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山下達郎さん サンデーソングブック2025年3月23日『ミュージシャン追悼特集』(#1693)

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サンデーソングブック

福岡市内のお天気はポカポカ陽気
ライブは見れるうちに見にいこう・・そんな気持ちになります。

ということで、このブログでは毎週日曜日 午後2時からTokyo FMをキーステーションにオンエアされている山下達郎さんのサンデーソングブックの一部を文字お越ししています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

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冒頭

達郎氏:

今日は滑舌が我ながらちょっといい感じがしますが、後になったらわかりません。
仕事が立て込んできましてですね(笑)
大幅前倒しで録ってます(笑)
なかなか大変でございますが。
竹内まりやさんのリハーサルが本格化しているのと、自分の曲かと色々重なってしまって。先週も前倒しだったんですけど、今週またさらに前倒しになってきまして、季節のお話とかができないのは残念でございます。

で、いただいたお便りも、下手すると1月ぐらいインターバルが開いてしまってるんですが、それでも。ちゃんとストックしてとってあります。

私、先日映画を観に行こうとしましてですね、ちょっと離れたとこしかやってない映画だったんで、あのアニメだったんですけども、それを観に行きまして。

最近は電車に乗るのも、映画館のチケットも全部アプリでですね、やっておりまして。
それで映画館まで行って、また電車に乗って帰ってきて、で家帰って机の上を見たらですね、財布が乗っかってんですね。財布を忘れて出てたんです。
だけど全く現金を使わなかったので、車を運転しなかったのがあのラッキーでしたけども。

全く財布の現金を1個も使わないで映画を観て電車に乗って往復して帰ってこれるというですね。そういう時代になったんだなって(笑)
なんか我ながらこう感慨無量と言いましょうかですね、そういう時代になったなと。
財布がカバンの中に入ってることすら気がつかないで往復できる(笑)
そういうような経験をしました。

時代は変わります。

いい方に変わるところもありますし、悪い方に変わるところもありますが。
それでも季節は少しずつですね、変わってまいります。
前倒しなので、そういうことが申し訳ありませんが。

で、3月残りの2週間でございますけれど。
昨年の末ぐらいから今年にかけてですね、ミュージシャンの鬼籍に入られる方もですね、ものすごく洋邦問わずですね、たくさんいらっしゃいます。

私自身が年齢を重ねてきましたので、やっぱり昔から60年代70年代聴いてる音楽のミュージシャンがやっぱりお年を召してですね、鬼籍に入られるという・・
そういう方々がたくさんいらっしゃいます。

ここ1年ぐらいすごく多いような気がしまして。
なかなか追いつかないんで。
ちょっと仕事が立て込んでいることもありますので、じゃあ今日はですね、一つミュージシャンの追悼特集をしようと思います。

私が好きで聴いていた人たちが相次いで鬼籍に入られましたので、そういう方達の音楽的な業績を偲ぶ形でですね、ミュージシャン追悼特集。
さあやろうかなと思いましたら、とても1週間じゃ間に合わないんです。

ですので、今週来週2週間使いまして、ミュージシャン追悼特集、これミュージシャン追悼特集って言わなければ普通の「棚からひとつかみ」で成立してしまうプログラムなんですけれども。

そうした素晴らしい音楽を作られた方々の業績を偲びつつ
山下達郎サンデーソングブック 日曜日の午後のひととき、ちょっと寂しい気持ちもありますけれども、音楽はいつまでも残りますので、そうしたミュージシャンを偲ぶ追悼特集、今週来週2つに分けてお届けしたいと思います。

日曜日の午後の一時、素敵なオールディーズを今日もお楽しみいただきます。
山下達郎サンデーソングブック、本日も最高の選曲と最高の音質でお届けをいたします。
で、なのでお便りが数週間前のやつばっかりなんですけども。
ちょうどいただきました。

神奈川県横浜市のI.Mさん

『達郎さん大好き26歳です。』

ありがとうございます。

『久しぶりの雨なのでリクエストは「スプリンクラー」でお願いします。 』

鹿児島市のA.Hさんからも頂きました。
もうこの曲も作って42年、「スプリンクラー」

♪ スプリンクラー / 山下達郎

~ CM ~

♪ Never Give You Up / Jerry Butler

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Jerry Butler:バリトンの素晴らしいシンガーでした

