山下達郎さん サンデーソングブック 2016年2月21日『珍盤・奇盤』
日曜日の長崎は、寒い一日でしたが晴れの良い天気でした。
今日は午後からスタジオに籠ってバンドの練習でした。
今日のサンソン、「復活LOVE」の制作秘話、楽しく聞かせていただきました。
ということで、このブログでは山下達郎さんのサンデーソングブックのほんの一部をテキスト化しています。
誤字脱字は、ご容赦くださいませ。
◎ 冒頭
達郎氏:
早いもので、もう2月も下旬に入ってまいりました。
2月の頭くらいは、寒かたのに、今度は暑くなって、また寒くなって・・・
寒暖の差といいましょうか、激しい今日このごろでございます。
インフルエンザが流行っております。
皆様、くれぐれもお気をつけ下さい。
私、ツアー続行中でございまして、早くも45本が終わりました。
あと20本、切ってまいりました。
先週は、火水と名古屋でライブでございました。
お出でくださいましたお客様、ありがとうございました。
名古屋のお客さん、とってもいいお客さんで、なかなかいい演奏が出来たと思っております。
本日は、東海地区、静岡。
静岡市民文化会館 大ホール。
古いホールですけれども、なかなかいい音のするところでございます。
明日は、浜松に参りまして。
アクトシティ浜松、お馴染みでございます。
本日、明日と静岡、浜松とまわって参ります。
で、今週の金土は中野のサンプラザ、三度目ですかね。
これが終わりますと3月で、あっという間ですね。
引き続き、頑張ってやりたいと思っております。
本日、静岡へいらっしゃるお客様、明日浜松、週末のサンプラザ、お待ち申しあ上げております。
さて、番組のほうはですね、2月21日でございますが。
また恐怖の、二月にいっぺんの聴取率週間ってやつがやってきて参りましてですね。
皆さん、色々と苦労しております。
私、ツアーの間なので、あんまり纏まったことが出来ませんのでですね。
どうしようかと。
久し振りに「珍盤・奇盤」行ってみようと。
山下達郎サンデーソングブックでは、すっかりお馴染みになりました「珍盤・奇盤」。
色々な、脱力系の・・
本人は、大真面目にやってるんだけども、脱力してしまうと・・・色々ありますが。
2年ぶり、一昨年ぶりでございますが、ネタがちょっと、また揃ってきましたので、色々と、やってみたいと思います(笑)。
こういう特集はですね、説明不要でございます。
お聴きになって、喜んで頂くなり、脱力して頂くなり。
日曜日の午後のひととき、今日も素敵な・・ではございませんが(笑)
オールディーズソングで珍盤・奇盤の特集でございます。
70年代、60年代、80年代、色々とございます。
笑って頂きたいと思います。
今日は、最高の選曲と・・・は言えないかもしれませんけど、音質は、バッチリでございます。
◎復活LOVE
達郎氏:
さて、私のこのサンデーソングブックの前の番組はですね、小山薫堂 さんのジャパモンでございますが。
嵐の松本潤さんがゲストでございました。
いよいよ今週が発売、今週の水曜日、2月24日に発売になります「復活LOVE」のプロモでございます。
私のお話を、いろいろとして頂きましてですね。
「復活LOVE」の初回盤を見ましたら、ビデオの後に5人で対談をしております。
それでだいぶ、いじられておりますがですね。
発売になりましたら、それをご覧頂きたいと思います。
本日も2月24日発売、嵐のニューシングル「復活LOVE」。
竹内まりや、作詞、山下達郎、作編曲の嵐の48枚目のシングルでございます。
嵐みたいなスーパースターはですね、いわゆる制作側からの話題っていいますか、裏方からの話題って、あんまり出てこないと思いますので。
松潤がさっき、やってくれたので、今日は裏方の立場からですね、冒頭にいくつかお話しましょう(笑)
こういう機会、なかなかありませんので。
私は嵐のメンバーは、まだジュニアだった10代の頃に何度がステージを見ることが出来ております。
個人的にも、すごい松潤が中学生の時からよく知っておりましてですね。
過去、私のライブにも何度も来てくれております。
そんな縁で、今回の楽曲の提供となりました。
前の番組でも松潤が、しゃべっておりますけれども。
色々とやり取りがありましてですね。
具体的な要望なんかも受けて作りました。
若い頃からの・・・知ってるということはですね、例えば曲を作る時に、嵐らしさとかですね、昔でしたらキンキらしさとか、そういう各々の個性を楽曲に反映するというのは、とっても助けになります。
特に最近のジャニーズはグループの、とっても数が多いので。
グループごとの音楽の個性化とか差別化というのが非常に図りにくいっていう、難しい時代なんです。
どこの音楽制作陣も悩んでるところでありますがですね(笑)。
そういった意味では、非常に幸運でありました。
嵐も、もう結成15年超えまして、少年が大人に成長する、立派な大人に成長する丁度よいタイミングで仕事ができたと思います。
ひとに曲を提供する場合は、私の場合はですね、歌入れに可能なかぎり立ち会います。
今回は、全員の歌入れにフルタイムで付き合うことが出来ました。
