長崎市内、曇りときどき雨、気温は18℃前後で、もわっとした感じです。
今日のサンソン、達郎さんが、アルバム「僕の中の少年」でキー設定を間違えた2曲・・だからライブで演奏できないんですね。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックの一部を文字お越ししています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
冒頭
達郎氏:
久しぶりの連休でございまして。
東京駅、羽田・・・結構人が出ているという話ですけれども。
感染も、どんどん拡大しておりまして。
申し上げたいことは、たくさんありまして。
もう、多すぎるので、申し上げません(笑)
めんどくさい(笑)
メディア中、毎日毎日、感染者数・・
感染、感染・・・
せめて、こういう音楽番組だけでもですね・・・脇道それましてですね・・
きっと世界中で、いろいろな利権とか利害がですね、渦巻いておるところで・・わかりません!
ただ、医療関係、介護関係、保育関係、そうした方々、ほんとに大変な環境だと拝察いたします。
私なんかにできること、こうしてみなさんにエールを送ったり・・
あとは自分の感染に気を付ける・・
はなはだ消極的なことしか、できませんけど。
くれぐれも、みなさん、お体お大事にですね、感染に気を付けてお仕事なさってください。
せめて少しでも音楽で、息抜きが・・していただければという気持ちを込めまして、今日もお届けしたいと思います。
今週は、私の1986年のアルバム『POCKET MUSIC』
そして1988年のアルバム『僕の中の少年』
2枚まとめて、今週25日、2020年リマスター・・
三十数年ぶりにリマスター再発いたします。
先週から、それのご紹介をさせていただいております。
今日は『POCKET MUSIC』の途中から『僕の中の少年』まで、お届けしたいと思います。
先週は、竹内まりやさんの「souvenir the movie」の発売でございまして。
おかげさまで、たいへんご好評いただいております。
引き続き、よろしくお願い申し上げます。
今週は、私の『POCKET MUSIC』&『僕の中の少年』でございます。
日曜日の午後のひととき・・・連休でございます。
私は、ちょっと忙しくて(笑)
ずーっと家で作業をやっております。
お家で、のんびりされている方も、たくさんいらっしゃると思います。
連休の午後のひと時、今日は、私『POCKET MUSIC』そして『僕の中の少年』
一番、私の内省的な二作品をご紹介。
リマスター・バージョンでお聴きをいただきます。
本日も最高の選曲と、そして最高の音質でお届けをいたします山下達郎サンデーソングブック。
まずは、1985年の私のシングル、アルバム『POCKET MUSIC』最後に入っております、おなじみ「風の回廊」2020年リマスターバージョンで、どうぞ。
♪ 風の回廊/山下達郎
~ CM ~
♪ THE WAR SONG -ザ・ウォー・ソング-/山下達郎
あの当時はまだアナログが優位
達郎氏:
あの当時は、まだアナログが、まだ優位でございました。
ので、アナログA面、B面という感じでございますが。
B面のあたまに入っております「THE WAR SONG」
私の全作品の中でも異色の作品でございます。
いわゆるプロテストソング、反戦歌の部類でございます。
諦観といいましょうかですね・・
なかなか思いが届かない・・
なんかボヤキみたいな(笑)
そういうような歌であります。
トラックは、とっても気に入っております。
2020年リマスターバージョンで、さらに高音質でお聴きをいただけるようになりました。
ようやく、本チャンのテスト盤があがってきまして。
家で聴きましたけれども。
『POCKET MUSIC』は、特にですね、当時のデジタル・レコーディング、それからリマスターにすごく不満がありまして。
ようやく思った通りにですね音像を近づけてお聴きをいただくことが、できるようになりました。
ぜひともですね、新しくリニューアルされましたリマスター盤、お聴きをいただければと思います。
シャンプー
達郎氏:
B面2曲目に入っております、この曲は、もともとはアン・ルイスさんの1979のアルバムのために書いた書き下ろした曲でありますが。
アン・ルイスさんのほかに、山下久美子さんのカバーなんかがありますが。
それのセルフカバーであります。
ドラムのブラシのストロークとパーカッション以外は全部打ち込みで。
そうしたこう・・ビートが遅くなるところとかも、全部打ち込みでやりまして。
どれくらいできるかという、まぁ当時のマシンパワーの限界とか、いろいろあるんですけども。
そういうものをですね、いろいろと実験的にやったものでございます。
間奏のサックスソロはアナログでございますが(笑)
♪ シャンプー/山下達郎
いわゆるスタンダード・ジャズソングを目指して書いた曲でありますが。
今から考えますと、なんでここまで打ち込みにこだわるかというと、自分がキーボード弾きじゃないから・・ピアノ弾きじゃないので。
