竹内まりやさん Souvenir Again 2010.12.22(大阪城ホール)
竹内まりやさんのコンサート会場に足を運ぶのは初めてでした。
初めての”まりやライブ”は、私の心をちょっとセンチメンタルでホームシックな気分に。
そして、なんだか晴れやかてハッピー気持にしてくれた素晴らしいライブでした。
決して、”お客を煽る”なんていう事はなく、”心を込めて歌います”っていう真正面の気持ちが伝わってきました。
そして”やっぱり音楽は、心を奮い立たせる何かがある”って感じるライブでした。
開場前にホール裏手に行くと、達郎氏ツアーでお馴染のトラックがいました。
17:30に開場。
皆さん、整然と入場します。
足早に進んでスタンドフロアに足を踏み入れると、薄暗い会場の奥にモノトーンの舞台が目に飛び込んできました。
楽器セッティングはオープニング・アクトのBOX用のセッティングでした。
18:40過ぎに静かに客電が落ちて、まずはBOXのライブアクト。
BOXは杉真理を中心メンバーとしたビートルズサウンドをモチーフにした楽曲を演奏。
杉さんは、竹内まりやさんの慶応大学時代の先輩である。
ドラムをたたいていたのは島村英二氏。
島村氏は1994年のスペシャル・ライブ「山下達郎 sings SUGAR BABE」で熱い16ビートのドラムを叩いていた、あの人である。
約30分間のBOXライブのあと、約20分間のセッティング変更を終えて、まりやさんのライブがスタート。
ステージはシンプルな作りでバンドマスターの山下達郎氏を中心に半円状にメンバーが配置。
バンドメンバーは以下。
山下達郎:Acoustic Guitar,Electric Guitar,Percussion,Keyboard,Background Vocal
小笠原拓海:Drums
伊藤広規:Bass
難波弘之:Keyboards(Acoustic Piano,Electric Piano)
柴田俊文:Keyboards(Synthesizer,hammond organ)
佐橋佳幸:Acoustic Guitar,Electric Guitar,Pedal Steel Guitar,Flat Mandolin
土岐英史:Alto Sax,Soprano Sax
三谷泰弘:Background Vocal,Keyboard
佐々木久美:Background Vocal
国分友里恵:Background Vocal
オープニングは「家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム) 」
イントロのアレンジがカッコイイ!
イントロ数小節は、ドラム&ベースの8ビートを刻みながら達郎氏のアコースティック・ギターが重なっていく。そして、達郎氏の合図で佐橋さんのギターリフが入ります。
2曲目以後は「マージービートで唄わせて 」「毎日がスペシャル 」「象牙海岸」「告白 」を演奏。
「告白」のイントロは、達郎氏のキーボードが静寂な会場に響き渡ります。
全21曲、歌の力を存分に楽しむことができたステージでした。
コンサートでは、まりやさんの過去を振り返りながら「赤い糸」を解きほぐすかのように現在の音楽スタイルに至るまでの道を語って下さいました。
以下、コンサートのトピックを少しばかり紹介しましょう。
◎ 僕の街へ
還暦までに1回くらいコンサートができれば良いと思っていたが、FM大阪40周年記念やワーナーミュージックジャパンの40周年などが契機となり、このコンサートの企画に結びついた。
1978年にデビューして既に32年が経った。
デビューから3年はテレビ歌番組や芸能人運動会などに出て「ザ・芸能界」で生きてきた。
しかし3年経って、このままでは自分が思う音楽活動ができなくなるという危機感があった。
ちょうどその頃、体調不良だったことや結婚もあったので、それを機に1982年4月から休業した。
その頃の心情を唄ったが「僕の街へ」だった。
華やかな芸能会にピリオドを打ったら、空の色が違って見えるかもしれない。
そんな歌が「僕の街へ」である。
◎ 竹内まりやの音楽家スタイルを築いた時期
休業後、小さかった子供を育てていた頃、他の人に楽曲を書いてほしいというオファーがあった。
河合奈保子の「けんかをやめて(1982年9月1日)」 が最初だった。
その後も他の人への楽曲提供が続き、この頃の楽曲は今でも自分のスタンダードとなっている。
今振り返ると、育児の合間に楽曲を作るという、この頃の音楽活動がその後の活動スタイルの基礎を作ったようだ。
◎ 山下達郎は・・・暗い人
1975年にシュガー・ベイブがデビューしたとき、竹内まりや氏は大学生。
シュガー・ベイブの音楽を聴いて、日本にもようやくポップな音楽を作るバンドができたんだと思った。
シュガー・ベイブは日本の音楽シーンでも凄い話題になっていた。
ある日、渋谷のYAMAHAでインストア・ライブがあるという情報を聴きつけ、駆けつけた。