一番その現場で感じたのが、5人皆それぞれ、とっても特徴的な声を持ってるんですよね。
嵐のシングルの場合は、ボーカルに関しては大野くんが中心になって、歌が進行するっていうのがだいたい定番なんですが。
相葉くんとか二宮くんの声に、独特の哀愁がありましてですね。
櫻井くんもフラットな・・それから松潤はハモリ好きなので、全部ハモってるんですが。
この松潤のハモリを絡めていくと、得も言われぬムードが出てきまして(笑)
各自の歌の特徴っていうものがハッキリ対比できるように、なるべく声に加工しないっていうですね。
ダブルボーカルとか、そういうのをしないっていう、そういうような方針で製作しました。
それが今回の一番の狙いでしょうか。
えぇ、忙しい人達ですので、歌入れは全員、別々に行っております。
全員フルコーラス歌ってもらって、それを元に吟味して、歌の分担を決定しますが。
あとから、言葉尻とかですね、譜割り、そういうものがズレないようにですね、注意しなければなりません。
で、歌の切り替えとか、現場の段取りは長年嵐の製作に携わっているスタッフに決めてもらいました。
その部分では、私は一切関与しておりません。
相葉くんが「僕のエンジェルが使ってくれなかった」とか(笑)、そういう事を言ったりしてますが(笑)、それを僕は関与しない問題です、濡れ衣です(笑)
ちなみにですね、嵐の音楽制作スタッフも非常に優秀な人達でですね。
私の制作意図をよく理解してくれて、楽しく仕事ができました。
意思決定に、一切浮ついた言葉はありませんで、皆誠実で実に的確な仕事ぶりでありました。
嵐の作品がヒットをずっと続けている理由っていうのは、ここでよく分かった気がします。
そういうこう目に見えない裏方たちの努力にも是非、思いを馳せてあげて欲しいと思っております。
ちなみにですね、スタジオの歌入れの際はですね、大野くんと櫻井くんは普通に立って歌っております。
相葉くんは椅子に座って歌っております。
二宮くんは椅子の上にあぐらかいて歌っております。
松潤は何故かバランスボールに座って歌います。
皆さん、色々です。
へへ(笑)
蛇足ですけれども、途中出てくる「I miss you」、ここは松潤がやっております。
最後の「おかえり」ってのは、相葉くんがやっております。
このセリフ入れようって提案したのは私ですが、選考したのは、これは私ではありません(笑)
スタッフでございますので(笑)
使われなかったと文句言われても、僕に言われても困りますが(笑)
でもファンの皆様には、きっと喜んで頂けると思います。
たいへん長くなりました。
という訳で2月24日発売、嵐のニューシングル「復活LOVE」
今日も発売日前なのでラジオエディットでどうぞ。
♪ 復活LOVE(Radio Edit)/嵐
~ CM ~
♪ Medaka No Gakoh(めだかの学校)/Snuff
◎Medaka No Gakoh(めだかの学校)
達郎氏:
これは珍盤・奇盤というのは可哀想なんですが。
スナッフ、80年代にイギリスはロンドンで結成されました、ま、パンク、メタル、そういうジャンルでございますけれども。
この人達は日本語のカバーが大好きでですね。
日本の歌謡曲から童謡から、ありとあらゆるものをですね、カバーしておりますが。
お聴きを頂きましたのは、1996年のシングルオンリーでございます。
「めだかの学校」のメタル版。
途中で倍テンしたら、ドラムが遅れ気味なところがあるんですが、ご愛嬌でございますけれども。
最近では日本の曲のカバーを全部集めたCDかなんか出たようですけども。
この「めだかの学校」だけは入ってませんでした。
◎She Loves You(Inspired By Dr.Strangelove)/Peter Sellers
達郎氏:
ピーター・セラーズ、今は亡き偉大な俳優でございます。
ピーター・セラーズはコメディーのレコードをたくさん出しております。
EMIでございますけれどもですね。
このプロデューサーがジョージ・マーチンだった関係からですね、ピーター・セラーズがビートルズを題材にした作品を何枚か出しております。
ほとんど朗読ものなんですけども。
「HELP」「A hard day’s nighyt」「Can’t buy me love」
いろいろあるんですけども。
そんな中の一枚「She Loves You」
「She Loves You」を、やはり朗読をした3バージョンがあるんですけども、そのうちの一個がですね、1965年の録音だと言われておりますが。
1963年のスタンリー・キューブリック監督のですね、ピーター・セラーズの一人三役をやってる、あまりにも有名な「博士の異常な愛情」、ここに出てきますマッドサイエンティスト
これ、かなりブラックでやばいので当時出ませんでして。
1990年のCDで初めて世に出たというですね、曰く付きの・・
僕、その時かけたことありますけども(笑)
♪ She Loves You(Inspired By Dr.Strangelove)/Peter Sellers
