山下達郎さん サンデーソングブック 2017年10月15日『グレン・キャンベル追悼特集Part.2』
長崎は冷たい雨が降っています。
日中も気温が上がりません。
今日のサンソン、グレン・キャンベルの声を聞くと、なんだかセンチメンタルになります。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
10月真ん中でございまして、だいぶ秋めいて参りました。
今週なんか、雨がちですね、全国。
降ったり、止んだりという感じでございます。
秋の長雨。
女心と秋の空・・・このあいだも言いましたけれども。
だいぶ温度が下がって参りました。
風邪ひきやすい季節でございます。
お体、くれぐれも気をつけて下さい。
初雪の話しなんてのも、伝わって参りまして。
刻一刻と凉しくなっていく今日このごろでございます。
私、先週からずっと曲書きで家でウンウンやっております。
ようやく詩までたどり着きそうな感じでございますが。
今日も番組が終わったら、またとんぼ返りでですね、家帰って曲書きでございます。
どんなに忙しくても、番組は休んだことはありません!
「3.11」で番組が飛んだ以外は、25周年1305回、一度も休んだことがありません!
えらい!
この調子で今週もがんばっていきたいと思います(笑)
先日、グレン・キャンベルの追悼特集をやりましたところ、たいへんご高評頂きましたのでですね、調子に乗って続編。
70年代のヒット曲、ぜんぜんかけられなかったのと、あとグレン・キャンベルはギタリストとしても超一流の人でありまして。
今日はですね、サンソンらしくギタープレイヤーとしての側面をちょっと、お聴きをいただこうという企画でPart 2を攻めてみたいと思います。
日曜日の午後のひととき、今日は全国的に雨がちでございますけれども、それを吹き飛ばしてグレン・キャンベルの爽やかな音楽・・・
なんか、あまりいい表現じゃないですね(笑)
今日も素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きます『グレン・キャンベル追悼特集 Part.2』
本日も最高の選曲と、そして最高の音質でお届けいたします。
ちょっと凉しくなってきましたんで、こんなような曲がリクエスト頂きますが。
宮崎市のH.Nさん。
『最近ハガキを出しても名前が読まれないと嘆くリスナーが多いようですが、私もその一人です。
もう今年になって何通リクエスト出しただろう。
私もリクエスト出し始めて17年目。
あれだけ出していれば、4,5回名前が出てもおかしくないだろう、というのが本音。
最近、若いリスナーからのお便りも増え、幅広い年代からサンソンも愛されているというのは嬉しいことですね。』
えぇ・・
意外と読んでますよ、あなた(笑)
ま、洒落ですね、これね(笑)
お馴染み「風の回廊」
♪ 風の回廊/山下達郎
~ CM ~
♪ 12-String Special/Glen Campbell
◎12-String Special/Glen Campbell
達郎氏:
グレン・キャンベルっていう人はですね、ほんとにアメリカを、60年代、70年代を代表するビッグスターでありますけども。
彼はギターも、たいへん上手い人で。
もともとはギターのスタジオミュージシャンとしてですね活動をしておりまして。
いわゆるウェストコーストのレッキング・クルーと呼ばれるですねスタジオミュージシャンの優秀グループの一員でありまして。
それこそ、もう色んなセッションに参加いたしまして。
それが縁でビーチボーイズのブライアン・ウィルソンがツアーに参加しなくなった時にですねブライアンの代わりにベーシストとして参加した一時期もありますし。
それこそ、あっちから、こっちまで、いろんなレコーディングをしております。
そんな人でしたので、ギタリストとしてのアルバムというのも何枚も出ておりまして。
1964年、キャピトル・レコードと契約したときに出しました「The Astounding 12-String Guitar Of Glen Campbell」というですね64年のアルバム。
もう完全にインストのアルバムでございますけれども。
それこそ、割りとフォークな曲ばっかりですね・・・
「Puff The Magic Dragon」
ボブ・ディランの「風に吹かれて」
キングストントリオの「500 Miles」とかですね・・・
そんな中でB面の一曲目に入っております「12-String Special」というですね・・
いかにもカントリーぜんとした・・
12弦ギターを演奏しているグレン・キャンベルでございます。
◎King Of The Road/Glen Campbell
達郎氏:
翌年、65年にもキャピトルからアルバムが出ております。
「The Big Bad Rock Guitar」
これは、もっとエレクトリックなですねインストでございまして。
Walk, Don’t Run
Ticket To Ride
It’s Not Unusual
Mr. Tambourine Man
いろんな曲が入っております。
James Bond Theme
この中からですね、いかにもカントリーフレーバで、カントリーから出た人らしいですね素敵な演奏があります。
「King Of The Road」
ロジャー・ミラーの1965年のミリオンセラー
・・・おんなじ年なんだ。