たくさんの人が来ていて「ダウンタウンへ繰り出そう♪」って歌ってる人をみたら、歌のポップなイメージとは全然違う人で暗そうな感じの人だった。
この人(達郎氏)は、きっと人間的には暗いオタクなんだと思った。
そのインストア・ライブに、なんと当時中学生の佐橋氏が来ていた。
その7年後に、その暗そうな人と結婚するなんて、夢にも思わなかった。
◎ プロ・デビューそして山下達郎との出会い
杉さんが大学生からプロデビューし、アルバムを作る際に声をかけてもらって、バックコーラスとして参加した。もちろんプロとしてではなくて、アマチュアのアルバイトとして。
そのコーラスがきっかけで、1枚のアルバムをレコーディングすることになった。
そのレコーディング・プロデューサーが山下達郎のサーカスタウンのプロデューサーであったことから、達郎氏とも知り合いとなりRCAからデビューすることになる。
大学生の頃にシュガーベイブをみて「暗い人」だと思ってた山下達郎。
お互い違う道を歩んで来た二人だが、1枚のアルバムをきっかけに達郎氏と出会い、そして結婚。
今振り返ると、運命を感じる出会いである。
◎ だんだん「 いのちの歌(PIANO 弾き語り)」
NHK朝どら「だんだん」では主題歌とナレーションを担当した。
まなかなちゃんが劇中歌として唄った「いのちの歌」。
作詞は竹内まりやだったが、番組台本上は”まなかな”ちゃんが作詞した設定になっていたので、”みやび”というペンネームを使った。
生まれてきてきれてありがとう。
育ててくれてありがとう。
出会えて、ありがとう。
縁に感謝。
この会場に来てくださかった方、全てに感謝。
応援して下さる皆さんに、心から感謝。
感謝、感謝、感謝
Souvenir Again 2010.12.22(大阪城ホール)
セット・リスト
1. 家に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)
2. マージービートで唄わせて
3. 毎日がスペシャル
4. 象牙海岸
5. 告白
6. 僕の街へ
7. 元気を出して
8. 五線紙
9. ウィスキーが、お好きでしょ
10. みんなひとり
11. 駅
12. プラスティック・ラヴ
13. チャンスの前髪
14. J-BOY
15. 人生の扉
アンコール
16. すてきなホリディ
17. アンフィシアターの夜
18. 不思議なピーチパイ
19. SEPTEMBER
20. いのちの歌
21. LET IT BE ME(with 山下達郎)
コメント
こんにちは。
まりやさんのライブ行ったんですね!うらやましーです・・・さぞ、素敵なライブだったんだろうと、テキストから想像しました。
とても素敵なご夫婦ですが、結婚当時はなぜこのお二人が?という気持ちもあったのですが、いま思えば必然的に出会ったかのような気にさえなってます。
シュガーベイブのインストアライヴのエピソードは、とても興味深いですよね。
いつか自分もまりやさんのライブ、参加したいです。
(こちら宮城は寒波到来し、すっかりホワイトクリスマスとなりました・・・)
sunday groove さん、こんにちは。
長崎も気温2度で”ブルブル”震えてます。
竹内まりやさんの歌を生で初め聴きました。
歌がうまい、声がきれい、演奏が上手い・・・・
そして、達郎氏もおまけで付いてくる、凄いコンサートでした。
達郎氏がバックコーラスに入ると、雰囲気が一転!
大阪城ホール全体が”おーっ 達郎や!”って雰囲気になりました。
私の後ろの席にいらした御夫婦が終演後に一言。
「この前、ここでみたホイットニー(ヒューストン)よりも、めちゃ良かったな。さすがや。」
と、関西弁でご堪能ぶりを口にしてらっしゃいました。
山下達郎と竹内まりや。
音楽の神様が結びつけた二人。
これからどんな素晴らしい音楽を世に送り出して下さるのでしょうか。
まずは、来年の達郎氏アルバムを期待せねば!
大阪も今日は寒いですよ。
実は22日は自分も行ってたんですよ。
帰ったら、プレイリストを作って忘れないようにと思っていたのですが、いきなり曲順があやふやになり半分諦めていたんですが、幸いにもこちらのブログに辿り着きました。
曲順もですが曲のコメントを見ているうちに当夜の感動が蘇りました。
またどこかで同じ空間を共有できることを!
やすさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
22日大阪城ホール、同じ空間と時間を共有してたのですね。
まりやさん(with 達郎さん)は、あの大きな空間を包み込んで、観客の集中力を一点に集めてしまうウタ・チカラがありますよね。
おまけの(失礼)達郎さんのボーカルをもっと聴きたかった・・・って、欲張りモノの私です。
長崎市内も雨から雪に変わりました。
『雨は夜更けすぎに雪へとかわるだろう』って曲がピッタリのクリスマスになりました。