山下達郎さん サンデーソングブック 2020年02月02日『スコット・ウォーカー特集 Part.2』(#1425)

山下達郎さん サンデーソングブック 2020年02月02日『スコット・ウォーカー特集 Part.2』(#1425)

長崎市内、日曜日は青空が広がりました。
気温も12、3度まで上がり、日中は寒さを感じませんでした。
今日のサンソン、達郎さん熱く語ってましたね!

ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

◎ 冒頭

達郎氏:

早いものでございます。
もう2月であります。

なんか、どんどん、どんどん月日が経っていきます。

テンポ感が早くなるのは、年のせいだという感じでございますけれども。
それにしましても、早いというかですね(笑)
感じがいたします。

暖冬だと言っておりましたら、思いっきり寒くなったりですね。
また、暖かかくなったり。
寒暖の差が激しいですし。

それに加えて、コロナウィルス・・インフルエンザもまた流行りはじめております。

それから、花粉・・・たいへんでございます。

いろいろとご意見ございますけれども。
自分の身は自分で守るという、そういうことしかないので。

みなさん、くれぐれもお体お大事に。
風邪、等、お気をつけくださいまして、2月も張り切って、乗り切って参りましょう!

私、明後日、2月4日が誕生日でございます。
67歳(笑)
どんどん、年を取っていくという感じですが(笑)

でも、おかげさまで、体の調子は、特段どこも悪いとこ、ございませんので。
今年も、はりきって参りたいと思います。

町田市の超常連、N.Tさん。

『お誕生日おめでとうございます。
自分も昨年還暦でしたが、この年まで達郎さんが現役で続けていらっしゃるとは、想像すらしていませんでした。』

・・私もそうです(笑)

『自分がファンでいられることと、健全に音楽が楽しめることに感謝です。
達郎さんが楽しむなんでもやっていらっしゃるなら、ファンはなんでもうれしいので・・
体に気を付けて、新しいアルバム、心から楽しみにしております。』

ありがたいお便りでございます。
今年もがんばっていきたいと思います(笑)

さて、番組の方ですけれども。

先週からスコット・ウォーカーの特集を始めましたが。
やればやるほど、やらなければよかったという(笑)

奥が深すぎまして(笑)
やっぱり、キャリアが長い人って・・
それで、スタイルが目まぐるしく変わるのでですね。

焦点のあてかたがむずかしい。

それから、カルトな人気をほこりますので、
何て言いましょうか・・
そういう、こう・・・
証言とかそういうものもですね、どこまでほんとかわからない。

そういうような、いろいろなことを考えつつ。
それも音楽に罪はないので。

今日もスコット・ウォーカー特集 パート2でございます。

先週は、ウォーカー・ブラザースのところまできまして。
今週は、ウォーカー・ブラザースからですね、アイドル的な活動に疑問をもちまして、ソロに転身する、そういうような歴史・・
でございます。

60年代の末から、70年代にかけてのスコット・ウォーカーのソロ・ワークを中心に今日はお聴きをいただきます。

山下達郎サンデーソングブック『スコット・ウォーカー特集 Part.2』でございます。

本日も、最高の選曲と、そして最高の音質でお届けをいたします山下達郎サンデーソングブック。

今日も、たくさんかけたいので(笑)
お知らせはさみまして、さっそくいってみたいと思います

~ CM ~

♪ 孤独の太陽/ウォーカー・ブラザーズ

◎ 孤独の太陽/ウォーカー・ブラザーズ 

達郎氏:

ウォーカー・ブラザース、1965年にイギリスでブレイクしまして66年、この2年半、絶頂期を迎えまして。
ビートルズよりもファンクラブの数が多くなったという。
たいへんな人気を博しました。

そんな中、発売されましたセカンドアルバム「ポートレート」
これの1曲目に入っております「In My Room 孤独の太陽」

これ日本でシングルカットされまして。
日本で大ヒットいたしました。

(中略)

ウォーカー・ブラザースは、ほとんどカバーであります。
変なところから持ってくるカバーであります。

長いこと、オリジナルがわかりませんでした。
「In My Room」も今だから、オリジナルはこれだとか言ってますけれども。

もう60年代、70年代、ほんと、ぜんぜんわかりません。
そういう曲ばっかり持ってくるというですね。

◎ 来日 

達郎氏:

ライブソースはほとんど残っておりません。
そういうことを聴くことが、我々できないんですけども。

1966年頃になりますと・・「In My Room」とか出してるころになりますと、だんだん、だんだんスコット・ウォーカーがですね、アイドル活動に嫌気がさしてきまして。

いろいろと奇行といいましょうかですね、おかしな行動が多くなってきます。

そんな中で仲たがいが始まりまして、1回解散するんですけども。

日本公演だけ契約が残っていたので。
1968年に、それだけ、暫定的に再結成して日本公演、武道館を行いました。

ビートルズに続いて武道館を公演した外タレの2つ目というかたちでございます。

1968年に来日しましてライブをやりまして。
このレコーディングがイン・ジャパンという形で日本でだけ発売されましたけれども。

もちろんCDには長いことなってなかったんですけども。
2007年に、そのマスターテープからですね、リマスタリングされまして。

当時発売されたアナログ盤に入ってない曲も含めてですね。
大阪フェスティバルホールのライブが出ましてですね。

完全版・・というわけじゃないんですけども。
ワイドデラックス、ウォーカー・ブラザース、イン・ジャパン!

