NHK-FM 今日は一日“山下達郎”三昧 2011年9月19日(その5)
さてさて、9月19日(月)お昼12時15分からNHK-FMでオンエアされた「今日は一日“山下達郎”三昧」。
ここでは(その5)として、いよいよラスト1時間(21:45~22:45頃まで)をお送りしましょう。
joy2の4枚組CDを楽しみに。
(その1)はこちら
(その2)はこちら
(その3)はこちら
(その4)はこちら
それでは、誤字脱字はご容赦くださいませ。
出演:山下達郎 黒崎めぐみアナウンサー 平田毅(NHKアナウンス室 専任局長)
ゲスト:松尾 潔
◎ 僕、流行語嫌いです!
黒崎めぐみ:
お昼零時十五分からスタートしましたこの番組。
残すところ、あと一時間なんですよね。
あっと言う間。
達郎氏:
九合目まで来ましたね。
ご来光まで!
黒崎めぐみ:
かけたい曲も一杯ありまして。
私たちの周りも、わさわさしてきて”あれどうしよう、これどうしよう”っていう話になっているんですが。
ここからは一番新しいアルバムのRay Of Hopeからいくつかご紹介しいきたいなと、思うんですけど。
達郎氏:
もういいって思うんですけどね。
まぁ、いいですよね・・・
黒崎めぐみ:
いろんなお話を既にいろんな場所でされてるから、いいでしょっていう風に仰ってはいるんですが。
ではせっかくだから質問を入れていきながら。
素朴な質問を入れていきますので。
まずは「プロポーズ」
徳島の25歳の女性Jさん。
『私は母のお腹の中にいる時からずっと達郎さんの曲を聴いて育ちました。
達郎さんは、こんな歌詞のようなプロポーズをまりやさんにされたのですか?』
達郎氏:
し て ま せ ん!
これ、歌です!はい。
黒崎めぐみ:
私たちからも質問を考えたのですが、もともとねアラサーのスタッフの方の恋愛話から、この歌は出来たということなんですけれども。
最近、オーバーフォーティーもアラフォーと呼ばれていますけど・・・
最近注目している言葉などありますか?
達郎氏:
僕、流行語嫌いです!
アラサーとかアラフォーとか便宜的に言ってるだけなので、あんまりそうやって消えていく言葉より、やっぱりきちっとした言葉っていうんですか?
そういうんじゃないと、なるべく・・・
プロモーションなので、判り易く便宜的に言ってるだけで、普段の言葉でそういうことは・・・
ほとんど、あんまし・・・
年ですし。
黒崎めぐみ:
“年ですし”と(笑)・・仰いますが(笑)
いろんな若い人達の喋ってる会話なども耳にしますよね。
その中でも気に留めておくというよりも・・・
達郎氏:
まぁ、そういうのは隠語でしょ!
それはやっぱりね、僕らの70年の”俺はーっ”っていうのと同じですから。
◎ しじま
平田毅:
発言していいですか(笑)
私さっきね、来ているメール殆ど読んだんですけど。
その中に達郎さんの「しじま」という言葉がとっても好きだっていう方がいらして。
あの「しじま」っていう言葉は、いつ頃どのようにして獲得されたんですか。
達郎氏:
中学の時にサウオンド・オブ・サイレンスって・・・・
あの・・・
サイモン&ガーファンクルの「沈黙の響き」ですよね。
あそこの頃ですかね・・・
あれ「サイレンス」っていうのを引いたら「しじま」って書いてあったんですよね。
黒崎めぐみ:
辞書に・・・
達郎氏:
ええ。
平田毅:
そこから。
達郎氏:
沈黙、しじま・・・あと何だっけな・・
そう書いてありましたよ。
平田毅:
とっても「しじま」っていう言葉が好きだっていう方が・・・
達郎氏:
静寂って書いて「しじま」って当て字なんですね。
当て字もそんな嫌いじゃないですよね。
そういうなんか、ほら、年よりじみた言いまわしとかね、そういうのがね子供の頃から好きだったんですよ。
格言、金言のたぐい大好きだったし。
松尾 潔:
格言の花束がありましたもんね(笑)。
平田毅:
ある程度、寝かしておいて使うっていう感じですかね。
達郎氏:
そうですね。
「NEVER GROW OLD」とかは80年代くらいにアメリカに行って、ニューヨークでテレビショッピング見てたら、いわゆるオールディーズもののボックスセット売っててね。
“NEVER GROW OLD !”
