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山下達郎さん サンデーソングブック 2015年05月03日『棚からひとつかみ』

山下達郎さん サンデーソングブック 2015年05月03日『棚からひとつかみ』

連休真ん中の日曜日5/3は、長崎は雨でした。
しょぼ降る雨の中、学生時代の音楽サークル同窓会が長崎市内のライブハウスで開催され、楽しいひと時でした。

今週のサンソンでオンエアされた「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」も学生時代にバンドでコピーした一曲。偶然オンエアと同窓会が重なったことに感慨ひとしおでした。

ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。

◎ 冒頭

達郎氏:

ゴールデンウィークまっただ中でございます。

昨日、土曜日・・・2,3,4,5,6
5連休。
もっとすごい人は、その前から7連休。
もっとすごい人は、先週から12連休。

そういう方は、日本にいらっしゃらないかもしれませんけど。
別にいいんですけど・・

それでも、連休といえどもですね、働いてらっしゃる方も、たくさんいらっしゃいます。
私も、そういう方と同じ・・盆も正月も連休もございません。

今日もスタジオ、このあとスタジオです。

でも全国的に連休で楽しい(笑)休日を過ごしてらっしゃる方、お子さんの相手でくたびれるよ・・会社の方がいいよって、そういう方もいらっしゃると思いますが。

人それぞれ、たまにはご家族、のんびりなさって頂くのも一考かと。

私はあいかわらず(笑)
すごく雑多に色んな仕事がですね、来ておりまして。
こういうのが一番疲れるんですよね。

スタジオだったら、スタジオで曲作るとかアレンジするとか、シングルの締め切りとか・・
そうやって、グーッと同じ仕事やってる・・・

毎日毎日、細かく細かく仕事が違うっていう、この一週間。
こういうのが一番疲れますね(笑)
連休明けると一段落しますが。

連休中は、そういう具合にバタバタしてしておりまして。
ちょいと健康に気をつけていかなきゃなんないなと。

番組の方は・・・
はっと気が付きました。
先週、私、40周年記念の、5年おきの山下達郎の作品なんてのをお聴きを頂きましたが。

今日、来週何をやるかって、申し上げるの忘れてしまいました(笑)
でも、たいして変わんないです(笑)
スタジオ暮らしの時はですね、お馴染みの『棚からひとつかみ』

山下達郎のレコード棚からアトランダムに今日はお聴きを頂きます。
プラス、ほんのちょっとですが、リクエストカードにもお応えしつつ、いつもの棚つか+リクエスト。

連休ど真ん中なので、割りとこうまったりしたオールディーズソングでお楽しみいただこうと思いましたが、あんまし、そういう感じでもないかもしれませんが。

えぇ・・ま・・・仕事の真ん中なので『棚からひとつかみ』
日曜日の午後のひととき、とりわけゴールデンウィークの午後のひととき・・

いつものように素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きます山下達郎サンデーソングブック。
本日も最高の選曲と最高の音質でお届けを致します。

最近は新しいリスナーの方がお便りを下さいまして。
とっても嬉しい毎週ですけれども。

千葉県佐倉市のM.Kさん。
『初めまして。こちらの番組に初めてお便りいたします。
今年の3月下旬から聴き始めました。
55分間オールディーズソングということで、正直76年生まれの私は判らない曲が多いですが、達郎さんのチョイスした曲は聴いてここちよい曲が多いので勉強になっております。

7歳の子供にじゃまされることもありますが、頑張ってリラックス時間を作っております。
40週年おめでとうございます。
リクエスト曲、絞るの難しい。
「あまく危険な香り」か「君の瞳に恋してる」
よろしくお願いします。』

新しいリスナーの方でございます。
いらっしゃいませ!