グレン・キャンベル、65年のアルバム「The Big Bad Rock Guitar」から「King Of The Road」
♪ King Of The Road/Glen Campbell
◎Love Is Not A Game/Glen Campbell
達郎氏:
そんなわけで、この後グレン・キャンベルはシンガーとして大成功を収めましてですね。
押しも押されぬビッグスターになりますが。
そういうギタリストとしての腕前がありますので。
自分のアルバムの中で、積極的にギターを弾いていきます。
そうした間奏でありますとかですね、リフ、そういうのも自分で弾いて。
そういうものの中に名演が、たくさんあります。
例えば「 Wichita Lineman」の トワンギー ギターなんか明らかにグレン・キャンベルが自分で弾いていると思われますが。
歌と一緒にギターの腕前も披露すると、もうヴィンス・ギルの元祖みたいな人でございますね。
そんな中から1970年のアルバム「Try A Little Kindness」に入っております「Love Is Not A Game」
♪ Love Is Not A Game/Glen Campbell
◎If This Is Love/Glen Campbell
達郎氏:
もう一曲、同様の、1年遡りまして69年の・・
これはプラチナ。アルバムに輝きました「 Galveston 」
ヒット曲「 Galveston 」が収録されておりますが。
この中に入っております、これは自作の曲でございますが。
これも彼のギターの音色がよく聴ける一曲でございます。
♪ If This Is Love/Glen Campbell
◎リスナーからのお便り(大阪市のD.Yさん)
『ブライアン・ウィルソンの代役としてザ・ビーチ・ボーイズのツアー公演に参加してペット・サウンズのレコードにギター奏者として参加した曲名がわかりません。
教えてください。』
達郎氏:
わかりません。
あの・・ユニオンのリストがありまして、それを見れば分かりますけれども。
ペット・サウンズは特にギタリストが4人、5人とたくさんいますのでですね。
どれが、どれかということは、特定できておりません。
ユニオンのリストがあれば、わかりますが。
蛇足ですが、私、メルテイラーとマジックスの・・ユニオンのリストを持っておりまして。
ひところ、ベンチャーズとかメルテーラーが自分たちで演奏してないということが言われたときにですね、私の友人がメルテーラーの奥さんにメルテイラーとマジックスのですね、レコーディングのリストをですね、ユニオンのリストでございますが、本物でございますが・・・
それを友人が送ってもらって、それを見ましたら、ちゃんと全曲メルテーラーが演奏しているという事実がわかったという。
ま、そういうような感じですが。
そういうリストがあれば、わかりますけれども。
どの曲を特定するというのが、ありませんので、すいません。
◎Guess I’m Dumb/Glen Campbell
達郎氏:
短い期間ではありましたけども、ブライアンがツアーに参加できなくなった応援として、グレン・キャンベルがベースを弾きながらコーラスに参加したという一時期がありまして。
それのお礼としてブライアン・ウィルソンが1965年にグレン・キャンベルに曲をプレゼントいたしました。
それが「Guess I’m Dumb」という1曲でありまして。
これ、私、1983年のアルバム「メロディーズ」で完コピして、やりました。
なぜこれをコピーしたかというと、あの当時は「Guess I’m Dumb」というシングルはほんとにレアで手に入らなかったんです。
全然手に入らなかったので、シャクに障ったので、自分でカバーしたという。
そいう、アレでございます。
コレクターの心情でございまして(笑)
その「メロディーズ」というアルバムが「クリスマス・イブ」のおかげでですね、とってもよく売れましたので、その中に「Guess I’m Dumb」がひっそり入ってるというのが、これが、洒落かという・・・
洒落になってるという(笑)
♪ Guess I’m Dumb/Glen Campbell
~ CM ~
◎来週
達郎氏:
来週は、また恐怖の聴取率週間でございます。
えぇ・・・ので・・・
たまにはですね、山下達郎の特集をやろうと思います。
最近頂いているお便りでですね、私の曲に頂いているリクエストのお便りが、結構たくさんあって。
あと割と濃い内容がありますので。
そういうのをご紹介しながら、自分の私の曲のリクエストにお応えして。
ま、その中の何割かはライブテイクでいこうかなと。
全部ライブテイクというアレで・・ちょっと時間がないので(笑)
アレですけど(笑)
部分的にライブテイク混ぜつつですね。
『山下達郎リクエスト特集』
そんな感じでやってみたいと思っております。
まだ間に合いますので、何かお聴きになりたい曲ございましたら・・
自分の特集、なんか恥ずかしいですね(笑)
〒102-8080
東京FM『山下達郎サンデーソングブック』の係
◎All I Have To Do Is Dream (with Bobbie Gentry)
達郎氏:
60年代の末にですね、グレン・キャンベル、ボビー・ジェントリーとのデュオでアルバムを出しました。
1968年でございますけれども。
ここからシングルカットされまして1970年にヒット曲が生まれました。
エバリー・ブラザーズのカバーでございます。