って叫んでたんですよ。
それ、結構いいなと思って。
必要とあればメモとるとか。
松尾 潔:
達郎さん、お若い時は、その時々の流行語っていうのは普通に使ってらしたんですか。
達郎氏:
もちろんですよ! それは。
松尾 潔:
いつから意図的に、そういうのはちょっと距離置こうって感じになったんですか。
達郎氏:
だって、年とってきたら、そういう流行語って使わないじゃないですか、もう。
すごく狭いコミュニティーの中の隠語としての、やっぱりアレでしょ。
それがだから、こう・・・
例えばテレビ番組でそれを見ないと学校でやっぱり乗り遅れるので、それを見る訳じゃないですか。
で、一種の義務感っていうか、圧迫感っていうか、プレッシャーでなるわけでしょ。
松尾 潔:
使ってなきゃ、今の時代に・・・何て言うんだろう、キャッチアップしてないんじゃないかみたいな、そういう気持ちに囚われるような、そういう時期って無かったんですか。
達郎氏:
僕、無いです。
音楽ですら、そういうのが無いのに(笑)
平田毅:
今流行ってる言葉って、時代は越えていますよね逆に言うと。
今の時代に囚われちゃうから。
達郎氏:
そうですね。
平田毅:
さっきのガラスの少年じゃないけど、三十歳になっても歌えるよっていうことは楽曲もそうですけど、言葉も時代を超えていってる。
達郎氏:
そうだと思いますね。
でも、結局、ほら”ポケベル”っていう言葉はもう使えないですし。
そういうものなんて、沢山あるじゃない。
「ビデオの中で微笑む」って僕、歌詞がありますけどビデオがいつまで持つかっていう問題もあります。
でもそういうのって、短期的なヒットチューンとか短期的なポピュラリティを獲得しますから。
そのご時世の。
ま、時代止めるとか色んな言い方ありますけど。
そういうやり方とか・・・
ま、一口には言えませんけど。
やったことありますけど、僕はだから、なるべくそういうには距離とりたいなって。
昨今は自分をガラパゴス化するっていうのが好きで(笑)。
ガラパゴスなりの美しさがあるみたいな。
黒崎めぐみ:
じゃ、曲に行きましょう。
♪ プロポーズ / 山下達郎「RAY OF HOPE」(2011年)
黒崎めぐみ:
もう、ここはですね、達郎さんの言葉選びについての談義がずっと続いてましたね。
松尾 潔:
“耳元でささやくよ”とか・・
達郎氏:
会議やってるみたいですね(笑)
松尾 潔:
あのぉ、黒崎さんお判り頂いてると思うんだけど、僕ら位の世代はですね、たぶん「しじま」って言葉を達郎さんの歌で覚えた人多い・・・
それはね「とばり」って言葉をユーミンの曲で覚えたっていうのと同じ位・・・
黒崎めぐみ:
判ります! 判ります!
松尾 潔:
判りますよね?
達郎氏:
ニールセダカで「星へのきざはし」って曲がね、ステアウェイ・トゥ・ヘヴン って曲でしょ。
松尾 潔:
違いますよ(笑)
“きざはし”
で覚えました。
達郎氏:
それなら、いいよ!
松尾 潔:
ハハハハ(笑)
◎ 家の中で好きな場所
黒崎めぐみ:
言葉は何処から得るかっていう・・・
形だけでもね何時間もできそうな感じがするんですが。
この番組も、ほんとに一時間切って、先輩を制止しながら進めるというのもかなり辛いところもあるんですが(笑)
続いて、「俺の空」に行きましょうか。
これもね、こちらにいらっしゃる平田さん、松尾さんも色んな事言いたいかもしれませんが、リクエストも沢山届いております。
凄く幅広い世代から・・・・
お父さんお母さんの影響というのも、たくさんあったんですけど。
やっぱり今、一緒に聴いて、いろんな事感じていらしゃるんでしょうね。
達郎氏:
良い時代ですね。
ほんとに。
この「俺の空」・・
達郎さんが家の中で好きな場所ってあります?
達郎氏:
家の中で好きな場所・・・
レコード室ですね(笑)
平田毅:
松尾 潔:
はははははは(笑)
達郎氏:
ここ以外、良い場所は無いです。
アナログLPを見上げてるのが・・・
松尾 潔:
山下達郎ってど真ん中でしょうね(笑)
おかしい(笑)
他の方いないですよね(笑)
達郎氏:
トイレという人もいますよね。
お風呂場っていう人もいますけどね。
黒崎めぐみ:
外からみかけた空の話だったのに、家の中と思ったんですが・・・
まぁ そうですよね!