これを聴きますと、当時のウォーカー・ブラザースのライブの様子というのがですね、少しわかってきます。

ヒット曲のほかにやっているのは、例えばスコット・ウォーカーの趣味でですねジャック・ブレルとか・・・そういうのもあるんですけども。

中心はリズム&ブルースなんです。

そんななかからですね、Sam & Daveの「ホールド・オン」をやっております。
しかもライブのオープニング、1曲目。

♪ ホールド・オン/ウォーカー・ブラザーズ

データをみますと、1968年1月4日の大阪フェスティバルホールのようですね。

♪ いとしのマティルダ/スコット・ウォーカー

♪ ジャッキー/スコット・ウォーカー

◎ 抵抗 

達郎氏:

BBCでテレビショーを持ちます。
この頃の、そうしたスターというのはですね、必ず自分のテレビショーを持ちます。

日本でも有名なのはアンディ・ウィリアム・ショーとかトムジ・ョーンズ・ショーとかですね、そういうようなものなんですけれども。

このころから、そうしたものに対する抵抗というのがですね、この人の中に出てきまして。

ヨーロッパ風味のジャック・ブレルのサウンドと、それまでのアメリカのスタンダードとか、ポップミュージックの色合いとは、明らかにですね、相容れないものがありまして。

そんな中で、やっぱりレコード会社側としてはヒット曲が作りたいという。

そこで出ましたのが1968年にシングルカットされました。
トニー・ハッチ、ジャッキー・トレントによります「ジョアンナ」という・・。

日本でもたいへん有名な曲ですけれども。

全米7位に上がりまして。
結局これは、昔のスコット・ウォーカーのイメージといいましょうかですね。
そういうものと、そうしたソロアルバムの中での、自分の思考が、だんだん乖離していくとういう・・・

そういう時代でありますけれども。
でも、それは別にいたしまして「ジョアンナ」というのは、ずばらしい作品でございます。

♪ Joanna/Scott Walker

~ CM ~

◎アコースティックライブ 

達郎氏:

今年はホールツアーをお休みしますけれども、体調管理のために月にいっぺんスペシャル・アコースティック・ライブ・・・いわゆる3人ライブであります。
お馴染みでございますが。

難波博之さん、伊藤広規さんと私と3人で、3人ライブをやります。

今月の末、2月29日、3月1日から、いよいよ始まります。
まずは、東京高円寺のライブハウスJIROKICHIにて行います。

今から45年前にですね、シュガーベイブの時代に、さんざんお世話になりましたJIROKICHI。
まだ同じ場所に現存しております。

ここで、やってみたかったんです(笑)

そのライブチケットがですね受付開始が決まりました。

2月16日、日曜日15時から、2月18日、火曜日23時59分まで受け付けております。

来月からも月に一度、名古屋、大阪、広島等、全8か所まわる予定ですけれども。
今回のジロキチだけ、チケットおひとり様1公演1席種、1枚のみのお申込みとなっております。

せまいので、すいません(笑)
そのへんご理解いただけまして、よろしくお願いいたします。

申し込み方法など、詳しくは本日この番組終了後、15時から山下達郎オフィシャルサイトにてアップします。

◎ スコット・ウオーカー3 

達郎氏:

「スコット・ウオーカー3」という3枚目のアルバム、69年になりますけれども。

このころからですね、明確にそうした、いわゆるポップシンガーとしての立場がいやだという、そういうようなことになってきまして。

マネージャーともめ始めまして。
マネージメントから離れていくことによって、何といいましょうか、プロモーションが弱くなっていって、だんだん売上が減っていくという。

そういうような時期なんですけども。

90年代くらいになりますと、そうした反逆の姿勢で生まれた作品がカルトな評価を受けていくという・・

それは来週申し上げたいと思います。

スコット3から1曲、失恋の歌であります。

♪  雨の日/スコット・ウォーカー

♪ Joe/Scott Walker

◎ いやだ・・ 

達郎氏:

ウォーカー・ブラザースからスタンダード。ナンバーでテレビショーという感じで、そのままいっておればですね、アンディ・ウィリアムスとかトム・ジョーンズみたいな、いわゆるラスベガスとかクラブとか、そういうところで今でもやってりような人になれたんですけども。

それがいやだという・・

「’Til The Band Comes In」のアルバムのあとに出しました「The Moviegoer」という、映画音楽を歌っているアルバムがあるんですけども。

1972年

これは消し去りたいアルバムだそうで・・
今だにCD化されておりません。

アナログしかないので、今日はアナログでお聴きをいただきます。

♪ That Night/Scott Walker

◎エンディング 

達郎氏:

72年のこのへんからですね・・
翌年73年の「Any Day Now」というアルバム。

それから、その次の「Stretch」73年。
74年の「We Had It All」

このへんはロスト・イヤーと自分で読んでるというですね。

ようするに「やりたくない!」
そこから隠遁します。

活動を停止してしまいます。

そのあとどうなるか、というのは、また来週お聴きをいただきたいと思います。

♪ 

今週のオンエア曲

14:05 孤独の太陽/ウォーカー・ブラザーズ
14:11 ホールド・オン/ウォーカー・ブラザーズ
14:17 いとしのマティルダ/スコット・ウォーカー
14:21 ジャッキー/スコット・ウォーカー
14:26 Joanna/Scott Walker
14:36 雨の日/スコット・ウォーカー
14:41 Joe/Scott Walker
14:46 That Night/Scott Walker

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