山下達郎 サンソン090531(7of8)

2009年5月31日 山下達郎さん サンデーソングブック

追記版を作成しました(2011/7/21)

◎ 冒頭

達郎氏:

5月最終日でございます。
日曜日、5月は5回日曜日がありましたが、明日から6月に入りますが。

私、この一週間、家を一歩も出ずにですね、ひたすら曲書きをやっております。
そろそろ締め切りが迫ってきております。
デモテープ作り。
アレでございます。ウンウン唸りながらやっております。
酒も飲まずやっております。

5月11日にライブ終わりまして二十日ほどたちました。
すっかり声が日常の感じに戻りましてですね、スムーズに声が出ております(笑)。
ライブやってる最中の番組はですね、日によっては、声が凄く低かったりします。
凄く出づらくて、お聴きぐるしいところもありましたが、すっかり普通の調子に戻っております。

その分一生懸命、家で仕事をしております。

来週になりますと、もうちょっと具体的な事が申し上げる事が出来るかもしれませんが。
ここ一週間が勝負でございます。
えぇ、ん’~と言いながらやっておりますが。
全く、表の雨降ってるのも、日が照ってるのも、ちっとも判らないで、そういうお籠り状態でございます。

久しぶりにシャバへ出て参りまして、番組の方は先週に引き続きまして今日も「棚から一つかみ+リクエスト」。
お陰さまでリクエストカードたくさん頂きましてですね、そろそろリクエスト重点的にいってみようかなと思っております。

今週は、何て言いましょうかヘンテコなお便り沢山頂きましたので(笑)
そういうものに助けられつつ、デモ録りの合間を縫いましてジャックスカード・サンデーソングブック、日曜日の午後のひと時、今日も素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きたいと思います。

今日も最高の選曲と、そして最高の音質でお届けをいたします。

山下達郎関係のリクエスト、沢山頂きましたが。
気の早いヤツ。
久留米市のH.Kさん。
『気の早い話ですが、近いうちにやりたいと仰っていたライブの件、今からソワソワして気になります』

早すぎるよ、それ!(笑)

『それと質問ですが、ジム・ウェッブ特集いつ頃でしょうか』
今年中にはできるんじゃないかと思っております。
『達郎さんの曲で、今一番聴きたい曲”モーニング・シャイン”、梅雨入り前にお願いします』

細かい要求が・・。

◎ Hushabye(The Beach Boys)

アメリカで発売になりましたばかりの”The Beach Boys Summer Love Songs”というベストもののアルバムから、ニュー・ステレオ・ミックス、”Hushabye”。

前の”Why Do Fools Fall In Love”といい、この”Hushabye”といい、ブライアン・ウィリアムスが素晴らしい裏声。

この”Hushabye”という曲が入っている”All Summer Long”っていうアルバム、64年に出たアルバムですが、僕が2年後の66年、中学2年の時に、これをhまれて初めて聴きましてですね、ヘッドホンで聴いて本当に、涙を流したのを覚えておりますが。

この曲聴くと、その時の夏の光景が今でも目に浮かんで参ります。

音楽の力というのは、大きいものでございますが。

◎ ライブ会場 客入れの曲

達郎氏:

さて、私のライブ、いわゆる客入れと言いましょうかですね。
あのぉ、開演前のBGM。いろんなライブでいろんな人が、いろんなBGMを使っておりますが。

私はもう30年、ドゥー・ワップを使っております。
ドゥーアップの、昔はカセット、今はリマスタリングしてCDRでかけておりますが。
開演前にドゥー・ワップかけますとですね、自分の精神安定と言いましょうか、精神集中、もしくはモチベーションが上がります。

ライブにいい影響がありますので、30年間ずーっと、まあ殆ど自分のために、開演30分前からドゥー・ワップを流しておりますが。

それがお好きだという奇特なお客さん、沢山いらっしゃいまして。
そういう方がたくさんお便り下さいます。

豊島区のM.Hさん
いつも頂きますが。

『達郎さん、長期間に及ぶライブ活動、ほんとにお疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。
とろで、達郎さんのライブで楽しみにしてる事の一つで、客入れで流すドゥー・ワップがありますが、今回一番耳に残ったのが、♪ハーブ、ユーハードというやつ。
あれは、ディプリーズのHave You Heardでしたっけ?