達郎氏:
わはははは(笑)
黒崎めぐみ:
愚直な質問してしまった感じがしますが。
平田毅:
レコード室って、相当補強してあるんですか。
達郎氏:
いや、えと、地下なので。
なので元々地盤が強いんです。
松尾 潔:
なに余計な・・・・話してんですか(笑)
黒崎めぐみ:
では「俺の空」お聴きいただきましょう。
♪ 俺の空 / 山下達郎「RAY OF HOPE」(2011年)
◎ 叙述トリックの話
黒崎めぐみ:
続いては同じくRay Of Hopeから「いのちの最後のひとしずく 」へのリクエストも来ています。
青森の五十歳の男性Fさん。
『この曲キンキキッズがカバーされると、先ほど聞きました。
でも、まりやさんにも是非歌ってもらえませんか』
どうでしょう。
達郎氏:
はっはは(笑)
本人に言ってください(笑)
黒崎めぐみ:
そういう計画は無いんですか?
女性にも歌ってもらいたい、といようような事もですね、解説にも書かれていますけれども。
松尾 潔:
これこそね、女性が主人公
達郎氏:
でも男の人が歌うのもいいかなって。
松尾 潔:
なるほど・・・
よくよく歌詞を吟味してみると、どっちがどう・・・
達郎氏:
2番のあたまがね「不器用な私を笑ってる」って歌ってるでしょ。
「笑ってね」って歌おうかと思ったんですね。
そすと全く女歌になるんですけど。
ちょっと恥ずかしくて止めたんです(笑)
松尾 潔:
なんか今、推理作家の方に叙述トリックの話を聞いてるみたいですね。
まるでね(笑)
達郎氏:
そういうとこって、凄く迷う人なんです(笑)
松尾 潔:
それこそ違った歌になってましたね。
達郎氏:
でしょ。
松尾 潔:
含みのある話でしたね。
♪ いのちの最後のひとしずく / 山下達郎「RAY OF HOPE」(2011年)
◎ あしおと
黒崎めぐみ:
零時十五分から生放送でお送りしております「今日は一日“山下達郎”三昧」
アナウンサーの黒崎めぐみです。
私の目の前には山下達郎さん。
そして音楽プロデューサーの松尾潔さん。
そして我が先輩の平田アナウンサーという4人で最後の残り時間をお送りしていこうと思っております。
たくさんのリクエストを頂いております。
その中で「あしおと」へのリクエストも沢山届いております。
達郎氏:
珍しいですね。
黒崎めぐみ:
珍しいですか?
達郎氏:
良い方が多いですね。
黒崎めぐみ:
こういう方がいらっしゃいます。
東京都48歳の男性。
『私のリスニングライフ。
1983年春にスタートしたNHK-FM山下達郎サウンドストリートから多大な影響を受けました。』
松尾さん聞いたようなお話ですよね。
松尾 潔:
一緒だ!
黒崎めぐみ:
オンエアされる8割がたは、それまで聴いたことのない印象深い曲。
当時湘南に住んでいた私はよく週末に新宿や渋谷へ輸入アナログレコードを買いに行ったものです。
ブラックミュージック中心に、その数30枚以上になりましょうか。
山下達郎さんは、私にとって音楽の先生です。』
達郎氏:
光栄です。
黒崎めぐみ:
全国にもそういう方がいらっしゃいます。
達郎氏:
「あしおと」は、しかし珍しいリクエストなので。
今日はライブバージョン持ってきましたので。
これはね、メロディーズのアルバムに入ってるんですが、メロディーズの初演で一回やったきりなんですよね。
その後一度もやったこと無いんで。
1984年の1月の大阪フェスティバルホールのライブバージョンです。
それを今日は持ってきましたので、それでお聴きください。
♪ あしおと(LIVE VERSION 1984年) / 山下達郎
◎ 今度のツアーどうしましょうかね
黒崎めぐみ:
たくさんのリクエストが届いておりますね。
達郎氏:
これも、もうお終いの方なので、これもライブバージョンで行きましょうか。
これは先ほどお聴きを頂いたプラスティックラブと同じで86年7月30日
ポケットミュージックのツアーですね。
中野サンプラザのライブレコーディングです。
これもポケットミュージックの時しか、やってないんですよね。
