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山下達郎さん サンデーソングブック2023年4月23日『「変わった声のシンガー」で棚からひとつかみ Part.2』(#1593)

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サンデーソングブック

長崎市内のつつじが満開となりました。
各地のいろいろな開花情報が春を感じさせます。

達郎さんの邦楽で一番インパクトがあったシンガーは山本リンダさん。
今聴いても色あせない!

ということで、このブログでは毎週日曜日 午後2時からTokyo FMをキーステーションにオンエアされている山下達郎さんのサンデーソングブックの一部を文字お越ししています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

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冒頭

達郎氏:

4月も、もう後半に入って参ります。
早いもので・・
私、新しい新曲のデモ作り終わりましたが、
今度は本チャンのレコーディングであります(笑)
あいかわらずでありますが。
まだちょっとアレンジの段階で、編曲でウンウン言っております。

先週は、「変わった声のシンガーで棚から一つかみ」
ご好評頂きましたが(笑)

とても一週間では間に合わない、と言うか
レコーディングが・・なので。
もう1週やっちゃおう!

2週目になりますと
さすがにその変わった声のシンガーが・・
レパートリーが少し少なくなってきます(笑)

ベタなものとか、そういうものも出て参りますけれど。
面白いものでですね
やっぱり10代、20代
そしてレコードを聴いていた時代で
”あ、この人変な声だな”とか
”変わった声だな”
”変わった歌い方だな”、
というのが感じた人、
自分の記憶の中に残ってる人

そうしたものですね聴きなおしてみますと、今聴くと、それほどでもないという・・
かえって、そんなに感じなかった人の方が、特徴のある声だなって
そういう新発見がありまして(笑)

先週のやつは、もう本当に初めから狙い撃ちでやってみました。
今週はそうした、聴いて・・
色々、トライアンドエラーじゃないな・・
表現が、うまくいかない!
いろいろと試行錯誤(笑)
それほど大げさなものじゃありませんが。

そういうようなもので、取捨選択をですね
いろいろ新しい発見とか、新しい気づきとか、そういうのものがありましたので
「変わった声のシンガーで棚からひとつかみ Part 2」
結構努力の賜物でああります。
曲書きの間に一生懸命やりました。

本日も、日曜の午後のひととき
素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きます。
先週に引き続きまして、
変わった声のシンガー
歌い方の特徴
声の特徴・・
いろいろなものが出てまいりますが。
「変わった声のシンガーで棚からひとつかみ」
本日も最高の選曲と最高の音質でお届けをいたします山下達郎サンデーソングブック。

私は、別に変わった声じゃありません。
ごくノーマルな声でありますが。
声を加工するというですね、そういうようなもので少し変な声で歌ってる作品、何曲かあります。
そんな中で今日は、来月の5月の3日に発売になります。
実に40年ぶりにアナログLPが再発されます。
RCA AIR YEARS時代のラスト・アルバム「FOR YOU」
こっからファンクチューンであります、そうした声をいじくった
「HEY REPORTER!」

♪ HEY REPORTER!/山下達郎

~ CM ~

♪ 時代は変わる/ボブ・ディラン

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中学の頃「なんだろなこの歌い方は!」

達郎氏:

考えてみますと、
一番最初に私が小学校を出て、中学入るくらいでですね、
一番印象的な声だったのが、ボブ・ディランであります。
みんな私の世代は同じような感じだと思いますが。

ミネソタのボビー・ヴィーになりたかった青年がですね
ニューヨークへ出てきまして、折しも、公民権運動の真っ只中であります。
そんな中からフォークミュージックでデビューいたしまして一世を風靡しました。

いわゆる、そうしたアメリカでのメジャーなフィールドじゃなくて、
そうした、もうちょっとサブ・カルチャーっていうか、フォーク・ムーヴメントとか
それから、いわゆるアフリカン・アメリカンのブルース
そしたルーツミュージックに繋がる人たちの歌唱法っていうのは、我々が知っている、そうした洋楽のものとは違うテイストでありまして。

1964年サード・アルバムタイトルになってる
The Times They Are a-Changin’
「時代は変わる」というあまりに有名な1曲ですけども。

これ東京オリンピックの年ですからね
私、小学6年ですから。
これ、その時に、もうちょっと後ですけども聴いたのは・・
”なんだろなこの歌い方は!”っていう(笑)
そういうようなですね(笑)・・
私に限らず、皆同じに一緒でございます。