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしておりますサンデーソングブック

というわけで、今年に入ってからですね、お亡くなりになったミュージシャンの追悼をやってみようと思います。
とっても数が多いので驚いておりますが。

私が歳を重ねてきたので、私が拝聴していた音楽、60年代70年代中心ですけども、その頃の現役の方々がやっぱり鬼籍に入られる、そういう年代でありますので。

まずはジェリー・バトラー
シカゴを代表するシンガーであります。
カーティスメイフィールドで、同じゴスペルクワイアで知り合ってインプレッションズというグループを作りまして、たくさんヒットできましたが
独立してソロシンガーになりました。

60年代シカゴを代表する4大シンガーと言われておりますけれども。
でも60年代中期あたりからですね、フィラデルフィアにレコーディングのスタンスを移しまして、ジェリーロスのプロデュースで何作か行きまして、その延長でギャンブル&ハフのプロデュースで名作をたくさん生みました。

ここの時代が私リアルタイムで一番聴いた時代であります。
愛聴曲もたくさんありますが。
そんな中1968年全米R&Bチャート4位、全米チャート20位まで上がりました、代表作の1曲、ギャンブル&ハフ ジェリー・バトラーのコンビ
アレンジ ボビー・マーティン 
フィラデルフィアサウンドです。

「Never Give You Up」
享年85歳、2月20日に亡くなりました。

ミシシッピ生まれですけども、第二次大戦中に家族でシカゴへ上がっていったという典型的なパターンであります。

ジェリー・バトラー、バリトンの素晴らしいシンガーでした。

Don Nix:スワンプ・ロックの範疇に入る人 

達郎氏:

続きましては南部人、ドン・ニックス。
日本ではとっても人気がある人ですけれど。

いわゆるスワンプ・ロックの範疇に入る人ですが。
メンフィス生まれのドン・ニックス
12月31日の大晦日に亡くなりました。
享年83歳。

たくさんアルバムありますけれども、一番代表的な作品が73年の『Hobo’s Heroes & Street Corner Crowns』というアルバムであります。
ハイスクール時代にBooker T. & the M.G.’sになります。
後のドナルド・ダック・ダン、スティーブ・クロッパーなんかとバンドをやっておりまして、マーキーズというですね、Booker T. & the M.G.’sの全身になりますバンドでやっておりましたけど、独立して何枚もアルバムを出しました。

そんな中から、1973年のアルバム『Hobo’s Heroes & Street Corner Crowns』から
「Black Cat Moan」

♪ Black Cat Moan / Don Nix

Don Nix 1973年の「Black Cat Moan 」

この人もいろんなところに人脈がありますね。
レオン・ラッセル、それからジェフ・ベック、ジョージ・ハリソン、イギリスでも人気があった人なので、そうした、すごく・・
でも生粋の南部人でありました。

日本でもとっても・・・一部で強敵な人気がありました。

Chris Jasper:音楽的な要だった人です

達郎氏:

お次は私の大好きなアイズレー・ブラザーズのメンバーでありましたクリス・ジャスパー。アイズリー兄弟と近所でですね、ルドルフ・アイズリーの奥さんがクリス・ジャスパーの妹さんで、親戚関係ですね。

その関係でクリス・ジャスパーはジュリアード音楽院を出ましてですね、大変アカデミックな人で、この人がいなかったらアイズレー・ブラザーズ、あそこまでビッグにならなかっただろうと、音楽的な要だった人です。

で、そのクリス・ジャスパー、2月23日に73歳で・・
私と同じです。同年代ですね、1個上っていう感じです。
大変に才能のある人でしたけれども

ソロになってからやっぱりなかなか成功がしづらかった。
歌がちょっと弱いというですね、そういうあれがあります。
やっぱりそのロナルド・アイズレーにはかないませんので・・
そんなこともあります。

でも音楽的には大変高度なテクニックで曲を作ってた人であります。

クリス・ジャスパー、1987年のアルバム『Superbad』のタイトルソング、R&Bチャート3位
いわゆるパターン・ミュージックの典型なんですけれども
初めは単純そうなんですけど、何回も繰り返し聞いてると、その複雑さがだんだんだんだん染みついてきて、離れられなくなるという、不思議な魅力がある曲です。
『Superbad』

♪ Superbad / Chris Jasper

クリス・ジャスパー、1987年のSuperbadでございました。

クリス・ジャスパーがいなかったら、アイズレー・ブラザーズ、現在のようなですね、名声勝ち得てなかったと思いますが。

Garth Hudson:この人がいなかったら

達郎氏:

お次の方も同じような感じであります。
The Band

The Bandのキーボード・プレイヤー、ガース・ハドソン
1月21日に亡くなりました。
享年87歳。

ザ・バンド
もし、ガース・ハドソンがいなかったら、全然違った人生だったと思います。
狂気と言っていいぐらい、キーボードのセンス、それからもうマルチプレイヤーであります。

一番長生きしまして
これでついにバンドのメンバー全員鬼籍に入ってしまいました。

今回、この追悼特集するにあたって一番リクエストいただいたのは、この人とロバータ・フラックでありました。

だからバンドですので、もうばらけまくってますけれども。
ガース・ハドソンのその実力を聴くのに、一番適した曲がこれだと思います。

1972年に発売されました「Rock of Ages」。
71年の大晦日にニューヨークで行われたライブのレコーディングなんですが。
ニューイヤーズイブで12時を迎えるのがですね、ちょっと時間が余っちゃったんですね。

で、そこでガース・ハドソンがオルガン・ソロを延々やるという、そういうものになりまして。
それでいよいよカウントダウンの時に『蛍の光』が演奏されて、それで『チェスト・フィーバー』に繋がるという、そういうようなあれです。
これ『Rock of Ages』発売された時は、そんなこと何も知りませんから、これは何なんだろうと思ってましたけど、でもそのオルガン・テクニックは素晴らしいものでありました。
そういう裏がライブならではのですね、そうしたお客の受け方とか、そういうのは理解できるわけであります。

『ジェネティック・メソッド』っていうタイトルが付いております
The Bandの1972年のライブアルバム『Rock of Ages』からガース・ハドソン、超絶プレーをお楽しみください。
ちょっと長いけど面白いです。

♪ The Genetic Method / The Band (Garth Hudson)

というわけで、The Band、1971年の大晦日にニューヨークで行われたライブのレコーディング『Rock of Ages』からガース・ハドソンのオルガン・プレー『ジェネティック・メソッド』というタイトルが付いております。

この後演奏が始まったのが『チェスト・フィーバー』。
この『チェスト・フィーバー』で新年を迎えるという企画でございました。

~ CM ~

来週

達郎氏:

山下達郎がお送りいたしておりますサンデーソングブック
今年に入って亡くなったミュージシャンの方々の追悼特集をやっておりますけれども。
とにかく数が多い。
それから、1曲が長いので、1週間では間に合わないので、来週も引き続きお送りしたいと思います。
来週で3月も終わりでございます。

冒頭にも申し上げましたが、ちょっと前倒しでやっておりますので、あったかくなってるのがまた寒が戻ってるのか、ちょっとわからないのが大変ですが。
それでも春はやってくるという・・・

Mariya Takeuchi RCA YEARS Vinyl Box Collection

達郎氏:

先週も申し上げましたが。
竹内まりやさんのRCA時代のアルバム、これがアナログ6枚組限定ボックスセットとして発売されました。
「BEGINNING」「UNIVERSITY STREET」「LOVE SONGS」「MISS M」「Portrait」。
これのオリジナルアルバム5枚に加えまして、当時のライブ音源収録したスペシャルボーナスディスク1枚を加えました6枚組です。

詳しくは竹内まりやオフィシャルサイト
https://www.mariyat.co.jp/
でご確認ください。

3月19日に発売されております。
完全生産限定盤
各180グラム重量盤であります。

春のお便り

達郎氏:

浦安市のY,Aさん

『我が家で春を感じる時、
妻がミモザを収穫する時です。
たわわに咲いた花をつけた枝を切るのが私の仕事。
花粉に耐えながら枝を落とします。
バケツ1杯の黄色い花を見ると、春だなぁと思います。』

広島県尾道の超常連でK.Kさん。

『先日の朝、いつものように出社の準備をして車を走らせると、角を曲がった道路上に黄緑色の小鳥がちょっと佇んでいました。
私がとっさに「あ!うぐいす可愛い」と口に出してしまいましたが、
よく考えたらメジロだったのかもしれません。
達郎さんのお近くにはどんな鳥がやってきますか? 』

達郎氏:

もう10年以上前になりますけど、うちの玄関にですね、大きな鉢植えがあるんですが、そこの鉢植えの中にですね、メジロが巣を作りまして、卵を産んでどっかへ飛んでいきました。