この曲。
なかなか、あの頃はアルバム出て、ツアーで、その時にしか演ってない曲が凄く多いんですよ(笑)
アトムの子なんてのもアルチザン出した時にしか演ってなくて、それこそ十六年ぶりくらいに、一昨年ですか、やったんですよね。
そんなもんなんですよね(笑)
なかなか曲多いと・・・
今度のツアーどうしましょうかね(笑)
♪ ポケット・ミュージック(LIVE VERSION 1986年) / 山下達郎
◎ スタジオ・ライブ
黒崎めぐみ:
こんなリクエストも届いております。
愛知県49歳の男性イリノ・オールスターズさん。
松尾 潔:
あっ、僕そのペンネームの方、知ってます。
よく”メロウな夜”にリクエスト頂いてます。
黒崎めぐみ:
この方ですね、
『いきなりの生アカペラ。
待ちに待ったかいがありましたね!』
おそらく登場された時の・・・・
『正に人間国宝ですね。』
平田毅:
松尾 潔:
わっはははは(笑)
黒崎めぐみ:
『もうこうなったら、スタンド・バイ・ミー生歌でお願いします』
っていうようなリクエスト。
それからですね、同じくスタンド・バイ・ミーへのリクエスト。
『僕は達郎さんの、この曲が一番のお気に入りです。
どうしてか、達郎さんのアカペラは落語を聴いているような気分になるのは僕だけでしょうか』
というようなメッセージ。
いきなり生で歌って下さいましたから、あの感動をもう一度というリクエストが沢山来てるんですが・・
達郎氏:
味を占めたんですね(笑)
平田毅:
あの時間聴かなかった人もいるでしょうから。
初めてですからね。
黒崎めぐみ:
平田さんは、あの時にはこの席には居なかったので。
私と松尾さんだけが近くで堪能してたんですが。
達郎氏:
そういえば、そうか・・・
黒崎めぐみ:
またもや達郎さんが、膝の上に・・・(笑)
達郎氏:
Please don’t ask me lonely はね面白いんですけどね。
スタンド・バイ・ミーはこれでやっても面白くないですよ。
ストリートでやってもね。
松尾 潔:
まあ、まあ、まあ、まあ(笑)
ぼやき漫才みたいのも、込で楽しみましょう!
達郎氏:
(セッティング・・・)
あっ、違います。
こうです。
ふははは(笑)
~ イントロ ~
♪スタンド・バイ・ミー(STUDIO LIVE) / 山下達郎
スタジオ:
拍手!
達郎氏:
ほんとのぶっつけ本番で。
平田毅:
膝の上のカセットも重いでしょうにね!
松尾 潔:
結構立派なラジカセなんですよね(笑)
これ途中からお聴きになった方はね、意図が判らなかったかもしれません(笑)
達郎氏:
意図が判らない(笑)
松尾 潔:
あの、ラジカセにリードボーカルだけが入ってないカラオケのアカペラCDを入れて。
達郎氏:
ステージで使ってるやつですね(笑)
松尾 潔:
演奏しながら・・って
再生ですね。
再生しながら、そこにリードボーカル、達郎さんご自身が歌われるというね。
かなりトリッキーな。
いやいや、いいもん聴かせて頂きました!
平田毅:
松尾さん、横ですからね!
松尾 潔:
さっき一曲目の時も言ったんですけど、もう一ぺん言いますけど、
親戚の法事レベルで、もう咳クシャミしちゃいけないって自分に言い聞かせて大変でした(笑)
達郎氏:
親戚の法事って咳クシャミしちゃいけないんですか?
松尾 潔:
そういうタイプの人間です、僕は(笑)
ものの例えですよ!
達郎氏:
へへへへ(笑)
黒崎めぐみ:
でもほんとに歌う時にはマイクからかなり離れて歌ってらっしゃいますね。
松尾 潔:
けっこう距離ありましたね。
達郎氏:
カラオケとのバランスを考えて(笑)
あんまりボリューム上げると歪むので(笑)
平田毅:
椅子に反り返る感じになって・・・
松尾 潔:
最終的に大熱唱して頂きましたね。
いやぁ、決める時には決める男だ!
達郎氏:
なんすか(笑)
松尾 潔:
ファンの気持ちの代弁です!
平田毅:
この三昧を聴いて、この一曲聴いただけで、これは得したなって感じですね!
達郎氏:
何卒YOUTUBEにアップはご遠慮下さい!
