山下達郎さん サンデーソングブック 2018年5月20日『ギブソン・ギターで棚からひとつかみ Part.2』
横浜市内は気持ちのよい青空が広がりました。
今日のサンソン、2週間にわたったギブソン・ギター特集でしたが、いろんな音があって楽しめました。来週は『フェンダー・ギター特集』、これも楽しみです。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
本日は、前倒しで録っておりますので、お天気のことが申し上げられないのが残念でございます。
5月も真ん中過ぎました。
私、いよいよツアーのリハーサルが始まりますので、それの準備で、いろいろと・・
譜面のチェックとかですね、やっております。
来週あたりから始まりまして、2,3週間リハーサルやりまして、6月からツアーに出掛けるという。
11月までツアーは続きます。
頑張ってやってみたいと思います。
さて番組の方は『ギブソンギターで棚からひとつかみ』
今週はPart.2でございます。
ギターの大手メーカーでありますところのギブソンが軽破綻に陥りそうで・・
でも先週も申し上げましたけど、これ、初めてじゃないです。
もう2,3回そういうことありまして。
別に驚くに当たらない。
ギブソンのブランドが無くなるわけでも、たぶんないのでですね。
また変わらずギブソンのギター製造され続けると思いますが。
まあ、いい機会なので。
応援も兼ねて、ギブソン使いをですね、特集してみようと。
先週はもう、なんだかアラカルトで、いろんな、あっち行ったり、こっち行ったり・・・
かけきれないものもありました。
今週はですね、もうちょっとじっくりと、ギブソン使いのですね、優秀な素晴らしいソロを少し堪能していただくと。
それから日本でもギブソン使いが、たくさんいらっしゃいますので、そういう人達をピックアップしてみようかなぁと思います。
先週よりは、ちょっと砕けた感じで、いってみたいと思います(笑)。
でも、とにかく時間がない(笑)
5週間くらいないとですね(笑)
思った通りのプログラムができないですけど。
それやると、またいろいろありますのでですね(笑)
ま、それなので、ひとつ2週間で(笑)
『ギブソンギターで棚からひとつかみ』
先週も申し上げましたが、あくまで山下達郎のサンデーソングブック好みの選曲でございますので。
ヘビーメタル、ハードロック・・そういう方にはすいません。
そういうのは伊藤政則さんに、お願いする(笑)
てなわけで、日曜の午後のひととき、今日も素敵なオールディーズソングでお楽しみを頂きます『ギブソンギターで棚からひとつかみ』。
ギタリスト特集になります。
本日も最高の選曲、そして最高の音質でお届けを致します山下達郎サンデーソングブック。
先週に引き続きまして、私関連の曲ですが・・
私はフェンダー使いなので(笑)
ギブソンでソロを弾いた曲はほとんどございませんので。
先週に引き続きまして、今週も松浦善博さん。
もともとは神戸のサザンロックバンドでありますアイドルワイルド・サウスのぎタリスでありましたけれども。
それからいろいろな人のセッション・・ツイスト、アン・ルイス、いろんな人のセッションに参加しまして。
A&Rに転身しまして、大江千里さんとか、そういう90年代のA&Rをずいぶんやりまして、今は神戸に帰って自分の活動をしてらっしゃいます。
彼の持っているレスポールのギターは素晴らしい音がいたします。
これで弾くソロ、それからボトルネック、絶品でございます!
私、何度もソロをお願いしました。
今日、お聴きをいただきますのは、村田和人さんの1983年のアルバム「ひとかけらの夏」
私が全曲プロデュースいたしました。
このアルバムに入っております村田和人さんの「台風ドライブ」
♪ 台風ドライブ/村田和人
~ CM ~
♪ Good Golly Miss Molly/Creedence Clearwater Revival
◎ギブソンギター使い
達郎氏:
先週も申し上げましたが、有名どころでもですね、ほとんど全部ギブソン使ってる人しか選んでおりません。
ですからエリック・クラプトンとかですね、ジミー・ペイジ・・
なんでツェッペリンをかけないのか!とか、そういうのありますが。
ジミー・ペイジは、いろいろギター使いますのでですね。
そういう人は外しております。
で、Creedence Clearwater Revival
ジョン・フォガティ、この人はひたすらレスポールでございましたが。
そうしたレスポール使いの人の中でも、とりわけきれいな音を出す。
今日お聴きを頂きました、この「Good Golly Miss Molly」
1969年「Bayou Country」に入っております。
中はもうちょっとワイルドですけども。
「Proud Mary」とか「Bad Moon Rising」とか初期のヒット曲のギターはほんとに、きれいでありまして。
ギブソンのギターは何も、こうディストーションがかかったばっかりじゃなくて、きれいな音も出るという。
まあ、当たり前ですけどね。
そういうようなレスポール使いの代表選手ジョン・フォガティ。
◎ホワット・イズ・ヒップ/タワー・オブ・パワー
達郎氏:
リードギターばかりではなく、いわゆるサイドギター、バッキングでもギブソン使いはたくさんいましてですね。
上手い人がたくさんいます。
そんな中で、パッと浮かぶのがタワー・オブ・パワー
タワー・オブ・パワーのブルース・コンテ。
この人はゴールドトップのレスポールをいつも使っております。
ライブをみにいったことがありますが。
その時もレスポールでございました。
ちょっとしたオブリでカッティングがすごくセンスがいい。
1973年のタワー・オブ・パワーのアルバム「タワー・オブ・パワー」
あまりにも有名な「ホワット・イズ・ヒップ」
◎ジェシカ/ジ・オールマン・ブラザーズ・バンド
達郎氏:
先週はもう、ばらばらに、いろいろなものをお聴きいただきましたが。
今週は、前半は特にですね、じっくりと素晴らしいギタープレイをお聴き頂きたいと思います。
ギブソン・レスポールでパッと思い浮かぶのはオールマン・ブラザーズ・バンドですね。
ディッキー・ベッツ
デュアン・オールマンが死んだあとにですねオールマン・ブラザーズ・バンドを引き継いでやりましたが。
デュアン・オールマンと勝るとも劣らない。
彼は、いわゆるレスポール使いでたいへん有名な人で、これ影響されてレスポール買った人も、たいへんいますね(笑)
そのディッキー・ベッツが中心となったアルバムの代表作、1973年「Brothers And Sisters」
ここからシングル・カットされました「ランブリン・マン」は大ヒット致しまして。
アルバムもゴールドディスクでございます。
この中に入っております、たいへん有名な作品、7分28秒というですね長尺なんですけど、すっばらしいソロで、ちっとも飽きることがありません。
♪ ジェシカ/ジ・オールマン・ブラザーズ・バンド
上手いですね~(笑)
すごいですね~(笑)
◎I Woke Up This Morning/Ten Years After
達郎氏:
レスポールばっかりじゃ、いやなので。
先週も申し上げましたが(笑)
ジャズ系が全然かかってないんですよね(笑)
もう、ほんとに、もったいない。
ギブソンギター・Jazz編とかいうの、いいかな・・
バードランドとかねギターがありますが。
この人も、ギブソンといえば出てきます。
アルヴィン・リー
Ten Years Afterのギタリストでございます。
一世を風靡しました、日本では。
335,赤い335を弾きまして、ウッドストックでございますね。
来日公演行きましたら、客が、武道館の後ろから降りてきて、途中で演奏中止したりしましたけどね。
1969年のTen Years Afterのアルバム「Ssssh」
これから日本でシングル・カットされまして、日本でヒットしました。
なので向こうでもヒットしたと思ったら、ヒットしてませんでした(笑)
日本でだけのヒットみたいです。
でも、アルヴィン・リーらしい速弾きのブルースソングでございます。
♪ I Woke Up This Morning/Ten Years After
69年の作品ですからね。
くどいんですよね。
時代を反映しています。
~ CM ~
◎ギブソン
達郎氏:
経営破綻になりかけているというものなんですが。
たぶん大丈夫だとは思いますがね。
なんか色んなもの買いすぎたんですね。
なんか日本のオンキョーとかですね、ティアック。
それからオランダのオーディオ会社とかですね。
いろんなもの、買っております。
昔から、買うの好きな会社なんですね(笑)
ギターだけ作ってればいい!
先週、それ申し上げましたが。
◎フェンダー
達郎氏:
これ、ギブソンギターで2週間なんて、やってますとですね『フェンダーギター』で2週間とか、やりたくなってくるのがですね、これがですねグッとこらえなきゃダメです。
フェンダーは難しい!(笑)
ふふふ(笑)
ほんとに(笑)
でもなんかやってみようかな・・・
ちょっと時間たったら、やってみたいと思います。
◎来週
達郎氏:
来週、なにしようかと思ったら・・
リハーサル始まりますので・・
ギブソンギターのジャズ編とか、おもしろいんですけどね。
どうしましょうかね・・
ジャズ特集の予定はあるんですが、ちょっと考えますわ。
ふふふ(笑)
思いつかない(笑)
フェンダーやっちゃおうかなぁ・・
ま、それもいいのかな。
『フェンダーギターで棚からひとつかみ』
なんか半年くらいギター三昧になりそうで、よくないな。
えぇ・・ブツブツ言ってます(笑)
◎未来は僕等の手の中/ザ・ブルーハーツ
達郎氏:
今日の後半は、邦楽のギブソン使い。
私の大好きなブルーハーツ。
ギタリストの真島昌利さんは、ブルハのデビュー当時からずっとギブソンのレスポールであります。
デビューアルバム、1987年「THE BLUE HEARTS」から「未来は僕等の手の中」
♪ 未来は僕等の手の中/ザ・ブルーハーツ
時代の音がしておりますね。
パンクな演奏でございます。
◎さすらい/奥田民生
達郎氏:
ギブソン使いの日本おギターの人といいますとですね、奥田民生さんです。
彼のレスポールはなんか、すごくいい楽器でありますね。
1998年のアルバム「股旅」に入っております有名なやつです。
「さすらい」
♪ さすらい/奥田民生
◎ギブソン使い
達郎氏:
だいぶ時間がなくなって参りました。