オタクな番組でございますが。
宜しくお願いします。

そういうわけで私山下達郎、1982年のお馴染み「あまく危険な香り」

♪ あまく危険な香り/山下達郎

~ CM ~

♪ Stand By Me/ベン・E.キング

◎ベン・E.キング 

達郎氏:

今日は珍しく直近で録っております。
ここんとこ、ずーっと仕事が忙しくて前倒しでやっておりましたが。

珍しく直近でできるなと思っておりましたら、ベン・E.キングの訃報が飛び込んで参りました。
4月30日、先週の木曜日でございますが。

ベン・E.キング、本名ベンジャミン・ネルソン。
享年76歳。

生まれたのはノースカロライナですが、ニューヨークのハーレムに移ってきましてムーングロウズという有名なボーカルグループのメンバーになります。

そのあと、ファイブ・クラウンズというドゥーワップ・グループに参加しましたが。
このファイブ・クラウンズというのがドリフターズに名前を変えさせられましてですね。
新生ドリフターズ、それまでいたドリフターズから全然違うグループがドリフターズを名乗りまして、ここのリード・ヴォーカルとしましてたくさんヒットを出しました。

その後、ま、いろいろとマネージャーと揉めたりししましてですね、ソロになります。

自分が書いた曲で「STAND BY ME」という・・
プロデューサーでありますリーバー / ストーラーが「Elmo Glick」のペンネームで共作のアレとっておりますが。

ベン・E.キングの手によります「STAND BY ME」という、この1961年のNO.1大ヒット致しまして。
今から54年前の曲でございますが。
これでベン E. キングは不動の地位を獲得しました。

どなたでもご存知の1961年の「STAND BY ME」

めずらしくこういうベタな曲で始めますと、またどこぞでですね「こんなベタな曲かけちゃって」と、そういう・・・

そうやって言ってるあなたもですね、別に100年前からこの曲しってた訳ではありません。
こういう時は、一番最初にこの曲を聴いた原点に立ち戻ってですね、ベン E. キングのこの素晴らしい作品の、歌っておりますベン E. キングを偲ぶというのも、いいかなと思います。

今日は「STAND BY ME」で初めてみました。

何度も申し上げておりますが、アトランティック・レーベルのですねトム・ダウドの素晴らしいエンジニアリング、とても54年前の音とは思えない、素晴らしい作品でありますが。

これを今日はデジタルプロセッシングで、どこでも聴けない「STAND BY ME」の音でお聴きを頂きました。

◎ブルー・ジーンNo.1/寺内タケシとブルージーンズ

達郎氏:

加瀬邦彦さんが亡くなりました。
享年74歳でございます。
ということはベン E. キングと同世代ということになります。

加瀬邦彦さんは寺内タケシとブルージーンズからはじまって、ワイルドワンズを結成しまして、その後は作曲家として、色々な人に・・沢田研二さんを筆頭とするいろいろな人に曲を提供しました。

ギタリスト、作曲家、プロデューサーでもありますが。
私若い頃に加瀬さんといくつか作品をご一緒させていただきまして、コーラス・ボーイなんかもやりまして、たいへんかわいがって頂きました。
特にワイルドワンズのみなさんには本当に仲良くしていただきました。

加瀬邦彦さん、作曲家としての一番草分けの作品は1965年、彼が24歳のときに、寺内タケシとブルージーンズのメンバーでありました時に作りました何曲かでございますが。
その代表作の一作、インストゥルメンタルでございます。
「ブルー・ジーン NO.1」。

♪ ブルー・ジーンNo.1/寺内タケシとブルージーンズ

◎青空のある限り/ザ・ワイルド・ワンズ

このあと、ブルージーンズを脱退して、ワイルドワンズというグループを結成しますが、脱退の理由が「ビートルズを客席で観たかった」というですね、方でございますが(笑)。

私、ワイルドワンズ、中学生の頃にほんとに良くリアルタイムで、ずーっとジャズ喫茶で観ておりました。
ドラムの植田芳暁さんがドラムでリード・ヴォーカルという。
当時、僕もドラムを叩いていたので、もう植田芳暁さんに、ほんとに憧れましてですね。

植田さん、ほかにもドラムとリード・ヴォーカルの方っていうのは、アイ高野さんとか色々な方、いらっしゃったんですが。
植田さんは、ブームスタンドを下から下げて・・
だいたい上から下げてくるマイクのセッティングがほとんどだったんですけど、植田さんは下から伸ばすと・・

これカッコイイなって。
自分も真似した覚えがありますが(笑)

ワイルド・ワンズ、たくさん好きな曲ありますが。
池袋のドラムというジャズ喫茶でですねワイルド・ワンズ観た時に「今日は新曲をやります」って、これが新曲の初めてです。
僕が中3の時、1967年の8月の末の夏休みの時でございますが。
その時に加瀬さんのトレードマークのYAMAHAの12弦のですね、なんかエフェクターが付いた、そのボタンを押すとブ~ってハムが聴こえる・・