宜しくお願いします!
松尾 潔:
三連休の最後をね、鉄人レースみたいなこの番組に付きあって頂いた方にはね、やっぱ最後これくらいのプレゼントがなければ。
達郎さんのサービス精神の表れでしょう!
達郎氏:
いやいや・・・
10時間お付き合い頂きまして、ありがとうございます。
黒崎めぐみ:
残すところ15分くらいになってしまいましたが、ほんとにラジオお聴きの皆さんからたくさんのメッセージ頂きました。
北海道七十七歳の男性
『今日は”若者三昧”かなと思いながら聴いていましたが、なんと七十七歳の私の魂も揺れ始めるリズムと曲の流れ。
あきれるほどの甘い詩と独特の歌声に今夜は一晩寝れそうもないです。』
達郎氏:
ありがとうございました。
ご健康のために・・・無理しないで(笑)
黒崎めぐみ:
東京都、二十三歳の男性
『番組が始まってからずっと至福の時間を過ごしています。
大学進学で東京に出てくるまで、ずっと田舎に住んでいたのですが、アーバン感にあふれる山下達郎さんの音楽を聴いて東京へのあこがれを募らせていました。
上京してみて達郎さんの音楽で妄想する東京はありませんでした。』
達郎氏:
はわははは(笑)
黒崎めぐみ:
『 今でも達郎さんの音楽を聴いて思春期に抱いていたキラキラした都会のイメージに浸っています。』
達郎氏:
私の責任なんでしょうか(笑)
黒崎めぐみ:
青森の四十七歳、女性の方
『達郎さんの曲だけで過ごせる一日、待ち焦がれていました。
私が達郎さんのファンになったきっかけは、まさに先ほどアナウンサーの平田さんがお話していた「こんばんわ6時です」で放送を初めて聞いたことでありました。
あまりの衝撃に合唱部の友達と一曲づつ耳コピして文化祭で演奏したというおまけ付き。
以来、達郎さんの音楽は私の毎日になくてはならない存在です。
これからも素敵な音楽を聴かせて下さい』
達郎氏:
ありがとうございます。
黒崎めぐみ:
北海道五十代の男性
『選曲、最高ですが、皆さんのトークにも引き込まれます。
札幌厚生年金会館で最前列と最後列の経験がありますが、達郎さんの熱意と音質に差はありませんでした。
今でも会館前を通るとあの時の感動がよみがえります』
達郎氏:
嬉しいですね・・・
またいらしてください。
黒崎めぐみ:
70年代から年代を分けてご紹介したじゃないですか。
この曲が、なかなか渋いねという声もあったんですが、達郎さんの想いも一杯あったんですよね。
達郎氏:
ふふふ(笑)そうですね(笑)
黒崎めぐみ:
曲のプロデュースもして下さってた流れもありますので・・・。
宮城県四十二歳のTさん
『達郎さん、こんばんは。
生達郎さんに少しテンションが上がっています。
きっと毎週単身赴任で仙台からいわき市に戻る車の中で聴いている旦那様に三時間眠くならないようにお願いします。』
この方、送って下さったのが9時ちょっと前ですからね。
そういう方もいらっしゃいます。
◎ 音楽が出来ること
平田毅:
今日、あえて話しませんでしたけどね、東日本大震災があって、達郎さんの歌に・・・
慰められた、癒されたって凄く多いですね。
達郎氏:
ありがたいです。
黒崎めぐみ:
あたらしいアルバムも、こういう時代になったから想いも変わったんだよみたいな事をね、解説でも書かれてますけど、今の時代のこういう音楽について達郎さん自身、どのように感じてらっしゃいますか。
達郎氏:
んんん
やっぱり音楽が出来ることっていうのは実を言うと、そんなに沢山はないんですよね。
例えば、ほんとの意味の人の心を救うとか、そういうのはやっぱり・・・
例えば政治とか経済とか、そういうものは主になってアレしないで、僕らはあくまでその手助けをする事しか音楽って出来ないんです。
ので、手助けをする努力は、ずっと続けていきたいと思いますけど。
それを、やっぱり叶えられるような、政治家の人とか・・・
我々の努力を無にしないで、きちっとした世の中にして欲しいですよね。
黒崎めぐみ:
曲を聴いて、いろんな声がきっと達郎さんにも届きますよね。
そういう声も聞きながらも感じる事って大きいですか。
達郎氏:
そうですね、それはもう地震の前から、ここ数年間ずっとツアーやりながら感じ続けてきた事なので。
今年は11月からツアー始まりますけど来年の5月まで64本やりますので、ほぼ全都県まわれますので。
またそういう所で・・・
逆に、今まではだから、お互いに楽しんでアレするっていうような事で、ずっと三十年やってきましたけど。
今の時代は特にお互いに何か共有しつつ、確認しつつ、っていう事がやっぱり僕らの務めですので。
いかにだから、そういう具合に、こう何ていうのかな・・・
慰めるとか、そういう言い方じゃダメなんですけど。
心を通わせるっていうのかな(笑)
そういう努力をね、今回はしていこうと思ってますけど。
平田毅:
今回のツアーはでも、ギリギリまでね宮城県民会館も何とかしようという形でなさってましたよね。
達郎氏:
そうですね。
いろいろと、ちょっとまぁ、ここでは話せない事が沢山あって・・
アレなんですけど。
東北全県、今年は、回りますので。
必ず回りますので。
宜しくお願いします。
平田毅:
Joy1は宮城県民会館とか郡山とかね、東北のライブもたくさんありましたよね。
想いで深い土地ですよね。
達郎氏:
そうですね。
録れれば、また録りたいと思ってますけどね。
黒崎めぐみ:
そういった意味では東北の皆さんも待ち望んでいるかと思いますが・・・
いろんなメッセージ、ほんとに数えきれないくらい生放送の間に届きまして。
生で歌って下さった瞬間から、がーっと増えたりですね。
あふれる想いを綴ってこられたんですが、そうはいっても残り時間は10分を切ってしまいました。
今日は零時十五分から、ずっと聴いて下さった方もいらっしゃるでしょうし、途中からね”まだやってるか”って聴いて下さってる方もいらっしゃるかもしれない・・・
達郎氏:
凄いですよね、10時間って。
黒崎めぐみ:
でもあっという間じゃないですか。
どうでした、達郎さん?
達郎氏:
なんか、すっごい(笑)
いいんですか、こんな事で(笑)
黒崎めぐみ:
ここまで来てしまいましたが(笑)
◎ Joy2
平田毅:
達郎さんね、僕ファンの代表としても、一つ・・・
みんなたぶん聞きたいと思ってるんですけど。
ツアーが終わったらJoy2は・・・
達郎氏:
Joy2やります。もちろん!
はい。
次のツアー終わったら、ソースがほぼ揃うと思うので。
それでやろうかなと思ってるんですよね。
ま、下手すると4枚組とか(笑)
そういう感じですかね(笑)
なるべく、低価格って変な言い方ですけど、お手頃な値段で・・
平田毅:
Joy1.5に入ってるのは・・・
達郎氏:
入りません!
平田毅:
別物で?
達郎氏:
別物です。
まだJoy1.5のあとのシングルのカップリングみたいなのも結構残ってますし。
そういうの、考えますけど。
ソース聴くだけで何カ月もかかるので(笑)。
松尾 潔:
4枚組のライブアルバム・・・・
平田毅:
凄いですね!
達郎氏:
そんなに、あの、値段はアレしないようにしますけど。
平田毅:
なかなかね、達郎さん、ライブ行けない方多いですからね。
それを救いに頑張ってね・・・
黒崎めぐみ:
今日も貴重な音源を持ってきて下さって、かけて下さったので、ほんとに皆さん喜んで嬉しいってメッセージもたくさん届きました。
平田さん、今日如何でした?
平田毅:
いや、もう、今日が私の伝説ですよ!
達郎氏:
はははは(笑)
平田毅:
NHK協会生活、三十二年目。
一番いい日でしたね。
達郎氏:
この日のために三十年間付き合ってきたと(笑)・・・
平田毅:
ファンの人には申し訳ない気持ちで・・・
黒崎めぐみ:
あふれる想いが、スタジオとなりに座っていても感じられたので、先輩方を制止しながら曲を紹介してしまいましたが、ゴメンナサイ(笑)
あとで謝っておきます。
そして音楽プロデューサーの松尾潔さん如何でした?
