴに移りまして。
1974年にDakarレーベルでシングルヒットを出しましたけれども。
このひと、いわゆるアル・グリーン・クローンと言いましょうか、アル・グリーンに非常に傾倒してるひとで、アル・グリーンにそっくりな歌い方するんですけど。
逆に非常に評価が低かったんですが。
同じシカゴで、シャイ・サウンドから1979年にアルバムを一枚出します。
「So Sexy」というタイトルのアルバムですが。
これが非常にいい出来でありまして。
ハツラツと歌ったアルバムで、僕、これ・・
この頃はシカゴのR&Bが好きだったんで、とてもよく聴いた1枚であります。
自分と同じ年とは、夢にも思いませんでしたけども。
今聴いてもですね、とってもおおらかな歌い方をする人であります。
1979年、シドニー・ジョー・クォールズ
アルバム「So Sexy」から、私がいちばんすきな曲。
♪ I’ll Run To Your Side/Sydney Joe Qualls
◎ スコット・ウォーカー
達郎氏:
3月26日に亡くなりました。
享年76歳
スコット・ウォーカーは、ウォーカー・ブラザースから、ソロ、そしてその後ですね、非常にアバンギャルドな作品・・
スコット・ウォーカー特集をしたいんですが・・・
10代のころのアイドルシンガーみたいな作品からですね、晩年のすごく暗い作品まで、やってみたいんですけど。
ちょっと今、心の余裕がないので。
少し余裕ができたら、やってみたいと思います。
今日はすごくベタなやつ
78年の代表作。
♪ Joanna/Scott Walker
スコット・ウォーカー、やっぱり特集やろうと思いますので。
近日中に(笑)
よろしく(笑)
~ CM ~
◎来週
達郎氏:
来週は、またリクエスト特集。
一所懸命、お応えしたいと思っております。
引き続き、リクエスト、お便りたくさんお待ち申し上げております。
〒102-8080
東京FM『山下達郎サンデーソングブック』の係
◎デビットホ・ワイト
達郎氏:
この方は作曲家であります。
もともとはドゥ・ワップ・グループでデビューしたひとであります。
ダニーとジュニアーズという・・グループでスタートをいたしました。
1958年
全米19位
フィラデルフィア・ドゥ・ワップのグループであります。
♪ ロックン・ロール・イズ・ヒア・トゥ・ステイ/ダニーとジュニアーズ
◎レジー・ヤング
達郎氏:
ギタリストです。
レジー・ヤング。
私の最も好きなギタリストの一人であります。
南部のメンフィス、ナッシュビル・・そういうところでですね、長い間活躍をいたしました。
享年82歳
彼の代表作、1973年のDobie Grayのミリオン・セラー
♪ Drift Away/Dobie Gray
レジー・ヤングの無駄のないギター、すばらしい!
◎エンディング
達郎氏:
というわけで今日は、最近亡くなったミュージシャンを偲んで棚からひとつかみ
タイトルでお届けしました。
ハル・ブレイン
ディック・デール
マイケル・ワイコフ
シドニー・ジョー・クォールズ
スコット・ウォーカー
デビットホ・ワイト
そして
レジー・ヤング
みなさん、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
いい音楽をありがとうございました。
♪ 片想い/山下達郎
今週のオンエア曲
14:04 パレード/山下達郎
14:09 マジック・ガーデン/フィフス・ディメンション
14:14 Hava Nagila/Dick Dale & His Del-Tones
14:18 Looking Up To You/Michael Wycoff
14:23 I’ll Run To Your Side/Sydney Joe Qualls
14:29 Joanna/Scott Walker
14:38 ロックン・ロール・イズ・ヒア・トゥ・ステイ/ダニーとジュニアーズ
14:41 Drift Away/Dobie Gray
14:46 片想い/山下達郎
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