全米27位
♪ All I Have To Do Is Dream (with Bobbie Gentry)/Glen Campbell
◎Rhinestone Cowboy
達郎氏:
まずは1975年、全米No.1ミリオン・セラーでございます。
オリジナルのラリー・ワイスの作品をラジオで聴いて、グレン・キャンベルはこれをカバーしたいと言って出しましたところ全米No.1ミリオンになりました。
Rhinestone Cowboyってのは・・
Rhinestoneはなんて言いましょうか・・
模造宝石というようなアレですが。
いわゆるRhinestone Cowboyは、キラキラした衣装のカウボーイっていうアレですが。
ほんとのカウボーイってのはなくてですね、カウボーイの恰好をして、そうした、あの・・
言ってみれば「丘サーファー」みたいなものですね。
そういうようなニュアンスだと思いますけども。
そうした、こう芸事をする上でのカウボーイという意味だと思いますけれども。
芸人としでの・・グレン・キャンベルとしてはグレン・キャンベル自身のそういうものとオーバーラップした、そうした歌の世界がですね共感を呼んで大ヒットしたと思います。
「僕の目指す 地平線へ続く道
そこへ行くまで たくさんの妥協があるだろう
でも僕はそこへたどり着いてやる
光が僕に降り注いでくれるあの場所へ
キラキラ衣装のカウボーイ
キラキラ光るロデオに登場するんだ
さっそうと馬に乗って
キラキラ衣装のカウボーイ
そして見知らぬ人からだって ファンレターをたくさんもらうスターになる」
そういうような歌でございます。
♪ Rhinestone Cowboy/Glen Campbell
◎Southern Nights
達郎氏:
もう一曲外せないのが、1977年の、これも全米No.1ミリオン・セラー。
アラン・トゥーサンの名作「Southern Nights」をカバーしまして大ヒットしました。
今度はまた南の、南部の歌でございますが。
ご当地ソングの帝王と言われるグレン・キャンベルでございますが・・・
「きみは南部の夜を感じたことがあるかい
自由なそよ風のように
きみは 心に知ってるしらべを奏でる木々
最高の気分
怖いくらいに気分がいいんだ
この世界から争い事を止めることができたらいいのに」
アラン・トゥーサンらしい、静かなメッセージでございます。
♪ Southern Nights/Glen Campbell
◎エンディング
達郎氏:
というわけで2週間、グレン・キャンベルの追悼特集をお送りしました。
もうほんとに、舐める程度でございます(笑)
まだまだ・・・
「Honey Come Back 」とかですね、かけたい曲、たくさんあるんですけども。
お時間でございます。
藤沢市のS.Tさん
それから、江東区のK.Jさん
日本ではグレン・キャンベルが一番有名なのは「Coming Home」
コカ コーラのCM に使われた歌でございますが。
日本だけシングルカットされましたが。
このリクエストいただきましたが。
すいません(笑)
かかりません(笑)
ゴメンナサイ(笑)
てなわけで来週は「山下達郎の特集」お届けしたいと思います。
恐怖の聴取率週間!でございます。
神戸市のY.Tさん
『そんなこと聞いてどうするコーナー
「あと何ヶ月」や「何ヶ所」と書かれる時は
「か」or「ケ」
どちらで書かれますか。』
そんな事きいて・・(笑)
「ケ」!
千葉県柏市O.Dさん。
『達郎さんがシュガーベイブ時代にしていたバッキングコーラスで一番印象に残ってるミュージシャンは誰ですか。』
シュガーベイブ時代にしていたバッキングコーラスって、ちょっとニュアンスが違いますけど、スタジオでやってたバッキングコーラスですが。
いわゆるレコーディングでコーラスをやった仕事で一番印象に残ってるのは
ユーミンです。
北区のN.Kさん。
『今まで、カセット、MDに録音していた番組を聴ける機会があるうちにと、USBにダビングしています。
今、2003年まできました。
USBやハードディスクは長期保存に向かないとネットにありました。
質問なのですが、録音物の保存に何かおすすめがあれば教えてください。』
あの・・USBはやめたほうがいいです。
けど、ハードディスクは一番安価で確実な保存方法です。
ハードディスクがベストだと思います。
時間がなくなって参りました(笑)
この続きはまた来週(笑)
♪ REBORN/山下達郎
今週のオンエア曲
14:03 風の回廊/山下達郎
14:08 12-String Special/Glen Campbell
14:12 King Of The Road/Glen Campbell
14:15 Love Is Not A Game/Glen Campbell
14:18 If This Is Love/Glen Campbell
14:23 Guess I’m Dumb/Glen Campbell
14:31 All I Have To Do Is Dream (with Bobbie Gentry)/Glen Campbell
14:35 Rhinestone Cowboy/Glen Campbell
14:39 Southern Nights/Glen Campbell
14:44 REBORN/山下達郎
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