「えっ何だ?」って・・・
ワン・ツー・スリー・フォーで、バンって出た時にいわゆるファズでございます。
ディストーション。

「うわ~ カッコイイい!」

1967年の9月のザ・ワイルド・ワンズのシングル「青空のある限り」。

♪ 青空のある限り/ザ・ワイルド・ワンズ

◎男が女を愛する時 

達郎氏:

4月14日にパーシー・スレッジ亡くなりました。73歳。
ということは、やっぱりベン・E.キングなんかと、ちょっと同じような世代なんですね。

パーシー・スレッジといえば「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」1966年のミリオン・ヒットであります。
「Stand By Me」しろ「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」「男が女を愛する時」、どちらも私中学のときにレコード初めて聞きまして、ラジオから出てきましてですね。

こうした作品でR&Bという世界に足を踏み入れたとっかかりであります。
パーシー・スレッジは、ほんとにバラード・シンガーで、アップテンポになりますとちょっと音程が悪かったりタイムが悪かったりするんですが。

この自作曲と言われていますが、クレジットは一緒にやってたメンバーのクレジットなんですけども。本当はパーシー・スレッジが自分で書いたと今では言われております。

この曲は、ほんとはたくさんカバーがあるんですけど、パーシー・スレッジの作品は、ほんとこう・・直球勝負といいましょうかですね。
「女の人がいないと、男はやっていけないんだ」という、そういうような真摯さというのがですね、つたなさの中に出ているという、そういうようなものなので。

やはりこの「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」はパーシー・スレッジがナンバーワン・バージョンだと申せましょう。

♪ 男が女を愛する時 (MONO)/パーシー・スレッジ

アラバマ生まれのパーシー・スレッジが、やはりアラバマの当時勃興してきましたマッスルショールズのスタジオで録音しました不朽のR&Bのスタンダード「WHEN A MAN LOVES A WOMAN」。

これをアトランティックのプロデューサーでありましたジェリー・ウェイクスラーはパーシー・スレッジの歌が気に入らなくてですね、録り直して出したんですが、出たシングルは元の歌だったというオチがついてるという有名な逸話がございますが(笑)。

いすれにせよ、パーシー・スレッジ、この一曲が永遠に名曲として残っていくでしょう。
ご冥福をお祈りします。

~ CM ~

◎来週 

達郎氏:

来週なんですが、ここんとこ、何週間か前にですね、お便り紹介させて頂きました。
千代田区のW.Kさん。
『一曲を通してコードを1コしかつかってないワンコード。ソング特集というのはどうでしょうか?」という。

「とことんワンコード・ソングで棚つか」
これに乗りました。
来週はワンコード・ソングで行ってみましょう。

コード1個しかない曲の特集。
結構・・たまにはいいかなと(笑)

もうお一方、豊中市のM.Aさんは「猫で棚つか」
これも、今度行ってみましょうね。
動物ネタいいですね。

犬で棚つか
猫で棚つか
鳥で棚つか

なんでもいけますね。

花で棚つか

意外と楽しいですね。
楽しいの反面、そうやってテーマで選ぶとですね、曲があんまりよくなかったりするんですね(笑)
ダレたりするんで、そこのへんが腕の見せ所でございます。

とりあえず来週は「ワンコードで棚つか」

♪ The Girl Don’t Care/Gene Chandler

♪ 雨のジョージア/トニー・ジョニー・ホワイト

◎エンディング 

達郎氏:

今日はこのへんで。

来週は「ワンコード・ソングで棚からひとつかみ」
何が飛び出しますか、お楽しみに。

今日の最後は、私の1991年のアルバムに入っております、5月がデーマの「片想い」

♪ 片想い/山下達郎

今週のオンエア曲

14:04 あまく危険な香り/山下達郎
14:08 Stand By Me/ベン・E.キング
14:14 ブルー・ジーンNo.1/寺内タケシとブルージーンズ
14:18 青空のある限り/ザ・ワイルド・ワンズ
14:23 男が女を愛する時 (MONO)/パーシー・スレッジ
14:34 The Girl Don’t Care/Gene Chandler
14:38 雨のジョージア/トニー・ジョニー・ホワイト
14:43 片想い/山下達郎

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