山下達郎さん サンデーソングブック 2011年05月22日『ゴスペルで棚からひとつかみ・パート2』
2011年5月16日児玉清さんがお亡くなりになりました。
2010年11月23日 NHK「スタジオパーク“龍馬伝”スペシャル」生放送に
児玉さんと福山さんがご出演し、大河ドラマ龍馬伝について熱く語っていました。
そこから一部抜粋。
福山氏:
この撮影中も、ほんとにその、第7話なんで、そうとう早い時に撮影終わってるんですよね、実はね、児玉さんの出演は。
それでも、やっぱり、ずーっと毎回毎回、毎週毎週、ほんとにメールくださって”今週はこうだった、ああだった”っていうのを、ほんとに実の父のように応援してくださって。
児玉氏:
嬉しかった。
ですからね、最初の出会いのね、ところで、”土佐を出て江戸へ行く”っていうシーンが最初だったんですけどね、その時にね、あのぉ、なんていうのかな・・すごく嬉しかったね。
もう彼の真剣さみたいなものがね伝わってきて。
ですから、先ほどの浜辺のシーン※でもね、やっぱり彼の”あの熱さ”みたいなものに、こちらが反応したみたいなとこ、ありましたね。
※「龍馬伝」第7回 遙かなるヌーヨーカ 2010.02.14
さて、今週のサンソンは「ゴスペル特集」の2週目
最後の一曲”Near The Cross”
達郎氏が90年代に「死ぬほど聴いた”心がふるえる”100人のコーラス」
ヘッドホンで聴きましたが、凄い・・・の一言。
このブログでは、ほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
5月中旬過ぎました。
22日です。
だいぶ暑い、夏のような天候だと思います。
なんか、また、数日するとドンと冷え込むという。
寒暖の差が激しい。
ほんとに、この暑さですとですね、原発の作業員の方とか大変な重労働だと思います。
お疲れさまでございます。
体にくれぐれもお気を付けて。
そういう事しか申し上げる、あれしかございませんけれども。
被災地の皆さんも、暑くなってまいりますとですね、ほんとに体調管理が大変でございます。
心よりお見舞い申し上げます。引き続き。
私は、レコーディングをずっとやっておりまして。
・・・一番大変な、詩を書く・・ウンウンやっております(笑)
えぇ、なのでテレビその他も、あまり見ないような状態で、缶詰で家に引きこもって、シコシコやっておりますが。
そんな中で冷房等も弱めにしておりますので、結構大変(笑)
それでも、被災地の皆さんに比べれば、まだ楽でございます。
えぇ、”順調に”と言っておきましょうかね。
レコーディングやっております。
佳境に入って参りまして一生懸命やっております。
番組の方は、先週ゴスペル特集を致しまして、「ゴスペルで棚つか」でございますが。
たくさん、お便りを頂きまして。
予想以上にたくさんハガキを頂きましてですね。
「もっと聴かしてくれ」というお便りも沢山頂いております。
が、ゴスペルの特集っていうのは、実は非常に難しい(笑)
あのぉ、多岐に渡っておりましてですね。
特に半世紀くらい、もう60年くらいの歴史をですね、どういう具合にフォローしようか、という。
先週、ちょっとお聴きを頂いてお分りの通りですね、その時代、その時代によってサウンド・トレンドがどんどん、どんどん貪欲に吸収して、ゴスペルというのがどんどん変化してまいりますのでですね。
どこに焦点を絞ればいいか、実は非常に難しくてですね。
先週も、ウンウン唸りながらやりまして、今週は、また更にですね大変なんです!(笑)
数はあるんですけれども、どういう具合に配分していいか、なかなか難しい。
そういうような事もございますので、特集なんていう大上段な事ではできないので、「ゴスペルで棚からひとつかみ」、本日はパート2でございます。
完全に先週の延長でございます。
古いもの、新しいもの、いろいろと取り揃えて、ちょっと毛色の変わったところ、取り揃えて皆さまから頂いたリクエストもちょっとまぶしつつ、お届けしたいと思います。
先週の、全く続きでございます。
今週もゴスペルソング。
歌の力で、少しでも皆様の癒しんいなればと祈りつつ、番組作らせて頂きました。
日曜日の午後のひと時、山下達郎がお届け致しますジャックスカード・サンデーソングブック。
本日は「ゴスペルで棚から一つかみ・パート2」でございます。
本日も最高のゴスペルソングと、そして最高の音質でお楽しみを頂きます。
え、さて、メディアで報道がありますが、俳優の児玉清さんがお亡くなりになりました。