ピアノをほんとにリアルタイムで弾いているかのような感じで、演奏させてみたかった。
そういう欲求もありますが。
たった2年しか経ってないのに
達郎氏:
1988年、たった2年しか経ってないんですけども。
だいぶデジタルレコーディングが進歩してまいりまして。
24トラックが48トラックになったりしまして。
少しリスクが軽減されてきました。
音的にも少し向上しました。
1988年の私のアルバム『僕の中の少年』
1曲目に入っております、おなじみ「新・東京ラプソディー」
♪ 新・東京ラプソディー/山下達郎
昭和初期の文化に耽溺しまして
達郎氏:
ちょうど35歳のときのアルバムですけれども。
この時代はですね、とにかく、戦前といいましょうか昭和初期の文化に耽溺(たんでき)しまして。
映画にものすごく耽溺した時代でありまして(笑)
昭和11年の藤山一郎さんの大ヒット曲「東京ラプソディー」
♪~楽しい都~
ってやつですが。
1936年
この時代の文化にすごく興味がありまして。
で、思いついたのが、ネオ・東京ラプソディー(笑)
銀座の街並みというんですか・・そういうものを想定して書いた曲であります。
これを1曲目に入れました。
内省的な音楽をしようと
達郎氏:
この番組のリスナーのみなさん、それから私のレコードのリスナのみなさまは、もう耳タコだと思いますけど。
80年代の頭にですね「夏だ!海だ!タツローだ!」とリゾート・ミュージックの代名詞みたいになって。
そういうものに疑問がありましたので。
アルバム「メロディーズ」からずっとですね、内省的な音楽をしようと、目指してきまして。
それが80年代の終わりにですね、こういう形になりました。
『僕の中の少年』という日本題のタイトル、私全作品で、これ1枚であります。
ゲット・バック・イン・ラブ
達郎氏:
で、そうしたリゾートミュージックというかアップテンポのシングルは、なんかこう・・
やりたくない!というですね・・・
もうちょっとバラードをやりたい。
で、もってきてもらった仕事がですね「ゲット・バック・イン・ラブ 」という・・
1988年の春のシングルでございますが。
TBSテレビのドラマ「海岸物語」のテーマソングであります。
これが「ライド・オン・タイム」・・8年ぶりにシングルヒットになりました。
だいたい、私、シングルはアルバムの2曲目というのが、通り相場になっております(笑)
♪ ゲット・バック・イン・ラブ -GET BACK IN LOV/山下達郎
~ CM ~
来週
達郎氏:
来週は、10月にやった「スウィートソウルで棚からひとつかみ」の続きでございます。
12月に入りましたら、恒例の年忘れリクエスト大会、この時代こそですねリクエストで盛り上がりたいと思います。
リクエスト、お便りたくさんお待ち申し上げております。
ハガキの方は
〒102-8080
TOKYO FM 山下達郎サンデーソングブック
ウェブサイトからは、 https://www.tfm.co.jp/ssb/
よろしくお願いします。
何度アナログに戻ろうとしたことか
達郎氏:
和歌山市の超常連、N.Yさん
『達郎さんの「僕の中の少年」は、就職して初めて自分の給料で買ったCDです。
これも自分で買ったCDラジカセで何度も聴いた思い出があります。
ところで当時達郎さんは、デジタル録音に苦労したと、よくおっしゃっていますが、アナログ録音に戻そうとは、考えなかったのでしょうか。
私も最近の医療機器の進歩がすさまじく、ついていくのが大変ですが、やはり患者さんのためには
新しい聴きを使うのがよいと考えています。
やはり達郎さんんも同じような考えでしょうか。』
達郎氏:
何度アナログに戻ろうとしたことか・・ありませんけれどもですね。
まったく機材の進歩はですね、どんどん進みまして。
どうジタバタしましても、ダメです。
エンジニアもやっぱりデジタルに耳を合わせていかんきゃ、なんないので。
もう戻れない、というですね。
みなさん、拒否されるんです。
今更、アナログに戻ろうなんて思いません。
ライブ演奏が全く不可能
達郎氏:
とってもとっても苦労しましてですね(笑)
曲は気に入ってるんですけども。
ポリリズムに凝りすぎまして。
ライブ演奏が全く不可能だという1曲でございます(笑)
♪ 踊ろよ、フィッシュ/山下達郎
レコーディングに苦労しますと、キー設定がどんどん上がっていくという悪い癖があります。「高い高い病」といわれますが・・これなんか、それの典型でございます。
ライブでやるときにですね、しょうがないので半音下げてやると
”あぁ、声が出なくなった”
とか、いろいろ言われますが。
やはりこれも、演奏ができない
達郎氏:
やはりこれも、演奏ができない曲の典型でございます。
楽曲の構成に無理があるので、スタジオではアレでも、ライブでやると大変になります(笑)
やれれば、やりたいんですが。
これも「高い高い病」であります。
こんなんばっかり(笑)
♪ マーマレイド・グッドバイ -Marmalade Goodby/山下達郎
キー設定が高すぎた!