ギブソンはエレキギターだけではなくてアコースティック・ギターもありますし。
マンドリンとかバンジョーとか、そういうカントリー系のものもですね、ものすごく優れたものがありますので。
そういうものまでいったら、もうとても、3週間や4週間じゃきかないので。
一応ロック、R&B、ブルース系に特定しましたが。
たとえばジャズ系のデイヴィッド・T・ウォーカーとかですね、エリック・ゲイル。
それからほんとにジャズギターのケニー・バレルとか、ああいうう人達もみんなギブソンでありますのでですね。
そういう人達・・あと、邦楽、今日は3曲しかお聴きいただけませんでしたけども。
RCサクセションで「ギブソン」って曲がありますね、チャボさんの。
あとはギブソン使いですと鮎川誠さんとかB’zの松本孝弘さんとかですね、枚挙にいとまがありませんが。
なかなか全部ご紹介できません(笑)
すいません、またの機会ですが。
RCサクセションの「ギブソン」はたくさんリクエスト頂いたんですけど、時間がなくなってしまいました(笑)
◎リスナーからのお便り(北見市のT.Hさん)
『達郎さん、こんにちは。
リクエストはRCサクセションの「ギブソン」をお願いします。
小学校6年生の時に初めて聴いて、世の中にはブルースという歌があることを知り、父にギブソンって何?と聞いた思い出があります。
父は笑って「お父さんには買えないギターだ」と教えてくれました。
私達が寝たあとに父がこっそりアコギを弾いているのを聴いたことがあり、父が亡くなったとき、押入れからギターが出てきたのを思うと、私や母が知らない父なりの音楽の歴史があったのかもしれません。
今はそれが聴けないことが、淋しくもあり、知らなくてもいいことなのかもしれないと思います。
ツアー楽しみにしています。
お体ご自愛ください。』
達郎氏:
立派なお便りでございます。
すいません、次の機会にかけます。
◎リスナーからのお便り(神戸市のI.Hさん)
『私はギター弾きではありませんが、ギブソンとフェンダーくらいは知っているものの、その音の違いについては、よく分かっていません。
ミュージシャンの方は、どのようにギブソン、またはフェンダーを選ばれるのでしょうか。
また、曲によってギブソン向き、フェンダー向きというのがあるのでしょうか。
教えていただけると嬉しいです。』
達郎氏:
一言で申し上げますとですね、カッコです、ハイ。
あのギターかっこいいからアレにしようっていうのが、ほとんどです。
あとは、ギブソンの方が高いので(笑)
とても手が出ないのでフェンダーにするとかですね(笑)
日本製のギターにするとかですね(笑)
そういうものですが。
ま、プロになって、ほんとに欲しいギターが手にいれられるようになりましたら、こんどは音色とかですね、そういうのがありますが。
でも、まあ恰好、すごくあります!
自分のアイドルの人が使っているギターだから、僕もそれにあやかりたいとかですね(笑)
そんなのですね。
ロックン・ロールってのは、そういう恰好の・・ですからね。
だから低く構えるとかね、そういういろんな(笑)
そういうようなお話を来週しつつ、来週は『フェンダーギターで棚からひとつかみ』
だいじょうぶかな!
僕はフェンダー派なので、フェンダーですと友達がたくさんいますのでですね(笑)
ご紹介していきたいと思っております。
その間にツアーの準備をしないと(笑)
◎リエンディング
達郎氏:
てなわけで、今日はこのへんで。
ギブソンギターで棚つか・・
家でまとめてる時に、ハッ!と思い出しましたのがですねクールス・ロカビリー・クラブ。
ほとんど全ての曲を書いているリードギターのジェームス藤木さん。
この人は赤い335ですよ!
私の大好きなギタリストであります。
クールスと一緒にニューヨークへ行きまして、僕がアルバム1枚プロデュースいたしました。
1979年にリリースされました「NEW YORK CITY N.Y.」からのシングル・カット
クールス・ロカビリー・クラブ「CLIMAX」
ちなみに、この曲のブラス・アレンジをしておりますのは、Jeffrey Laytonといいまして、ジャニス・イアンの「17歳のころ」とかのアレンジをしてる人で、ギタリストでもありまして。
ブラスは従ってランディー・ブレッカー・・錚々たるニューヨークの面々でございます。
ブラスのアタックは最高です。
キーボードは難波弘之。
『ギブソンギターで棚からひとつかみ』
2週間、ご清聴ありがとうございました。
♪ CLIMAX/クールス・ロカビリー・クラブ
今週のオンエア曲
14:04 台風ドライブ/村田和人
14:09 Good Golly Miss Molly/Creedence Clearwater Revival
14:13 ホワット・イズ・ヒップ/タワー・オブ・パワー
14:20 ジェシカ/ジ・オールマン・ブラザーズ・バンド
14:28 I Woke Up This Morning/Ten Years After
14:37 未来は僕等の手の中/ザ・ブルーハーツ
14:39 さすらい/奥田民生
14:47 CLIMAX/クールス・ロカビリー・クラブ
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