何のことが分かんない人は、スタンリー・キューブリック監督の「博士の異常な愛情」、ぜひご覧ください。
全ての謎が解けます。
♪ ゴジラのテーマ~ザ・テーマ・オブ・ゴジラ(アルバム・ヴァージョン)/ジ・エッジ
♪ ゴジラのテーマ~ザ・テーマ・オブ・ゴジラ/The Edge
◎BLACK DOG/ケヴィン・メッツ
達郎氏:
これも珍盤・奇盤と称するには、ぜんぜん可哀想でですね。
ちゃんとしたものですけれども。
でも・・(笑)
珍盤・奇盤でかけるとですね、一層引き立つというですね(笑)
ケヴィン・メッツさん、日本人とアメリカ人のハーフの方ですけれども。
ちっちゃい時に青森県の三沢市にお父さんの仕事で行ってからですね、ヘビメタに凝りまして。ヴァン・ヘイレン、イングヴェイ・マルムスティーン。
ところがその高橋竹山さんと三味線を聴いてですね、津軽三味線と出会ってから人生が変わってしまいました。
カリフォルニア行って、帰ってきて、本格的に津軽三味線を習いましてですね。
津軽三味線とメタルの融合というですね、とんでもないプロジェクトが出来まして。
2008年にですね、「ゴッド・オブ・三味線」というソロアルバムというかバンドのあれですが。
これを出しまして、いろんなもん、やっておりますけれども。
一番最後にボーナス・トラックで入っておりますのは、三味線のみで演奏されるレッド・ツェッペリンのBLACK DOG、どうぞ。
♪ BLACK DOG/ケヴィン・メッツ
・・・何も言えません。
でも、これはちゃんとした、テクニックがちゃんとした津軽三味線ですから説得力があるわけですね。
ただ適当にやったんでは、それは説得力を持たない。
講釈たれて・・(笑)
~ CM ~
◎来週
達郎氏:
来週は普通の「棚つか」にする予定です。
わかりません!
最近ほんとにリクエストカードたくさん頂いて、ホクホクしておりますが。
引き続き、宜しくお願いします。
〒102-8080
東京FM『山下達郎サンデーソングブック』の係
◎少年探偵団
達郎氏:
一昨年、珍盤・奇盤やった時にですね、かけました少年探偵団。
っていう訳の判んないヤツ。
1979年にソニーから出ましたですね「恐怖の人間カラオケ」
あの時は「サウスポー」かけましたですね。
全部で、6曲も入ってます、シングル盤のくせして!
で、他も凄いのでですね。
これようやく手に入れたので、手に入れた以上、かけたくなるというですね。
今日はですね、渡辺真知子さんの「迷い道」、それから北島三郎さんの「与作」
これもう、何にも言えません。
2曲続けてどうぞ。
♪ 迷い道(恐怖の人間カラオケ)/少年探偵団
♪ 与作(恐怖の人間カラオケ)/少年探偵団
歌と編曲と演奏、少年探偵団と書いてありますですね。
一昨年はプロフィール結構詳しく調べて説明したんですけど、もう説明する気にもなりません(笑)
◎涙のラーメン/こまどり姉妹
達郎氏:
珍盤・奇盤かける時のですね、完全な超常連は、遠藤実先生でございますですね(笑)
超絶な作品が、いくらでもありますけれども。
この曲もむかーし、一回かけたことありますけど。
久し振りで最近出た、遠藤実作品集・・2010年か、最近でもないや(笑)
これが、リマスタリングがいいんですよ(笑)
それなので、おもわずかけてしまいますが(笑)
歌っていますのは、こまどり姉妹。
なつかしいやつですが、1963年の作品でございます。
これ、有名であります。
作詞、作曲、遠藤実。
矢野顕子さんの「ラーメン食べたい」の原点のような歌でございます(笑)
すごい変拍子。
♪ 涙のラーメン/こまどり姉妹
やたら、いいマスタリングなんですよね。
◎エンディング
達郎氏:
今日は、このへんですかね。
という訳で今日はこのへんで。
また機会がありましたら、珍盤・奇盤、また恐怖の聴取率週間ですね。
ふた月にいっぺんとか、辛いですよね、ほんとに。
この次、4月、何やんのかな、ほんとに。
ワシ、知らん!
今日の最後はナイアガラ・フォーリン・スターズ
コロンビアのナイアガラ、最後のカタログ、珍盤・奇盤の極めつけでございます。
♪ LET’S ONDO AGAIN/Niagara Fallin’ Stars
今週のオンエア曲
14:08 復活LOVE(Radio Edit)/嵐
14:12 Medaka No Gakoh(めだかの学校)/Snuff
14:16 She Loves You(Inspired By Dr.Strangelove)/Peter Sellers
14:20 ゴジラのテーマ~ザ・テーマ・オブ・ゴジラ(アルバム・ヴァージョン)/ジ・エッジ
14:22 ゴジラのテーマ~ザ・テーマ・オブ・ゴジラ/The Edge
14:27 BLACK DOG/ケヴィン・メッツ
14:35 迷い道(恐怖の人間カラオケ)/少年探偵団
14:36 与作(恐怖の人間カラオケ)/少年探偵団
14:38 涙のラーメン/こまどり姉妹
14:44 LET’S ONDO AGAIN/Niagara Fallin’ Stars
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