竹内まりやさんの2008年のシングル「幸せのものさし」
これのシングル・カバーがですね、児玉清さんの切り絵・・・でございます。
竹内まりやさんが自分で児玉清さんにお手紙を差し上げてお願いをしたら、快く引き受けて下さいました。
2008年の「幸せのものさし」、そして「うれしくてさみしい日」のカップリングのシングルでございます。
私は児玉さんと直接、面識はございませんけれども、とても各方面からの人望が高い俳優さんとお伺いしております。
心よりご冥福をお祈りいたします。
番組の方にも、という訳で、「幸せのものさし」たくさんリクエストを頂いております。
八王子市の超常連H.Kさんはご主人のMさんにハッピーバースデーです。
山形市の超常連T.Kさん
『児玉清さんが、急逝されました。
とても紳士で物知りで男女を問わず、皆から尊敬される方でした。
20年後の自分が、ほんの少しでも児玉さんい近づけたらいいなと思います。
ご冥福をお祈りします』
川口市のN.Kさん、品川区のM.Mさん、新潟市のO.Eさん他、たくさんたくさんリクエスト頂きました。
竹内まりや、2008年のシングル「幸せのものさし」。
◎ 時代の趨勢
達郎氏:
まさか、私のサンソンで、こんなゴスペル2週間も連続してですね、こんなにゴスペルだらけで、やるなんて夢にも思いませんでしたが。
ほんとに、時代の趨勢と申しましょうかですね。
それで少しでも、こうした音楽で、リラックスとか癒して頂ければという想いを込めてゴスペルで今週も攻めてみたいと思いますが。
先週も、今週も申し上げた通り、ゴスペルはとにかく、幅が広いので、なかなか私一人の手にはおえません。
それほどの造詣があるわけでは無いので、あくまで私の好きなゴスペルソングということで(笑)
「ゴスペルで棚から一つかみ」でございます。
◎ リスナーからのお便り(渋谷区のA.Nさん)
『15日放送の”ゴスペル棚つか”は聴いていて元気になれました。
先日嬉しいことがありました。
震災直後、まだ荷物の配達が制限されていた中で、個人的に送ったレター・パックによる支援物資が無事、宛名の方に届き、その方から丁寧な礼状を頂いたのです。
直後だからこそ、必要であろう物が届いた事が嬉しかった。
このハガキと同じデザインのものをお手紙に出しました。』
達郎氏:
花の、お便りでございます。
ありがとうございます。
皆さん、色々なところで、色々活動をなさっております。
引き続き。
◎ リスナーからのお便り(名古屋市のH.Kさん)
『達郎さんの番組で、デジタル・リマスタリングで音質のレベルを上げての放送ですが、先週の”ウーマン・ウーマン”にしても、CDと比較にならない音になっています。
アナログ盤ならいざ知らず、CDにした段階でどうしてそのような音量に、レコード会社はしないのでしょうか。』
達郎氏:
あのぉ、私はラジオ用にやっておりますので、これをCDにすると、とんでもないほど、聴けないとは申しませんがですね、物凄い事になっております。
でも、ラジオにのっけると、これで丁度いいんでですね。
アメリカの放送局なんか、ブラック・ボックスがありまして、そこに通すと、そういう感じになるんですが。
日本の放送局の場合は、そういう訳にはいきませんので、自分の家でそういう事をやって、おります。
少しでも良い音でお聴きを頂ければという。
FM電波に乗っかる効果というのがありまして、それを予測してやっております。
決してCDではお聴きをならないように。
◎ そういう処にまで福島の原発の影響がある
達郎氏:
えぇ、ほんとに震災後、プログラムの内容がガラッと変わりましてですね。
それまでのお気楽なヤツは一転しておりますが。
それでも、ほんとに、あのぉ・・・まだ緊迫した情勢が続いておりますのでですね、当分はこういう形で、やって行かなきゃなりませんが。
特に原発問題は、ほんとに、どうなって行くか。
予測が付きませんのでですね・・・完全に冷温停止になるまで、どれくら時間がかかるのか。
ほんとに、我々は素人ですので、祈るしかありませんが。
なんか、こう、やっぱり先週も同じような事を申し上げましたが、こういう時に党利・党略、どこの党が、誰の党を批判してですね、批判している暇があったら、なんかこう、期間限定で大連立政権でみんなですね、協力して何かするとか、そういう事できないんでしょうかね・・・
なんだか、知りませんけど、あっちが悪いだの、こっちが悪いだの、言っておりますけれどもですね。
えぇ・・・なんか、こういう震災の関係、特に原発関係の番組で、なんかコメントしますとですね、どっかのメディアから必ず原稿依頼とか、コメント依頼というのが来ます。