今聴くと、もう普通の感じなんですけども。
このころは、本当にすごいもんであります。
歌の内容もすごくて。
この歌い方・・
でもすごくメロディがキャッチ―でですね。

非常に印象に残ってます。

ボブ・ディランは何にしようかと思いましたけど・・
今のご時世
「時代は変わる」

若者が、年寄りですね・・
もう時代は変わるんだ!
そうやって言ってる歌ですけども。

こっちが年長者になってしまいましたので
色々考えさせられる、ものですけども。

それはともかく
ボブ・ディラン、64年の代表的な作品
The Times They Are a-Changin’
これで始めてみました。

お医者さんの言うこと聞かなくて声に影響が出たシンガー

達郎氏:

変わった声のシンガーと言いますと
先週もお聴きいただきましたみたいに、
とっちゃん坊やみたいな声
それからダミ声
しゃがれ声
ちりめんバイブ
そういうものがありますけど。

そうしたものの我々の世代の代表格はボニー・タイラー
ボニー・タイラーってイギリス人なんですね、この人!
初めて知りました私。

ウェールズ出身のシンガーなんですけど。
はじめは普通の声だったんですけども
ポリープの手術をして、お医者さんの言うこと聞かなくて
治りきらないうちに歌ったんで、そういう声になったんですけども。

それが逆に功を奏して、ヒット曲がたくさん生まれるようになったという。

1978年、日本で一番知られてる一作でございます。
全米、全英3位
ボニー・タイラーの代表作の一曲

♪ It’s A Heartache/Bonnie Tyler

今聴くとですね
それほど、こう・・なんていうのかな・・
超絶にハスキー―だというわけでも、ないですけど。

やっぱり歳が経て、どんどん、どんどんエスカレートしていくという(笑)
そういう感じでありますね。
それ意図して歌ってるという、方も出てきてるので。

余談ですけど、日本では葛城ユキさんっていう方がいらしゃいます。
洋楽と邦楽で、接点というか似てる方がいらっしゃるんですね、時々。

なんだ歌謡曲じゃないか?

達郎氏:

さて、お次は先週かけ損なったやつですが。
クリス・モンテス
元々ロックンロール系のシンガーとしてデビューしまして。
レッツダンスなんて62年のヒット曲がありますが。

A&Mに移籍しましたが、急に中性的な歌い方になりまして
ヒット曲がたくさんございますけれども。
この曲はシングルB面として発売されたんですけど
日本ではこれがヒットするという観測でABひっくり返してリリースしましたら大ヒットになりました。
ヨーロッパでも大ヒットしました。
アメリカではチャート入っていないという・・
そういうようなよくあるパターンでございます。

1969年のアルバム「Watch What Happens」に収録されてます。
クリス・モンテスの自作曲
「Nothing To Hide」
放題「愛の聖書」
我々の世界でしたら誰でも知っていると・・

♪ 愛の聖書/クリス・モンテス

なんだ歌謡曲じゃないかとか
そういうようなことを、言う方もいらっしゃいますけども。

歌謡曲の、いわゆるロックンロールの出る前の日本の歌謡曲って
ラテンミュージックの影響がものすごく大きいんです。

そういうものなので、このクリス・モンテスみたいヒスパニック系の人は
こうしたマイナー・メロディーの感覚というのを持ってますので。
それの反映であります。

それが、日本の歌謡曲のテイストに感応してヒット曲になった
そういうような御託でございます!

ちょうど今の季節に合ってる曲

達郎氏:

お次のシンガーも90年代までほ、とんど知られることが日本でもなかったんですが。
リンダ・ルイスというイギリスのジャマイカ系の黒人女性シンガー
とっても可愛い声をしております。

1972年のセカンド・アルバム、彼女の最高傑作と言われております「Lark」という・・
発売された当時は、ほとんど話題にならなかったんですが
だんだんカルト的な人気が出てきまして。

90年でようやくCD化されまして
一般に知られるようになりましてから
人の口にのぼるようになりました。

私、運良く、そうしたUK系に強いやつがいましたので
70年代の終わり頃に、このアルバムすごく高かったんですけど買った覚えがあります。
リンダルイス1972年のアルバム「Lark」から
「スプリング・ソング」