で、その卵を温めてる時に近づくとですね、もうあのメジロのお母ちゃんがですね、目をむいて、睨みましてですね・・
そっとしてやろうと。
物陰なのでカラスとかそういうのに狙われないんで、そこを選んだんだと思いますけど。そういうこともありました(笑)。

Roy Ayers Ubiquity:ジャズのビブラフォン奏者

達郎氏:

今日は曲が長いので、あと1曲しかかかりません。
すいません。
ロイ・エアーズ。
ジャズのビブラフォン奏者なんですけども
この人はいわゆるジャズ・ファンクのジャンルではですね、とっても人気がある人で。

この人がつい先日、3月4日に亡くなってしまいました。
去年84歳
皆さん、80歳過ぎてなので大往生ですが・・

私ロイ・エアーズのライブ、どっかで見た記憶があるんですけど
どこで見たかっても結構ニューヨークだったのか?なんか日本の例えばブルーノート、それだったのかですね・・
でも確かに見た記憶があるんです。
で、バイブうまかったんですけど(笑)
LA出身の人でいろんなミュージシャンと一緒にやってますけれども。

私が一番よく聞いたのは、1976年のアルバム『Mystic Voyage』というアルバムですが。
ここからシングルカットされました。
タイトルソングが全米ソウルチャート70位というチャートアクションがしてます。
他の作品、ボーカル入れたら色々あるんですけど、これはあのバイブ奏者としてのソロが楽しめるシングルです。

ロイ・エアーズ、ユビキティというバンドの名義です。
『U Bi Quity』かな?

♪ Mystic Voyage / Roy Ayers Ubiquity

ロイ・エアーズ・ユビキティ
1976年の『Mystic Voyage』でございました。

エンディング

達郎氏:

この続きはまた来週。
もう山のようにお便りが残ってしまいまして、1曲が長いとすぐこういうことになりますが、しょうがない。

4月に入ったら少しこれ取っといて。
最近はすてきなお便りがたくさんあるので、ちょっとなんかボツにするのもったいないっていう感じでいっぱいです。

広島電鉄の電車に乗っていて

達郎氏:

1通だけ
広島市のK.Tさん。

『昨年の年末、広島電鉄の電車に乗っていて、車内放送で

大人運賃220円
こども運賃110円

と言った後、男の子がお母さんに「子供うんち、子供うんち」と
お母さんが「お金のことよ」
と言っていました。
読んで欲しくて書きますが、作り話じゃありません。』

ウケました。
またください。

クリス・ジャスパー、ガース・ハドソンリクエストいただきまし。
三鷹市のT.Tさん
新潟県糸魚川市のK.Tさん
茨城県筑西市のN.Sさん
札幌市のN.Mさん
川崎市のK.Hさん
柏市のF.Cさん
超常連の皆さん、ありがとうございます。
来週も引き続きこのあれで行ってみたいと思います。

今日の最後

達郎氏:

ミュージシャンの追悼なので、私の1曲
2017年のシングル『REBORN』
ちょうどおりよくリクエストいただきました、
川崎市のW.Nさん、超常連
ありがとうございます。

♪ REBORN / 山下達郎

クロージング

達郎氏:

お送りいたしてまいりました、山下達郎さんでサンデーソングブック
ミュージシャン追悼特集でございました。
来週も引き続きPart2をお届けします。

ミュージシャンの追悼なので、ちょっとしんみりしてしまいますけれど
でも作品がどれも素晴らしいので
そうした音楽が語り継がれていくという、そういう番組の趣旨でございます。

春が近づいていると思います。
もう春分の日も過ぎております。
早く直近でやりたいものですが、色々とすいません(笑)
がんばっていきたいと思います。

来週は3月最後のサンデーソングブック、引き続きお楽しみに。

山下達郎サンデーソングブック、来週もセイム・タイム、セイム・チャンネルで、皆さんごきげんよう。さよなら。

今週のオンエア曲

14:04 スプリンクラー / 山下達郎
14:10 Never Give You Up / Jerry Butler
14:15 Black Cat Moan / Don Nix
14:20 Superbad / Chris Jasper
14:26 The Genetic Method / The Band (Garth Hudson)
14:39 Mystic Voyage / Roy Ayers Ubiquity
14:44 REBORN / 山下達郎

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