ライブの感激をもう一度味わいたいので、できれば番組でかけて頂けないでしょうか』

えー、”目ざとい”というか”耳ざとい”というか。
Have You Heard、この番組で何年か前にかけましたがですね。
Herb Johnsonという人の・・・
Herb Johnsonという人はフィラデルフィアのシンガーですが、ギャンブル・ハフあたりと沢山仕事をしている人ですが。

この人、デビューシングルでクルーザーズというボーカルグループと一緒に出しました。
これの、しかもB面です。
1960年の作品ですが、これ僕、死ぬほど好きでですね。
今回も、客入れのCDRに焼き込んで、会場に流したという訳でございます。

◎ リスナーのお便り(秋田県能代市のY.Kさん)

『韓国ドラマ”春のワルツ”のエンディングに流れていた”Lost without your love:作曲はデビット・ゲイツ”。
のオリジナルは誰が歌っているのか。もしあったら、そのオリジナルを聴かせて頂けないでしょうか。』

達郎氏:

ブレッドです。
ブレッドは1977年のラストアルバムに入っておりますが。
ブレッドのベストもののCDでしたら、入って無いもの無いと思います。
有名な曲です、”Lost without your love”。
お探し下さい。

今日、かけません(笑)、すいません(笑)

◎ リスナーのお便り(神奈川県相模原市H.Mさん)

達郎氏:

今週は、ほんとに不思議なお便り頂いております。

『半年に及ぶツアーお疲れ様でした。私たち夫婦も1月31日、楽しい時間を過ごさせて頂きました。
一つ質問ですが、4月の放送のお知らせの後、後半の出だしで”今度のジャックスのCMは、いいなぁ”とか仰っていましたが、収録の時にはCMも同時に同じタイミングで入れているのでしょうか。
ちょっと不思議だったものですから。』

達郎氏:

あの、必ず聴きながら、やります。
気持は生放送のアレです。
ただ間違えますので、途中で止めたりしますがですね。
生放送はできません。

◎ リスナーのお便り(江戸川区のA.Tさん)

達郎氏:

小林麻美ちゃんのアイドル時代のカセットテープ、達郎さんに持って行ってもらおうと贈ろうとしたけど(1本)。いらないかなぁ。捨てるのはもったいないから、どうしようか迷ってます。

達郎氏:

何しに、ハガキを書いて来てるんでしょうね、これ。
それで、こっちのハガキの表はですね、河合奈保子さんの”けんかをやめて”のポスターです。
何考えてるんでしょう?、この人。

◎ リスナーのお便り(長崎県諫早市のH.Yさん)

『私の長女の通う高校には、達郎さんと話し方のそっくりな数学の先生がいらっしゃるそうです。
一度授業を聴いてみたいですが、なかなか難しいですよね。
年齢は若いとのことですが、この番組を聴いて研究されているのでしょうか。

達郎さんご自身、語り口が似ている方と会った人はいますか?
そんな事聞いてのコーナーでもないです。
達郎さんの口調で三角関数とか積分とか合うような、合わないような。』

達郎氏:

なんか、紙の無駄なような気がします。

◎ リスナーのお便り(高崎市のF.Yさん)

達郎氏:

極めつけはこれですかね。

『抽象の反対は具象でしょうか。
そんなの抽象の反対は非抽象だと言ってるので意味がありません。
僕は抽象の反対は、肉体だと思います。
肉体とともにある魂とは、決してデータとして送信できるようなものではないのです。

作品もパフォーマンスも歴史的結果によって生み出されるものです。
歴史には、血と汗と涙が沁み込んでいます。
人の意識によって一枚のハガキが作られ、ポストに投函され、何日もかかって東京FMまで運ばれ、達郎さんに読まれるのです。

言葉とは、本来肉声や肉質によって伝えられるべき。
Eメールに反対します。』

達郎氏:

恐れ入りました!って感じでございますね。

◎ リスナーのお便り(京都府のK.Tさん)

『別れた彼女に押しつけられた猫3匹と、自分が飼っていた猫1匹をまとめて面倒見るはめになり、大所帯ゆえ、アパートやマンションを探すこともままならず、とりあえず亡くなった祖母の家に引っ越すことになりました。

生まれ育った地方とはいえ、もともとイヤでたまらなくて出ていった田舎には友人、知人の一人もおらず、CDショップの1軒も存在しない有様で20年近く住み続けた東京が恋しくてたまりません。

私が居なくなれば、捨てられてしまう猫たちが哀れで無理を承知で帰ってきてきてしまいましたが、今のところ憂鬱で楽しまぬ無い日が続いています。』

達郎氏:

偉いですね!
猫、ちゃんと面倒みてあげるという。
差しさわりのあるお便りかもしれませんが、差し障れたら勘弁してくださいね。
その代わり、リクエストお応えしますから。

◎ リスナーのお便り(徳島県鳴門市のK.Aさん)