達郎氏:
「マーマレイド・グッドバイ」「踊ろよ、フィッシュ」は、どちらもですねキーの設定を誤っておりましてですね。
実際にやっても、ライブではできないので(笑)
風の回廊
THE WAR SONG
シャンプー
新・東京ラプソディー
ゲット・バック・イン・ラブ
は、適正キーでおさまっておりますので(笑)
ライブで原曲基準でいけますけどですね(笑)
後半のこの2曲はダメだので(笑)
やるとしても半音下げていきますので(笑)
やった時はご了承ください。
よろしくお願いします(笑)
自分の心の吐露
達郎氏:
いろいろアルバムを作ってきましたけれども。
『僕の中の少年』というのは、一番、そういう意味ではですね内省的と言いましょうか、自分の心の吐露というか・・
そういうのが、一番はっきり出てるアルバムであります。
35歳という年齢が、ちょうど何て言いましょう・・
子供が生まれて、自分がやっぱり大人になっていく、ほんとの意味の大人になっていく・・
我々はモラトリアムという、いつまでも少年でいたいという、そいうような世代だったんですけども。
自分が大人になっていくという、そういうようなものに対する、いろんあ思いというのが、このアルバムに反映されております。
そうしたものの、一番典型がおなじみの「蒼氓」という一曲であります。
いわゆるこうした芸能の世界に生きておりますとですね・・
有名とか無名とか
成功とか失敗とか
そういうものと、常に隣り合わせで生きておりますけれども。
なるべく、そういうようなことじゃなくて、平常心でいきたいといいましょうかですね・・
できることならば、普通に生活者としてのですね心情を持ちたいと、そういうようなことを昔から考えておりまして。
そういうことを歌にしましたのが、この「蒼氓」という1曲であります。
無名性、匿名性への賛歌であります。
♪ 蒼氓/山下達郎
エンディング
達郎氏:
というわけで、大変駆け足でお届けしましたが。
今週水曜日に発売になります『POCKET MUSIC』そして『僕の中の少年』
2枚まとめてですね、先週から引き続いてご紹介しました。
もうしあげたいことは、1曲1曲ほんとにたくさんあるんですけど。
ライナーにたくさん書いてございますので、詳しくはライナーノートをですね、ぜひご覧いただきたいと思います。
おかげさまで、どちらのアルバムも、この三十数年間、一度も廃盤になることなくカタログとして継続することができております。
しかも三十数年たって、こうした形でリマスターが再び出せることがですね、ほんとに幸せいっぱいでございます。
さらに申し上げますと、限定発売でございません。
ちゃんとバックオーダーでですね、注文すれば届くという、そういうような形での発売であります。
ひとえに長いこと、聴き続けてくださっているリスナーのみなさまのおかげです。
深く、深く御礼を申し上げます。
ぜひとも、2020年リマスター・バージョン、今週の水曜日発売でございます。
このあと、JOY、アルチザン、それからCOZYもやらなきゃなりませんし・・
2000年代のカタログもですね手を付けなきゃなりません。
それよりもなによりも(笑)、はやくオリジナル・アルバムを出さないといけません(笑)
そういう感じでがんばってまいりたいと思います。
来週は「スウィートソウルで棚からひとつかみ」の続きをお届けします。
というわけで『POCKET MUSIC』『僕の中の少年』よろしくお願いします。
最後は『僕の中の少年』のラスト・ソングでございます。
タイトルソング「僕の中の少年」
♪ 僕の中の少年/山下達郎
今週のオンエア曲
14:03 風の回廊/山下達郎
14:08 THE WAR SONG -ザ・ウォー・ソング-/山下達郎
14:12 シャンプー/山下達郎
14:18 新・東京ラプソディー/山下達郎
14:22 ゲット・バック・イン・ラブ -GET BACK IN LOV/山下達郎
14:33 踊ろよ、フィッシュ/山下達郎
14:35 マーマレイド・グッドバイ -Marmalade Goodby/山下達郎
14:40 蒼氓/山下達郎
14:44 僕の中の少年/山下達郎
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