♪ スプリング・ソング/リンダ・ルイス

リンダ・ルイス
1972年の「スプリング・ソング」でございました。
ちょうど今の季節に合ってるかなという感じでございますが。

70年代、80年代に一番変な声だなと思った人

達郎氏:

先週も申し上げましたが、
変わった声と言っても、いわゆる珍盤奇盤の類じゃありません。
ちゃんとした・・
ちゃんとしたって(笑)

70年代80年代でですね
一番変な声だなと思った人がですね
スティーヴィー・ニックス
フリート・ウッドマックでございますが。

この人の声も随分しゃがれた声だなって印象がありますが。
先ほどのボニー・タイラーがイギリス人だったのと同じに
スティーヴィー・ニックスは、なんとアメリカ人だったって、後で知ったという。

分かりませんね、クロスオーバーと言いましょうか。
フリート・ウッドマックという名前で幻惑されましたが。

スティーヴィー・ニックスだとこの曲ですかね。
シングル買ったぐらいで(笑)
1983年 全米5位
イギリスではチャート入ってないんですよ。
こういうところが、アレですかね・・

今でも好きで、よく聴きます。

♪ Stand Back/Stevie Nicks

~ CM ~

来週

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしておりますサンデーソングブック
「変わった声のシンガーで棚からひとつかみ Part.2」でお届けしております。

Part.2になりますと、ちょっと薄味になりますが、しょうがない。
っふふ(笑)
その間に仕事(笑)

来週は、ここの間、鬼のようにお便り・リクエストいただいておりますので
「リクエスト」で。
来週は「リクエスト特集」でお届けします。

引き続きお待ち申し上げております。

〒102-8080
TOKYO FM 山下達郎サンデーソングブック

こんなにハガキが頂けるようなご時世になるとは、ですね
夢にも思いませんでした。
90年代に、比べ物になんない!
ありがたいんですけど、すごく読むのがたいへん(笑)

でも引き続きよろしくお願いします。

何と言っても矢野顕子さん

達郎氏:

日本で、そうした変わった歌い方とか、変わった声と言いますと
何と言っても矢野顕子さんでございます。

1976年にデビューしました。
「JAPANESE GIRL」
名盤でございます。

ここから「電話線」

♪ 電話線/矢野顕子

矢野顕子さん、1976年の「電話線」でございました。

邦楽で一番インパクトがあったシンガー

達郎氏:

私も長いことレコード聴いてきましたけども。
邦楽で一番、声という意味でインパクトがあったのは山本リンダさんですね。
もうデビュー作から、もう超絶であります。

今聴いても少しもいささかもそのインパクトは衰えていないという・・
なんて言ってもデビュー曲1966年ですから、これ。
この頃は、バックのスタジオ・ミュージシャンの演奏もですね
なかなかロックンロールしてるんですよね。

これ石川晶さんだと思いますけどね・・ドラム。

1966年のデビューヒット「こまっちゃうナ」

♪ こまっちゃうナ/山本リンダ

山本リンダさん1966年のデビューヒット「こまっちゃうナ」

変わった声というより、いわゆる舌っ足らずなんすね発音が。
なんか、やっぱりそういう系譜っていうのがあって、
木村カエラさんとか、ああいうのにつながる感じですかね・・

なんか、超絶的と言いましょうかですね。
これ、まだおとなしいんです。
この後の「トンボのメガネ」とかですね
もう大丈夫かっていうのたくさんありますが。
それはまた珍盤・奇盤でいきたいと思いますが(笑)

これ遠藤実さんが、こうやって歌えって言ったのか
その辺がですね、インタビューしてみないとわからない、という・・
なかなか聞きたい事が、たくさん!
でももう、いらっしゃらない・・。

エンディング

達郎氏:

というわけで今日は「変わった声のシンガーで棚からひとつかみ」でございまして。
お便り、全然ご紹介できませんでしたけど・・

福岡市の超常連、U.Sさんはリンダ・ルイス「スプリング・ソング」にリクエストくださいました。

長野県須坂市のN.Hさん
ケイト・ブッシュ
ケイト・ブッシュどうしようかなと思ったんですけど(笑)
ケイト・ブッシュ
ビヨーク・・・
まだまだあるんですけれども
今日はかけきれませんでした!
すいません。
よろしくお願いします。