松尾 潔:
普段から割と、プライベートな時間を共有させて頂くことが多いんですけれど、今日これだけ格好いいところをね、見せてもらったら、多少はヘベレケの達郎さんをね自宅までお送りするとき、もうちょっと優しく介抱しようかなって気持ちになりましたね。
達郎氏:
その前に寝てる松尾さんも、もうちょっと優しく介抱してあげようと・・・
松尾 潔:
いやいや、いやいや・・・(笑)
黒崎めぐみ:
これが、だからもし夫婦だったらって話になるんですね(笑)
良く判りました(笑)
そして、達郎さん如何でしたでしょうか。
達郎氏:
いや、ほんとに・・・ずっとお聴きを頂いた皆様にほんとに・・
全国の色んなところにいらっしゃる皆さんに心より御礼申し上げます。
正直言って、何ていうの・・・
それこそ、3時間とかライブでも、ずーっと黙って観るってのは、非常に忍耐と集中が要る話なんですよね。
それにこれだけのリクエストカードと、色々なメッセージ頂いて、ほんとに御礼申し上げます。
またこの御恩はライブでお返ししたいと思います(笑)
是非お誘い合わせのうえ、どうぞ。
黒崎めぐみ:
ライブを楽しみにしてる方もたくさんいらっしゃいます。
そして最期にお送りする曲なんですが、これはどうしましょう・・
達郎氏:
去年、僕19年ぶりに野外ライブやったんです。
北海道のライジングサン・ロックフェスティバルっていうやつなんですが。
昨年2010年8月にやったんですが、そのこ一番最後に歌ったのが「さよなら夏の日」で、ちょうど午後の夕暮れの時に歌った歌なんですど。
これもやはりPAアウトなんですが、今日はそれで締めようかなと思います。
ほんとに夏お終わりに出来るんじゃないかなと思います。
黒崎めぐみ:
今日は夏の終わりらしくして欲しいっていうメッセージも一杯あったので、この曲で今年の夏を締めくくるのもいいかもしれませんよね。
たくさんのリクエストも頂いております。
リクエストどうもありがとうございました。
では「さよなら夏の日」をお聴きいただきながらお別れしたいと思います。
お相手はNHKアナウンサー黒崎めぐみと平田毅・・・
松尾 潔:
松尾 潔・・・
達郎氏:
山下達郎でした。
ありがとう。
♪ さよなら夏の日(LIVE VERSION 2010年) / 山下達郎
~ おしまい ~
オンエアリスト(逆順)
086. さよなら夏の日(LIVE VERSION 2010年) / 山下達郎
085. スタンド・バイ・ミー(STUDIO LIVE) / 山下達郎
084. ポケット・ミュージック(LIVE VERSION 1986年) / 山下達郎
083. あしおと(LIVE VERSION 1984年) / 山下達郎
082. いのちの最後のひとしずく / 山下達郎「RAY OF HOPE」(2011年)
081. 俺の空 / 山下達郎「RAY OF HOPE」(2011年)
080. プロポーズ / 山下達郎「RAY OF HOPE」(2011年)
079. Woman / フランク永井
078. 酔いしれてDeja Vu / 円道一成
077. 夏の恋人 / 竹内まりや
076. Guilty / 鈴木雅之
075. ハイティーン・ブギ / 近藤真彦
074. ジェット・コースター・ロマンス / KINKI KIDS
073. いつも通り(LIVE VERSION 1974年) / SUGAR BABE
072. Hey, Reporter / 山下達郎「FOR YOU」(1982年)
071. Guilty (DEMO VERSION) / 山下達郎
070. Nights In White Satin (LIVE VERSION 2001年) / 山下達郎
069. What’s Goin’ On (LIVE VERSION 2003年) / 山下達郎
068. Last Step (LIVE VERSION 1998年) / 山下達郎
067. Plastic Love (LIVE VERSION 1986年) / 山下達郎
066. ピンク・シャドウ / 山下達郎「IT’S A POPPIN’ TIME」(1999年)
065. Don’t Ask Me To Be Lonely(STUDIO LIVE) / 山下達郎
064. You Make Me Feel Brand New / 山下達郎「ON THE STREET CORNER 2」(1986年)
063. Close Your Eyes / 山下達郎「ON THE STREET CORNER 1」(1980年)
062. My Gift To You / 山下達郎「SEASON’S GREETINGS」(1993年)
061. Love T.K.O / 山下達郎「ON THE STREET CORNER 3」(1999年)
060. Be My Love / 山下達郎「SEASON’S GREETINGS」(1993年)
059. Loveland, Island / 山下達郎「FOR YOU」(1982年)
058. 夏の陽 / 山下達郎「CIRCUS TOWN」(1976年)
057. ターナーの汽罐車 / 山下達郎「ARTISAN」(1991年)