私は、そうした文化人でも知識人でも無いので、一介のミュージシャンでございますので、
自分の番組で発言するというスタンスですので、そういう事一切やりませんが。
それでも、私に限らず、廻りが全部、同じような事を思ってるんだなって、頂く御葉書でも、そういう事感じます。
私は中古レコードが好きなので、中古レコード屋という友達が沢山おります。
全国におりますし、海外にもいます。
中古レコードっていうのは、まあ、市場としてはですね、ほんとに小さい零細な業界ですけれども、それでも、そういう処にまで、福島の原発の影響というのは、波及しております。
私の友人で、広島の「COOL HAND」っていうセコハン屋がありますが、そこの竹内さんという方がメールを下さいまして、そのメールがなかなか考えさせられるものでした。
『海外の放射能汚染監視グループが今回の震災後の放射能分布図を公表し、それによると北半球の30カ国以上が震災後には通常より高い放射能数値を残しているという事で、福島原発に対してレベル7の発表よりも前から、私の店も風評被害を受けておりました。
それによると、次々に海外からのオーダーがキャンセルされ、挙句の果てには被爆してレコードが破壊されるとまでオーストラリア人の客に言われ、オーストラリアは世界で最も地震が無い国と言われてますし、大きな国土の国から見たら、福島と広島の距離ですら、”隣の街で起きた事件だろ”的な見方をされています。
私は、それを是正するために不眠不休で海外の顧客達にレポートを繰り返していたのですが、例のチェルノブイリと同等のレベル7発言によって、私のレポートも言い訳のように感じられたのか、それまでのオーダーもキャンセル。
同様にオーダーも無くなって行きました』
という・・・
こういうメールを、あのぉ、頂いた事があります。
私なんかの廻りでも、こおういう、ほんとに細かいところで色んな事が起きておりますのでですね、早いとこ、政治にしろ、官僚の人にしろ、なんとかして下さい。
お願いします。
宜しく。
◎ 来週
達郎氏:
で、来週は、とりあえず「棚から一つかみ」でお届けしたいと思います。
相変わらず、レコーディングがちょっと、特に作詞作業が、一番ウンウン言うものなので。
それが、一段落して歌入れが終わるまでですね、身動きとれませんので。
こういう時は、皆様のお便りが大変助けになります。
宜しくお願いします。
リクエスト、お便り、たくさんお待ち申し上げております。
〒102-8080
東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
宜しくお願い申し上げます。
◎ エンディング The Mississippi Mass Choir
達郎氏:
私これ、90年代、死ぬほど聴いたCDでございます。
“The Mississippi Mass Choir”
ミシシッピ州のゴスペルグループ。
フランクリン・ウィリアムスという人が設立した、総勢100人の大クワイアでございます。
このフランクリン・ウィリアムスさんは90年代に亡くなってしまいましたが、Malacoレーベルから出ておりまして、ドロシームーアと一緒にこのミシシッピ・マスクワイア・・。
このグループの1990年のアルバム、ライブアルバムでございますが、ここに入っております。
これも10分近い、長尺でございますが、是非、全部をお聴きを頂きたいと。
この後半の100人のですね、大コーラスが、できれば、エア・チェックしてる方はヘッドホンでお聴きください。
心がふるえます!
すごい、コーラスです。
The Mississippi Mass Choir,
90年のアルバム、同名のアルバムからライブでございます。
Near The Cross
今週のオンエア曲
14:05 幸せのものさし / 竹内まりや
14:10 Our Father / Blind Boys Of Mississippi
14:16 The Best In Me / Marvin Sapp
14:22 Why / Kirk Franklin with Stevie Wonder
14:29 Thina Simnqobile / Soweto Gospel Choir
14:39 Near The Cross / The Mississippi Mass Choir
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