すてきなおたより

達郎氏:

岩手県北上市のI.Mさん

『1年生リスナーです。
今年も庭に大きく真っ赤なチューリップが咲きました。
ある時可愛いチューリップの花が、暑い日中は驚くような姿になっているのを見て知って
そのギャップに愛しく思うようになりました。
今年も会えてよかった。』

すてきななお便りを頂きました。

ラーメン・ソング

達郎氏:

山形県東村山郡 N.Tさん 30代の方ですが。

『色々と地味な山形県ですが
今年ラーメン消費量日本一になりました。
達郎さんは知っていましたか。
山形県は、ラーメン好きなたくさんいるのです。
そこで達郎さんにお願いがあるんですが
是非ともラーメン・ソングを1曲作っていただけませんか。
ラーメン・ソングとラーメン・音頭
よろしくお願いします。』

それでリクエストは
デヴィッド・クロスビー「ラフィング」
よくわかりませんね(笑)

他の人に頼んでください(笑)
ドーナツソングにラーメンソング・・・ほんとに(笑)

矢野顕子さんに「ラーメン食べたい」という歌が、ちゃんとありますので。

生活感あふれるお便り

達郎氏:

超常連のI.Tさん

『ちょっと暖かくなってきたので、群馬からスーパーカブ、バイクで松本まで来ました。
ここで古くからの友人に会い、久しぶりに一杯飲みました。
ご当地ならではのお店の料理を楽しみました。』

浜松市のW.Cさん

『この春新しい職場に人生初のバス通勤に四苦八苦していましたが
40分の時間、音楽を聴いたり、本を読んだりする余裕が出来てきた、この頃。
職場の公園から浜松城を眺めながら毎日ランチを楽しんでいます。
ドラマの影響か平日の新緑の浜松城は観光客で溢れております。』

達郎氏:

いいことです。
生活感があふれているお便りが最近多いです。
引き続き、お待ち申し上げております(笑)

今日の最後

達郎氏:

というわけで、来週はリクエスト特集でございます。
今日の最後は身内の方。
やはり超絶的な歌い方で知れらます。

布谷文夫さん

1973年の大瀧詠一さんがレコーディング関わりましたアルバム
「悲しき夏バテ」から「五番街」

「変わった声のシンガーで棚からひとつかみ」
ご清聴ありがとうございました。

♪ 五番街/布谷文夫

クロージング

達郎氏:

お送りいたして参りました山下達郎サンデーソングブック
「変わった声のシンガー」
2週間お送りしました。

大丈夫かな、ほんとに(笑)
また機会が・・・
ないな!

東京なんか、まったくもって、日中は暑くて夜はグッと冷えるおちう・・
それが繰り返されております。
風邪ひきさんが、たくさんいたりします。
変な陽気でございます。
皆様くれぐれもお体お大事に。

来週はリクエスト特集でごいざます。
来週のサンソンもお楽しみに。
山下達郎サンデーソングブック
来週もセイム・タイム、セイム・チャンネルでみなさんごきげんよう。
さよなら。

今週のオンエア曲

14:03 HEY REPORTER!/山下達郎
14:10 時代は変わる/ボブ・ディラン
14:16 It’s A Heartache/Bonnie Tyler
14:21 愛の聖書/クリス・モンテス
14:25 スプリング・ソング/リンダ・ルイス
14:28 Stand Back/Stevie Nicks
14:37 電話線/矢野顕子
14:41 こまっちゃうナ/山本リンダ
14:47 五番街/布谷文夫

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コメント

  1. さくらもちよ より:

    はじめまして。いつも有り難うございます。ラジオ視聴を見逃した私にとって、同じ県民であられる貴方様の存在は本当に有り難いとともに、感謝と言うしか有りません。

    ラジオから流れる音声を全て文字に変換して打ち込むという作業は、本当に大変な労力だとは思いますが、どうか日常生活に支障をきたすことが無いように、無理をなさらずに過ごされることをお祈り致します。

    • 9thnuts より:

      管理人の9thNUTSです。さくらもちよ さん、コメントありがとうございます。
      激励のお言葉が励みになります!
      気長に続けて参りますので、またお立ち寄りください。