056. スプリンクラー / 山下達郎(1983年)
055. ついておいで / 山下達郎「GO AHEAD!」(1978年)
054. Donut Song / 山下達郎「COZY」(1998年)
053. 新(ネオ)・東京ラプソディー / 山下達郎「僕の中の少年」(1999年)
052. 僕らの夏の夢 / 山下達郎(2009年)
051. ずっと一緒さ / 山下達郎(2008年)
050. 風がくれたプロペラ / 山下達郎「SONORITE」(2005年)
049. 白いアンブレラ / 山下達郎「SONORITE」(2005年)
048. 忘れないで / 山下達郎「SONORITE」(2005年)
047. 君の声に恋してる / 山下達郎「RARITIES」(2002年)
046. Juvenileのテーマ?瞳の中のRainbow / 山下達郎「RARITIES」(2002年)
045. Love Can Go The Distance / 山下達郎(1999年)
044. LAI-LA-邂逅‐ / 山下達郎「COZY」(1994年)
043. ヘロン / 山下達郎(1998年)
042. Jungle Swing / 山下達郎(1993年)
041. Smoke Gets In Your Eyes (LIVE VERSION 1998年) / 山下達郎
040. さよなら夏の日 / 山下達郎(1991年)
039. アトムの子 (LIVE VERSION 92年) / 山下達郎
038. 愛してるって言えなくたって / 山下達郎 ドラマ「冬のサクラ」(2011年)
037. 街物語 / 山下達郎 ドラマ「新参者」主題歌(2010年)
036. ずっと一緒さ / 山下達郎 ドラマ「薔薇のない花屋」主題歌(2008年)
035. いつか晴れた日に / 山下達郎 ドラマ「先生しらないの?」主題歌(1998年)
034. Dreaming Girl / 山下達郎 ドラマ「ひまわり」主題歌(1996年)
033. 世界の果てまで / 山下達郎 ドラマ「ベスト・フレンド」主題歌(1995年)
032. Endless Game (LIVE VERSION 92年) / 山下達郎 ドラマ「誘惑」主題歌(1990年)
031. Get Back In Love / 山下達郎 ドラマ「海岸物語 昔みたいに…」主題歌(1988年)
030. あまく危険な香り / 山下達郎 ドラマ「あまく危険な香り」主題歌(1982年)
029. クリスマス・イヴ / 山下達郎「MELODIES」(1983年)
028. 蒼氓 / 山下達郎「僕の中の少年」(1988年)
027. 土曜日の恋人 / 山下達郎「POCKET MUSIC」(1986年)
026. 風の回廊(コリドー) / 山下達郎「POCKET MUSIC」(1986年)
025. 高気圧ガール / 山下達郎「MELODIES」(1983年)
024. 悲しみのJODY / 山下達郎「MELODIES」(1983年)
023. Your Eyes / 山下達郎「FOR YOU」(1982年)
022. Sparkle / 山下達郎「FOR YOU」(1982年)
021. 夏への扉 / 山下達郎「RIDE ON TIME」(1980年)
020. いつか(Someday) / 山下達郎「RIDE ON TIME」(1980年)
019. Funky Flushin’ / 山下達郎「MOONGLOW」(1979年)
018. 永遠のFull Moon / 山下達郎「MOONGLOW」(1979年)
017. Bomber / 山下達郎「GO AHEAD!」(1978年)
016. 潮騒 / 山下達郎「GO AHEAD!」(1978年)
015. Let’s Dance Baby / 山下達郎「GO AHEAD!」(1978年)
014. Solid Slider / 山下達郎「IT’S A POPPIN’ TIME」(1978年)
013. Love Space / 山下達郎「SPACY」(1977年)
012. Last Step / 山下達郎「CIRCUS TOWN」 (1976年)
011. Circus Town / 山下達郎「CIRCUS TOWN」(1976年)
010. 雨は手のひらにいっぱい / SUGAR BABE「SONGS」(1975年)
009. 希望という名の光 / 山下達郎(2010年)
008. Forever Mine / 山下達郎(2005年)
007. へロン / 山下達郎(1998年)
006. さよなら夏の日 / 山下達郎(1991年)
005. Get Back In Love / 山下達郎(1988年)
004. Ride On Time / 山下達郎(1980年)
003. 愛を描いて -Let’s Kiss The Sun- / 山下達郎(1979年)
002. Windy Lady / 山下達郎「CIRCUS TOWN」(1976年)
001. Down Town / SUGER BABE(1975年)
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