『最近、私は将棋の名人戦を観戦中です。
“えっ、君は将棋が判るのか”というご質問が飛んできそう。
もちろん判りません。ハイ、全く。

私は将棋が全く判らないにも関わらず、名人戦を見るとドキドキ・ワクワクして楽しめるという特異体質である事が判明しました。
始める時はお互いに礼をして”お願いします”でスタート。朝の9時から夜の9時頃まで、ずーっと闘い、それを二日間もする。

働き過ぎです。

一手打つのに2時間30分くらい考える。
頭が壊れないか心配になる。
終わる時は、負けた方が”負けました”と礼をして、勝った方も礼を返して終了。
決してガッツポーズなどしない。
真剣勝負は観ていて気持ちがいいなあと感心しました。

誰か私に将棋を教えてくれないでしょうか。
でもきっと覚えられないんだろうな。
達郎さんは将棋をされますか。
アホナ質問ですみません。』

達郎氏:

えぇ・・・何も言えません。
これだったら、睨めっこでもですね、腕相撲でも一日中見てられるんじゃないかと思いますね。
釣りでもいいんじゃないですかね。

将棋・・・あの
挟み将棋しかできません(笑)。

私ごとですが、20代の頭にですね、坂本君と二人で碁を勉強しようという事になって、本を買い込みましたが、なんだか良く訳判んないので、僕の叔父さんで碁が強い人がいましてですね、そこに教えてくれと頼みに行きましたら”碁なんていうのは、五つ、六つからやらなくちゃダメだ”って一笑に付されましてですね。

それ以来、全然手を付けておりません。

◎ リスナーの質問(茨城県結城市のN.Sさん)

『先日、あるテレビ番組でポリスのスティングがソングライターには好きなコードがあると話しておりました。
達郎さんのお好きなコードもしくはコード進行をお聞かせ願えませんでしょうか』

達郎氏:

聞いてどうする(笑)
私はもう、循環コードが世界で一番好きですから。
何でも循環コードで書きたいくらいですが、そうも行きませんが。

循環コードというのは(♪アコギで演奏)
いつまでのも続くやつ。

ドゥ・ワップは殆どこれで出来ているので、ドゥ・ワップが一番すきだという。
お粗末でございます。
また、どうぞ。

◎ リスナーの質問(大田区のE.Rさん)

『半年にわたるツアー、ほんとにお疲れ様でした。
私は13回行きました。
10回以上ライブに行ってる人は、どうやってるのかとMCでお話されていましたが、もしダフ屋から買っているのかと思われるのなら、違います。

ジャックスカードでチケット発売する日は会社を休んで家電と携帯の2丁拳銃で、朝から夕方までかけまくります。

電話局の規制をかいくぐって、5回繋がりました。
友人も5回繋がり、これで二人で分け合えば10回行けることになります。
日付がかぶっている時は、他の日が取れている人と交換です。

それをファンクラブよりもピアの早どりで、友達の分もとってあげる事ができました。
取れるか、取れないかは、たぶん意気込みの問題だと思います。
キャパの少ないライブハウスでもアンテナしっかり立てて頑張っていこうと思います。
では、では。』

達郎氏:

もう、ミラー・オブ・ファンでございますね。
凄いですねぇ
そこまでやらなくても・・
えぇ・・・何も言えません。

今日はこのへんで(笑)

サンデーソングブック 2009年5月31日(日)
プレイリスト

1.モーニング・シャイン”>モーニング・シャイン(山下達郎)
2.Why Do Fools Fall In Love(The Beach Boys)
3.Hushabye(The Beach Boys)
4.Have You Heard(Herb Johnson)
5.Golden Teardrops (Modern Redcaps)
6.Mixed Up Guy (Joey Scarbury)
7.Little Dancing Doll (Shelby Flint)
8.2000トンの雨 (山下達郎)

2000トンの雨はアルバム「GO AHEAD!」に収録。
Words & Music by 山下達郎
山下達郎: Electric Guitar, Percussion & Background Vocals
上原”YUKARI”裕: Drums
田中章弘: Bass
坂本龍一: Acoustic Piano
岡崎資夫: Alto Sax Solo
小杉理宇造: Percussion
吉田美奈子: Background Vocals
多忠明: Strings Concert Master

「GO AHEAD!」曲目リスト
1. OVERTURE
2. LOVE CELEBRATION
3. LET’S DANCE BABY
4. MONDAY BLUE
5. ついておいで
6. BOMBER
7. 潮騒
8. PAPER DOLL
9. THIS COULD BE THE NIGHT
10. 2000トンの雨
11. 潮騒(英語ヴァージョン 未発表)
12. 2000トンの雨(カラオケ 未発表)
13. 潮騒(カラオケ 未発表)

コメント